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希少がんセミナーの2019年スケジュール。 [医療・健康&がん関連]

希少がんセンター.jpg

「希少がん」とはがんの一種ではなく、文字通り「少なくて珍しい」「極めて稀(まれ)」ながんの総称です。がんは私たちの体のどこにでも発生するのですが、患者数の多い胃がん・肺がん・大腸がん・乳がん・肝臓がんなどに比べると、「全く初めて聞く病名だ」「漢字が6つも7つも並んでる!」「そんな所にも、がんができるの!?」と驚いたり困惑したり。

患者数が少ないと「そのがんの専門医になろう!」と決意するドクターも滅多にいませんし、薬を作ろうにも儲けが見込めないので研究・開発費すら捻出できず、製薬会社も手を出さない。ネットで情報収集しようにも同じがん患者の症例や有効な治療法が見つからない。
以前は“忘れられたがん”とも言われ、希少がんの患者さんは途方に暮れるばかりでした。

ようやく「国立がん研究センター」内に「希少がんセンター」が発足したのが2014年。ホントについ最近なんですよ。当時、“がん友”のKさんが肉腫(サルコーマ)の治療法を求めて「がんセンター」を受診したときに同行したのですが、とりあえず看板を作ってスタートさせちゃっただけかも…という印象でした。

それから4年。「がんセンター」のWebサイトもデザイン一新で以前よりずっと見やすくなりましたし、「希少がんセンター」のページも充実してきたようです。そして、毎週金曜には、がん関連のNPOや治験募集サイトの運営会社と共同で、希少がん専門の講義など学びの機会を提供しています。

内容は「がんセンター」の医師の講義とディスカッションに、参加者との質疑応答の時間も設けられています。患者数の多いがんだと「個別の病状に関してではなく一般論としてご質問を…」などと言われるものですが、定員が50名なので、より詳しく突っ込んだ質問もできるのではないでしょうか。

金曜の夜なんて空かないよ~、その時間に築地まで行けないわ、地方だから参加できない…という方々のために、講義とディスカッションは収録して後日、Webで公開するそうです。昨年の動画はアップされているので、「自分のがんは今年のテーマの中に見当たらない」という方は昨年の分をチェックしてみてください(URLはこのページの最下段に)。

希少がんに関して総論的に学びたい方は、以下の日に参加するといいと思います(ただし、参加の申し込みは患者さんやご家族が優先です)。
2月1日:粒子線治療、5月17日・7月5日・12月6日:診療の取り組み(定義とネットワーク/病理診断/患者支援)、7月26日:ゲノム医療


●「希少がん Meeting the Cancer Experts 2019」
開催日:毎月の第1・第3金曜 ※5月は第1金曜のみ、8/23・11/22は第4金曜
時間:19:00~20:30(開場18:30)
募集人数:50名(事前に申し込みが必要。定員に達し次第、締め切り)
参加費:無料
会場:国立がん研究センター 中央病院 1F 希少がんセンター 待合
(東京都 中央区 築地5-1-1)
https://www.ncc.go.jp/jp/about/access/tsukiji.html

ページ下段にある「建物配置図」の「病院棟」の1階フロア内だと思われます。
・「希少がんセンター」待合の掲示板
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about_rcc/050/index.html


【開催スケジュール(予定/敬称略)】
各回の「申し込みフォーム」は以下のページにあります(定員に達するとクリックするボタンが掲載されなくなります)
https://oncolo.jp/event/rarecancer_mte2019

1月18日(金)第36回
●肉腫(サルコーマ) ~後腹膜の肉腫~
込山元清(中央病院 泌尿器・後腹膜腫瘍科)
前嶋愛子(中央病院 泌尿器・後腹膜腫瘍科)

2月1日(金)第37回
●希少がんに対する粒子線治療 ~陽子線治療、重粒子線治療~
秋元哲夫(東病院 副院長・放射線治療科 科長)
今井礼子(放射線医学総合研究所病院 骨軟部腫瘍科 科長)

2月15日(金)第38回
●悪性黒色腫(メラノーマ) ~診断・治療~
山﨑直也(中央病院 皮膚腫瘍科 科長)

3月1日(金)第39回
●神経内分泌腫瘍 ~総論~
肱岡 範(中央病院 肝胆膵内科)

3月15日(金)第40回
●頭頸部の希少がん ~総論~
吉本世一(中央病院 頭頸部外科 科長)
本間義崇(中央病院 頭頸部内科 消化管内科)

4月5日(金)第41回
●GIST(消化管間質腫瘍)
西田俊朗(中央病院 院長)
内藤陽一(東病院 先端医療科/乳腺・腫瘍内科)

4月19日(金)第42回
●原発性マクログロブリン血症
伊豆津 宏二(中央病院 血液腫瘍科 科長)

5月17日(金)第43回
●希少がん診療の取り組み ① ~希少がんの定義、希少がんネットワーク~
西田俊朗(中央病院 院長)
川井 章(中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科 科長)
東 尚弘(がん対策情報センター がん登録センター長)

6月7日(金)第44回
●悪性胸膜中皮腫
後藤 悌(中央病院 呼吸器内科)
渡辺俊一(中央病院 呼吸器外科 科長)

6月21日(金)第45回
●網膜芽細胞腫
鈴木茂伸(中央病院 眼腫瘍科 科長)
吉田輝彦(中央病院 遺伝子診療部門長)

7月5日(金)第46回
●希少がん診療の取り組み ② ~病理診断~
西田俊朗(中央病院 院長)
川井 章(中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科 科長)
小田義直(九州大学大学院 医学研究院形態機能病理学分野 教授)
吉田朗彦(中央病院 病理科)

7月26日(金)第47回
●希少がんとゲノム医療
山本 昇(中央病院 先端医療科長・呼吸器内科)

8月2日(金)第48回
●外陰・腟がん
加藤友康(中央病院 婦人腫瘍科 科長)
須藤一起(中央病院 乳腺・腫瘍内科)

8月23日(金)第49回
●肉腫(サルコーマ) ~診断・治療~
川井 章(中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科 科長)
遠藤 誠(九州大学病院 整形外科)

9月6日(金)第50回
●脳腫瘍 ~診断・治療~
成田善孝(中央病院 脳脊髄腫瘍科 科長)

9月20日(金)第51回
●胸腺腫・胸腺がん
後藤 悌(中央病院 呼吸器内科)
渡辺俊一(中央病院 呼吸器外科 科長)

10月4日(金)第52回
●頭頸部の希少がん ~腺様嚢胞がん・聴器がん~
吉本世一(中央病院 頭頸部外科 科長)

10月18日(金)第53回
●人はがんとどう向き合うか?
垣添忠生(日本対がん協会 会長)

11月1日(金)第54回
●小児がん
小川千登世(中央病院 小児腫瘍科 科長)
荒川 歩(中央病院 小児腫瘍科)

11月22日(金)第55回
●副腎がん
須藤一起(中央病院 乳腺・腫瘍内科)

12月6日(金)第56回
●希少がん診療の取り組み ③ ~患者支援~
西田俊朗(中央病院 院長)
川井 章(中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科 科長)
柴田大朗(研究支援センター生物統計部 部長)
加藤陽子(希少がんセンター)

★現時点では掲載サイトに内容の説明がないので、どんなプロジェクトなのかわかりません。全体のタイトルもそうですが、日本国内でのイベントなのに、なぜ英字を好むんでしょうね~。がん患者みんなが英語好きで英単語が読める、とは限らないと思うんですけど…。

12月20日(金)第57回
●MASTER KEYプロジェクト
米盛 勧(中央病院 乳腺・腫瘍内科/先端医療科)
加藤陽子(希少がんセンター)
・ディスカッション
可知健太(がん情報サイト「オンコロ」責任者)
濱崎晋輔(オンコロ副責任者)
鳥井大吾(Web担当)
川上祥子(メディカル・プランニング・マネジャー)


[参考サイト]

●希少がんMeet the Expert 2018セミナー動画一覧
https://oncolo.jp/event/rarecancervideos2018

●国立がん研究センター 希少がんセンター
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/index.html

●日本希少がん患者会ネットワーク(RCJ)
https://www.rarecancersjapan.org/

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1/16に国立がんセンターで「統合医療」セミナー。 [医療・健康&がん関連]

国がん:統合医療セミナー.jpg

築地の「国立がん研究センター」で統合医療に関するセミナーが行われます。
今回の講演者は薬学専門の先生とのこと。世の中の何でもそうですが、その道のプロに聞くのが一番! 薬のことは薬学を修めた医師や薬剤師が最もよく知っているのです(…そのはず、きっと、おそらく、たぶん…)。

漢方は抗がん剤の副作用を和らげる効果があるとして、西洋医学のドクターも処方することが増えていますし、専門の「漢方外来」を設ける病院も多くなりました。私の周りのがん患者・経験者にも体質改善の一助として服薬を続けている人がけっこういます。

私も以前から「ツムラ」のエキス製剤シリーズをアレコレ試してきましたが、効果は特に感じられませんでした。
それがですね~、先月から飲み始めた「48 十全大補湯(ジュウゼン ダイホトウ)」が今の体質にバッチリ合ったようで、この2年ほど悩んでいた“物凄い睡魔と疲労感”が1週間ぐらいで治まってきたんですよ~! しばらく服用を続けてみようと思います。

私は基本的に化学合成物質を避けているので、鉄欠乏性貧血の治療薬(西洋薬のカプセル2種+錠剤1種)以外はサプリメントや健康食品も摂らず、漢方の「ツムラ48番」しか飲んでいませんが、がんに罹ると周りからサプリや健康食品を薦められることが多くなり、つい弱気になって安全性も調べないまま高額な商品を買い込んでしまう患者さんがかなり多いようです。

ネットで流れている情報を信じやすい、他人の言動に流されやすい、そういう方々にこそ今回のセミナーはオススメかもしれません。私はサプリや健康食品に対して偏見があるので、本当に良質で効果的なものがあるのかどうか、もしあるなら上手に取り入れる方法は?等々を学びに行ってこようと思います。


第16回 オープンセミナー
●「統合医療は信用できるか」~信頼できる情報の探し方
https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/05survivor/event/20190116.html

日時:2019年1月16日(水)18:00~19:30(開場17:30)
会場:国立がん研究センター 新研究棟1F セミナールームAB
(東京都 中央区 築地5-1-1)
https://www.ncc.go.jp/jp/about/access/tsukiji.html
https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/05survivor/event/pdf/access_OpenSeminar.pdf
定員:150名
参加費:無料
事前申込制:申込フォームの画面から登録(参加者1人につき1つの受付番号が必要)
https://reg18.smp.ne.jp/regist/is?SMPFORM=mhrb-rflgn-ae26bba401fe81bf2d3ec4a691ef6a73

◎講演:新井一郎(日本薬科大学 薬学部 教授)
http://www.nichiyaku.ac.jp/teacher/page_17806_20048.html
漢方薬学分野の先生で、「日本の医師の約90%が漢方薬を使用」とおっしゃっています。最近はそこまで普及しているんですね~。
先生の略歴を見ると、薬を専門に学んだのは「富山大学」の薬学部と「富山医科薬科大学」の大学院。“薬の富山”で生まれ育った私は親近感を覚えます♪(笑)。漢方の「ツムラ」にも長いことお勤めになったようです。

◎質疑応答・司会進行:高橋 都(国立がん研究センター がん対策情報センター がんサバイバーシップ支援部 部長)

セミナーの概要
●「統合医療」とは西洋医学に補完・代替療法や伝統医学などを組み合わせる療法。
●「補完・代替療法」「伝統医学」とは漢方薬や健康食品、鍼灸、マッサージなど。
●統合医療の上手な利用法について考えよう。
●信頼できる情報の探し方も紹介。


[参考サイト]
●日本薬科大学
http://www.nichiyaku.ac.jp/
6年制の薬学科のある「さいたまキャンパス」では、4年次から「健康薬学コース」「漢方薬学コース」「医療薬学コース」に分かれて専門性の高い薬剤師を養成。健康食品に関しても適切なアドバイスのできる「NR・サプリメントアドバイザー」の資格をもつ薬剤師も世に送り出しているそうです。

古い書物の写真がたくさん&それぞれの解説もアリ。
・「日本薬科大学 漢方資料館」
http://www.nichiyaku.ac.jp/kampomuseum/index.html


[本日のオマケ]

「日本薬科大学」と「銀座農園」のコラボから生まれたという野菜&漢方のドリンクスタンド。
●「FARMACY'S GINZA(ファーマシーズ 銀座)」
https://farmacys.jp/
漢方素材の「キハダ」という樹液の苦味を活かしたというソーダ飲料に、甘酒や糀カレールゥ、ボディソープなども開発・販売。
●産学連携商品一覧
http://www.nichiyaku.ac.jp/syakaikouken/index.html?pid=26448

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1/13に医科歯科大で「がん治療とQOL」がテーマの市民講座。 [医療・健康&がん関連]

がん講座/医科歯科大(2019.1.13).jpg

医科歯科大の病院スタッフによる講演、遺伝性外来や緩和ケア病棟の説明、がん治療とQOLに関するパネルディスカッション(討論会)が行われます。テーマに沿った、がん関連の多様な情報を提供するブース展示も同時開催。申し込み不要&無料はありがたいですね~!
チラシのデザインは文字でギューギューですが、アクセスマップ(地図と説明)がわかりやすいのは、患者や患者を支える方々、一般市民への配慮が感じられます。

第5回 東京医科歯科大学「がんを考える」市民公開講座
http://www.tmd.ac.jp/canc/center/koukaikouza/

●日時:2019年1月13日(日)12:00(開場)~17:00(閉場)
●テーマ:がん治療とQOL(生活の質)
【セミナー】鈴木章夫記念講堂13:00~16:40
◎知ってますか? がん治療とQOLの関係
◎がん患者さんのための栄養・食事の工夫
◎摂食嚥下(食べる・飲み込む機能)の大切さ
◎「がんのリハビリテーション」ってどんなもの? 何のため?
◎「遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)外来」がスタートしました
◎もっと知ってほしい!「緩和ケア病棟」のこと
◎パネルディスカッション:がん治療とQOL
【ブース展示】講堂前ホワイエ12:00~17:00

●会場:東京医科歯科大学 M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂(東京都 文京区 湯島1-5-45)
●アクセス(湯島地区・湯島キャンパス)
会場の「M&Dタワー」はJR・丸ノ内線「御茶ノ水」駅の北側に広がる「湯島キャンパス」内です。
http://www.tmd.ac.jp/outline/access/
以下のマップの「12」番の位置。「お茶の水門」から入ってスロープを上がり、2階のデッキを通って左奥の高いビルへ進むと入口があるようです。
http://www.tmd.ac.jp/outline/campus-map/
●参加費:無料
●事前の申し込み:不要


[この病院の腫瘍センターが主体となって行っているチャリティ企画]
処分したい単行本・文庫本・コミック、音楽CD、映画DVD、ゲームソフト等はありませんか? 計5点から送料無料で引き取り、NPOへ送って“がんチャリティ”に!
●Know (≠NO) More Cancer プロジェクト ~古本が寄付になる!~
http://www.tmd.ac.jp/canc/center/canc-charity/

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1/5に豊洲で小児がんのチャリティ音楽会。 [医療・健康&がん関連]

小児がんチャリティ(2019.1.5).jpg
コンサートの収益は主催の方々の厚意で全額が下記に寄付されるそうです。
「国立成育医療研究センター」(東京都 世田谷区 大蔵2-10-1)
「小児がんの子どもを守る会」←以下のサイトに書いてある名称ですが、ネット検索では同名の団体が見当たらず、おそらく「がんの子どもを守る会」の間違いではないかと思われます…。

●1/5(土)「小児がんの子どもたちを応援するチャリティーコンサート」開催のお知らせ
(国立成育医療研究センター)
https://www.ncchd.go.jp/news/2018/20181214.html

上記の情報をもとに要約・整理・追加しました。

日時:2019年1月5日(土) 開場13:45・開演14:00
入場料:中学生以上1,000円、小学生以下は無料(※子どもだけの入場はできないそうです)
会場:江東区豊洲文化センター 5階 シビックセンターホール
(東京都 江東区 豊洲2-2-18 豊洲シビックセンター)
アクセス:
東京メトロ 有楽町線「豊洲」駅 7番出口から徒歩1分
新交通 ゆりかもめ「豊洲」駅 改札フロア直結

【プログラム】
♪ フルートと弦楽四重奏による演奏 ♪
組曲『くるみ割り人形』(チャイコフスキー)
『おもちゃの交響曲』(L.モーツァルト)ほか
♪ 小児がんを経験した子どもたちによるハンドベル演奏 ♪
『エーデルワイス』『ドレミの歌』(R.ロジャース)

【演奏(敬称略)】
林 裕香(フルート)、巻渕麻利子(ヴァイオリン)、松田華奈(ヴィオラ)、澁江美加(公演企画/ヴィオラ)、斎藤麻衣(チェロ)
☆一部の方のプロフィールを検索したところ、ヤマハや山野楽器の音楽教室で教えている講師の皆さまのようです。

【申し込み(メールのみ)】
申し込み先:ensemble_espoir@yahoo.co.jp
必要事項:氏名(フルネーム)、電話番号、希望の人数
☆送信後に確認メールが届くので、申し込み先(フリーメールのアドレス)を拒否設定している人は、申込先のメルアドが受信できるよう設定を。

【問い合わせ(メールのみ)】
主催:ensemble espoir(アンサンブル・エスポワール)
メールアドレス(申込先と同じ):ensemble_espoir@yahoo.co.jp

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普段と全く何も変わらない年越し報告。 [医療・健康&がん関連]

ずいぶん前にお歳暮やら年賀状やらを勝手に廃止し、お正月飾りやおせちも用意せず、この年末には大掃除もパスして、お餅も買わないことにしたら(毎年3個ほども食べると飽きて冷凍後も残り続けるから)、日常の休日と全く何も変わらない年明けとなりました~。
初詣も七福神めぐりも興味ゼロとなり、どこへも出かけず、暖房の効いた小部屋でヌクヌク&ダラダラしているのが今の私のシアワセ~♪♪

お雑煮の材料だけは少々あるものの作る気がサッパリ湧かず、たくさん溜め込んだブログの書きかけの一部をちょろっと仕上げてアップしたり(サボっていた2年分以上の書きかけアリ…汗)、ついうっかりと調べものや読みものに長時間ハマったり、TVとネット動画でボクシングや映画に古典芸能などを観たり、在宅仕事がらみの雑用に追われたり…、そうこうしているうちに年を越してしまい、年始の休みもアッと言う間に終わってしまいそうです~(汗)。

「礼華(らいか)」「馥香(フーシャン)」「せお」など友人・知人の料理店のおせち料理は、今年も完売して~ッ!と祈るのですが、私は生協で普段なら注文しない産地限定のイクラ・カキ・ホタテなど、ほんのちょっぴり贅沢買いをして、あとは高知から直送の「山下農園」の活力あふれる野菜を食べていれば充分に満足なのでした。

とはいえ、年末には忘年会の名目で友人・知人たちと飲んだくれた機会も多かったし、冬の恒例「菊うら」特別コースも堪能、ドキュメンタリー映画のミニ上映会へ出かけたら楽しい方々とも縁ができたし、年明け早々には松元ヒロさん&柳家花緑さんの二人会へ行く予定もアリ等々、もっともっと時間が欲しい! 私は一日100時間、欲しいの~ッ!!

人生の残り時間、がんの患者&経験者なら切実に考えます。特に、元日の今この瞬間も救急車で搬送されている最中の人、病院のベッドに横たわって点滴を受けている人、年末年始は自宅に帰れたけど(帰されたけど?)食欲が全く回復しない人、抗がん剤の副作用による口内炎などで、ご馳走を目の前にしても食べられない人もいるのが現実。
かく言う私も乳がんのときはクリスマス・イブに入院し、温存手術を経て大晦日に追い出され(?)、なんとか帰宅したもののヨレヨレのまま松の内が明けたような記憶があります。

がん患者さんのご家族など見守る人たちは、心配だからこそ、つい「おせちはおめでたい縁起物だから一口でも食べてみたら?」「もっと食べないと体力が落ちちゃうよ」などと言ってしまいがちなんですが、食べられない・食べる気が起こらない人にとっては苦痛でしかありません。でも、イジワルではなく深い思いやりをもって勧める言葉だからこそ、拒絶できなくてつらいと言う“がん友”がたくさんいます。

日常に復帰して今は元気な“がん友”たちが異口同音に教えてくれたのは、周りの方々が「いつも通りに接してくれたこと」が一番ありがたかったと…。
その患者さんががんを発症する以前の「いつも」「普段」というのは、どういう状態だったかな?と思い出すことで、サポートもしやすくなるかもしれません(もちろん、個々の性格にもよるので一概には言えないんですけどね)。

ところで、ネットでがん関連のイベントを検索していたら、「がん研 有明病院」では元日に患者サロンの開催予定があってビックリしました。確かに、救急指定の大病院のスタッフは交替制で24時間・年中無休ですから、年末年始でも皆さん働いている。闘病中の患者もクリスマスや大晦日、元日も関係ないのですが、それをよ~くわかっているのは、がん専門病院だからなのかな。でも、全国のがん専門病院が元日から患者サロンを催しているとは到底、思えません。

ともあれ、世界中の“がん友”の皆さん、患者を支えるさまざまな職種の皆さんに想いを馳せながら、また一つ年を越しました。

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さまざまながんについて学ぶ2日間のフォーラム開催。 [医療・健康&がん関連]

キャンサーフォーラム2018.jpg

今週末の2日間にわたって「ジャパン キャンサー フォーラム」が開催されます。
https://www.japancancerforum.jp/
今、治療中のがん患者、経過観察中のがん体験者、その家族や友人・知人、医療者などに向けた学びのイベントで、参加費は無料(Web予約の必要なプログラムあり)。

●日程
8月11日(土)12:00~18:30(開場11:30)
8月12日(日)10:00~18:30(開場9:30)

●プログラム(※PDFファイルが開きます)
https://www.japancancerforum.jp/…/…/jcf2018_program_0710.pdf

●会場
国立がん研究センター 築地キャンパス 新研究棟(東京都 中央区 築地5-1-1)
https://www.ncc.go.jp/jp/about/access/tsukiji.html

たくさんの講演が同時進行で開催されるので、2日間ビッシリ参加するとグッタリ疲れるのは最初からわかっているのですが~、闘病中のがん友たちの代理も兼ねて、ひとまず勉強しに行ってみようと思っております。

同イベントのサイトによると、開場である「国がん」の新研究棟やらにはランチする場所もないらしく、病院内も患者のジャマになるので利用してはイカンのだそうです(建物も離れていますしね)。
たとえ講演と講演の間に30分の空きがある場合でも、会場の移動に時間が掛かるし、胃切除人間の私にとっては10分とか15分で食べ物をかっ込む…なんて芸当はできんのですぅ(確実におなかが壊れる…涙)。
がんサバイバーにとってもサバイバルなイベントだなぁ…。

お客として院内のレストランやカフェを利用するなら大丈夫よねぇ???
https://www.ncc.go.jp/…/d002/facility…/facilities/index.html

[現時点でのちえの参加予定コース]
●11日(土)難治性がん→肝臓がん→胆道がん→肺がん1→肺がん2(日々進化し、激変するエビデンスの中で、肺がんの治療はどう作られるのか)
●12日(日)胃がん→乳がん→緩和ケア→腎がん→治療抵抗性となった患者家族への話→漢方と補完代替療法

途中でウトウト居眠りしたりグースカ爆睡したりする恐れ大です~。スミマセン…(事前に謝っておこう…汗)。
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最新のがん研究の成果発表会が3月4日に秋葉原で。 [医療・健康&がん関連]

がんイベント:3月 (2).jpg

市民・患者向けにわかりやすく解説するという研究成果の発表会が3月に都内で開催されるそうです。がん治療に関する最新情報が得られるかもしれません。パネルディスカッションもあります。
無料ですが定員制なので、参加ご希望の方は早めにお申し込みを!

●「目指すはひとつ 命のために ―最新がん研究から未来を描く―」
http://www.amed.go.jp/news/event/cancer_amed170304.html
3月4日(土)13:30~17:00(13:00開場)
会場:アキバホール
(東京都 千代田区 神田練塀町3 富士ソフトアキバプラザ5階)
http://www.fsi.co.jp/akibaplaza/map.html
主催:国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)

[プログラム](予定)

●成果発表
腸内細菌:原 英二(がん研究会)
分子標的治療:北林一生(国立がん研究センター)
ウィルス療法:藤堂具紀(東京大学)
免疫療法:西川博嘉(国立がん研究センター)
内視鏡手術:和田則仁(慶應義塾大学)

●パネルディスカッション「最新がん研究から未来を描く」
・パネリスト
堀田知光(AMED プログラム・ディレクター)
宮園浩平(AMED プログラム・スーパーバイザー)
天野慎介(全国がん患者団体連合会)
本田麻由美(読売新聞社)
末松 誠(AMED 理事長)
成果発表者5名
ほか

定員:先着200名(事前申込制/無料)※定員に達し次第、締め切り。
・申し込みフォーム
https://www.omc.co.jp/cancer_research/citizen/input.html

パネリストの一人である本田麻由美さんには、十数年前に故・俵萌子さん主宰のがん患者の会でお会いしたことがあります。とても誠実な人柄で、自身の乳がんや鬱病の体験を基に、その後もずっと医療問題に真摯に取り組んでいらっしゃるようです。

「34歳でがんはないよね?」―あるジャーナリストの揺れる心の軌跡

「34歳でがんはないよね?」―あるジャーナリストの揺れる心の軌跡

  • 作者: 本田 麻由美
  • 出版社/メーカー: エビデンス社
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 単行本


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東京医科歯科大学「がんを考える」無料講座が1月15日に。 [医療・健康&がん関連]

市民講座(東京医科歯科大/2017.1.15).jpg

2017(平成29)年1月15日(日)
東京医科歯科大学 市民公開講座
テーマ「一緒に考え、選び、支えるがん治療」
http://www.tmd.ac.jp/canc/center/koukaikouza/index.html

12:00開場~17:00閉場
【セミナー】13:00~16:30
【ブース展示】12:00~17:00

●無料。事前の予約は不要。
●会場:東京医科歯科大学 M&Dタワー(医歯学総合研究棟/II期棟)2階 鈴木章夫記念講堂
東京都 文京区 湯島1-5-45
http://yahoo.jp/ye24WV
キャンパスマップの「湯島キャンパス」12番の建物
http://www.tmd.ac.jp/outline/campus-map/
交通
http://www.tmd.ac.jp/outline/access/index.html

【セミナープログラム】
13:00~13:10 開会挨拶
13:10~13:30 がん治療を「選ぶ」ためのヒント/石黒めぐみ(東京医科歯科大学医学部附属病院 腫瘍化学療法外科)
13:30~14:10 あなたのがん治療に必要な「支える」は?
座長:本松裕子(同院 腫瘍センター 緩和ケア認定看護師)
パネリスト:橋爪顕子(同院 がん化学療法看護認定看護師)、安藤禎子・侭田悦子(同院 皮膚・排泄ケア認定看護師)、高橋美香(同院 医療連携支援センター医療福祉支援室 退院調整看護師)、山田麻記子(同院 がん相談支援センター 医療ソーシャルワーカー)、坂下千瑞子(同院 血液内科)
14:10~14:30 整形外科「骨転移専門外来」をご活用ください!/佐藤信吾(同院 整形外科)
14:30~14:50 咽頭・食道がんの低侵襲治療 ~大酒家のためのトータルケア/川田研郎(同院 食道外科)
14:50~15:10 休憩
15:10~15:50 がんを病んでも地域で暮らす ~かかりつけ医と在宅医療のすすめ/川越正平(あおぞら診療所 院長)
15:50~16:25 正しく知ろう!「緩和ケア」/三宅 智(同院 腫瘍センター センター長)
16:25~16:30 閉会挨拶

【出展ブース】
●がんと栄養・食事(東京医科歯科大学医学部附属病院 臨床栄養部)
●お口の楽しみ、支えます(東京医科歯科大学 歯学部 口腔保健学科)
●ウィッグ・メイクを楽しもう!(アプラン東京義髪整形/マーシュ・フィールド)
●在宅治療の味方 皮下埋め込みポートって何?(株式会社メディコン)
●がん患者さんの家計・お仕事に関するご相談(特定非営利活動法人 がんと暮らしを考える会)
●がん患者と家族へのピアサポートの紹介(特定営利活動法人 がん患者団体支援機構)
●がん相談支援センター活用のすすめ(東京医科歯科大学医学部附属病院 がん相談支援センター)
●「もっと知ってほしい」シリーズ冊子(認定NPO法人 キャンサーネットジャパン)
●「看護師」にご相談ください ~一緒に解決の糸口を探しましょう~(東京医科歯科大学医学部附属病院 専門・認定看護師チーム)

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がん研究センターの「希少がんセミナー」2017年の日程。 [医療・健康&がん関連]

2017希少がんセミナー(がんセンター).jpg

今年度から毎月の第2金曜の夜に、東京・築地の「国立がん研究センター中央病院」にある「希少がんセンター」で、個々の希少がんに関するセミナーが開催されるそうです。
「希少がん」とは患者数が人口10万人に対して6人未満という、文字通り「まれ」で「少ない」がんのことですが、その種類は200ぐらいとも言われています。

同院の「希少がんセンター」が発足したのは、たしか2年前の夏頃だったと思います。私は希少がんの“がん友”Kさんに同行し、専門医の話を聴いたことがありますが、当時は体制がまだまだ整っていない様子でした。ようやくセミナー開催まで漕ぎ着けたのですね~。
専用のWebサイトもホットライン(無料の相談電話)の案内だけでしたが、情報量も増えてきました。

希少がんの患者は治療などに関する情報や専門医も非常に少ないため、孤立感を深めがちですが、こういう場に参加することで、同じ悩みが共有できる“がん友”と出会えることもありますよね。
各回の定員は30名程度とのこと。参加ご希望の方、お申し込みはお早めに!


◎2017年度の開催スケジュール

1月13日(金)19:00~20:30
●悪性黒色腫(メラノーマ)
講師:山崎直也(国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科/希少がんセンター)
協力:メラノーマ患者会 Over The Rainbow
http://melanoma-net.org/

2月10日(金)19:00~20:30
●GIST(消化管間質腫瘍)
講師:西田俊朗(国立がん研究センター中央病院 院長)
協力:NPO法人GISTERS
https://www.gisters.info/

3月10日(金)19:00~20:30
●肉腫(サルコーマ)~総論~
講師:川井 章(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科/希少がんセンター長)
協力:肉腫(サルコーマ)の会 たんぽぽ
http://tanpopokai.net/

4月14日(金)19:00~20:30
●悪性胸膜中皮腫
講師:後藤 悌(国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科/希少がんセンター)

5月12日(金)19:00~20:30
●胚細胞腫瘍
講師:下井辰徳(国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科/希少がんセンター)

6月9日(金)19:00~20:30
●肉腫(サルコーマ)~四肢の肉腫~
講師:小林英介(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科/希少がんセンター)

7月14日(金)19:00~20:30
●胸腺腫・胸腺がん
講師:後藤 悌(国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科/希少がんセンター)

8月10日(木)19:00~20:30
●小腸がん
講師:本間義崇(国立がん研究センター中央病院 消化管内科/希少がんセンター)
※8月のみ金曜が祝日(山の日)なので木曜に開催。

9月8日(金)19:00~20:30
●神経内分泌腫瘍
講師:森実千種(国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科/希少がんセンター)

10月13日(金)19:00~20:30
●原発不明がん
講師:下井辰徳(国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科/希少がんセンター)

11月10日(金)19:00~20:30
●脳腫瘍
講師:成田善孝(国立がん研究センター中央病院 脳脊髄腫瘍科/希少がんセンター)

12月8日(金)19:00~20:30
●AYA世代の希少がん(未定)
講師:未定(国立がん研究センター/希少がんセンター)
※「AYA(アヤ)」とは「Adolescent and Young Adult」の略で、15歳~30歳前後の思春期・若年成人を表す言葉だとか。最近ではNHKの番組などでも使われています。


◎「希少がんセミナー」の申し込み
https://oncolo.jp/rarecancer_mte/

◎会場:国立がん研究センター中央病院 希少がんセンター待合(1階)
東京都 中央区 築地5-1-1
・交通案内
http://www.ncc.go.jp/jp/ncch/access.html
・外来フロア案内図
http://www.ncc.go.jp/jp/ncch/gairaif.html#01
※「希少がんセンター」は正面を入って右手の「G外来」と書いてあるエリア内にあるようです。

◎国立がん研究センター 希少がんセンター
http://www.ncc.go.jp/jp/rcc/
・さまざまな希少がんの解説
・診断と治療
・希少がんホットライン(相談無料の電話。通話料は掛かる)。

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7月中旬~11月下旬に開催される、がん関連フォーラム情報。 [医療・健康&がん関連]

キャンサーフォーラム2016.jpgがん関連の情報を発信しているNPO法人の「キャンサーネットジャパン(略称:CNJ)」主催のイベントのうち、今月から11月下旬にかけて開催されるイベントで参加費が無料のものをお知らせします~。

「CNJ」のイベントの模様は、後日、同団体のWebサイトにある「がん情報ライブラリー」や「キャンサーチャンネル」等にアップロードされるので、仕事の都合がつかないとか遠方で現地まで行けない、あるいは体調がすぐれなくて出かけられない、という方もネットで視聴できますね。ご家族など闘病のサポートをしてくれる人がいるなら、一緒に観て情報を共有するのも良いと思います。

ただし、「CNJ」が発信する数々の情報も膨大ながん情報の一部ですから、あくまでも参考に、ということを念頭に置きましょう。
イベントに参加ご希望の方は、以下の注意事項に目を通してから申し込みをどうぞ~!
●NPO法人キャンサーネットジャパン主催のイベントについて ~注意事項とお願い~
http://www.cancernet.jp/eventpolicy


7月17日(日)
●もっと知ってほしい肺がんのこと 2016 in 京都
~あなたにとって最適の肺がん治療とは~
http://www.cancernet.jp/?p=18412
13:00~16:00(開場12:30)
会場:京都大学 医学部 芝蘭(しらん)会館(南側) 稲盛ホール
http://www.med.kyoto-u.ac.jp/shiran/kotsu/

8月6日(土)・7日(日)
がんの専門医、看護師、薬剤師、患者など100名を超える登壇者による2日間のプログラム。さまざまながんに関する最新情報やテーマに基づく講演・ディスカッションなど。
●ジャパンキャンサーフォーラム2016@日本橋
http://www.cancernet.jp/jcf/
1日目=11:30~19:00(開場11:30)
2日目=10:00~17:00(開場9:30)
※変更の場合あり。詳細はプログラムのページを参照のこと。
会場:コングレスクエア日本橋
(東京都 中央区 日本橋1-3-13 東京建物日本橋ビル2階・3階)
http://congres-square.jp/nihonbashi/access/
・プログラム
http://www.cancernet.jp/jcf/program/
同イベントに関する最新情報はSNSでチェックを。
・Facebook
https://www.facebook.com/JapanCancerForum/
・Twitter
https://twitter.com/JCF_2016

9月10日(土)
もっと知ってほしい肺がんのこと 2016 in 札幌
~あなたにとって最適の肺がん治療とは~
http://www.cancernet.jp/?p=18403
13:00~16:00(開場12:30)
会場:北海道立道民活動センター かでる2.7 大会議室
http://homepage.kaderu27.or.jp/intoro/access/

9月10日(土)
第29回 近畿大学医学部 市民公開講座
~ブルーリボンキャラバン もっと知ってほしい大腸がんのこと2016 in 大阪狭山~
http://www.cancernet.jp/?p=19043
14:00~17:00(予定)
会場:近畿大学 医学部 大講堂
http://www.med.kindai.ac.jp/huzoku/
(※「CNJ」のページに掲載されている上記のリンクは、附属病院のトップページに飛ぶように設定されています。たぶん、会場は「近畿大学 医学部 附属病院 円形棟3F大講堂」ではないかと思われますが、参加希望の方は「CNJ」に確認してください)

9月18日(日)
ブルーリボンキャラバン ~もっと知ってほしい大腸がんのこと2016 in 大分 大分大学医学部 市民公開講座~
http://www.cancernet.jp/?p=18429
14:00~17:00
会場:ホルトホール大分 3F 大会議室
http://www.horutohall-oita.jp/access/

9月19日(月)
もっと知ってほしい肺がんのこと2016 in 名古屋
~もし、進行・再発肺がんと診断されたら~
http://www.cancernet.jp/?p=18874
14:00~16:50
会場:ウインクあいち 会議室 901号室
http://www.winc-aichi.jp/access/

10月15日(土)
ブルーリボンキャラバン ~もっと知ってほしい大腸がんのこと2016 in仙台~
http://www.cancernet.jp/?p=18621
13:00~16:00(開場12:30)
会場:仙台商工会議所 大会議室
http://www.sendaicci.or.jp/aboutus/access.html

11月6日(日)
ブルーリボンキャラバン ~もっと知ってほしい大腸がんのこと2016 in 浜松 松田病院 30周年記念 市民公開講座~
http://www.cancernet.jp/?p=19128
13:30~16:30(開場13:00)
会場:アクトシティ浜松(Aゾーン)コングレスセンター 31会議室
http://www.actcity.jp/about/access.php
http://www.actcity.jp/about/index.php

11月27日(日)
もっと知ってほしい肺がんのこと 2016 in 東京
~あなたにとって最適の肺がん治療とは~
http://www.cancernet.jp/?p=18480
13:00~16:00(開場12:30)
会場:コングレスクエア日本橋 2階 ホールA/B
(※「CNJ」のページに掲載されている会場のリンクは切れています。たぶん、以下のURLだと思いますが、参加希望の方は「CNJ」に確認してください)
http://congres-square.jp/nihonbashi/access/


●特定非営利活動法人(NPO)キャンサーネットジャパン
(東京都 文京区 湯島)
http://www.cancernet.jp
・Facebook
https://www.facebook.com/CancerNetJapan/
・Twitter
https://twitter.com/CancerNetJapan?ref_src=twsrc%5Etfw

「CNJ」が主催した過去のイベント時の動画などが観られます(無料)。
・がん情報ビデオライブラリー
http://www.cancernet.jp/video
・キャンサーチャンネル
http://www.cancerchannel.jp/

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俳優・相島一之さんの「GIST」治療その2&ブルース魂。 [医療・健康&がん関連]

(その1の続き…)
https://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-06-29

「GIST(ジスト/消化管間質腫瘍)」は日本での推計患者数が年に1000~1500人という希少がんですが、相島さんが罹患したとわかったのは、病院で精密検査を受けたからでした。それまでは「痔」ではないかと思っていたそうです。
GISTは胃や腸の正常な粘膜層の下にある筋肉の層に発生するため、腫瘍が大きくなっても自覚症状が出にくく、症状があっても普通の胃腸病かなと思いがちなので、発見が遅れやすいとも言われます。

[自覚症状の一例]
・おなかの張りやしこり
・飲み込みにくさ
・胸痛
・腹痛
・腰痛
・便の色が黒っぽい
・吐き気
・(腫瘍からの出血による)貧血、下血、吐血

[相島さんの治療の経過(2008年)]
●1月中旬
排便異常
便意を催しても、なかなか出ない。出ても細い便で血液が付着していたため、痔を疑った。

●3月下旬
・痔の専門クリニック
ネットで調べた新横浜の専門医のもとで診察と検査。「痔ではなく、もっと厄介な病気だと思う」と総合病院を紹介され、当日のうちに受診。

・総合病院
CT検査を受け、担当医から「直腸に野球ボールほどの大きさ(最大径10㎝)の腫瘍があり、GISTの疑い。最悪の場合は骨盤内の全摘」などと説明され、都内のがん専門病院の消化器外科の受診を勧められて1週間後に受診。

●4月上旬
・がん専門病院
さらに詳しい検査の結果、GIST(浸潤・転移はなし)という診断。抗がん剤を使って腫瘍の縮小を試み、腹腔鏡による手術で腫瘍を切除するという治療方針が示された。

・入院して薬剤「グリベック」の服用を開始。倦怠感、体がつる、眼の充血、顔色が白くなるなどの副作用は出たが、服薬しながら日常生活が送れた。

●「グリベック」を4か月間、服用。検査で確認するたび、徐々に腫瘍は縮小し、以前からの腰痛もなくなった。腫瘍が4㎝(ピンポン球大)になったので手術をすることに。

●8月中旬
入院・手術:腹腔鏡下で腫瘍と直腸の全部(約20㎝長)、肛門の筋肉の約4分の1を切除し、S状結腸を直接、肛門に繋ぎ、一時的に使用する人工肛門を取り付けるという6時間に及ぶ手術を受けた。

肉腫のGISTは、癌腫の胃がんや大腸がんのように浸潤する(がん細胞が周りの正常な細胞にしみ込むように広がる)傾向が少なく、周辺のリンパ節への転移もまれだと言われています(ただし、肝臓や多臓器への転移の症例あり)。

GISTの標準治療は外科手術が第一で、腫瘍が大きい場合は「分子標的治療薬」と総称される飲み薬の抗がん剤を服用し、その効果が出て腫瘍が小さくなれば手術で切除するのが一般的。切除が検討できない場合は抗がん剤の服用を続けるという治療法のようです。

[GISTの治療に用いる抗がん剤]
●第1選択薬「商品名:グリベック(一般名:イマチニブ)」
国内の臨床試験:数か月~約2年、飲み続けた結果、61%の患者の腫瘍が半分以下に縮小、39%の患者の腫瘍は大きくならず、現状維持。

相島さんは上記の「グリベック」が奏功し、腫瘍が10㎝から4㎝に縮小したそうですが、これが効かない、または体質に合わない、あるいは以前は効果があったのに効かなくなったという場合は以下の薬が使われます。

●第2選択薬「商品名:スーテント(一般名:スニチニブ)」
国内の臨床試験:4割の患者の腫瘍が縮小、もしくは大きくならなかった。

抗がん剤は使用期間が長くなるにつれ、がん細胞が薬に対して耐性を持つようになり(がんが薬に慣れてしまう感じで)、効果が薄れる、または全く効かなくなる場合もあるのです。

しかしながら、医学は日進月歩ですよ~! それまで、ほかのがんに使われていた薬が適用されるようになったり、新薬が開発されたりします。GISTにも2013年の夏に承認された新たな治療薬があります。

●第3選択薬「商品名:スチバーガ(一般名:レゴラフェニブ)」
国際臨床試験:腫瘍の大きさが縮小もしくは安定した期間は、服薬した患者が平均4.8か月、服用しなかった患者は1.9か月。

どのがん治療にも共通することですが、薬剤の副作用の現れ方は千差万別です。
標準治療の話から外れますが、平滑筋肉腫のKさんが肝転移したとき、腫瘍内科医の“梅ちゃん先生”にセカンドオピニオンを求めるというので、くっついていきました。その際、先生の患者にもGISTの人たちがいて、副作用の出ない程度に個々人の体質に合わせた量の「グリベック」の処方で、日常生活に支障なく長期生存しているという話も聞きました。薬との相性が、とても良かったんでしょうね。

GISTを含めて希少がんは症例数が少ないだけに、治療経験の豊富なお医者さんや病院は限られています。相島さんのケースは、まず、痔の専門医が「厄介な病気では?」と即座に総合病院を紹介してくれたこと、そして、総合病院の担当医がGISTを疑って症例数の多いがん専門病院の受診を勧めてくれたこと、さらには、がん専門病院の主治医にも恵まれた、というふうに、うまく連携できたことも大きかったと思います。

もし最初の受診時に「しばらく様子を見ましょう」と言われて放っておいたら、深刻な病状となって骨盤内の全摘手術を受けることになったかもしれません。その場合は直腸だけでなく膀胱と尿道も摘出する上、男性なら前立腺と精嚢も、女性なら子宮と膣も摘出する大手術となります。

がん専門誌に掲載されたインタビュー記事。
●希少がんGISTを乗り越え、見事復帰した俳優・相島一之さん(54歳)
10㎝大の腫瘍、人工肛門……俳優業は、もうできないと思いました
https://gansupport.jp/article/document/document04/document02/15235.html
(吉田健城/「がんサポート」2016年3月/エビデンス社)
※上記サイトは記事の後半が有料の会員しか閲覧できません。私は会員登録していないのですが~、おおまかな内容は把握できます。

相島さんが術後4年目に、初めて病気について書いたブログの記事。
●あいじまの病気のこと
http://ameblo.jp/aijima-kazuyuki/entry-11282073965.html
(2012年6月20日)

相島さんの闘病については、古いマスコミ報道だと「直腸がん」と書いてあります。命に関わる病気は俳優生命をも脅かすわけですから、当初、世間には認知されていなかった希少がんのGISTではなく直腸がんとして公表したのかもしれませんね。
私が知らなかっただけなんですが、相島さんはテレビ番組や講演などでGISTの体験について話すことも多いようです。

9歳下の奥さまは劇団「東京サンシャインボーイズ」の制作を担当していた女性だそうで、同居生活を経て相島さんが45歳のときに結婚。その2年後にGISTの闘病という大変な経験をしたわけですが、手術の3日後に病室でひどく落ち込んでいる夫に対し、奥さんは「チョウさん、元気?」と声を掛けたとか。
人工肛門が造設されて小腸がピロッと飛び出ているのを見た奥さんは、「なんか、これカワイイね」と言い、相島さんの腸に「チョウさん」と呼びかけたのです。こういうユーモア、いいなぁ。気持ちが救われる。

私の“乳がん友”には、進行が早いだの予後が悪いだのとイヤな情報ばかりが目につく「トリプル・ネガティブ」の患者がいるのですが、彼女は自分の乳がんの種類のことを「トリちゃん」と呼んでいます。だから、メールのやり取りのときも「トリちゃんの最新情報なんだけどね~」なんて書くのですが、当事者も支える人たちも、ちょっとしたユーモア精神を忘れないことで乗り越えられることだってあるはず。

Blue_notes_in_major_scale.png


相島家ではGIST治療後2年目に長男くんが誕生! さらに、相島さんが52歳のときに長女ちゃんが誕生したとのこと。今これからGISTの治療が始まるという人も、希望が、勇気が湧いてくる話ですね。
また、音楽のブルースを愛する相島さんは、2010年から「相島一之 & The Blues Jumpers(ザ・ブルース・ジャンパーズ)」というバンドを組んで活動中。その上、立川志らく師匠と落語の2人会も…などとGISTを経て、もっともっと世界が広がったようですね。

ブルースバンドのオフィシャルサイト
●相島一之 & The Blues Jumpers
http://www.amrita-record.com/BJ/

ブルースも好きな私としては、ついアッキこと木村充揮(元・憂歌団)の“天使のダミ声”風の声を期待しちゃうんですよ。その昔、ブルースおたくのような人と付き合っていた頃に、入門アルバムとして渡されたのがマディ・ウォーターズ、ライトニン・ホプキンス、バディ・ガイ等々。最近、ロバート・ジョンソンの伝説をモチーフにした漫画も読んで、……あ、この話は、またいつかね~。

相島さんの歌声は、とてもきれい。たとえるなら、甲本ヒロトの声からハスキーがかった部分をカットして、美しく優等生になった感じとでも言いましょうか?(笑)。
ブルース系の歌い手は、ともすれば耳障りとなりそうな声の持ち主も多いのですが、相島さんの歌声は非常に聴きやすい(ご本人とすれば、ちと不本意かもしれませんけどね)。
でも、ブルースが好きで好きでたまらないんだよ~!という熱い想いが伝わってきます。それに、ブルースハープもカッコいい♪ ファッションもオシャレ♪♪

音楽の好みは人それぞれですから、百聞一見、まず聴いてみてください。以下は相島さんのオリジナル曲だそうですよ(相島さんのバンドではないメンバーによるライブから)。
・『うつわ』
https://youtu.be/aGVYoHjDrq8
・『かたつむりのジャブ』
https://youtu.be/IttKmBlu74g

・TheBluesJumpersの演奏の視聴ができるページ
『かたつむりのジャブ』のPV(プロモーションビデオ)とアルバム3枚が載っています。アルバムジャケットのデザインもいいなぁ。
http://www.amrita-record.com/BJ/music/

ボクシングファンの私と致しましては、「ジャブ」とか「ストレート」という言葉が出てくる歌詞に敏感に反応するのですが~(笑)、現役のプロボクサーの皆さま! 相島さんにお願いして『かたつむりのジャブ』を入場テーマ曲に使わせてもらっては? スローバラード系ですが、最近の試合のときってイベントらしいガチャガチャした音楽が多いから、かえって渋くて印象的だと思います!!

ここで、ラジオの時間ですよ~♪
高田純ちゃまの番組に相島さんがゲスト出演した音声が聴けます!
残念なことに曲がカットされているんですけど、掛け合いが面白い~。
●ゲスト:俳優・相島一之「ブルースハープの名手」 高田純次 日曜テキトォールノ。
https://www.youtube.com/watch?v=rT6iI_T7lVE
(アップロード:GREEN HOUSEさん)

●相島一之さんの公式サイト
・オフィシャルブログ「相島一之のBLUESな日々」
http://ameblo.jp/aijima-kazuyuki/
・Twitter
https://twitter.com/aijima_kazuyuki?lang=ja

●相島一之 & The Blues Jumpers
・Facebookページ
https://www.facebook.com/TheBluesJumpers
・Twitter
https://twitter.com/jumpers_staff

※画像:ブルー・ノート・スケール Blue notes (*) in major scale: ♭3, (♯4)/♭5, ♭7. Created using Sibelius and Preview./File:Blue notes in major scale.png 出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)/投稿者:Hyacinth at English Wikipedia

「ブルーノート」とはブルースの基本の音階。

[このブログ内の関連記事]
●希少がん「GIST(消化管間質腫瘍)」を経験した俳優・相島一之さん:その1
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-06-29

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希少がん「GIST(消化管間質腫瘍)」を経験した俳優・相島一之さん:その1 [医療・健康&がん関連]

GISTガイドブック.jpgテレビドラマの主役には興味がなくても、あ!この人が出るなら観よう♪と思う俳優の一人が、相島一之(あいじま・かずゆき)さん。

埼玉県熊谷市の出身で大学時代から学生劇団に所属し、のちに劇作家・演出家の三谷幸喜(みたに・こうき)さんの旗揚げした劇団「東京サンシャインボーイズ」のメンバーに。舞台で活躍後、映画やドラマなどにもフィールドを広げた、現在54歳。

芝居好きの方々なら、よ~くご存じだと思いますが、私はドラマでしか知らないんです。初めて観たときに相島さんが演じていたのは銀縁メガネのイヤミったらしい会社員。な~んてヤな感じ!と強烈に印象に残り、その後に見かけた役も、小心者で追い込まれた殺人犯、妻をイビリ倒すDV夫、地味で真面目な刑事、さらに時代劇にアレコレと、いろんな作品でバラエティに富む役を器用にこなして(いるように見えて)、面白い人だなぁと…。あ、映画は1本だけ『12人の優しい日本人』(1991年)を観ました(テレビとGYAO!の放映でしたが~)。

知らないなぁと思う人でも、お顔を見ればすぐにわかりますよ♪
(相島さんの写真は転載できないので、ブログの画像をご覧くださいまし)。
●オフィシャルブログ「相島一之のBLUESな日々」
http://ameblo.jp/aijima-kazuyuki/

この相島さんが47歳のとき(2008年)に、患者数の非常に少ない希少がんの1つ「GIST(ジスト)」の治療を受けたということを、最近になってから、がん専門誌「がんサポート」(エビデンス社)の記事で知りました。

「GIST」とは「gastrointestinal stromal tumor」の略で「消化管間質腫瘍(しょうかかん かんしつ しゅよう)」とも言います。消化管という文字通り、胃腸などにできる悪性腫瘍なのですが、胃や腸の壁はごく薄~い層になっており、内側が粘膜の層で、外へ向かって筋肉の層(筋層)があります。私の経験した胃がんや大腸ポリープ(良性)は粘膜から発生するものですが、腫瘍が筋層に発生するのがGISTなのです。

※gastro(胃の) intestinal(腸の) stromal(間質の) tumor(腫瘍)

私たちの消化管には「カハールの介在細胞」と呼ばれる重要な細胞が広く分布しており、消化管運動のコントロールをつかさどっているそうです。そのもとになる細胞が筋層で異常に増殖し、腫瘤(しゅりゅう:こぶ・かたまり)を作ったものがGIST。粘膜から発生する消化管のがんとは性質も異なるので、治療法も使用する薬剤も違ってくるわけです。

※カハール介在細胞:スペインの神経解剖学者であるサンティアゴ・ラモン・イ・カハール(Santiago Ramon y Cajal/1852~1934)が発見。

国内のGISTの患者は50~60代で発症した人が多いそうですが、罹患率は10万人に1~2人という割合。国内の統計による発生部位は、胃:60~70%、小腸:20~30%、大腸および食道:約5%。

患者が少ないと専門医も少ないので、「GISTの患者は診たことがない」というお医者さんも多いと思われます。また、私の“がん友”で希少がん「平滑筋肉腫(へいかつ きんにくしゅ)」の患者Kさんも診察時に経験したことですが、私たち一般人の使う「がん」という言葉と、お医者さんが使う場合とでは意味が違って混乱するケースもあります。

診察室での医師と患者の会話。

患 「私の病気は、がんということですよね?」
医 「いえ、がんじゃありませんよ」
患 「でも、先生は悪性腫瘍だと、おっしゃいましたよね?」
医 「悪性腫瘍ですが、がんではない」
患 「がんって良性じゃなくて悪性のことですよね?」
医 「だから、がんじゃなくて肉腫です」
患 「はぁ???」

がんを告知されるだけでもストレスなのに、こんなトンチンカンなやり取りがあると、さらに疲れますねぇ。
「がん」という病気は粘膜層に発生する「癌腫(がんしゅ)」と、筋層や骨などに発生する「肉腫(にくしゅ)」とに大別されます。上記のお医者さんは「癌腫じゃなくて肉腫です」と説明しているつもりなんですが、患者のほうは「がん=悪性腫瘍」という認識だけなので食い違いが生ずるわけです。
近頃は説明の上手な医師も増えていますし、インフォームド・コンセント(説明と同意)用のマニュアルもあるようですが、患者側も知っておくのはムダではないと思います。希少とはいえ、いつ誰が罹るかなんて、わからないのですから。

[がんの分類]
●相島一之さん(GIST)、Kさん(平滑筋肉腫)、モデルの雅子さん(肺動脈肉腫)
・がん(悪性腫瘍/cancer キャンサー)のうちの肉腫(sarcoma サルコーマ)で、全身の骨や軟部組織(脂肪、筋肉、神経など)から発生。

●ちえ(胃がん、乳がん)+私のがん本で紹介した“がん友”12名(中咽頭がん、咽頭がん、肺がん、乳がん、胃がん、膵臓がん、直腸がん)など
・がん(悪性腫瘍/cancer キャンサー)のうちの癌腫(carcinoma カルシノーマ)で、皮膚の表皮や消化管の粘膜、肝臓など上皮性細胞から発生。

(※この項、その2に続く…)


[GIST関連の参考サイト]

●GIST(じすと)
http://ganjoho.jp/public/cancer/gist/
希少がんセンター さまざまな希少がんの解説 GIST
http://www.ncc.go.jp/jp/rcc/01_about/GIST/index.html
(国立がん研究センター がん対策情報センター がん情報サービス)

●『GIST診療ガイドライン』(第3版/2014年)
http://www.jsco-cpg.jp/item/03/
(日本癌治療学会GISTガイドライン委員会)

●GIST研究会
https://www.gist.jp/

●がん情報要約 治療(成人) 消化管間質腫瘍の治療(PDQ[レジスタードトレードマーク]
http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese.jsp?Pdq_ID=CDR0000658500
(「がん情報サイト」公益財団法人 先端医療振興財団 臨床研究情報センター)

治療薬「商品名:グリベック(一般名:イマチニブ)」のサイト。
●グリベックなび
http://www.glivec.jp/glivecnavi/
(ノバルティス ファーマ)

治療薬「商品名:スーテント(一般名:スニチニブ)」のサイト。
●GISTとはどんな病気でしょうか?
http://ganclass.jp/kind/gist/
(ファイザー)

治療薬「商品名:スチバーガ(一般名:レゴラフェニブ)」のサイト。
●スチバーガ[レジスタードトレードマーク]錠は、GIST(ジスト)の進行を抑える経口の「分子標的治療薬」です。
http://www.stivarga-info.jp/ja/patient-site/info/info-gist/index.php
(バイエル薬品)

●GIST患者のための情報ページ
http://www.gisters.info/
(NPO法人 GISTERS)

●GIST(消化管間葉系腫瘍)
http://www.jikeisurgery.jp/diseasegroup/upper-dig/gastdoud/GIST/GIST.html
(東京慈恵会医科大学 上部消化管外科)

●疾患 GIST
http://www.surgery-med-keio.jp/joubushoukakan/trouble/03.php
(慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科 上部消化管班)

●GISTに対する薬剤治療
http://オンコロジー.com/ct/clinical-trials/ad0008
(「がんと・ひとを・つなぐオンコロ」/クリニカル・トライアル)

※上記の記事の中には治験の参加募集などもありますが、いずれのサイトや医療機関も私が推奨しているわけではありません。あくまでも参考に~!

※さらに情報を検索したいときは、「GIST」と入力すると出てくるのは英文サイトの件数のほうが多いので、日本語の情報が欲しい場合は「消化管間質腫瘍」と入力するほうがいいでしょう。

患者と家族にもよくわかるGIST(消化管間質腫瘍)ガイドブック

患者と家族にもよくわかるGIST(消化管間質腫瘍)ガイドブック

  • 作者: 西田 俊朗
  • 出版社/メーカー: メディカルレビュー社
  • 発売日: 2014/01/09
  • メディア: 単行本


[このブログ内の関連記事]
●俳優・相島一之さんの「GIST」治療その2とブルース魂。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-06-30

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貧血で金欠のアタシは貯金がないから鉄も貯まらないの!? [医療・健康&がん関連]

採血.png血液内科の定期検診に行ってきました。私は長年、鉄欠乏性貧血の治療でも通院しているのですが、血液内科という専門科には“がん友”の中でも「血液のがん」と言われる白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった造血器腫瘍の患者が多いのです。
だから、主治医の先生に「つい薬を飲み忘れちゃうんですよね~。でへへ」と笑ってごまかそうとしたら、「ここの患者さんはもっと重い症状の方が多くて、皆さん一日に10種類ぐらいの薬をきちんと飲んでいらっしゃるんですよ。私も真似できませんけどねぇ」と、慰められたのか諭されたのかわからない言葉が返ってきました。ハイ、面目ないです…(汗)。

その病院は私の通い始めた頃だと古い古~い建物で、院内も暗く陰鬱な雰囲気だったのですが、数年がかりでリニューアルして現代的な高層ビルに生まれ変わりました。Webサイトのデザインも一新され、先進的なイメージとなりました。その代わりに高額の特別個室病棟を増やしたり1泊2日の人間ドックセンターを設けたりしたようですが…。

病院は具合の悪い人たちが行くので、まず楽しそうな笑顔には出合えません。でも、建て替えられて明るくきれいになった院内で働くスタッフの皆さんは、以前と比べて表情も明るくなった感じがします。

この日、私が会話したのは主治医の先生以外だと、保険証の確認をする受付の女性、検査の採血をする看護師の男性、血液内科の受付にいた看護師の女性、時間外窓口の会計担当の男性、院内処方の薬を渡してくれた薬剤師の女性でしたが、どの人も感じが良く、マスクをした人も目を見ればニッコリしていることがわかります。
ほとんどの患者は不安を抱えて歩き回っている場所ですから、院内の行く先々で笑顔を振り向けられると安心しますよね。忙し過ぎて余裕のない病院だと、目を三角にして走り回っている看護師さんなどを見かけることもあります。怖いよ~(泣)。

まぁ私は予約のときにいつも「一番遅い時間で」とお願いするので、午後遅めの受診だから、のんびりできるのかもしれません。どこの大病院も午前中の混雑は物凄く大変でしょうね。

私の主治医の診察は予約してあっても1時間半ぐらい待つので、たいてい院内のチェーン系カフェで仕事をしたり本を読んだりします。病院の中なので、さすがにガラス張りの喫煙コーナーはありませんワ(笑)。私のような外来の患者だけでなく入院中の患者も来るので、車椅子の人や杖をついている人、点滴スタンドを引っ張ってくる人もいます。
そのため、院内カフェに勤める人は通常のお店のサービス以上の手間が多いようですね。正社員かパート、アルバイトかは全く関係なく、気の回る人じゃないと向いていないなぁと思いました。その分、賃金もプラスされていればいいけど。

さて、血液内科の最後の患者は私でした。主治医の先生は血液内科9人の先生のうち、5番目のポジションの女医さんです。上のほうの先生だと待ち時間も長いだろうと思って今の先生の診療曜日を選んで受診したのですが、実際には、その科の中で一番待たされる先生だったのです~(笑)。
でも、3分診療ではなく、血圧を測り、今の時代でさえ聴診器を使って心臓と肺の音を聴き、首のリンパ節が腫れていないか触診し、寝台に横たわった状態で足のつけ根のリンパ節も確認。その上、私の場合だと胃がんと乳がんの既往症があるので、胃腸の検診は? 乳腺の検診は? 婦人科の検診は?というふうに、ちゃんと定期検診を受けているのかも心配してくれるのです。
そうやって丁寧に診てくれる先生だからこそ、私はたとえ2時間でも3時間でも院内をウロウロ探検しながら待てるんですよね。

先生は血液検査の表を見ながら、前回の数値と比較して説明してくれます。私は2008年4月から治療を受け始めたのですが、当時は体内に貯蔵されている鉄分の量を表す「フェリチン」という数値が「0(ゼロ)」でした。そのまま放っておいて悪化した場合、心筋梗塞を起こす恐れもあったようです。ひゃ~!

というわけで、しばらくは鉄剤の注射を打たれていたのですが、数値が上がらないので内服薬のみに切り替えることに。そうしたら徐々に正常値に近づいてきたんですよ。
6年前の数値と比べてみると以下の通り。数値の後ろに「L(エル)」とあるのは「LOW(ロー)」、つまり正常値より「低い」ってことですね。

●検査項目(基準値):2010年6月 → 2016年6月
白血球数(3.5~8.5):4.54 → 5.17
赤血球数(3.70~4.90):3.47 L → 4.39
ヘモグロビン(11.5~15.0):10.5 L → 11.2 L
血小板数(15.0~35.0):20.3 → 30.3
フェリチン(15.0~175.0):2.9 L → <10(たぶん5.0 L~6.0 L)

鉄欠乏性貧血の人は鉄剤を服用すれば、数か月程度で正常値となるのが一般的だそうです。私の場合は10代から貧血があったのに放置していたのと、胃がんの手術で胃を3/4カットしたときに出血が1.5L(リットル)ほどあったのと(輸血なし)、胃を切除した人は鉄分とビタミンB12の吸収が悪くなるのも原因のようです。また、乳がん後の抗ホルモン剤の副作用で生理が規則正しく来るようになり、さらに経血量が増えたのも影響して貧血が治りにくくなったようです。
[追記(2016.6.23)]
姉貴分から、数値が改善したことで症状はどうなったの?と聞かれたので書いておきますね。
検査の数値が上がるにつれて、ひどかった息切れがなくなりました。治療前は地下鉄の階段の踊り場でゼイゼイと息切れして、休憩しないと地上まで上がれなかったんですよ~。今は大丈夫、一気に上がれます♪
食生活の面でも鉄分の多いレバーなどの食材を積極的に摂るようにしていますよ(生協で売っている味つけした簡単調理のものばかり使っていますけど~、たっぷりの野菜と炒めるなどして食べやすいからいいんです♪ 笑)。

体のいろんな不調は貧血が原因ということも多いそうで、女性の場合、体調が良くないのに検査してもわからないという「不定愁訴」に貧血が隠れていることもあるとか。男性の場合は消化管からの出血があって貧血を引き起こすケースが多いそうです。
健康診断など一般の血液検査では検査項目に「フェリチン」がなく、「ヘモグロビン」の数値で貧血かどうかが判断されるのですが、ヘモグロビンが正常値でもフェリチンが減っていることもあるらしいので、なんとなく不調が気になる人は、かかりつけ医の先生などに血液検査の際、「フェリチンも調べてください」と頼んでみてはいかがでしょうか。

私の治療はフェリチンが正常値になるまでは終わらないそうです…。もう少し鉄の貯蔵を増やさないとね!といった話をしているときに先生から質問されました。

先 「飲むと気持ち悪くなったりしませんか?」
ち 「いえ、大丈夫です。でも、飲みに行くと、つい飲みすぎちゃうんですよね~(笑)」
先 「あはははッ、お酒じゃなくて鉄の薬!」
ち 「えッ!? そっちの話ですか!」

先生は、しばらく笑いが止まりませんでした。でもでも、だって~、「飲む」って言ったらアルコールしか思い浮かばないじゃありませんか~。
ウチの先生には同僚のお医者さんやお友達との間で、「こんなアホな患者がいてね~♪」とネタにされて笑ってもらえるといいよね~。お役に立てれば光栄でございますぅ(泣&笑)。


[参考サイト]

●血液内科ご紹介
http://www.hosp.ncgm.go.jp/s009/0090.html
(国立国際医療研究センター病院)

●鉄欠乏性貧血、その他の造血因子不足による貧血
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000022.html
(慶應義塾大学病院の医療・健康情報サイト)

●食事療法のすすめ方 貧血の食事
http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/hinketsu.html
(東京都病院経営本部 経営企画部 総務課)

●鉄不足発見の為の検査項目「フェリチン」
http://www.tanaka-cl.or.jp/anti-aging/topics/topics37/index.html
(田中消化器科クリニック)

●日本鉄バイオサイエンス学会
1.貧血の定義
http://jbis.sub.jp/fe/04-01/0035.html
(ページの右側にある見出し「8.鉄欠乏性貧血の治療法」まで順に読むといいでしょう)

※イラスト:(C)みふねたかし(いらすとや)

[このブログ内の関連記事]
●だるい、疲れやすい、息切れ、冷え、顔色が悪い、シミが広がった、爪の変形……貧血では?
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2014-03-23

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海老蔵さんの会見から:がん情報を得るときはネット上の無知な書き込みを無視! [医療・健康&がん関連]

点滴中.png歌舞伎の市川海老蔵さんが記者会見し、奥さんの麻央さん(33歳)が乳がん闘病中であることを公表しました。
以前から夫婦でよく人間ドックを受けていたそうですが、1年8か月前に麻央さんが乳がんに罹患していることが判明したとのこと。

テレビのニュース番組では「乳がんが発覚」と言ったアナウンサーがいましたが、「発覚」とは「隠していた罪や陰謀などが他人に知られること」という意味があります。がんが見つかることは悪事なんでしょうか? がん患者に失礼極まる表現!(怒)。
「都知事が公費を私的流用したことが発覚」というふうに使うのが正しいんですよ~。

よく健診を受けていたのに進行がんで見つかったということは、通常の検査では発見しにくいタイプのがんだったのかもしれません。乳がんの場合、乳房を挟んでX線撮影するマンモグラフィ検査を受ける人が多いのですが、乳腺が発達している人(生まれつきとか生理前、または妊娠中や授乳時期など)は全体が白っぽく映ってしまい、腫瘍が見つけづらいこともあるそうです。だから、エコー(超音波)検査も併用し、両方の観点でチェックするよう勧められます。

昨日の朝に「進行性がん」という報道が出て以来、一般のブログ等の見出しや本文の一部に「入院先は?」「余命は?」という言葉が躍っています。安易な発想でこういうことを書き散らすドシロート連中のせいで、「がん=死」というイメージが根強いままなんですよ。がんの恐怖を無責任に煽(あお)る連中には、私のがん細胞を移植してやりたいッ!(怒)。

中には、麻央さんのがんの種類もわからないうちから、日本人の罹患率が高いというだけで「胃がん」だの「大腸がん」だのと当てずっぽうを書いたものも見かけました。揚げ句の果てには「病名は進行性がんです!!」なんて書いてあるのも…。そんな病名はないよ。アタマ悪過ぎ!(激怒)。

ニュースなら何でもかんでも断片を適当にコピペしてブログ等にアップする連中は、アフィリエイト(成果報酬型広告)による小遣い稼ぎが目的。同情めいた文章を連ねていても表面だけで中身はありませんから、がん情報を得たいときは、そういうサイトを開かないよう気をつけましょう。読むだけ時間のムダ!

ネット検索すると結果として見出しや本文の一部がズラズラと出てきますが、情報を絞り込む目安としては、前述のような「入院先」「余命」「末期で手遅れ」「発覚」などの言葉が見えるサイトは無視! だいたい芸能人の入院先など知っても自分の闘病の参考にはならないことがほとんど。また、URLも確認し、「このサイトは信用できる」「このURLはバカ情報」などと覚えておくのも一手。やたらと気軽にクリックするとウイルス感染の危険性も高まりますしね。

「余命」なんてものは、どんなベテランの医師でも正確に見立てるのは難しいと言います(お医者さんたちに聞くと「亡くなる1か月ぐらい前なら、ほぼ確実にわかる」という意見が多い)。それに、発見時が進行がんでも長生きしている人はたくさんいるので、診断の時点で余命を考慮せねばならないほどの病状は、健診が普及している現代、そう多くはないそうです。

麻央さんは35歳以下なので「若年性乳がん」と言われるケースですが(私の胃がん罹患時も35歳でギリギリ若年性の範囲)、近年は10代・20代で乳がんに罹る人も増え、早期発見・早期治療によって結婚・出産を経て元気に働いている人たちもいます。どこかの新聞が「30代の乳がんは希(まれ)」と書いていましたが、希少がん患者ほど少ないわけではないはず。

一般的に乳がんで「進行性」という場合は、悪性腫瘍の長径が2㎝以上、あるいは脇のリンパ節などに転移しているステージⅡ以上。でも、脇のリンパ節に転移した状態で見つかる人は多く、長期生存の人も多いので、近年ではステージⅡも「早期」と言うお医者さんも増えているようですね。

一般の報道では、乳がんの分類は0期~Ⅳ期の5つと書いてありますが、実際には細かく8つに分けられます。
●0期、I期(1期)、Ⅱ期(2期):ⅡA・ⅡB、Ⅲ期(3期):ⅢA・ⅢB・ⅢC、Ⅳ期(4期)

私のがん本で紹介した“がん友”12人のうち、乳がんは6人。私も含めて7人の症例を書きましたが、うち5人がステージⅡ以上で発見されています。1人は再発後、骨に転移して現在はⅣ期の診断ですが、彼女は他者の100倍もの探究心をもって情報収集し、治療法や医師を選ぶ眼も確かだったため、自分に合う薬物の組み合わせが功を奏し、私よりずっと元気で健康そうな毎日を送っています。

Ⅳ期って末期だよね?と思った方は、以下もお読みくださいまし。
●がんの「ステージⅣ(4)」は「末期がん」なのか?
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30

海老蔵さんは医師から「かなりスピードの速いもので、なかなか大変」と言われたと語っていました。こう聞くと「麻央さんは若いから進行が早いのよね」と断定する人もいますが、そう単純な話ではないんですよ。

今回の記者の質問内容を聞くと、乳がんの知識のある人はいないんだな、マスコミ業種の人たちにも、がん情報はまだまだ普及していないんだなと思いましたが、おそらく主治医の先生がおっしゃったのは、「乳がんの種類の中でも増殖スピードの速いタイプ」という意味でしょう。

がんは100人の患者がいれば100通りの病状と言われるように、乳がんも人それぞれ。基本的には固形がんなので「しこり」の見つかるケースが多いのですが、しこりを作らないタイプもあるんです。たとえば、スキルス(硬がん)は胃がんの一種として知られていますが、乳がんや大腸がんにもあります。
また、乳がんは女性ホルモンをエサにして増殖するものが多いのですが、そうではないタイプ(トリプルネガティブなど)もあります。

乳がんの分類は遺伝子検査などの発展もあり、私が治療した当時よりも細かくなる一方。その分、治療法もさらに選択肢が多くなっています。乳がんの国際的な「標準治療」としては、外科手術・ホルモン療法・化学療法(点滴の抗がん剤や分子標的薬)・放射線療法が一般的で、その患者の病状によって組み合わせを替えることもあります。

麻央さんは乳がんの発見時に手術ができず、抗がん剤治療で縮小を試みているという話ですが、腫瘍が大きいので抗がん剤で小さくしてから手術で摘出しようというのか(近年はよくある方法)、ほかの臓器にも転移があったので全身に作用する化学療法を選択したのか、そのあたりは定かではありませんが、乳房の腫瘍が縮小できたら手術を…という話らしいので、遠隔転移ではなさそうだとは思います(私の憶測に過ぎませんが)。

でも、1年8か月前からずっと入院して抗がん剤を投与し続けることはないと思うので(そんなことをしたら、とっくに亡くなっているはず)、入退院を繰り返しながら使う薬が体に合うかどうかをチェックしつつ、副作用が重くなると減薬したり休薬したりするなどして断続的に投与しているのかもしれません。あるいは、お金のある方々なので高額な免疫療法を併用しているかもしれませんし、場合によっては、まだ日本で承認されていない新薬をアメリカから輸入して試す人もいますね。

薬物治療の場合、病状や体質に合うと、お医者さんもビックリするほど腫瘍が縮小したり消失したりすることもあるようですが、がんは薬に慣れる性質もあるので、つまり、だんだん効かなくなって別の薬を試さねばならないときが来るのです(中には、非常に相性の好い薬と出合って、死ぬまで自分の体に適した量が服薬できる人もいますが)。

いずれにしても、海老蔵さんに取材する側は「完治できる希望はあるのか」という視点で探ろうとしている感じでしたが、乳がんは0期でもステージⅠでも「目に見えない微小ながんが全身に散らばっている」という前提に基づき、外科手術後でも抗がん剤の服用を勧められます。

私が治療した頃は、再発防止のために術後5年間の服薬が推奨されましたが、最近では10年に延長。乳がんは最初の治療後5年経っても10年過ぎても再発が多いからです。私は胃がんのときは5年を超えたら「ひとまず完治」とは言われましたが、乳がんは10年以上が過ぎてから、ようやく「完治」とは言われます。でも、安心した途端、再発が判明する人が多いのも現実。
だから、私は「完治」という言葉にこだわるのはやめて、全身に散らばっているであろう微小ながん細胞と「共生」していこうと割り切ったわけなんですよ~。

海老蔵さん一家が今、大変なのは、なかなか治療の区切りが見えないからだと思います。麻央さんは具合が悪くなれば入院し、最近では通院治療が可能となったという話でしたが、お子さんたちが4歳の女の子と3歳の男の子と幼いので、なるべく自宅にいてやりたいのでしょう。子育て中のお母さんなら当然の考えですよね。
しかし、抗がん剤によっては脱毛や吐き気の重い時期があると、病院にいるほうが安心。子どもたちに、つらいときの姿は見せたくないでしょうし。

海老蔵さんが病状は「深刻」と語ったことにより、記者の質問の方向性は女性週刊誌の好む“お涙頂戴”へ誘導しようという意図が見え見えでした。しばらくそういう論調の報道が続くんでしょうねぇ…。

がんに罹ったと知ったときは、そりゃショックを受けますよ。私も胃がんになったのが35歳のときで、乳がんのときは40代初めですが、そのつど、これで死ぬのかな~とは思いました。
でもね、そこでクヨクヨし過ぎて現実を直視せず、うずくまってヒザを抱えたままでいても、病気は勝手に治ってはくれません。放っておくと病状が進む一方となることも多いので、「がんになった、どうしよう?(号泣)」の次は、「がんになったから、私はどうすべきか?」を考え、自分のためにアレコレ調べに調べ尽くして、できるだけ後悔のないように治療法やお医者さん、病院を自分の意志で選ぶことが大切なのです。

乳がんの患者や体験者ではない皆さま、男性にも少数ですが乳がんで闘病している“がん友”はいるんですよ。性別には関係なく基本的な知識を仕入れておきましょう。

●乳がん 検査・診断
http://ganjoho.jp/public/cancer/breast/diagnosis.html
(国立がん研究センター がん対策情報センター がん情報サービス)

●冊子『乳がん 受診から診断、治療、経過観察への流れ』
http://ganjoho.jp/data/public/qa_links/brochure/odjrh3000000ul0q-att/144.pdf
※PDFファイルが開きます。全部で32ページ分あり。
(国立がん研究センター がん対策情報センター がん情報サービス)

上記の情報は、あくまでもエビデンス(科学的根拠)をベースとする「標準治療」に関する解説です。私の治療も温存手術~再発防止が目的の放射線照射+抗ホルモン剤というスタンダードな方法でしたが、進行がんの場合、病態が重くなるほど標準治療ではカバーできなくなることもあります。

そういうときには書籍やネットでの情報収集が、さらに必要となりますが、乳がんはがんの中でも特に治療法の選択肢が多いので、迷う人も多いと思います。私ががんの本を書いたときには、それも意識して標準治療以外の情報も載せました(アヤシイ治療法や健康食品、サプリ等は除いて)。

同時に、セカンドオピニオンの重要性や求め方のノウハウ、信頼に足ると思われるWebサイト情報などにもページを割いたのですが、最近は一見、ニュースサイト風のものが激増し、医療・健康情報も無責任でいい加減な内容が、とんでもなく多くなっています。完全に誤解を招くものとか詐欺のような情報は法的に取り締まる手立てがあればいいのに!

学校や会社、職業なら「選択を間違えた!」と思ったら、転校したり転職したりして、その先で頑張れば、また自分の人生を明るくすることもできますよね。
がんだけではないのですが、病気の場合は最初の治療法の選択を誤ると命を縮めることも多いので、慎重にならざるを得ないし、かと言って時間を掛け過ぎると病気が進行することもあるしで、不安のまま長く過ごすと精神状態にも悪影響を及ぼします(がん患者で鬱状態になる人が多いのもそのせい)。

そんなこんなで闘病は大変なんですよ~。だから、闘病中の人のことは相手から相談されない限り、黙って見守って心の中で声援を送るのが一番。メールや電話も相手が望まないなら放っておけばいいのです。

私の場合、周りの人たちとの付き合いが励みや楽しみだったので、親しい人たちには入院前に「がん闘病するよ~」と知らせて入院先にノートパソコンを持ち込み、仕事を続けながらメールの送受信も楽しみ、いろんな方々に見舞っていただきましたが、私とは正反対に「頑張って!」という一言を掛けられることすら負担に思う人もいるんですよね。

応援メールを送る側は1通のつもりでも、受け取る側は似た内容の頑張れメールが100通届いているかもしれません。律儀な患者ほど「返信できなくて申し訳ない」と感じ、心理的なプレッシャーともなるでしょう。
また、がんに効くという触れ込みの健康食品や飲料を次から次へと贈る人もいますが、がんの種類や患者の体質などによっては迷惑となる場合もありますよね。

海老蔵さんも「取材だからって自宅まで押し掛けられたり入院先を探し回られたりすると、ストレスで病状が悪化しますよ。責任を取ってくれるんですかッ!?」と激怒していいと思うんですが、そんなことはできないのが人気商売の哀しいところ…。
一般の私たちは闘病中に迷惑な人がいたら怒っていいんですよ! 思いやりのない言動をする人がいたら絶縁していいとも思います。
当たり前のことですが、心身を回復へと向かわせるためには、自分を取り巻くいろんなストレスをできるだけ排除することを最優先に!

※イラスト:(C)みふねたかし(いらすとや)

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医療事故:東京医大病院で患者が大ヤケド、原因はレーザーメス? [医療・健康&がん関連]

レーザーメス.jpg今年の4月15日に「東京医科大学病院」(東京都 新宿区)5階の手術室で患者が大ヤケドを負う事故があったと、5月31日になってから報道されました。

産科・婦人科の女性医師がレーザーメスを使って女性患者(30代)の手術を行っていたところ、患者の体を覆(おお)うために掛けてあった手術用ドレープに着火。医師らスタッフが点滴に使用する生理食塩水などを使って消火し、消防署へ通報しました。全身麻酔下にあった女性は腕や足などに重傷のヤケドを負い、5月末現在も入院しているそうです。(※写真は事故の機器と関係ありません)。

[手術用ドレープ]
外科手術の際、感染を防止するために患者の体に掛ける布のことで、厳密には布ではなく不織布(ふしょくふ)製が多い。執刀する部分が穴状に開いている製品もある。「オイフ」「覆布(おいふ)」とも。

レーザーメスが出火の原因かどうかは、まだハッキリしていないのですが、手術室にはレーザーメス以外に火の気はなかったとのこと。新宿署は業務上過失傷害容疑で担当医から事情聴取するなど捜査中で、同病院は第三者による調査委員会を設けて、担当医の使い方が間違っていなかったか、レーザーメスに不具合がなかったかなど原因を調査するそうです。

また、同病院は東京都と厚生労働省の関東信越厚生局へ事故を報告し、「このような事態を招いて患者さんに大変申し訳ないと思っています。原因の調査を早急に進めるとともに、警察の捜査にも全面的に協力したい。調査結果が出た段階で経緯を公表する方向で準備を進める」とコメントしました。

レーザー治療装置は人工の光を熱に変換し、その熱の作用で切開、切除、凝固、止血、蒸散、破砕などができる医療機器。レーザーは性質の違いによって多くの種類があり、婦人科だけでなく一般の外科、眼科、皮膚科、整形外科、耳鼻咽喉科、美容整形外科、歯科など広く利用されています。

[主な医療用レーザーの種類と用途]
・気体レーザー
●炭酸ガス(CO2)レーザー:レーザーメス、ホクロやイボの気化蒸散など
●ヘリウムネオン(He-Ne)レーザー:アレルギー性鼻炎など粘膜疾患の治療、鍼(ツボ刺戟)、美容(血行や代謝の促進)など
●アルゴン(Ar)レーザー:眼底や組織の凝固、殺菌、殺がん(光化学的治療)、赤アザの治療など
・固体レーザー
●ルビー(Ruby)レーザー:黒アザ、老人性のシミ、ソバカスの治療など
●ヤグ(YAG)レーザー:椎間板ヘルニア、イビキ、鼻炎の治療、痔核の切除など
●ネオジウム・ヤグ(Nd-YAG)レーザー:血液の凝固、鍼(ツボ刺戟)、美容(血行や代謝の促進)など
●ホルミウム・ヤグレーザーレーザー(Ho:YAG):尿管や胆管の結石の破砕など
・その他
●半導体レーザー:傷痕、腫れ物、炎症、痛み、かゆみ、アレルギー性鼻炎の治療など
●ダイ(Dye=色素)レーザー:赤アザ、赤ら顏(毛細血管拡張症)の治療など

[レーザーメスの特徴]
●毛細血管でも熱効果によって固めてから切断できるので止血しやすい。
●止血しながら切開できるため、出血しやすく縫合の難しい組織の手術にも使える。
●手術中の出血が抑えられるので、医療者は患部が見やすく手術も進めやすい。
●切開によって破壊される組織層が薄いため、術後の回復が早く術後の痛みも少ない。
●熱で血管やリンパ管を固めながら殺菌するので、感染や転移の防止も期待できる。
●電気メスより切開がスムーズで、感電の恐れもない。

[レーザー光の注意点]
●直進性・平行性・高集光性・高出力性などがあり、反射や散乱しても特徴は変わらないので危険(実際の事故はレーザーが何かに反射または散乱して照射された例が多い)。
●照射すると皮膚ならヤケド、眼の場合は視力低下や視野狭窄、失明を引き起こす。
●レーザーの光路は目の高さを避け、腕時計やガラス器具など鏡面反射を起こす物体を光路の近くに置かないこと。
●レーザー光が予期しない方向へ飛ばないように、光路の終端には遮蔽物(不燃性で鏡面反射が起こらないもの)を置くこと。

マスコミ報道では「重傷だが、命に別状はない」とありますが、30代の女性が腕と足に大ヤケドをしたわけですから、痕(あと)も残りやすいし、その後の人生に大きく影響しますよね。ヤケドで「重症」とのことなので、表皮より深く範囲も広いのかもしれません。人体の痛みで最もつらいのが全身ヤケドだといいますから、皮膚移植の必要なほど広範囲だったら……。

この女性は婦人科の手術のために全身麻酔の状態だったので、自分の体に火がついても「熱い!」とは感じられず、「火を消して!」とも叫べなかった。私は胃がんと乳がんの手術の際、全身麻酔でしたが、患者は手術室で火事が起こるなんて想像もしないと思います。
だから、麻酔から覚めたら腕と足に大ヤケドを負っていたなんて、体の激痛だけでなく精神的なショックも非常に大きいでしょう。命が助かったから、それだけでも良かったじゃないの!と喜べるケースではありませんし、慰めにもなりません。

●東京医科大学病院
http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/
産科・婦人科
http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/sanfu/index.html

同病院は1015床の大規模施設で、「東京医科大学」が今年(2016年)で創立100周年を迎えるにあたり、記念事業として病院の改修工事を行うようです。450億円に上るとも言われる工事の受発注に絡み、ゼネコンとゴタゴタがあった模様…。

以前から医療事故に関して調べると、この病院の名が必ず出てくる重大な事件もありました。
・2002年10月~2004年12月に、第2外科の男性医師(東京医大出身、当時45歳)が担当した心臓弁膜症の患者の手術で、術後に相次いで4人が死亡。
・2001年以降の冠動脈バイパス手術と心臓弁膜症手術で患者死亡15例のうち12例に、この医師が関わっていたと判明。

●医療事故報道・1
http://plaza.rakuten.co.jp/genkoku/5000/
(「わたし大学病院を相手に医療裁判しました。」/運営:Genkokuさん)

もっと古いものでは以下の事故も…(※リンク先は同じ事件の内容)。
●「妻の子宮全摘、尿道損傷」教授同士が法廷闘争(「週刊ポスト」1999年7月16日号)
http://homepage3.nifty.com/medio/archives/kiji/post/990716.htm#top
●No.64「帝王切開後、患者の同意なく子宮と右卵巣を摘出。患者の夫である医師が子宮摘出に同意をした場合でも、大学病院の過失を認めた地裁判決」(医療安全推進ネットワーク/運営:日本医師会)
http://www.medsafe.net/contents/hanketsu/hanketsu_0_68.html

系列の「茨城医療センター」(茨城県 稲敷郡 阿見町)でも悪質な不正がありました。
・高度な医療の提供によって診療報酬の優遇が受けられる「特定機能病院」の施設基準の要件を満たしていなかったのに、それを承知で届け出を行った。
・2008年4月~2009年5月に合計1億円を超える医療費を不正に健康保険や患者に請求。
・同病院は保険医療機関としての指定が取り消しとなり、2012年12月1日から健康保険が使えなくなったが、原則として5年間は再指定が受けられないところ、翌2013年3月1日から再指定となった(患者の便宜を図るため?)

西新宿の本院のサイトには、医療の安全性に関して以下のページがあります。
●06病院案内 安全への取り組み
http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/info/anzen.html
「これまで(2009年まで)の総括」という見出しに続く本文の書き出しが、「人間の行いには必ず間違いがあります.」と、いきなり開き直っています(苦笑)。文中には「…基本的な知識や技術の不足と不十分な体制により心臓手術の患者さんが4名死亡される事故が起こり…」と医療ミスを認めています。

こうした文章は病院の広報課などが広告代理店か広告制作会社へ発注し、そこに勤めるコピーライターか、外注のフリーランスのコピーライター(=私の職種)が書くのがほとんど、もしくは文章を書くのが好きな病院の広報担当者でしょうか。いずれにしても、こんな書き出しでは反省がベースにないようだと受け取られかねないのでは?

現在、同病院のサイトには、女性患者が手術中に重症の大ヤケドを負ったという情報は掲載されていません。レーザーメスの機械の不具合が原因なら責任は取りたくないから、原因が判明するまで公表しないということだと思いますが、新聞でもテレビでも報道されていますし、現実に事故は発生したわけですから、その事実だけでも知らせるべきだと思うんですよね。また、入院・通院中の患者たちに安心感を与え、外部にも印象を良くしたいなら、「医療機器は厳重に点検をしている」「医療スタッフ全員に、さらに注意を喚起した」とか付け加えればいいのにねぇ…。

茨城のほうは半年前に病院長が替わったようで、挨拶の文章に反省の文言も組み入れてあります。
●「病院長挨拶 平成28年5月20日」(東京医科大学茨城医療センター)
http://ksm.tokyo-med.ac.jp/Page/Syoukai/aisatsu

「東京医大病院」は新宿の西側エリアの人たちの利用も多いでしょうし、ランキング本に載っている診療科や“スーパードクター”と呼ばれる医師もいるらしいので、ブランド好き(?)な患者にも好まれるようです。
ここの医大と病院に関する評価は、私の“がん友”たちや周りの医療関係の方々に聞くと両極端に分かれるのですが、患者としては結局、信頼できる医療スタッフに出会えるかどうかなのだと思います。

「東京医科大学」の校是は「正義・友愛・奉仕」だそうですよ…。100周年で病院をリニューアルするのはいいとしても、大切なのは器より中身ですよね。スタッフの中でも日々、本当に頑張って努力を続けている人たちを正当に評価することと、つねに患者第一の精神を忘れないでほしいと思います。


[参考文献]

●レーザーの医学応用
http://jasosx.ils.uec.ac.jp/RLE/RLE/lsj1983/1983_sup/lsj1983_sup-6.pdf
(久保宇市/近畿大学 理工学部/The Laser Society of Japan)

●Medical Photonics No.11
産婦人科領域におけるレーザーの応用
http://www.medicalphotonics.jp/pdf/mp0011/0011_030.pdf
(深澤一雄/獨協医科大学 医学部 産科婦人科学講座 主任教授)

●北海道大学医療技術短期大学部紀要, 4: 117-127
医用レーザー外科診療における安全看護管理の検討 : レーザーメスによる気管内チューブ発火例と安全対策
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/37523/1/4_117-128.pdf
(佐藤, 洋子; 宮島, 直子; 佐野, 文男; 大沢, 修子; 宮川, 純子;
三浦, 哲夫; 絈野, 繁雄/1991-12)

●安全の手引き 第2章 物理実験の基本的注意 4 レーザー
http://www.sci.u-ryukyu.ac.jp/assets/files/ForStudents/anzen.pdf
(琉球大学 理学部/2006年改訂版)


※画像:レーザーメス(File:Sharplan 40C.jpg/作成者:Etan J. Tal/From Wikimedia Commons, the free media repository 出典:ウィキメディア・コモンズ)

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医療事故:船橋整形外科病院の腰痛手術「XLIF」で女性が死亡。 [医療・健康&がん関連]

腰痛.png昨秋から私の腰痛は悪化の一途をたどり、病名も「腰椎(ようつい)ヘルニア」から「腰椎すべり症」に替わって、整形外科医から「一生、治らない。進行すれば手術」と断言されました(泣)。
おまけに「70歳で確実に骨粗鬆症(こつそ しょうしょう)」ですってよ。年齢まで予測できるの!?(笑)。骨量の増加は20代でストップし、あとは減る一方だとか。今の骨量を維持しないと腰の曲がったオバアになる…。

まぁそこまで長生きできるとも思えませんが、もう手術はイヤだなぁと思いつつ、昨秋から東京近辺の整形外科を調べていました。評判の良い病院の一つに、千葉県の「船橋整形外科病院」という名があり、Webサイトをチラッと覗いたこともありました。
だから、この病院で腰痛手術を受けた女性が、医師のミスで亡くなったと知って驚きました。患者の病名は「腰部脊柱管狭窄症」で、私の「腰椎すべり症」も進行すれば同じ病名がつく場合もあるそうです。

[腰部脊柱管狭窄症(ようぶ せきちゅうかん きょうさくしょう)]
腰の神経が背骨などによって圧迫されることが原因で、腰痛や脚のしびれ、長い距離が歩けなくなる等の症状が出る。

亡くなった患者は千葉県内に住んでいた50代の女性。手術を担当したのは50代の副院長で、新たな手術法である「XLIF(エックス リフ)」の研修を海外で受け、同病院で「XLIF」が行えるのは、その医師だけだったようです。

[XLIF(エックス リフ)]
●「低侵襲腰椎前方椎体間固定術(ていしんしゅう ようつい ぜんぽう ついたいかん こていじゅつ)」「内視鏡下腰椎側方椎体間固定術(ないしきょうか ようつい そくほう ついたいかん こていじゅつ)」ともいう。似た手術法に「OLIF(前方侵入椎体固定術)」というものもある。
●「患者の脇腹(後腹膜腔)の皮膚を切開して直径2~4㎝の穴を開け、内視鏡とX線(レントゲン)透視装置を使って体内を映しながら医療器具を挿入し、損傷している椎間板を取り除いて代わりに人工骨を入れ、「ケージ(=鳥かごの意)」と呼ばれる医療器具で固定することで腰部の神経圧迫を取り除く。
●アメリカで開発された手術法で日本では2013年に承認。従来の切開手術の切開面(5~7cm)より小さく出血量も少なくて済むため、患者の体の負担も軽減できるという。ただし、新しい術式で手術の難易度レベルも高いため、研修を受けて技術を身につけた専門医は少なく、実施している医療機関も少数。
●手術によって起こる恐れのある合併症は、腸管・尿管・血管の損傷。

[医療事故の経緯]
●2015年
10月 病院が「XLIF」用の医療器具を導入し、副院長が治療を開始。
12月 10月から年末までに副院長が計12例の手術を行った。
●2016年
1月14日 副院長と40代の男性医師が「XLIF」による手術を患者2人に行った。午前が男性患者(70代・県内在住)、午後に女性患者(50代・県内在住)。
1月15日 男性患者が吐き気や腹痛などを訴えたため、別の病院へ搬送され、大腸の一部に穴が開いていることが判明(※治療後に回復し、約2か月後に退院)。
1月16日 女性患者の意識が低下し、男性患者が運ばれた病院へ搬送され、大腸の損傷が判明。
1月17日 女性患者が敗血症で死亡。
3月 病院側は院内に事故調査委員会を設置し、原因などを調査。2例とも副院長が誤って医療器具で大腸の一部に穴を開けてしまったとわかった。
5月17日 大内純太郎 院長が院内で記者会見を開き、「患者が死亡したのは手術中のミスが原因だった」と認め、「起きてはいけないことが起きてしまい、女性や遺族には本当に申し訳ない。もう二度と起こしてはいけない。今後は絶対に、このようなことがないよう断言したい。安全性が絶対に担保されない限り、XLIFをやるつもりはない」と謝罪。

病院側が医療ミスと認めるのは、よっぽど逃れられない事態だと認識したのだろうと思いますが、救急搬送で別の病院(たぶん提携先の総合病院)の医師によって大腸損傷がわかったため、隠せない・言い訳できないと判断したのか?
また、患者が亡くなったのは1月中旬なのに事故調を設けたのは3月。さらに、事故について公表・謝罪したのが5月の中旬と、時間が掛かり過ぎだと思うのですが、遺族との和解が決着するまで公表したくなかったとか?
それと、手術当日は副院長が後輩の医師に手技を担当させ、自分はそばで監督していた…という疑いはないのでしょうか(研修を受けていない医師が手術するなんて、あってはならないことなんですが、大病院ではありがちなことだし)。

院長は謝罪したとはいえ、「安全性が担保されない限り、XLIFをやるつもりはない」と発言しました。これって「XLIFはやめない」という宣言ですよね。高価な医療器具を購入したからにはモトを取って、それ以上の売り上げがないと…ということか。
「担保」という言葉は「保証」という意味があります。安全性が保証されるとは何を基準とするのでしょう。

同病院の副院長は2人いますが、医療ミスを起こしたのはどちらなのか、執刀した副院長に対する処分も発表されていません。死亡事故があった後も通常の診察や他の手術は続けているんでしょうか。
[追記(2016.5.31)]
●2件の手術を担当した副院長は「手術中はミスに気付かなかった。手術の傷口を小さくしたり、患者の固定を強化したりと患者によって手技も変えた。いつも通りに無事に終わったと思っていた」と説明。
●この副院長は1月の患者の死亡事故後、「XLIF」以外の手術を行っているという。

マスコミ報道があっても同病院のサイトには事故のことが何も掲載されず、月末になってようやくアップされました。
●当院における医療事故の発生について
http://www.fff.or.jp/seikei/

一般の企業で不祥事が起きた際、一両日のうちに自社サイトで公表するところもあります。いったん信頼を失っても対応が迅速だと、誠実そうなイメージが打ち出せる場合もあるでしょう。事故から日にちが経って公表となると、1月中旬~5月中旬に同病院を受診し、事故のことは知らないまま他の手術を受けた患者がいるかもしれません。亡くなった患者とは別の病名、別の手術法で担当医が違うにしても、ショックを受けたり不安になったりすると思います。

報道があった翌日に自院の説明をサイトに掲載した病院もあります。
●当財団におけるXLIFの現状
http://www.iwai.com/iwai-seikei/oshirase/2016/20160518.php
(稲波脊椎・関節病院、岩井整形外科内科病院/2016年5月18日)
※この病院を推薦するわけではありません(私自身は受診したこともないので)。

事故のあった「船橋整形外科病院」は1989年12月の設立で、病床は70床という規模。「医療法人社団 紺整会」というグループを構成し、船橋市と市川市に系列の7つの医療・介護施設があります。

●船橋整形外科病院
http://www.fff.or.jp/seikei/
・船橋整形外科グループ
http://www.fff.or.jp/

同病院の評判に関しては、真偽は別として以下のようなクチコミを見かけました。
・評判が高く、いつも診察まで3時間ほど待たされる。
・病院ランキングなどの本で紹介されている。
・スーパードクターとして有名な専門医がいる。
・プロのスポーツ選手も治療を受けている。
・ここのお医者さんがテレビに出ていた。
・地元のプロサッカーチームの公式ホスピタル。

院内には「グループ安全対策委員会」を設置。以下の説明文が載っています。
・医療安全対策
http://www.fff.or.jp/seikei/outline/risk/

今 問われている『医療の質』の根幹をなす『安全性』を『人間はエラーをおかす.』という前提に基づき、エラーを誘発しない環境や、起こったエラーを吸収して 事故を未然に防止するシステムを組織全体として取り組んでいます。

……とてもわかりにくい文章ですが、「人は完璧でないから、グループを挙げて医療事故の防止に努める」と言いたいのでしょう。でも、残念なことに委員会は機能していなかったようです。

・医師紹介
http://www.fff.or.jp/seikei/outline/doctors.html
グループの理事長は「日本整形外科学会専門医・指導医」、整形外科病院の院長は「日本整形外科学会専門医・指導医、日本脊椎脊髄病学会 脊椎脊髄外科指導医」、副院長は両名とも「日本整形外科学会専門医・指導医」で、うち1人は「東京女子医科大学 非常勤講師」の肩書もあります。

医療が細分化されている現在、私たち患者は自分の病気の専門医を探そうとします。その目安の一つとなるのが各学会による「指導医」「専門医」などの認定制度なんですが、学会によっては認定試験を設けているところもあれば、会費さえ払えば肩書が付くところもあるので、一概には信用できないのが難しいところ。

もう一つの目安は実績ですが、「船橋整形外科病院」は人工関節の手術が突出して多く、その次がヒザで、脊椎は人工関節の1/3程度。
・手術件数
http://www.fff.or.jp/seikei/outline/operation.html

副院長の1人は股関節の専門、もう一人は専門分野が記載されていないのですが、もし腰椎の専門家ではないなら、なぜその医師の治療を受けたのか?
この病院にはたくさんのお医者さんがいて、「脊椎・脊髄センター」という専門外来もあります。たとえば、私がこの病院を受診するなら、「脊椎・脊髄センター」の中でも腰椎の専門医の診察日を選んで行きますね。でも、手術を勧められたら、他の病院でセカンドオピニオンを取るか、脊椎(腰椎)の手術実績の多い医師を探します。
別の病気で人工関節を検討する疾患の場合、相性の良い先生に出会えて、地元で通いやすいなどメリットが多いなら、この病院のお世話になるかもしれませんが。

病院で医療事故があろうと通院し続ける患者はいます。私が貧血治療で通院している国立病院(新宿区)でも、MRI検査の造影剤の間違いで亡くなった女性患者がいました。でも、私は血液内科の主治医を信頼しているので通い続けています(MRIは検査専門クリニックで受けるようになりましたが)。
また、乳がんの手術を受けた私立の大学病院(新宿区)も、過去には誤診で乳がんではないのに両乳房を切除された人がいますし(ご本人に取材して私のがん本に詳細を記述)、東海地方の病院へ派遣した研修医らが医療ミスを量産(?)した事実もあるのです。
それらは珍しいことではなく、全国の大規模な病院なら毎日「ヒヤリ・ハット」事例が起きていますし、表沙汰になっていないケースもたくさんあるはずです。

医療ミスで死亡した女性のことは、とても痛ましいと思います。ただし、12例しか実績のない医師の手術法を選ぶのは、命を懸けた冒険ではないでしょうか。どんな手術であれ医療事故の恐れはつきまといますが、リスクが高すぎる。担当医が実績を挙げたくて新しい術法を積極的に勧めたのでしょうか。

昔だと外科や整形外科の医師の間では「患者を何人か殺して一人前になるんだよ」という恐ろしい言葉が普通に語られていたと聞きましたし(今もかな?)、私が以前、取材した整形外科医は「オレたちゃ、トンカチとノコギリ使う大工みたいなもんだからさ~」と自嘲気味に笑っていたことを思い出しました。

確かに新しい技術は経験を積まないと上達しませんよね。だからと言って自分が決死の覚悟で実験台になりたくもない。そう思うからこそ、お医者さんや病院を選んだり治療を受けたりする前には、充分に納得がいくまで調べ尽くす必要があると思うのです(具体的なノウハウは私のがん本にも書きました)。

[参考サイト]

●脊椎手術.com(ドットコム)
http://www.sekitsui.com/
(運営:日本ストライカー株式会社)

●XLIF:内視鏡下腰椎側方椎体間固定術(脊椎固定術)
http://www.iwai.com/iwai-seikei/shujutsu/x-lif.php
(岩井整形外科内科病院/東京)

●脊椎・脊髄グループ
http://www.keio-ortho.jp/orthopaedic/group01.html
(慶應義塾大学医学部 整形外科学教室/東京)

●XLIF(エックスリフ)手技による究極の脊椎前方固定術について
http://www.heiwakai.com/spine/operation/xlif.html
(平和病院脊椎外科・横浜脊椎脊髄病センター/横浜)

●腰椎変性側弯症
http://www.hachiya.or.jp/treatment/lumbar/xlif.html
(はちや整形外科病院/名古屋)

●内視鏡下低侵襲脊椎固定術(XLIF)について
http://www.midorigaoka.or.jp/department/xlif.html
(みどりヶ丘病院/大阪)

●半人前の背骨屋さんのブログ(運営:seboneya59さん)
・初体験 〜XLIF〜
http://seboneya-san.com/%E5%88%9D%E4%BD%93%E9%A8%93xlif/
・XLIF で発生した重大事故
http://seboneya-san.com/xlif-%E3%81%A7%E7%99%BA%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%9F%E9%87%8D%E5%A4%A7%E4%BA%8B%E6%95%85/

●XLIF 低侵襲腰椎前方固定術 術中動画
https://www.youtube.com/watch?v=66oueZgin-k
(投稿:spine-clinic.jp)
※視聴には年齢制限があるため、ログインが必要。
http://spine-clinic.jp/
(京都脊椎脊髄なんでもクリニック/京都)

※イラスト:(C)みふねたかし(いらすとや)

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予防しにくい結核の基礎知識を学んでおこう! [医療・健康&がん関連]

結核予防コッホくん.jpg渋谷署の職員など32人が結核に感染していたという報道後、警視庁では他の職員も検査するという話でしたが、まだ結果は出ないんでしょうか。新たな報道は見当たりません。

警視庁の公式サイトには今回の集団感染に関する情報が何も書いてないんですけど、感染者を広げてしまった責任があるわけですから、不安を感じている都民や身内である警察関係の職員、その家族などに向けて経過を報告すべきではないでしょうか。

すぐに結果の出ないことなら、「現在、職員の検査を進めています」だけでもいいんですよね。一般企業の中でもきちんとした会社は、何か事件が発生したら、すぐサイトに事情を説明する文書をアップしますよ。

●警視庁 公式サイト
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/

警視庁の広報担当の部署は?と思ったら、Twitterで熊本の支援に関する情報を発信した後日は、ピーボくんとアイドルの写真がたくさんアップされている程度……。

●警視庁広報課Twitter
https://twitter.com/mpd_koho?lang=ja

5月14日には佐賀県内の医療機関でも結核の集団感染が確認され、入院患者と医療スタッフなど計10人の感染者のうち、80代の女性が亡くなっていたことも判明しました。

「結核」と聞くと肺の病気だと思いがちですが、日本では肺結核が約8割で、ほかは腎臓やリンパ節、骨、脳など体のあちこちが結核菌に侵されるそうです。肺結核の場合は結核菌が肺の内部で増殖し、さまざまな炎症が起こることで肺が破壊され、呼吸する力が低下します。

[結核の主な症状]
●咳(せき)、痰(たん)、発熱(微熱)などが長引く。
●体重減少、食欲減退、寝汗など。
●悪化すると倦怠感(だるさ)、息切れ、血痰(けったん)など。炎症が進んで肺組織が化膿したような状態。
●重症になると喀血(かっけつ/血を吐くこと)、肺の組織が破壊されて呼吸困難に、菌が血液やリンパの流れに乗って全身へ飛び、多臓器不全で命を失う場合も。

戦前まで結核は「死の病」「国民病」などとも言われ、死因の1位でした。近代小説を読むと、肺を病む人や地方のサナトリウムで療養する人の描写、薬の略称である「ストマイ」といった言葉がよく出てきます。

若くして結核菌に命を奪われた著名人には、作曲家の滝 廉太郎(享年23)、作家の樋口一葉(同26)・織田作之助(同33)・国木田独歩(同36)、歌人の石川啄木(同26)、画家の青木 繁(同28)、詩人の中原中也(同30)、俳人の正岡子規(同34)といった才能豊かな芸術家もいました。

特効薬と言われた抗生物質「ストレプトマイシン」が発見されたのは1944年。それ以降は結核による死亡者も激減しましたが、副作用として難聴や腎障害などもあったそうです。最近では結核に効く薬を何種類か組み合わせ、6か月ほど投薬する治療法が主流です。

私の知人(60代)も昨年、肺結核で何か月もの入院生活を送ったそうですが、初期症状は風邪のようで、まさか結核だとは思いもしなかったとか。
国内では絶滅したかのように思われていますが、1990年頃にも結核患者が増えた時期がありました。当時、20代で罹患したという友人が「結核なんて大正時代の人?って感じですよね~。アハハハ」と笑い飛ばしていたのを思い出しました。

でも、笑い事じゃなくって~、感染を防ぐにはどうすればいいんでしょう?

結核は空気感染します。患者が咳やクシャミをすると、その飛沫(しぶき)に含まれる結核菌が周囲に飛び散り、近くにいる人が結核菌を吸い込むことで感染します。
ただし、たいていは体の抵抗力によって菌は体外へ排出されるそうです。それでも菌が体内に残った場合は、免疫が菌を抑える役目を果たします。

「感染」とは菌が体内に潜伏している状態で、それだけだと他の人には移りませんが、何らかの原因で免疫力が落ちると、感染してから数年後でも、あるいは数十年が経ってからでも発症する場合があるそうです。

咳やクシャミをするとき、自分の口をハンカチや手でふさがない人っていますよねぇ。間に合わないことはあるにせよ、わざと大きなクシャミをする人もいます。
私はキタナ~イ!と思ってササっと離れますが(たぶん凄くイヤな顔をしていると思う…)、そこらに飛び散ったのが結核菌だとしたら恐怖です~。

ようやく4月下旬に花粉症のマスクとオサラバしたっていうのに、これからは1年中、外出するときはマスク着用かなぁ。暑くなる季節なのに鬱陶しい。それに、行く先々で誰とも会話しないわけにもいきませんし。

現代では効果の高い薬があるので、咳が2週間以上続くなど結核かもしれない症状があるなら、すぐに受診すること(呼吸器内科のクリニック、近くになければ内科クリニックへ)。また、自分の免疫力が落ちないよう気を配ることぐらいしか予防法はなさそうですね。

特に“がん友”の皆さんのうち、手術の直後や抗がん剤・放射線の治療などで通院中の人は免疫が落ちやすい体調にあるので、出かけるときはマスク着用をお忘れなく!

[結核感染のリスク]
・乳幼児期 ・思春期 ・若いときは女性がやや多く、中年以降は男性が多い。
・糖尿病 ・塵肺 ・胃潰瘍 ・胃の切除をした人 ・腸のバイパス手術を受けた人 ・人工透析を受けている人 ・血友病 ・エイズ ・HIV感染
・喘息や膠原病などに使われる副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)で治療中の人 ・抗がん剤で治療中の人 ・関節リウマチの治療薬「TNFα阻害剤」を使っている人
・ストレス ・不規則な生活 ・ヘビースモーカー
・遺伝的なもの(結核に対する抵抗力は遺伝による) ・以前にも結核を経験した人 ・BCG接種歴がなくツベルクリン反応が陽性の人 ・最近、身近に結核に罹った人がいる場合

[参考サイト]

●公益財団法人 結核予防会
http://www.jatahq.org/

●結核-古くて新しい病気-(大塚製薬)
http://www.otsuka.co.jp/health_illness/kekkaku/kekkaku03.html

●結核は日本の重大な感染症です(中野区 健康福祉部 保健予防分野 結核予防担当)
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/402000/d001720.html
とてもわかりやすい内容で、外国語版パンフレットのリンクもあります。

●結核とは(国立感染症研究所)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/398-tuberculosis-intro.html
このサイトは専門性の高いことがたくさん書いてあるのに、行間が詰まっていて非常に読みづらい…。こういうところに税金を使って、もっと国民に親切な見やすいレイアウトにリニューアルしましょうよ~。私とデザイン仲間なら都知事の宿泊費よりグンと安くお請けしますぜ! ご発注をお待ちしております!!(笑)。

※イラスト:結核予防週間キャラクターのコッホくん(厚生労働省)
結核菌を発見し、診断用のツベルクリン(結核菌ワクチン)を創製したノーベル賞の研究者ロベルト・コッホがモチーフのようです。

[このブログの関連記事]
●渋谷署・東大医学部で結核の集団感染、保健所に届けず…。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-05-12

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渋谷署・東大医学部で結核の集団感染、保健所に届けず…。 [医療・健康&がん関連]

結核予防ポスター.jpg先日、渋谷で乗り換えて通勤している友達から、「渋谷警察で結核感染あったの知ってる? 怖くてマスクして会社行ってるんだよ~」と聞いてビックリしました。

事件の発端は昨年の初めに遡(さかのぼ)ります。

2015年
・1月下旬 詐欺容疑で63歳の男が現行犯逮捕され、渋谷署に留置。
・2月11日 容疑者が留置場で死亡しているのが発見され、翌12日に東京大学医学部で解剖。
・6月30日付 東大医学部は死因が肺結核によるものという報告書を作成。「警察から依頼された解剖だったので(警察が保健所に連絡すると思ったため)報告は不要と考えた」とのことで保健所には伝えなかった。
・8月25日 東大の報告書を渋谷署が受領するも、死亡した容疑者と接触のあった署員らは前月(1月)までの健康診断で異常がなく不調の訴えもなかったため、感染はないと判断して保健所には届けなかった。
・12月 留置場担当の署員が体調不良を訴え、検査を行った。
2016年
・1月 前年の12月に検査を受けた署員が結核に感染していることが判明。
・4月中旬~下旬 感染者の数が1人→4人→19人→28人と増加。
・5月8日 感染者は計32人に。

容疑者が死ぬまで何の症状もなかったんでしょうかねぇ? 突然死のようにコロッと死んだら実は結核だったってこと?

解剖から報告書の作成まで4か月も掛かっていますが、これは平均的な期間のようです。ただし、死因が結核とわかった時点で保健所へ報告していれば…。
もしかすると、解剖は経験の浅い若手に任せたので報告までアタマが回らなかったとか? もしくは「警察なら保健所へ届けるだろう」という思い込みがあり、確認しないことが常態化していたとか?

東大で作成した6月末の報告書が渋谷署に届いたのは8月下旬。これは時間が掛かり過ぎではないでしょうか? 書類を届けるだけなら電車で30~40分程度の距離ですよ。報告書は2か月もの間、どこを旅していたのでしょうか?

昔は役所関係の場合、仕事はロクにしないエライ人の机に書類が置かれっ放しになっていて、ハンコがもらえないからと、実作業をする部署へ書類がなかなか下りてこなくて困ると聞いたことがあります。
でもね、今はデジタル社会なんですから、しっかりしたセキュリティの保護のもとで書類はネット送信すればいいじゃありませんか。そうすれば1分も掛からずに届きますよ。

それにしても、渋谷署が結核と知ってからも保健所へ届けなかったのは職務怠慢と言うんですか? 早めに手立てを講じていれば蔓延するのを防げたはずなのに!

[集団感染の実態]
●渋谷署
・感染源と見られる容疑者が留置場にいた20日間に接触した職員107人の健康診断を行った。
・留置場で接触したり解剖に立ち会ったりした署員20人が感染しており、このうち7人が発病したことが判明。
・容疑者と数日間、同室だった男1人も感染していた。
・発病は計8人となり、そのうち署員3人は結核菌を体外に排出(排菌)して二次感染の恐れがあると判断され、ほかの3人は治療のために入院、2人は退院したという。

●本富士署
・渋谷署の容疑者だった男の解剖が行われた部屋では、本富士署が担当する別件の遺体の解剖も行われたため、その場に立ち会った本富士署員4人も感染した。

●警視庁
・刑事部の鑑識課員1人が本富士署の解剖に立ち会ったことで感染し、発病した。
・警察官ら4人が感染していた(上記の鑑識課員が含まれるかどうかは不明)。

●東大医学部
・容疑者の遺体を解剖した医師7人が感染していた。

・渋谷署の小林 仁副署長のコメント
「容疑者が肺結核で亡くなったとわかった時点で、署員に検査を受けさせるべきだった。結核に対する認識が不足していた」

現時点では一般の人への感染は確認されていないようですが、警視庁は保健所に相談し、渋谷署・本富士署・警視庁本部にも感染が広がっていないか等を調べるため検査を行っているそうです。

遅いよ遅いよ~ッ!! 感染していた人たちは自覚のないまま、勤務先の渋谷・東大前・本郷三丁目・霞が関の周辺にいたわけですが、自宅の場所は別ですよね? 23区内ではなく多摩地区や神奈川県、千葉県、埼玉県などに住む人がいるかもしれません。

そして、感染者の家族や同居人、恋人・愛人(?)・友人・知人など親しい人たちは? 感染してから出かけた飲食店などのお店は? 連休もあったから、休暇が取れて遠出した人もいますよね? 地方へ帰省した人なら実家の家族は? 同窓会には行きませんでしたか? もしかしたら熊本や大分へボランティアに出かけた人は?

1人の日常を想像しただけでも行動範囲は非常に広くなりますよね。感染の有無を調べる検査の対象は署員だけでいいのでしょうか? もし感染者に抵抗力の弱い乳幼児の子どもたちがいるなら、早いとこ検査してほしい!
結核の患者が狭い地域にとどまらず、今後どんどん増えてしまう……なんて、心配性の私の杞憂に終わりますように(汗)。

感染者を出した警察署のサイトには何の情報も出してありません。警視庁のトップページも同様です。もしかするとメッセージなんて発信する余裕もないほど大騒ぎ状態!?

●渋谷警察署(東京都 渋谷区 渋谷3-8-15)
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/3/shibuya/
●本富士警察署(東京都 文京区 本郷7-1-7)
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/5/motofuji/
●警視庁(東京都 千代田区 霞が関2-1-1)
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/

解剖を担当したのは各紙に「東大医学部」とあるので東大の医学部の法医学教室でしょうか。サイトを確認しましたが、こちらも結核騒動に関するお知らせは何も記載されていません。

●東京大学 大学院 医学系研究科 法医学・医事法学
http://square.umin.ac.jp/forensicmed/

念のために東大病院のサイトも覗いてみたら、病院長のメッセージが載っていました。

●報道されている結核の集団感染について
(2016年4月26日/東京大学医学部附属病院)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/oshirase/archives/20160425.html
患者様へ
この度報道されております、渋谷警察署および本富士警察署関連の結核の集団感染事例におきまして、一部事実と異なった報道がなされておりますので下記の通りお知らせいたします。
・解剖は東京大学医学部法医学教室にて行われ、東大病院内では行っておりません。
・感染した医師については、当院には所属しておらず、また当院での診療行為は行っておりません。
病院長

ちゃんと調べないで東大病院で解剖したと書いちゃったメディアがあったということ? それともマスコミではない素人のニュース風サイトや個人ブログのことか?
おそらく外来の担当医に感染者がいたのか!?と勘違いした患者・家族からの問い合わせが多かったのかもしれません。

外来で患者を相手にする臨床医が司法解剖することは、まずないと思います。法医学の先生の仕事ですよね。でも、23区は「東京都監察医務院」の監察医が行政解剖を行うのですが、容疑者が留置場で死んだ場合、死因自体が犯罪と関連がなさそうなら解剖は司法じゃなくて行政かな~?と思ったんですが、そのへんは専門家の誰かに聞いてみないと。

この事件とは違うのですが、5月11日付のニュースに茨城県の「小柳病院」(古河市)で入院患者3人が結核を発症し、同じ病棟の入院患者と看護師ら計13人の感染が判明したとありました。
日本では今も年に約2万人が結核に罹患するそうです。他人事(ひとごと)じゃありませんよね。

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アメリカ人の死因の3位が「医療ミス」!? [医療・健康&がん関連]

イラスト:手術.jpg
CNNの報道によると、イギリスの医学誌『British Medical Journal(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)/BMJ』に、アメリカ人の死因は心疾患、がんに続いて3位が「医療ミス」と考えられる…という研究結果が発表されたそうです。

ちょいと横にそれますが、CNNの記事の原文には「medical errors」とあり、日本語版では「医療ミス」と訳してあるのですが、最近の日本のマスコミだと「医療過誤」と表現するほうが多いはず。
でも、「医療事故」と違って「医療ミス」と「医療過誤」は同一と捉える人もいれば、別々に定義づけする人もいて、医療者の間でも見解は異なるようです。
また、患者側には「医療事故」と「医療過誤」を混同し、医療者に責任のない死亡例でも「医療ミスだ!」と騒ぎ立て、“モンペ(モンスター・ペイシェント)”と呼ばれることになる困った輩も増えています。
この言葉の違いについては、また改めて…ということで、この項ではCNN日本語版の通り「医療ミス」と表記することにしましょう。

閑話休題、この研究はアメリカでも医学系で名高い「ジョンズ・ホプキンス大学」(メリーランド州ボルティモア)のチームによるもので、以下のように分析・推測しています。

●医療ミスで死亡する患者数は肺気腫や気管支炎など呼吸器系疾患の死亡者を上回る。
●アメリカでは最低でも年間25万1454人が医療ミスで死亡と推計(自宅や老人ホームでの死亡例は含まないので実際はずっと多いだろう)。
●ほとんどの医療ミスは発見されないまま見過ごされているようだ。

[これまでの医療ミスによる死者数]
・米国医学研究所(Institute of Medicine/IOM)1999年の調査:4万4000~9万8000人
※現在は改称されて「米国医学アカデミー(National Academy of Medicine)」。
・アメリカ合衆国保健福祉省(United States Department of Health and Human Services/HHS)2008年の統計:高齢者向け医療保険メディケアの患者だけで18万人
※「メディケア」とは65歳以上の高齢者や65歳未満でも障害のある人を対象に、医療に関する支払いを一定額まで支援する医療保険プログラム。

それにしても古いデータですよねぇ。つまり、長い間、放っておかれた問題だということ。しかも、医学研究所の調査結果は5万4000人もの開きがありますよ(驚)。どういう調査方法なんでしょうかね~。研究チームの皆さんも最近の実情と比較しようと過去のデータを調べてみたら古い統計しかなくてビックリし、これは研究すべき!と思ったのかも?

「ジョンズ・ホプキンス大学」のマーティン・メイカリー教授は、以下のように指摘しています。
●死亡証明書の記載内容が不十分で、人為ミスの実態が把握できない。
●医療ミスを防ぐための装置や仕組みが整っていない病院が多い。
●患者の安全性向上が優先課題。

日本でも手術の切除部位を間違えたり患者を取り違えたりといった、大変な医療事件が後を絶ちません。私のがん本にも大学病院のベテラン医師に乳がんと誤診され、手術で両方の乳房を切除されてしまった女性に取材した話を書きました。
この女性の場合は勇気を奮って主治医と病院を訴えたのですが、わずかなお金をもらったところで失った臓器は永久に返ってこないのです。
世間では医療ミスによって命まで奪われる患者もいますよね。私はがんで死ぬのは仕方ないか~とは思っていますけど、医療ミスで殺されたら化けて出ますよ!

アメリカは日本よりずっと医療費が高いと聞きます。日本はありがたいことに国民皆保険制度の恩恵を受けており、子どもの医療費が15歳まで無料という自治体も増えていますよね(学生なら22歳まで無料という自治体もあり)。
貧困層は入院・手術など考えられず、薬すら買えないまま死ぬ人の多かったアメリカでも、通称「オバマケア」という皆保険に似た制度が導入されたことで、生き延びられる人たちも増えているようです。

しかし、万が一にも白人優位のトランプ政権になったら?
黒人やヒスパニックはもとより、日本人を含むアジア系も、有色人種はみんな医療保険を剥奪されたり、なぜか医療ミスで死ぬ人が増えたりして……(怖いよ怖いよ~! 泣)。
そんなホラー映画のようなことは私のホラ話で済めばいいんですけどね。

CNNの該当記事(英文)
●Medical errors may be third leading cause of death in the U.S.
By Jen Christensen and Elizabeth Cohen, CNN(May 4, 2016)
http://edition.cnn.com/2016/05/03/health/medical-error-a-leading-cause-of-death/index.html

問題作を世に問い続けるマイケル・ムーア監督が、医療問題をテーマとしたドキュメンタリー調作品。
●映画『シッコ(SiCKO)』(アメリカ/2007年)
・予告編が観られる公式サイト
(なぜか文章全部がドイツ語で、予告編の字幕も同じく…)。
http://www.sicko-themovie.com/

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※イラスト:(C)みふねたかし(いらすとや)

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女優・野際陽子さんの肺がんとGW中の肺がんセミナー。 [医療・健康&がん関連]

先日、女優の野際陽子さんが、約2年前から肺がん患者として治療を受けているという報道がありました。今年に入ってからも、私の好きなTVドラマ『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日)に準レギュラー出演、NHKの夜ドラにも…という活躍ぶりなので、ちょっとビックリしたのですが。

肺がんとわかった当時は昼ドラの撮影中で、脂汗が流れるほど過酷な状況ながらも乗り切ったそうです。初発のときは早期でしたが、昨年4月頃に再発し、腫瘍を摘出する手術を受けたとのこと。退院時には酸素吸入器が必要で、周りは「引退」も予想したようです。

最初の発見時にどのような治療を選択したのかが気になるのですが、記事では言及されていません。そして、昨年の夏から抗がん剤治療を始め、「自分に合う抗がん剤が見つかった」とのことで前向きになれたそうです。現在は都内の大学病院へ定期的に通院し、治療および経過観察中とのこと。

野際さんは今年の1月に80歳を迎えたんですって~(驚)。女優は若く見えると言われますが、健康食品やエイジングケアの化粧品のCMで、タレントの横に「56歳」「72歳」といった数字が出るパターンがありますよね。あれは「見えな~い!!」という視聴者の反応を期待したものですが、一定の年齢を超えたら、ちゃんとそのトシに見えるもんですよ。加齢・老化は動物である以上、抗えない現象ですもの~。

と言いつつ、野際さんと、体形は変わったけれども~、松坂慶子さん(63歳)だけは年齢不詳だなぁと思っていました。特に野際さんは70代を過ぎても滑舌が悪くならないのは凄い。

野際さんの出身地は富山県富山市で私も同じですから、以前から勝手に親近感を覚えていたのですが、金沢の老舗旅館を舞台にしたドラマ『花嫁のれん』で羽田美智子さんの姑を演じたとき、野際さんの金沢弁が、どうもしっくりこないなぁと思っていました。富山弁とは異なりますが、同じ北陸地方に共通するアクセントや方言、ニュアンスがありますから。
女優になる前はNHKのアナウンサーだったそうなので、共通語のトレーニングを徹底したからかとも思いましたが、調べてみると3歳からずっと東京で育ったそうです。なるほどね~。

今はワンコたちと暮らしていて、抗がん剤治療を続けながら仕事も頑張り、趣味の水彩画なども楽しんだりという日常のようです。

昨年の3月に発刊された『70からはやけっぱち』というタイトルのエッセイがあり、その目次には「老女」という言葉がたくさん出てきます。「いつまでもおきれいで~!」とチヤホヤされ続ける芸能界にいて、自ら「老女」と称するのは思い切りが良いというか、ある種の覚悟が必要だと思いますが、本を出した時期が肺がんに罹患してからということも考えると、「老女」は人生を達観する境地に至ったかのごとく非常に潔い表現だと思えるのです。

●野際陽子が隠し続けた「肺がん2年壮絶闘病」
http://www.news-postseven.com/archives/20160424_406376.html
(NEWSポストセブン/小学館)

●『花嫁のれん』東海テレビ
http://tokai-tv.com/hanayome/

70からはやけっぱち

70からはやけっぱち

  • 作者: 野際 陽子
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2015/03/19
  • メディア: 単行本


連休中の5月7日に、がん専門誌の『がんサポート』(エビデンス社)が、東銀座で無料の「肺がん市民フォーラム」(定員200名)を開催するそうです。
テーマが「正しい情報から肺がんの心構えを学ぼう」ですから、がん治療の入口に立った人とか、その家族などが対象でしょうか。がん患者のベテラン(?)には少し物足りないかもしれませんが、最新の治療法について学べるかも?(講師の顔ぶれからすると、あくまでも標準治療の範囲だと思われますが)。

日時:5月7日(土)13時~16時(開場12時半)
会場:時事通信ホール
(東京都 中央区 銀座5-15-8 時事通信ビル2F)
http://www.jiji.com/hall/access.html
[講師]
・久保田 馨(日本医科大学附属病院 がん診療センター長)
・國頭英夫(日本赤十字医療センター 化学療法科 部長)
ほか
[申し込みページ]
・がんサポート「肺がん市民フォーラム」
https://gansupport.jp/ev20160507

進行がんの肺がん患者やサポートする方々は、この患者会が頼りになると思います。
●肺がん患者の会 ワンステップ!
http://www.lung-onestep.jp/

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がん患者が被災したときに注意すべきこと&お薬手帳を活用しよう! [医療・健康&がん関連]

くまモンお薬手帳.jpg

九州では昨日(22日)の17時半過ぎに大分県中部で震度3、18時半頃に熊本地方で震度4でしたが、その後は現在(23日21時)まで発表はありません。現地の方々は少しでも睡眠が取れたでしょうか。このまま収束してほしいですね。雨模様の心配も続きますが……。

がん患者・がん体験者だと私と同様に、「被災地の“がん友”たちは?」と心配している人も多いと思うのですが、やはり災害の直後は医療スタッフ常駐の所もあれば、服用中の薬も手に入りにくい所があるなど、地域によって差が出ているようです。

熊本・大分だけでなく日本に住んでいる以上、自分も被災者となるリスクは高いのですから、災害時にはどうすればいいかを知っておくことは大切。今、通院中の人やこれから治療が始まる人はもとより、体験者や患者をサポートする立場の人も、あるいは「がんなんて関係ないし~」と思っている人も、災害に遭うときは自分がどの立場になるかなんて予測はつかないのですから、知っておいて損はないでしょう。

特に、SNSが普及したことで必要な情報が早く得られるようになった半面、いい加減な情報も非常に増えています。正しい知識を得ておけば、デマなどに振り回されないようにもなると思います。

私が今回、学んだのは、抗がん剤治療中の人が気をつけるべきこと。
●健康な人より血が固まりやすいので水分補給をこまめに、軽い運動も心がけること(がん細胞は血液を固まりやすくしたり血管の壁に傷をつけたりするため、血の塊=血栓ができやすい)。……狭い車中で過ごしてエコノミークラス症候群に気をつける、ということだけじゃないんですね。
●自宅が半壊などの被害に遭っても、清掃や瓦礫(がれき)の撤去などは行わない(抗がん剤の影響で白血球が減っているため、感染症に罹りやすい)。……南阿蘇村の避難所で体調を崩した人からノロウイルスが検出されたという報もありました。

「がんを体験したけど今は元気!」という人の中には、ボランティアとして九州へ行こうと思う人がいるかもしれませんが、今の健康状態は本当に万全なのか、現地でかえって足手まといとなることはないか等、熟考したほうがいいと思います。

たとえば私なども元気に飲んだくれる夜もありますが~、高校時代からの鉄欠乏性貧血が30代の胃がんの術後に悪化したままで、長いこと治療も続けていますが、いまだに血液検査で全項目が正常値となったことはありません。アレルギーもあるし、頸椎・腰椎も治らないし、卵巣嚢腫も抱えているし、近頃は腰痛がひどくなる一方……。こんな持病だらけが被災地へ応援に行ってもジャマになるだけでしょうし、健康な人より免疫が落ちている分、感染症に罹って、かえって迷惑を掛けてしまうことになりかねません。

被災地で他者の助けとなる人たちって、やはり健康じゃないといけないんだな…とつくづく思います。せめて自分が被災したときには少しでも周りに迷惑を掛けないよう、自分でできることは自分で!と言い聞かせ、知識を深めておかないと……と改めて思いました。

がん患者や持病のある人が注意すべきことはたくさんあります。時間を見つけて以下のサイトをチェックしてみてくださいまし。

[参考サイト]
●災害時にがん患者がパニックに陥らないための7箇条
https://gansupport.jp/article/series/series06/3609.html
(がんサポート)

●感染予防のための8ヵ条
http://www.kansensho.or.jp/disaster/disaster_con_1.pdf
(東北感染症危機管理ネットワーク)

●災害時の健康・栄養について
http://www0.nih.go.jp/eiken/info/info_saigai.html
(国立健康・栄養研究所)

●熊本地震で被災されたがん患者やご家族の皆さまへの情報提供について
http://zenganren.jp/?p=670
(全国がん患者団体連合会)

●災害看護 命を守る知識と技術の情報館 役立ちマニュアルがん患者編
http://www.coe-cnas.jp/group_cncr/manual/index.html
(兵庫県立大学 看護学研究科COEプロジェクト)

●災害時のがん医療 - がん患者さんと医療従事者のためのFAQ
https://www.teamoncology.com/disaster/
(MDアンダーソンがんセンター)

●熊本地震 避難生活での健康被害を防ぐ知恵
http://mainichi.jp/premier/health/articles/20160415/med/00m/010/014000c
(毎日新聞 医療プレミア)

●大規模災害に対する備え がん治療・在宅医療・緩和ケアを受けている患者さんとご家族へ -普段からできることと災害時の対応-
http://ganjoho.jp/data/public/support/brochure/saigai_booklet.pdf
(平成26年度 厚生労働科学研究費補助金 地域医療基盤開発推進研究事業「被災地に展開可能ながん在宅緩和医療システムの構築に関する研究」班)

●災害時の医療関連のリンク集
http://teamoncology.blog39.fc2.com/blog-entry-208.html
(がんのチーム医療)

[東日本大震災の事例]
●東日本大震災 ~その時、がん医療はどう動いたのか(2011年)
http://www.novartisoncology.jp/patients/sasaeru/index2011.html
(ノバルティス ファーマ)

●現場力を上げるために 東日本大震災の体験を知る -在宅医療・がん治療・緩和ケア-
http://ganjoho.jp/data/professional/med_info/disaster_experience/genbaryoku_booklet.pdf
(平成26年度 厚生労働科学研究費補助金 地域医療基盤開発推進研究事業「被災地に展開可能ながん在宅緩和医療システムの構築に関する研究」班)

[経口抗がん剤で治療中の患者向け治療メモ]
●「わたしのダイアリー」
http://www.co.idac.tohoku.ac.jp/medical/diary/diary.pdf
(東北大学病院 腫瘍内科)


私は通院のたびに「お薬手帳」を持参しますが、そのカバーに保険証、臓器提供意思表示カード、自分なりの治療メモが挟んであります。私は発病の年とか年齢とか数字に関わることはすぐに忘れてしまうので(汗)、これまでの治療経過を文書化してパソコンに保存し、印刷したものを治療メモとして持ち歩いているわけです。

「おくすり手帳」は薬局でもらえます(無料で配布)。いろんなデザインが出回っていますが、治療歴や既往歴、アレルギー歴、副作用についてなどの記入欄が設けてあると思うので、そこに書いておきましょう。記入欄がないときは、最低限、以下のことはメモしておくといいですね。

●病名(がんの部位)、病期(ステージ)など
●かかりつけの病院やクリニックの名称、主治医の名前
●今まで受けた治療(いつ? 手術や薬物療法、放射線療法などの内容も具体的に)
●服用中の薬について(抗がん剤だけでなく、ほかの薬もすべて。正確な名称、錠剤・粉末・注射薬などの種別、服用回数など)
●がん以外の持病、健康上の問題点など

スマートフォンを使っている人は、お薬手帳の電子版もありますよ~。紙の手帳は処方薬のシールを貼る欄がなくなると、新しい手帳にまた自分の情報を記入せねばなりませんが、その点、スマホだと更新し続ければいいからラクですよね。ただし、被災地ではバッテリーが減ったりネットに接続できなくなったりすると使えないので、紙の手帳も携帯するほうがいいかもしれません。

●電子お薬手帳
※アプリケーションはAndroid用とiOS用。
無料でダウンロードできます。
http://www.nichiyaku.or.jp/e_okusuritecho/howto.html
(日本薬剤師会)

くまモンなどキャラクターのお薬手帳は、この会社が作っています。
http://www.meding.co.jp/character/techo/techo_character_ku.html
(株式会社メディング/徳島県)

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胃がんに関する市民公開講座、10月10日に聖路加大で。 [医療・健康&がん関連]

胃がん市民講座(聖路加).jpg

「日本胃癌学会」主催の無料講座が開催されます。
胃がんのリスクを調べる「ABC検診」や
内視鏡治療・腹腔鏡手術・抗がん剤といった治療について
各分野の専門家が解説するほか、
参加者の質問に答える時間も設けられています。

「ABC検診」とは、ピロリ菌の有無を調べる
「ヘリコバクターピロリIgG抗体(Hp抗体)検査」と
胃の粘膜の萎縮度や炎症の有無を調べる
「ペプシノゲン(PG)検査」の結果を組み合わせることで
胃がんのリスクをA~Dの4群に分けて評価する検診だとか。

私が胃がんに罹って胃を3/4カットする手術を受けたのは
35歳のときで、ずいぶん前の話なんですが、
当時はピロリ菌の検査も積極的には勧められませんでした。
今年の5月に初めてピロリ菌検査を受けてみたのですが、
私の胃には、いなかったんですよ~。

「ピロリ菌=胃がん」と思い込んでいる人もいますが、
日本人のおよそ半数はピロリ菌が陽性だそうです。
でも、実際に胃がんに罹るのは一部の人たち。
ただし、ピロリ菌は胃潰瘍など
ほかの消化器疾患の原因となる場合もあるので、
とりあえずリスクの高低を知る意味で
自分が保菌者かどうかだけでも
調べておくのは良いと思います。

私の場合は胃潰瘍も併発していたのですが、
その当時に「ペプシノゲン検査」を受けていたら
おそらく、かなりの異常値が出ただろうなと思います。

日本では大腸がんに罹患する人が増えていますが、
昔から“胃がん多発国”であることには変わりがありません。
こういう機会に
最新情報と知識を仕入れておくのも良いと思います。
(私は当日、「ムーンロード秋まつり」の会合があるので
行けないんですけどね…)。


日本胃癌学会 第19回 市民公開講座
●「知りましょう 胃がんのこと
~予防・検診・からだに優しい治療~」
日時:10月10日(土)13:30~16:00
会場:聖路加国際大学 1階 講堂
アリス・C・セントジョン メモリアルホール
(東京都 中央区 明石町10-1)
http://www.slcn.ac.jp/access/

司会・世話人:太田惠一朗
(聖路加国際病院 消化器センター センター長・
消化器一般外科 部長)
http://hospital.luke.ac.jp/guide/20_gastroenterological/dr/ootakeiichiro.html

[プログラム]
第一部 講演
1.「ご存じですか? 胃がんリスク検診(ABC検診)」
三木一正(一般財団法人 日本健康増進財団 代表理事・
認定NPO法人 日本胃がん予知・診断・治療研究機構 理事長)
http://www.gastro-health-now.org/npo.html
2.「胃がんに対しての最新内視鏡治療」
石井直樹(聖路加国際病院 消化器内科 医長・内視鏡室長)
http://hospital.luke.ac.jp/guide/03_gastroenterology/dr/ishiinaoki.html
3.「からだに優しく、回復の早い腹腔鏡手術」
久保田啓介(聖路加国際病院 消化器・一般外科 医長)
http://hospital.luke.ac.jp/guide/20_gastroenterological/dr/kubotakeisuke.html
4.「胃がんに対する薬物治療の現状」
山口研成(埼玉県立がんセンター 消化器内科 部長)
https://www.nhk.or.jp/kenko/dr/2011/03/yamaguchi-keisei.html

第二部 皆様からの質問
※事前に提出した参加者からの質問に
専門家が答えるコーナー。

参加費:無料
定員:350名
※予約・事前申し込みは不要。

[問い合わせ先]
聖路加国際病院 医療連携室
TEL.03-5550-7105(平日8:30~17:00)


聖路加大ではサロン形式で
「健康」をテーマとする催しを
行っているようです。

市民ボランティアと抹茶を楽しみながら
健康について、おしゃべりするひととき。
●「ティーサロン CHADO」
http://rcdnp.slcn.ac.jp/lukanavi/2015/09/chado107-766e.html
日時:10月7日(水)11:30~13:00
会場:聖路加国際大学 2号館 1階
(東京都 中央区 築地3-8-5)
※無料・予約不要・途中の入退席自由。
※毎月、開催とのこと。

健康づくりに関する話とバイオリン&ピアノの演奏。
●「ランチタイム ミニ講座&ミニコンサート」
http://rcdnp.slcn.ac.jp/lukanavi/
日時:10月15日(木)12:30~13:20
会場:聖路加国際大学 2号館 1階 ぽるかルーム
(東京都 中央区 築地3-8-5)
・ミニ講座「朝から活き活きsun健康づくり」
大橋久美子(聖路加国際大学 准教授)
・ミニコンサート「バイオリン&ピアノ演奏」
バイオリン:安藤麻衣子、ピアノ:山崎智子
※参加者には12時からハーブティーを無料サービス。
※天候や交通機関の状況により、開催中止となる場合もあり。

健康・体・病気などに関する情報を得る場、
市民・学生・教員の交流の場を提供。
●「るかなび:聖路加健康ナビスポット」
http://rcdnp.slcn.ac.jp/lukanavi/

●「日本胃癌学会」
http://www.jgca.jp
・『胃癌治療ガイドライン(第3版)』
(医師用 2010年10月改訂)
アンケート調査報告
(日本胃癌学会ガイドライン評価委員会/2014年12月)
http://www.jgca.jp/pdf/inquiry201412.pdf
(※PDFファイル22ページ分)

胃がん体験者の私としては、
こっちのアンケートのほうが興味深い…。

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共通テーマ:健康

甲状腺がんの再発・転移02:E奥さんの経過+同じがん仲間の闘病ブログ。 [医療・健康&がん関連]

9月16日付の記事の続きです。

●ご協力を!! がん情報求む:甲状腺がんの再発・転移01
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-09-16

[Eさんの奥さんのこれまでの経過]

2013年
・6月 地元の総合病院で甲状腺がん(原発巣:乳頭がん4.5㎝)との診断。市内にある大学病院にセカンドオピニオンを求める。
・9月 大学病院で甲状腺がんを全摘(約8時間の手術)。本人の希望で声帯は残した。リンパ節の転移なし、声帯に浸潤が認められた。
(T分類:T3、N分類:N0、M分類:M0、ステージ分類:Ⅲ)

2014年
・2月 放射性ヨード(ヨウ素-131)の内服による治療(アイソトープ治療)。副作用は若干のムカつきがあった程度。
・10月 ヨード検査の結果、「治療成功」との診断。頸部のしこりもなし。

2015年
・1月 首にしこりを自覚し、組織検査(生検=穿刺吸引細胞診検査)を受ける。
・2月 頸部リンパ節への転移(転移巣:乳頭がん2㎝)を確認。
※術後1年4か月で再発。転移巣は短期間(3~4か月)で腫大。
CT検査で肺転移も発見(1~2mmのものや、それより小さいものも=多発性転移)。
※肺への遠隔転移が認められたため、ステージ分類は「Ⅳ(4)C」に。
(注:ステージ分類では最も重い病期ですが、末期という意味ではありません)。

[このブログ内の関連記事]
●がんの「ステージⅣ(4)」は「末期がん」なのか?
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30

・3月 大学病院で頸部の腫瘍の摘出手術を受ける。術後は良好。肺転移については経過観察。主治医から「6月に強いヨード治療を」と提案された。1週間後に抜糸し、体調は悪くなく仕事にも復帰。
・6月 ヨード治療を受ける(2泊3日の入院)。Eさんによると、奥さんは「至って元気…のように見えます。食欲もあるし、現時点では問題なさそうです」。
・7月 ヨード治療の結果、甲状腺の近くにヨードを取り込んだ細胞が新たに見つかり、主治医から「やや気になる所見」と言われる。
・8月 CT検査で再チェックし、甲状腺近くの細胞については手術を含めた対策を練ることに。肺の転移巣にはヨードの効果が見られなかったので、来年の春に再びヨード治療を試み、結果を踏まえて抗がん剤も含めた治療計画を立てることに。E奥さんは自覚症状を含めて違和感などもなし。

・9月(現在の病状)
CT検査の結果、肺転移と思われた腫瘍の一部が、主治医の想像を超えるスピードで成長していることを確認。その腫瘍は転移(甲状腺の乳頭がん)ではなく原発(肺がん)かもしれないとのことで、それを見極めるための生検を10月初めに行う予定(予約キャンセルが出れば検査日は早まる)。
※抗がん剤を用いる場合、転移巣は元の甲状腺の乳頭がんの性質があり、原発の肺がんとは使う薬剤が異なるので、どちらの種類のがんなのかを調べるための生検が必要。

MRI検査では脳への転移も認められた。これも現時点では甲状腺がんとの関係は不明。来週、総合病院(最初に甲状腺がんを発見した病院)でガンマナイフ(ガンマ線による放射線治療)を受ける予定(1泊2日か2泊3日の入院)。
※脳転移は最も大きな腫瘍が3cm以下かつ個数が少ない場合(4~10個)、病変の位置を正確に定めてピンポイント照射する放射線治療法が有効とされており、ガンマナイフは病変が複数個あっても治療は1日で終わる(3㎝を超えるものは手術+全脳照射が選択され、合併症や副作用のリスクも高くなる)。
※外科手術は大学病院で受けたが、ガンマナイフ等の最新設備は総合病院のほうにあり、専門医もいるため、病院・担当医どうしが緊密に連携している様子。

主治医の見解は以下の通り。
・今後も転移巣が大きくなったり増えたりする恐れもあるため、見つかった病変から治療する。
・病変の増悪(ぞうあく)スピードからすると未分化がん、もしくは原発がんとも考えられる。
・肺や脳への転移巣は、甲状腺ではなく別の場所に発生した違う種類の原発がんから飛んできたものかもしれないので、PET検査もしたほうがいいのではないか。

一般に乳頭がんは予後の良いケースが多いので、原発の部位を手術してからは再発・転移もなく高齢になるまで元気だったという人もたくさんいます。しかし、中には治療の途中でも治療後でも乳頭がんが未分化がんに変化する細胞もあるそうです(=未分化転化)。
また、別の種類の原発がんがあるのかも?ということなら、私と同じく多重がんとも考えられます。

Eさんから奥さんの病状に関する話を聞いて以来、精神的なケアについても一緒に考えて、仕事と家事の分担の割合はどうなのか、奥さんの精神状態の変化はどのように見て取れるか、気分的な落ち込みがあるようなら緩和ケア外来でサポートしてもらうのも一案、といった話もしたのですが、E奥さんは夫に対しても、さまざまな感情をストレートに表現する性格ではないそうで、手術の後遺症や薬の副作用も重くなかったこともあり、発病前と大きく変わらない様子に見えたようです。

奥さんはガマン強い人なのかもしれませんし、心強いパートナーの支えがあるからこそ平静でいられるということもあるでしょうし、私や私の身近な“がん友”と同じように楽観的な天然系(!?)タイプかもしれませんしね。

しかしながら、甲状腺がんだけでなく別のがんも考えられるという状況に急展開したことで、Eさんいわく「本人は動揺しているようです」。
当然ですよね。ショックは計り知れないと思います。Eさんは「ともかく慌てず落ち着いての対応が求められていると考えています」とも言っていました。

それは本当に大切なことで、私は自著にもしつこく書きましたが、できる限り「冷静」を保つことが第一だと思うのです。がんはもとより、命が左右される病気が進行すると動揺や不安、恐怖、焦り、あるいは無力感や絶望にも似た気持ちなど複雑な感情に囚われるものですが、納得のいく治療法を選択するには自分の病状をしっかり客観視して、治療法を比較・検討した上で決断を下さねばならないからです。

Eさんの奥さんの転移がんについては、まず来週のガンマナイフで脳の転移巣が消えれば…。
脳の腫瘍には比較的、放射線が効くと言われていますので、その効果を期待したいところです。そして、肺の転移は治療法の検討のためにも一日も早く、がんの種類が知りたいのですが、10月早々の生検まで待つしかありません。今月は大型連休もあるため、検査予約も詰まっているようです。予約キャンセルが出て順番が早まればいいのに!

乳頭がんの場合は45歳を境にリスクが異なり、若くして罹患した方々のほうが予後も良いようです。
できれば45歳以上の甲状腺がんの患者さんで遠隔転移した症例や関連情報をお寄せいただけないでしょうか。
なにとぞよろしくお願い申し上げます。

[甲状腺がんの患者ブログ]
(※遠隔転移または未分化で闘病中の方々のみ)

●「甲状腺がんに なっちゃった!!!」(運営:きょん♪*さん)
http://ameblo.jp/obc-k/
2012年9月に甲状腺の全摘と頸部リンパ節廓清の手術を受け、病理検査では「乳頭がんだけど低分化がん」と診断。現在は肺転移の経過観察中のようです。

●「ナミヘイの笑って笑って良かった探しブログ(甲状腺未分化癌)」(運営:ナミヘイさん)
http://blogs.yahoo.co.jp/isononamihei2/folder/393225.html?m=l&p=3
2006年11月に甲状腺がんの未分化がん(進行性がん)と判明し、いったんは余命1か月の告知を受けながらも
’07年2月に手術を受けて現在もお元気の様子。

※闘病ブログも再チェックしている最中ですが、甲状腺がんの遠隔転移(肺や脳)または未分化タイプの闘病記は見つけ次第、このページ内に追記します。ご存じの闘病記などがあれば、ぜひお知らせくださいまし。

[情報は、こちらへ!]
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ご協力を!! がん情報求む:甲状腺がんの再発・転移01 [医療・健康&がん関連]

甲状腺のイラスト.png今年の3月に兄貴分のEさん(地方在住)から、奥さんが甲状腺がんで首と肺に転移したがネットで探せる以上の情報はないか?という連絡をもらいました。

Eさんと奥さんは子どもたちも皆、独立したので、安心して気に入っている地方へ移住し、好きなことを仕事にして数年目。2人で自営の仕事も家事も協力しながら分担し、地域の人々との交流も活発で、楽しく充実した毎日を送っている様子でした。

IT機器の操作やネット検索に慣れているEさんだけに、奥さんの発病以来、甲状腺がんの治療に関しても相当、調べたはずだと思いました。
それで私は、この5か月ほどの間、甲状腺がんが頸部リンパ節と肺に転移した場合の治療法の情報に絞って調べてきました。

でも、なかなか再発・転移の症例が見当たらず、Eさんも「来年の治療計画によって治療法を判断する」と考えていたのですが、9月15日にEさんから「肺の転移巣が急激に大きくなり、脳への転移も見つかった」という連絡が来ました。
それで、できるだけ多くの情報が欲しいと思い、Eさんのご了承を得た上で、このブログでも皆さまのご協力をお願いする次第です。

Eさんも私も一般的な甲状腺がんのサイトはもとより、同じがんに罹った皆さんの闘病記、学術的な論文、新薬・治験の情報なども、くまなく当たったつもりですが、見落としている情報も多々あるかもしれません。

以下にE奥さんの経過を記しますので、同じような症例をご存じの方がいらっしゃれば、ぜひ治療法などについてお聞かせくださいませ。
(※宗教や根拠のない療法、高額な健康食品・サプリ等の情報は全く求めておりません)。

Eさんが「悠長に構えていられなくなってしまいました。」と言う通りの状況なのですが、甲状腺を表した可愛い印象のイラストを載せたのも、少しでも多くの方々の目に留めていただきたいからなのです……。

今、心当たりはなくても、どなたかと会うたびに話題にしてみていただけませんか。何らかの情報につながる場合もありますから。また、FacebookやTwitterその他SNSに参加している方々は、ぜひシェアやリツイートして情報を拡散していただけないでしょうか。

皆さま、どうかどうか、よろしくお願い申し上げます。

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[E奥さんの経過(ダイジェスト)]
●2013年
6月 甲状腺がん(乳頭がん4.5㎝)と診断され、9月に甲状腺がん全摘の手術(リンパ節の転移なし、本人の希望で声帯は残したが浸潤あり)。
・T分類:T3、N分類:N0、M分類:M0、ステージ分類:Ⅲ

●2014年
2月 ヨード治療を受け、10月の検査では「治療成功」との診断。頸部のしこりはなし。

●2015年
1月 首のしこりを自覚し、生検を受ける。2月に頸部リンパ節への転移(乳頭がん2㎝)を確認、CTで肺転移(多発性)も発見。
3月 頸部の腫瘍を摘出、肺転移は経過観察。
6月 ヨード治療を受けたが、7月に甲状腺の近くの細胞に気になる所見あり、8月にCTで再チェック。肺の転移にはヨードの効果がなく、来年の春に再度のヨード治療を予定。
9月上旬 CTで肺の腫瘍が大きくなっていることが確認され、10月初めに生検の予約。MRIで脳への転移も認められたので、来週、総合病院でガンマナイフ治療を受ける予定。

詳しい経過は17日付の記事をご覧ください。
●甲状腺がんの再発・転移02:E奥さんの経過+同じがん仲間の闘病ブログ。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-09-17

※イラスト:(C)みふねたかし(いらすとや)

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共通テーマ:健康

「日本乳癌学会 学術総会」と乳がんに関する講演会などが7月に東京・京都で開催。 [医療・健康&がん関連]

7月アタマに3日間にわたって
都内で乳がんの学会の総会が開催されるそうで、
全国から乳がん専門医の先生など
多くの医療関係者が集まるようです。
基本的に「日本乳癌学会」会員向けの内容だと思われますので
専門性が高いのでしょうけれども、
患者や家族も参加できるようです。
でも、サイトには「当日参加登録10,000円」と書いてあるだけで、
これが1日分なのか
3日間を通しての料金なのかの説明もありません。
参加したい方は事務局へ問い合わせてみてください。

また、この総会の会期中には
患者やサポーター向けのランニング&ウォーキングの会、
乳がん治療の最新情報を伝える患者セミナーといった
イベントも用意されています。

7月中旬には京都や東京でも
乳がんに関する講演会などがあります。
プログラムからすると、乳がんと診断されたばかりの人や
乳がんに罹るかもと不安を持っている人が対象かな、
という印象ですが、
治療中の人でも、ひと通りの治療が終わって何年も経つ人でも、
新しい情報や別の視点での考え方などが得られるかもしれません。

参加には事前の申し込みが必要なものや
申し込みの〆切が今月末に設けられているものもありますので、
ご希望の場合は、お早目に!


●「第23回 日本乳癌学会 学術総会」
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/
会期:7月2日(木)~4日(土)
会場:東京国際フォーラム
参加費:非会員(患者・家族)は当日参加登録10,000円
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/jizen/
[プログラム]
さまざまなテーマの講演・シンポジウム・セミナー等が
時間帯も重複しながら、ホールB・C・Dに分かれて
たくさん開催されます。
転載するとダラダラと行が長くなりそうなので、
以下のページをご覧くださいませ~。
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/program/

上記の総会での話題や海外の動向を
患者向けに解説してくれるとか。
でも、化学療法に関しては講演がないのでしょうか?
●「日本乳癌学会 学術総会 患者セミナー」
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/seminar/
日時:7月4日(土)15:20~16:50(受付開始15:00)
会場:東京国際フォーラム ホールD7
http://www.t-i-forum.co.jp/general/access/
(東京都 千代田区 丸の内3-5-1)
参加費:無料(※事前の申し込みは不要)。
[プログラム]※敬称略
・講演1「手術療法(再建含む)」
坂井威彦(がん研究会有明病院 乳腺センター)
・講演2「放射線療法」
淡河恵津世(久留米大学 放射線科 放射線治療センター)

●「Run & Walk for Breast Cancer Survivors」
このイベントのタイトルは英語だけの表記なんですが、
乳がん患者で英語は苦手とかキライという方々、
パッと読んでサラッと意味がわかりますか?
なぜタイトルが英語だけなのか理解に苦しみますが、
要するに歩こう会・走ろう会というイベントのようですね。
英語ならカッコよさそう♪という感性なら、
ずいぶん古くさいと思うのですが、そうじゃなくて
アメリカのイベント名の受け売りなのかなぁ……。

ポスターでもチラシでもWebページでも関係なく、
英語タイトルが読めなくても、その媒体の中に
「ランニング」とか「ウォーキング」とか
カタカナも書いてあるからいいだろうと言う制作者もいますが、
読み手にパッと意味が伝わりにくいものは
タイトル自体が必要ないということですし、
デザイン性が高かろうと読み手に不親切なものは
誰に発信するために制作しているのか!? 本末転倒です。

イベントの対象とする患者が
日本に住む人なら日本語にすべきでは?
もしくは日本語・英語・韓国語・中国語の併記とか。
それに乳がんの患者は20~80代と世代の幅が広いので
みんながみんな英語好きというわけじゃないと思いますよ~。
主催の「日本乳癌学会」および現在の会長の中村清吾先生、
医療側と患者のインフォームドコンセントのズレは
こういう部分にも表れる気がするのですが、いかがでしょうか。

……と、文句を言うくらいなら
ブログで紹介しなきゃいいじゃないか!
それはそうなんですけどね~、私とは違って
運動の大好きな“乳がん友”の皆さんもいますから。

決められたコースを歩いたり走ったりするだけなのに
参加費は、けっこう掛かるのですね~。
でも、コースの使用料だけでなく、整備や当日の警備、
救護の準備など、アレコレきっと大変なのでしょう。
早起きと運動が大の苦手な私なぞは
もちろん参加しませんが~(笑)、
当日は暑くもなくジメジメでもなくという
爽やかなお天気になるといいですね!
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/runwalk/

乳癌学会イベント2015.jpg日時:7月5日(日)
9:00~12:30(受付開始8:30)
会場・コース:臨海副都心
シンボルプロムナード公園
(有明/台場)
特設ランニングコース
ステージ:イーストプロムナード
「石と光の広場」
実施種目・参加費(税込)
① ランニング(距離5km/
定員500名/16歳以上)
参加費(1名):1,500円
② ウォーキング(距離5km/
定員500名/16歳以上)
参加費(1名):1,500円
③ サポーターと走ろうランニング
(距離2km/定員200組/小学生以上
※小・中学生は保護者と参加)
サポーターの例:親子、家族、友人、主治医など
参加費(2名1組):2,500円
[FAX申し込み]
〆切:6月30日(火)17:00まで
・参加申込書(※PDFファイルを印刷して記入し、FAXで送信)
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/runwalk/moushikomi.pdf
・コースマップ(※PDF)
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/runwalk/runningmap.pdf
・チラシ(※PDF)
http://www2.convention.co.jp/23jbcs/runwalk/Run&Walk.pdf


●第5回 乳がんタウンホールミーテイング@京都
「最新の乳がん治療法:すべての疑問に答えます
~診断、検査、治療法、そして心のサポート~
~治療中も美しく生き生きと~」
http://bcnetwork.org/cn118/pg1196.html
日時:7月11日(土)13:00~16:30
会場:京都教育文化センター 2F大ホール
http://www2.odn.ne.jp/kyobun/
(京都市 左京区 聖護院川原町4−13)
参加費:500円(※事前の申し込みが必要)
[ネット申し込み]
http://bcnetwork.org/cn118/pg1205.html
[プログラム]※敬称略
・講演1「最新の乳がん治療法:診断、検査、そして治療法」
田口哲也(京都府立医科大学 内分泌・乳腺外科学 教授)
・講演2「治療法の選択としての遺伝子検査」
山口正秀(松下記念病院 乳腺内分泌外科 部長)
・講演3「もし、あなたやあなたの家族ががんになったら
~がんと向き合うために~」
國澤正寛(国立病院機構 舞鶴医療センター 統括診療部長精神科 緩和ケアーチーム)
・聴参加者ディスカッション
・ウイッグとメイクアップショー
「治療中も美しくはつらつと」「心も体も元気になれるメイクメソッド」「お洒落を楽しむファッションコーディネート」「個人に似合ったウイッグの選び方」
※当日のメイク&ウイッグ実演モデル募集中
http://bcnetwork.org/cn118/pg1199.html
(決定は基本的に応募順/応募〆切:6月30日)


●第4回乳がんシンポジウム@昭和豊洲
「乳がんと告知されても大丈夫 ~初発の方も、再発の方も~」
http://bcnetwork.org/cn101/pg1206.html
日時:7月19日(日)13:00~16:30(開場12:00)
会場:昭和大学 江東豊洲病院 9F会議場
http://www.showa-u.ac.jp/SHKT/access/index.html
(東京都 江東区 豊洲5-1-38)
参加費:500円(※事前の申し込みが必要)
[ネット申し込み]
http://bcnetwork.org/cn101/pg1245.html
[プログラム]※敬称略
・講演1「患者さんに最適なテイラーメイドの治療に向けて
~検査法・治療法~」
明石定子(昭和大学医学部 乳腺外科 准教授)
・講演2「明日を拓く乳がんのチーム医療
~広がる治療法の選択肢~」
中村清吾(昭和大学医学部 乳腺外科 教授・ブレストセンター長/日本乳癌学会 理事長・会長)
・講演3「乳がんとこころのケア
~大切にしたいあなたのこころのケア~」
大西秀樹(埼玉医科大学 国際医療センター 精神腫瘍科 教授)
・講師と参加者の対話、交流の時間
仲本光一(外務省診療所長/特定非営利活動法人ジャムズネット東京理事長)
・治療中に自分でできる頭皮ケアとネイルケア

がんと診断された私が生きるためにやったこと (角川SSC新書)

がんと診断された私が生きるためにやったこと (角川SSC新書)

  • 作者: 広浜 千絵
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2014/03/10
  • メディア: 新書


がんと診断された私が生きるためにやったこと (角川SSC新書)

がんと診断された私が生きるためにやったこと (角川SSC新書)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川マガジンズ
  • 発売日: 2014/05/08
  • メディア: Kindle版


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「がん研」で小学高学年&中学生向けの「ブラック・ジャック セミナー」開催。 [医療・健康&がん関連]

がん研「ブラック・ジャック セミナー」.jpg

7月下旬に「がん研究会 有明病院」で、面白そうなセミナーが開催されますよ~!
私が参加したいくらいですが、対象は小学校の高学年と中学生のみ。この企画は最新の医療に触れる機会を提供することで、将来の日本の医療を支える医師を目指す子どもたちを育てたいという主旨のようです。

共催がジョンソン・エンド・ジョンソンだからか、手術や傷のケアが中心の外科的な内容がメインですが、人工皮膚を使った縫合とか模擬手術などの体験もできるそうですよ。

対象年齢のお子さんをもつ親御さんたち、お孫ちゃんのいる“じいじ”“ばあば”の皆さま、甥っ子や姪っ子のいる伯父・伯母・叔父・叔母にあたる方々、あるいは教え子が対象年齢の教育関係の皆さま、興味をもちそうな児童・生徒がいたら、セミナーの参加を勧めてみてはいかがでしょうか~?

開催日は7月25日(土)、子どもたちは夏休みに入る頃ですか? 応募は往復はがきのみで、〆切は6月30日(火)必着です。

●セミナーの概要と申し込み方法(がん研のページ)
http://www.jfcr.or.jp/hospital/lecture/3815.html

上記サイトの記述が、やや回りくどいので、勝手に整理・加筆しました~。

●「ブラック・ジャック セミナー」
日時:7月25日(土)13:30~16:30(受付開始13時)
会場:がん研究会有明病院1F 吉田富三記念講堂 セミナー室AB
(東京都江東区有明3-8-31)
http://www.jfcr.or.jp/access/
http://hboc.jp/meeting/pdf/jfcr_map.pdf
目的:青少年に医師の仕事の実体験を通じて、より良く理解してもらうことで、医療への関心を高め、将来の自身の進路を選定する際の一助になること。
対象:小学5・6年生および中学生
定員:36名まで
参加費:無料(保護者も見学可能)
共催:公益財団法人 がん研究会有明病院、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー

[体験内容]
・外科医の一日に密着したDVD
・人工皮膚モデルを用いた縫合体験
・器械吻合/縫合体験
・超音波メスを用いた模擬手術体験
・鏡視下手術トレーニング体験
・救急救命体験
(※参加者が院内の患者と接触することはありません)。

[申し込み方法]
・往復はがきに以下の内容を記入して郵送。
① 参加者の氏名
② 学校名と学年
③ 郵便番号・住所・電話番号・E-mailアドレス
④ 参加同意の署名(※保護者が署名すること)
⑤ 保護者の参加の有無(※保護者も見学する場合は保護者の名前も明記)
・返信用はがきの宛名面に申込者(返信の送り先)の郵便番号、住所、氏名、電話番号を必ず記入すること(※記入のない場合は連絡しないそうです)。
・6月30日(火)必着。
・申し込み多数の場合は抽選。参加のOK・NGの連絡は7月10日(金)までに往復はがきの返信が届く。

[注意事項]
・以下の項目に同意の上で申し込んでください。
① 個人情報の取り扱い
申し込みの際に記入する個人情報は、今回のセミナーの開催・運営と、それに関する業務遂行のために必要な範囲でのみ利用する。
② 取材について
セミナー当日はテレビ・新聞など報道関係者が取材する場合があり、セミナーの途中や前後でインタビューに応じると放送や記事となる可能性がある。
(※テレビのニュース等に映像入りで紹介されたり、新聞記事などに出たりするのがイヤなら、「取材はお断りします」とか「コメントは構いませんが、顔写真は出したくありません」などと伝えればいいだけだと思います)。
③ 参加者にはセミナー実施の時間帯だけの保険に加入してもらうことが前提。費用はセミナーの事務局が負担するので、参加者(および保護者)の自己負担はナシ。
④ セミナーの開催は不測の事態により中止となる場合もある。

[申し込み用の往復はがきの送付先]
〒135-8550
東京都江東区有明3-8-31
がん研究会有明病院 広報部広報課
ブラック・ジャック セミナー係 御中

[セミナーに関する問い合わせ先(セミナーの事務局)]
がん研究有明病院 広報部広報課
ブラック・ジャック セミナー係
TEL:03-3570-0397
(平日10時~16時、土・日・祝日は除く)

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「日本消化器病学会」の全国の市民公開講座(5月下旬~11月下旬)のスケジュール。 [医療・健康&がん関連]

ピロリ菌について調べていたら、
「日本消化器病学会」の市民公開講座の情報を見つけました。
全国各地で開催、参加費は無料で
講演と質疑応答または健康相談がメインとのこと。
一般向けなので講演内容も
とっつきやすそうなタイトルが並んでいます。

対象としては、今はとりあえず健康だけれども、
消化器(食道・胃・大腸・肝臓・膵臓など)の病気が心配という人や
がんなど消化器系の疾患に関心のある人に向いていると思います
(がんの患者&体験者には物足りない内容かも)。

ところで、「消化器」と名の付く学会は
以下のようにいくつもあるのは、ご存じでしたか~?
混同しそうな名称ですが、当然ながら
それぞれ目的や事業内容などが異なります。

・「日本消化器病学会」(東京都 中央区 銀座)
https://www.jsge.or.jp/
1898(明治31)年に「胃腸病研究会」として創立。

・「日本消化器内視鏡学会」(東京都 千代田区 神田駿河台)
http://www.jges.net/
1959(昭和34)年に「日本胃カメラ学会」として設立。

・「日本消化器がん検診学会」(東京都 文京区 関口)
http://www.jsgcs.or.jp/
1962(昭和37)年に「胃癌研究会連絡会」として設立。

・「日本消化器外科学会」(東京都 中央区 新富)
1968(昭和43)年に発足。
http://www.jsgs.or.jp/

※創立・設立・発足は同義語ですが、
各学会の沿革に倣(なら)いました。


★以下は各講座の情報です。
日程や時間、講演の内容、講師等は変更となる場合もあります。
参加してみようかなと思う方々は、講座の日が近づいたら
学会や会場のサイト等で再確認してくださいまし。

「日本消化器病学会」
・市民公開講座開催案内
https://www.jsge.or.jp/citizens/kouza/kouza


5月30日(土)14:00~16:00
●「消化器疾患診療の最新の進歩」
会場:留萌市中央公民館 小ホール(北海道留萌市)
http://www.nihon-kankou.or.jp/hokkaido/detail/01212cc3360049684
司会:笹川 裕(留萌市立病院)
・講演(内容は未定)
宮西浩嗣(札幌医科大学 第4内科=腫瘍内科学・血液内科学)
茎津武大(留萌市立病院 消化器内科)

6月6日(土)13:00~15:00
●「もっと知ろう!おなかの病気」
会場:レソラNTT夢天神ホール(福岡県 福岡市)
http://resolatenjin.jp/hall/access/
司会:中牟田 誠(九州医療センター 肝臓センター)
・講演1「ついに来た、飲み薬で治るC型肝炎撲滅時代の到来」
国府島康之(九州医療センター 消化器内科)
・講演2「本当は怖~い脂肪肝」
中牟田 誠(九州医療センター 肝臓センター)
・講演3「胃がんで死なないために、まずはピロリ菌退治」
原田直彦(九州医療センター 光学診療部)
・講演4「すい臓の働きと病気」
河邊 顕(九州医療センター 消化器内科)

6月6日(土)13:30~16:30
●「知って得するお腹の健康と病気の話」
会場:宮日会館11F 宮日ホール(宮崎県 宮崎市)
http://www.kanko-miyazaki.jp/miyazaki/kanko/13332.html
司会:宮田義史(善仁会市民の森病院 消化器内科)
・講演1「腸の健康 お腹に良い乳酸菌の話」
河野敦子(善仁会市民の森病院 消化器内科)
・講演2「食道がん、胃がんの早期発見と体にやさしい治療の話」
三池 忠(宮崎大学付属病院 内科学消化器血液学分野)
・講演3「ウイルス肝炎の新しい治療の話」
永田賢治(宮崎大学付属病院 内科学消化器血液学分野)
・講演4「胃腸の手術、体にやさしい新しい方法」
土田裕一(宮崎善仁会病院 外科)

6月14日(日)10:00~12:00(予定)
●「おなかの病気を知ろう ~おなかのことで悩まないために~」
会場:ANAクラウンプラザホテル宇部3F 万葉の間(山口県 宇部市)
http://www.anacrowneplaza-ube.jp/pages/index.php?content_id=1#access
司会:黒川典枝(山口大学医学部附属病院 医療人育成センター)
・講演1「肝臓がんにならないために」
日高 勲(山口大学医学部附属病院 肝疾患センター)
・講演2「知らないとこわい、膵炎のおはなし」
戒能聖治(山口大学大学院 医学系研究科 消化器病態内科学)
・講演3「大腸がんを予防する、大腸がんを早期に治す」
檜垣真吾(聖比留会セントヒル病院 消化器科)

6月26日(金)13:00~16:00
●「もっと知ろう消化器がん」
会場:がん研有明病院 吉田講堂(東京都江東区)
http://www.jfcr.or.jp/access/
司会:五十嵐正広(がん研有明病院 消化器内科)
・講演1「食道癌の予防と早期発見」(仮題)
土田知宏(がん研有明病院 健診センター)
・講演2「ピロリ菌と胃癌」(仮題)
藤崎順子(がん研有明病院 消化器内科)
・講演3「最近増えている膵癌の診断と治療」(仮題)
笹平直樹(がん研有明病院 消化器内科)
・講演4「大腸癌の成り立ちと最新情報」(仮題)
武藤徹一郎(がん研有明病院)

6月28日(日)13:00~16:00
●「おなかの病気、こんな症状大丈夫?」
会場:三重大学医学部 総合医学教育棟1F 臨床第3講義室(三重県 津市)
https://www.medic.mie-u.ac.jp/outline/campusmap.php#010
・講演1「胃の痛みを感じたら」
堀木紀行(三重大学 消化器・肝臓内科)
・講演2「便に血が混じったら」
井上靖浩(三重大学 消化管・小児外科)
・講演3「肝機能異常と言われたら」
長谷川浩司(三重大学 消化器・肝臓内科)
・講演4「お腹にやさしい食事とは」
医師の対場から:岸和田昌之(三重大学 肝胆膵・移植外科)
栄養士の立場から:原なぎさ(三重大学医学部付属病院 栄養管理部)

7月12日(日)13:30~16:30
●「消化器病治療の最前線」
会場:新潟ユニゾンプラザ(新潟県 新潟市)
http://www.unisonplaza.jp/access/
司会:五十嵐健太郎(新潟市民病院 消化器内科)
・講演1「消化管疾患の内視鏡を用いた手術」
古川浩一(新潟市民病院 光学医療)
・講演2「C型肝炎撲滅への道 ~これまでの治療から最新治療まで」
和栗暢生(新潟市民病院 消化器内科)
・講演3「小腸・大腸治療の最前線」
相場恒男(新潟市民病院 消化器内科)

9月5日(土)14:00-16:00
●「おなかの病気を考える ~よくわかる最新の話題~」
会場:やつしろハーモニーホール 市民ホール(熊本県 八代市)
http://www.harmony-hall.net/map.html
司会:島田信也(熊本総合病院)
・講演1「生活習慣に関連した肝臓の病気」
渡邊丈久(熊本大学医学部附属病院 消化器内科)
・講演2「ここまで進んだ消化器がんの最新画像診断」
門田正貴(熊本総合病院 画像診断治療センター)
・講演3「消化器がんの予防から内視鏡治療まで」
吉松眞一(熊本総合病院 副院長・消化器内科)
・講演4「消化器がんの外科治療」
倉本正文(熊本総合病院 外科)

9月6日(日)12:00~17:00(予定)
●「消化器疾患診療の最前線」
会場:クサツエストピアホテル2F 瑞光(滋賀県 草津市)
http://www.estopia.jp/access/access.html
司会:安藤 朗(滋賀医科大学消化器内科)
・講演1「胃」
中島滋美(地域医療機能推進機構 滋賀病院)
・講演2「大腸」
辻川知之(国立病院機構 東近江総合医療センター)
・講演3「肝」
竹内孝幸(東近江市立能登川病院)
・講演4「膵」
谷 眞至(滋賀医科大学 消化器外科)

9月6日(日)14:00-17:00
●「お腹のがん ~早くみつけてしっかり治そう~」
会場:プラザ萬象 小ホール(福井県 敦賀市)
http://www.city.tsuruga.lg.jp/about_city/cityhall-facility/shiyakusho_shisetsu/gaibushisetsu/puraza.html
・講演1「胃がんの予防、診断、治療」(仮題)
方堂祐治(市立敦賀病院消化器科)
・講演2「大腸癌の診断と治療」(仮題)
林 泰生(市立敦賀病院消化器外科)
・講演3「肝臓癌の予防と治療」(仮題)
守護晴彦(市立敦賀病院消化器科)

9月12日(土)13:00~16:30
●「生活習慣と消化器」
会場:さぬき市 志度音楽ホール(香川県さぬき市)
http://ew.sanuki.ne.jp/shido-rh/access/access.htm
司会:杵川文彦(さぬき市民病院 消化器内科)
木田裕子(さぬき市民病院 消化器内科)
・講演1「生活習慣と胃腸 ~生活習慣と癌との恐ろしい関係~」
杵川文彦(さぬき市民病院 消化器内科)
・講演2「生活習慣と胆石症 ~本当は怖い胆石~」
木田裕子(さぬき市民病院 消化器内科)
・講演3「癌になってしまったら ~切らずに治す~」
井上秀幸(香川労災病院 消化器内科)
・講演4「癌になってしまったら ~手術で治す~」
岡本佳樹(さぬき市民病院 外科)
・特別講演「生活習慣と肝臓 ~肥満は癌のもと? その病態と治療~」
正木 勉(香川大学 消化器・神経内科)

9月12日(土)13:30~16:00
●「消化器専門医がおなかの悩み・疑問に答えます!」
会場:千葉市文化センター「アートホール」(千葉県 千葉市)
http://www.f-cp.jp/bunka/access-location/access.html
司会:山口武人(千葉県がんセンター)
・講演1「おなかを切らずに食道がん・胃がんを治せますか?」
原 太郎(千葉県がんセンター 内視鏡科)
・講演2「肝炎の最新の治療法を教えて下さい。」
神田達郎(千葉大学医学部附属病院 消化器内科)
・講演3「頑固な便秘で困っています。先生なんとかして下さい!」
中島 淳(横浜市立大学附属病院 肝胆膵消化器病学)

9月13日(日)13:00~16:30
●「健康長寿のためのお腹のお話し」
会場:あわぎんホール(徳島県郷土文化会館)4F大会議室(徳島県 徳島市)
http://www.kyoubun.or.jp/map/index.html
司会:本田浩仁(徳島県総合健診センター)
・講演1「肥満と生活習慣病」
勢井雅子(徳島県総合健診センター)
・講演2「C型肝炎は治る時代に」
谷口達哉(徳島大学 消化器内科)
・講演3「胆膵疾患の診断と治療」
中本次郎(徳島県立中央病院 消化器内科)
・講演4「ピロリ菌除菌と胃がん予防」
青木利佳(徳島県総合健診センター)
・講演5「大腸がんの早期診断、内視鏡治療、薬物療法」
木村哲夫(徳島大学 消化器内科)

9月13日(日)13:30~17:00
●「消化器の病気を防ぐ、見つける、治すために」
会場:高知市文化プラザ かるぽーと 小ホール(高知県 高知市)
http://www.bunkaplaza.or.jp/access/index.html
司会:岩村伸一(高知赤十字病院 内科)
・講演1「生活習慣と消化器の病気」
大黒隆司(高知赤十字病院 健診部)
・講演2「ここまで分かる胃の拡大内視鏡 ~最新の胃癌診断~」
内多訓久(高知赤十字病院 内科)
・講演3「膵癌の診断と治療」
岡﨑三千代(高知赤十字病院 内科)
・講演4「体に優しい消化器癌の手術」
山井礼道(高知赤十字病院 外科)

9月27日(日)13:00~16:30
●「病は『知』で予防 ~おなかの病気について、聞いてみませんか~」
会場:西条市総合文化会館(愛媛県 西条市)
http://www.sogobunka.com/categoryblog/85-access.html
・講演1「胃炎・胃癌とピロリ菌」
座長:岡田眞一(済生会西条病院)
大森拓朗(済生会西条病院)
・講演2「肝炎・肝臓がんの最新治療」
座長:井内英人(立花病院)
上甲康二(松山赤十字病院)
・講演3「肥満と消化器疾患」
座長:鳥巢真幹(済生会西条病院)
三宅映己(愛媛大学医学部 消化器・内分泌・代謝内科学)
・講演4「消化器がんの外科的治療最前線」
座長:松野 剛(済生会今治病院)
石井 博(済生会西条病院)

10月3日(土)14:30~17:00
●「あなたのお腹の病気を見つけ出す」
会場:南陽市防災センター(山形県 南陽市)
http://www.city.nanyo.yamagata.jp/siyakusyoannai/map13643.html
・講演1(内容未定)
阿部靖彦(山形大学医学部 第二内科学講座)
・講演2(内容未定)
渡辺晋一郎(公立置賜総合病院 消化器内科)
・講演3(内容未定)
鵜飼克明(国立病院機構 仙台医療センター 消化器内科)

10月17日(土)13:30~16:00
●「知って役立つ最新の消化器病治療」
会場:横浜市開港記念館講堂(神奈川県 横浜市)
http://www.city.yokohama.lg.jp/naka/kaikou/acces.html
司会:高橋 寛(昭和大学藤が丘病院 消化器内科)
・講演1「H. pylori治療」(仮題)/演者未定
・講演2「内視鏡による胃学治療」(仮題)/演者未定
・講演3「最新のC型肝炎治療」(仮題)
田中克明(横浜市立大学 消化器内科)
・講演4「炎症性腸疾患の最新治療」(仮題)/演者未定

10月17日(土)13:30~16:30
●「お腹のがんをもっと知ろう」
会場:黒部市国際文化センターコラーレ マルチホール(富山県 黒部市)
http://www.colare.jp/sora/index.html
講師:4名予定(内容未定)

10月17日(土)14:00~16:00
●「短命県返上! おなかのがんで死なないために」
会場:グリーンパレス松安閣(青森県 黒石市)
http://www.mapion.co.jp/m2/40.64591432,140.59097072,16/poi=ZL0001434173
・講演1「平均寿命延伸とがん予防」
中路重之(弘前大学大学院 医学研究科)
・講演2「青森県では大腸がんと胃がんの検診が重要です」
斎藤 博(国立がんセンター がん予防・検診研究センター 検診研究部)
・講演3「早く見つけてカメラで治そう! 胃がんと大腸がん」
三上達也(弘前大学医学部附属病院 光学診療部)

10月17日(土)14:00~16:00
●「最近のがん治療最前線」
会場:総合南東北病院NABEホール(福島県 郡山市)
http://www.minamitohoku.or.jp/access/access.html
講演1「胃がん、大腸がんの内視鏡治療」
講演2「胃がん、大腸がんの腹腔鏡治療」
講演3「消化器がんに対する陽子線治療」
講演4「消化器がんに対する免疫療法」
★演者は未定。

10月25日(日)13:00~16:00
●「知って得するおなかの病気」
会場:さいたま市民会館おおみや(埼玉県さいたま市)
http://saitama-culture.jp/omiya/access.html
司会:甲嶋洋平(さいたま赤十字病院 消化器内科)
・講演1「胃がんから自分を守るためには?」
高橋正憲(さいたま赤十字病院)
・講演2「増える胆石」
大島 忠(JCHO埼玉メディカルセンター)
・講演3「あなたも脂肪肝?」
名越澄子(埼玉医科大学総合医療センター)
・講演4「ここまでできる早期大腸癌の診断と治療」
笹島圭太(さいたま赤十字病院)
・講演5「消えるC型肝炎」
甲嶋洋平(さいたま赤十字病院)

11月15日(日) ★時間は未定。
●「消化器病(おなかの病気)の診療:最近の進歩」
会場:つくば国際会議場(茨城県つくば市)
http://www.epochal.or.jp/access/map_shuhen.html
・講演1「ピロリ菌と胃の病気」
谷中昭典(筑波大学附属病院 日立社会連携教育センター)
・講演2「早期胃癌・大腸癌の内視鏡的治療」
奈良坂俊明(筑波大学附属病院 光学医療診療部)
・講演3「C型肝炎の治療:最近の革命的な進歩」
安部井誠人(筑波大学 医学医療系消化器内科)
・講演4「肝癌の非手術的治療:ラジオ派焼灼治療と陽子線治療」
福田邦明(筑波大学 医学医療系消化器内科)

11月28日(土)13:30~16:30
●「検診結果をもらったら。-B判定、C判定の重要性-」
会場:山梨県JA会館(山梨県 甲府市)
http://www10.ocn.ne.jp/~ks3244/access.html
司会:大高雅彦(山梨県厚生連健康管理センター)
・講演1「もう常識?! ピロリ菌と胃癌の関係」
依田芳起(山梨県厚生連)
・講演2「新しい大腸検査 -大腸CT- をご存知ですか」
三浦美香(山梨県厚生連)
・講演3「大丈夫? 私の膵臓!-腹部超音波検査をもっと知ろう-」
深澤光晴先生(山梨大 第1内科)
・講演4「肝機能検査の異常ありませんか? メタボ肝癌との関連について」
中山康弘(山梨大 第1内科)

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■スキルス胃がん患者・家族のNPO「希望の会」
ご参加・ご支援・拡散をお願いします!
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-05
■スキルス胃がん患者・家族会
「特定非営利活動法人(NPO) 希望の会」公式サイト
http://npokibounokaihp.wix.com/kibounokai
■「希望の会」Facebookページ
(※短縮URL)
http://u111u.info/kLFk


がんと診断された私が生きるためにやったこと (角川SSC新書)

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  • 作者: 広浜 千絵
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2014/03/10
  • メディア: 新書


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  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川マガジンズ
  • 発売日: 2014/05/08
  • メディア: Kindle版


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がん関連の公開講座とウィッグ試着会・外見ケアの会の情報です。 [医療・健康&がん関連]

5月23日(土)14:00~16:00(開場13:00)
●「順天堂大学医学部附属順天堂医院」
がん治療センター 第15回 市民公開講座
http://www.juntendo.ac.jp/hospital/cancer/lecture/kouza_15.html
・講演1「免疫と長生き」
奥村 康(アトピー疾患研究センター長)
鶴丸昌彦(がん治療センター長・上部消化管外科学講座 特任教授)
・講演2「がん患者さんの栄養と食事」
有村芳子(栄養部栄養科 管理栄養士)
加藤俊介(がん治療センター副センター長・腫瘍内科学研究室 教授)
※一般の参加自由。予約不要。席に限りあり。無料。
(アクセス:文京区 本郷3-1-3)
http://www.juntendo.ac.jp/hospital/intro/access.html
会場:順天堂大学 本郷・お茶の水キャンパス7号館 有山登記念館3階講堂
http://www.juntendo.ac.jp/intro/campusmap/establish/


5月28日(木)18:00~19:00
●「東京女子医科大学病院」
第55回 がん教育講座
「より良いがん治療を継続するために!
――がんの栄養・排泄障害・療養支援」
http://www.twmu.ac.jp/CC/newstopics/64.html
(ポスター↓ ※PDFファイルが開きます)
http://www.twmu.ac.jp/CC/newstopics/64/%E7%AC%AC55%E5%9B%9E%20%E3%81%8C%E3%82%93%E6%95%99%E8%82%B2%E8%AC%9B%E5%BA%A7%20%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%EF%BC%8820150528).pdf
・講演1「がんの栄養」
山田卓司(消化器外科 助教)・手崎須美(栄養管理部 管理栄養士)
・講演2「がんの手術と排泄障害」
小内友紀子(泌尿器科 助教)
・講演3「療養支援」
田中優子(社会支援部 看護師主任)
※一般の参加自由。予約不要。無料。
(アクセス:新宿区 河田町8-1)
会場:総合外来センター5階 大会議室
http://www.twmu.ac.jp/info-twmu/access.html


5月29日(金)・6月22日(月)10:30~14:30
●「東京大学医学部附属病院」
◎ウィッグ試着会
・男性用・小児用・部分用・レンタル用なども含め
50スタイル以上のウィッグ展示(試着スペースあり。会場での販売ナシ)
・メイク相談、フェイシャル&ハンドマッサージ、ネイルケア
(プロのボランティアによるサービス)
※一般の参加自由。予約不要・出入り自由。無料。
(アクセス:文京区 本郷7-3-1)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/access/map/index.html
会場:入院棟A 1F レセプションルーム
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/access/map/index.html#byouin
☆毎月1回開催。日程は↓(※PDFファイルが開きます)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/vcms_lf/info_archives_20150507_wig.pdf

6月10日(水)10:30~14:30
●「東京大学医学部附属病院」
◎女性患者さんへの外見ケアの会
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/oshirase/archives/20150409.html
・乳腺手術後の専用下着やパッド、人工乳房、
リンパ浮腫用弾性ストッキングなどの展示と相談(※会場での販売はナシ)
・メイク相談、フェイシャル&ハンドマッサージ、ネイルケアレッスン
(プロのボランティアによるサービス)
※患者・家族・一般の女性のみ。予約不要・出入り自由。無料。
(アクセス:文京区 本郷7-3-1)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/access/map/index.html
会場:入院棟A 1F レセプションルーム
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/access/map/index.html#byouin
☆毎月1回開催。日程は↓(※PDFファイルが開きます)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/vcms_lf/info_2015_female_patient.pdf


[参考サイト]

東大病院の「ウィッグ試着会」や「外見ケアの会」は
乳腺内分泌外科の医師・分田貴子(わけだ・たかこ)さん率いる
「外見ケアワーキンググループ」によるもの。

●「暮らしながらの闘病を支える『カバーメーク』分田貴子」
http://www.jpopvoice.jp/20140926/114.html
(「JPOP-VOICE」NPO日本臨床研究支援ユニット JPOP委員会)

●「東大病院 乳腺・内分泌外科 カバーメーク相談・研究グループ」
http://todai-covermake.jimdo.com/

●「東大病院 カバーメーク相談・研究グループ」Facebookページ
https://www.facebook.com/todai.covermake

抗がん剤の副作用による外見の変化については
全国の他の医療機関でもケアを行っている所が増えているので、
ぜひネットで調べてみてください。

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■スキルス胃がん患者・家族のNPO「希望の会」
ご参加・ご支援・拡散をお願いします!
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-05
■スキルス胃がん患者・家族会
「特定非営利活動法人(NPO) 希望の会」公式サイト
http://npokibounokaihp.wix.com/kibounokai
■「希望の会」Facebookページ
(※短縮URL)
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スキルス胃がん患者・家族のNPO「希望の会」、ご参加・ご支援・拡散をお願いします! [医療・健康&がん関連]

「希望の会」アイコン.png

飲み友達のTさんから「高校時代の同級生がスキルス胃がんで闘病していて、彼は奥さんと一緒に同じ患者や家族のためにとNPOも立ち上げたんだよ」という話を聞きました。Tさんもいろいろ協力しているようで、友人を大切に思う気持ちが伝わってきました。それがきっかけで、連休中にご夫婦とお会いすることになったのです。

「スキルス胃がん」「スキルス性胃がん」(←同一のものです)は胃がんの中でも特異な性質をもつために、「早期発見が難しい」だの「予後が悪い」だのとマイナスイメージの情報ばかり。
また、本当に正確で役に立つ情報が非常に少ないので、「スキルス胃がん」と診断された患者は世の中から見捨てられたように感じ、途方に暮れるしかありませんでした。

罹患数(2011年)は男性1位・女性3位というほど、日本には胃がんの患者が多いのですが(私もその一人)、胃がん全体の中でスキルスの割合は約10%だそうです。

……10人に1人なら珍しくないじゃない?

はい、だから「希少がん」の範疇には入らないのですが、希少がんと同じように治療が難しいので、「スキルス専門医」を志すお医者さんが、なかなか見当たらないのです。

病状を詳しく知らない人たちに「胃がん」だと言えば、「ああ、胃だったら大丈夫だよ。治る治る」などと安請け合いされ、怒りを覚えたりガッカリしたり。
そして、真実も嘘も入り混じった膨大ながん情報の中から、わずかな取っ掛かりを探し出しては、試行錯誤しながら治療法を求めていかねばなりません。それも、「増殖が速い」と脅されてもいるので、短期間のうちに、あらゆることを検討する必要にも迫られます。

がんと判明してから、ずっとトップスピードで休みなく走り続けているようなもの。
こうしてスキルス胃がんの患者と家族は、精神的にも肉体的にも経済的にも追い詰められてしまうのです。

もっと情報が的確に整理されていれば自分の病状に合う治療法が選択しやすくなるし、治療を始めるまでの時間も短縮できる。そして、同じ病気の仲間が集まれば最新情報が交換できるし、何より苦悩している患者は自分だけじゃない、夫婦2人だけじゃない、そう実感できることで気持ちが救われることもある。

自身の闘病を通じて患者・家族が交流する場の必要性を痛感し、スキルス胃がん患者・家族会を立ち上げたのが、轟 哲也(とどろき・てつや)さんと浩美(ひろみ)さんの夫婦です。

今年の3月には東京都の認証も受け、「特定非営利活動法人(NPO) 希望の会」が誕生。夫の哲也さんが理事長、妻の浩美さんが副理事長となり、2人の信頼する友人・知人が役員として名を連ねています。
絶望から希望へ、そう願って哲也さんは「希望の会」と名付けたそうです。

2013年12月、哲也さんはスキルス胃がんと同時に腹膜播種(ふくまく はしゅ)も見つかり、「ステージⅣ(4)」という診断が下りました。その1年ほど前から何度も胃の不調を訴え、内視鏡による生検やピロリ菌の除去もしたのに
胃がんは見つからなかった(どの医師も見つけられなかった)のです。

……ステージⅣ? じゃあ末期なんだね。

そう思った方は以下の記事も、お読みください!
●がんの「ステージⅣ(4)」は「末期がん」なのか?
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30

告知の際、主治医からは「余命を月単位で考えてください」と言われたそうです。いったんは「末期か」と覚悟し、“終活”も考えましたが、主治医は抗がん剤治療によって腹膜の転移が消失すれば、胃の全摘手術をしてはどうかと提案。抗がん剤のあらゆる副作用に苛(さいな)まれながらも、主治医の言葉は「余命は年単位で…」に変わりました。

その後も、いくつかの抗がん剤を試しながら手術の機会を探りましたが、諦めざるを得ない結果に。
しかし、さらなる抗がん剤治療を続けるうち、別のアプローチによる胃切除の可能性を見いだしたところへ骨転移という診断がもたらされたのです。
現在は骨転移の治療法を検討しつつ、スキルス胃がんの治療も考えねばならないという状況だそうです。

浩美さんは、がんの発症からずっと夫を支え、家事全般はもとより、医療情報の収集や病院などの手配、セカンドオピニオンにとどまらず、サード、フォース……。がんに良いと聞けば代替療法も試し、新たな治療を求めて地方の病院にも一緒に出掛けました。

初めての出会い以来、弱音を吐いたことのない夫を看ながら、妻の涙が枯れることはありませんでした。自分の親族の急逝や職場問題なども重くのしかかり、哀しくつらいことが一気に襲ってきた日々。不安に押しつぶされそうで、心のケアも必要となりました。

二人三脚で支え合い、がんと闘い続ける夫婦、そう書けば美談となるのでしょう。でも、揺るぎない愛情がベースにあっても、現実は決して単純なものではないのです。だからこそ、拠り所となるのが患者会・家族会なのでしょう。

哲也さん&浩美さんが慈しみ育てた子どもたちは成人し、サポートしてくれる頼もしい存在となりました。そして、これから2人が育てようとしているのが「希望の会」です。

「希望の会」では全国のスキルス胃がんの患者・家族に参加を呼び掛け、現時点で80名以上がメンバーとなったそうです。同会のサイトでは「会員専用SNS」も利用できるので、会員同士のリアルな情報交換も容易。

治療法や病院、主治医とのコミュニケーションに関して、または、ネットで見つけにくい新薬・治験・臨床試験の最新情報、そして、患者あるいは支える家族でしか共有できない悩みなどを気軽に話し合える場があるのは本当に心強いことですよね。不定期ですが、東京・大阪では会員の集う交流会も行っています。

NPOは商売でオカネの稼げる組織ではありませんから、運営・存続には会費と寄附だけが頼りです。
一人でも多くの人に会の存在や活動を知らせるためにWebサイトを立ち上げて管理するにも、パンフレットを作って配布するにも、会員・家族が交流する機会を設けるにも、どうしても多様な費用が掛かりますよね。

全国のスキルス胃がん患者と家族の皆さま(それに準ずる方々)をはじめ、何かサポートできないかなと思いやってくださる方、ちょっとポケットマネーがあるから寄付しようかと思ってくださる方、日本初のスキルス胃がん専門の患者会を存続させるためにも、同会へのご参加・ご支援をお願い申し上げます!

周りの方々との間でも大いに話題にしていただけませんか。ご自分のWebサイトやブログ、Facebook、Twitterなどでも紹介していただけると本当にうれしく、ありがたく~!! どなたかにメールを送る際にも、お伝えくださいまし。

新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、インターネットなどの各メディアで「希望の会」の活動や哲也さん&浩美さんのことを
取り上げていただける機会があれば、ぜひご連絡くださいませ。

[会員になるには]
●正会員
・共に活動してくださる方(総会での議決権あり)。
入会金3,000円+年会費3,000円
※患者・家族でなくても、どなたでもメンバーとして参加できます。患者・家族会員が正会員を兼ねる場合は入会金不要。
※初回の申し込み時は6,000円ですが、次年度からは3,000円のみ。

●賛助会員
・継続してご支援くださる方。
年会費1口10,000円(1口以上、何口でも)。
※入会金は不要。

●寄附
・「希望の会」サイトのメールフォームをご利用ください。
※現在、「希望の会」は「認証NPO法人」です。「認定NPO法人(仮認定でも)」になると個人・法人の寄附の際には税制上の優遇措置があります。
ステップアップを目指すためにも、ご支援くださいませ~。

哲也さん&浩美さんとは先日、お会いしたばかりなんですけど、2人の友達のTさんも含め、私は心から信頼しています。当然のことながら、同会は私の嫌いなアヤシイ宗教とも関係なく、何らかの思想を押し付けるわけもなく、
高額な会費を徴収することもないので、どうか安心してご参加・ご支援くださいまし。

そんなわけで勝手に宣伝係を買って出ましたが~、皆さまが「希望の会」の情報の拡散に協力してくださることで、
今、どこかで孤独な闘病に絶望しかけている患者の心に、温かな希望の灯がともるかもしれません。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

ちえ(広浜千絵)拝


[関連Webサイト&ブログ]

理事長の挨拶や入会に関する説明、申し込み用のメールフォーム、臨床心理士からのメッセージ等なども。
●スキルス胃がん患者・家族会「特定非営利活動法人(NPO) 希望の会」(東京都渋谷区)
http://npokibounokaihp.wix.com/kibounokai

哲也さんのブログや「希望の会」のFacebookページで私の本も紹介してくださいました! 誠にありがたいことです~(感涙)。

皆さま~! ぜひ「いいね!」&シェアをお願いいたします!!
Facebookページ
●「NPO法人 希望の会 - スキルス胃がん患者・家族会」
(※短縮URL)
http://u111u.info/kLFk

哲也さん(ハンドルネーム:紅光さん)のブログ。
●「スキルス性胃ガンに勝つ」
http://benimitsu.blog.fc2.com/
がんと判明した時点から現在までが克明に記してあります。哲也さんは論理的で数字にも強い方なので、治療法を選択する過程、闘病に必要な情報の整理の仕方などが誰にもわかりやすく書いてありますし、検査の数値もマメに記録してある上、抗がん剤の種類や副作用についても深く理解できます。

スキルス胃がんと診断された方は、「月別アーカイブ」の最初の記事「告知の1ヶ月前」(2014年4月23日)から順に読むことをお勧めします。日記には、共に暮らす妻に対し、なかなか面と向かって言えない感謝の言葉も……。
バイクにまたがる哲也さんの写真もカッコいいですよ~♪ 愛車でプチツーリングを楽しんでいるそうです。

浩美さん(ハンドルネーム:makoさん)のブログ。
●「あきらめない!(スキルス胃がんステージⅣ! 私たちの挑戦)」
http://ameblo.jp/mametaro48/
人生のパートナーとして、がん患者をどう支えるか。体調の変化や副作用のつらさなどは実感できない分、サポートする側は患者の気持ちを少しでも理解しようと努め、食事や睡眠などに気を配り、患者が精神的にも肉体的にもストレスのないようにと、あらゆる面で心を砕きます。より良い病院や医師の情報収集も手伝いますよね。
日々のそうしたことが、いかに大変か……。

いつも明るく前向きな妻でも、自分も別のストレスを抱えたら心身共にくたびれ果ててダウンしそうになることも。さまざまな困難に対し、正直に本音を語る浩美さんの文章は、サポート側はもちろん、患者にも読んでほしい内容です。

※「最新がん統計」(国立がん研究センター がん対策情報センター がん情報サービス)
http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/statistics01.html

※以下のタイトルとURLをコピペして拡散用にどんどん使ってくださいまし。
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がんの「ステージⅣ(4)」は「末期がん」なのか? [医療・健康&がん関連]

俳優の今井雅之さんが主演予定だった舞台『THE WINDS OF GOD(ザ・ウインズ・オブ・ゴッド)』を降板するというニュースを観ました。「役者が舞台を降りるのはつらい。生きるのがつらいし、悔しい」と無念の涙のコメント。

ずいぶん面変(おもが)わりして驚きましたが、今井さんは大腸がんで手術を受けたことに加え、「末期がんでステージⅣ(4)」と言いました。4月21日に54歳の誕生日を迎えたばかりです。

[病気の経過]
・2014年
8月~9月頃 体調を崩し、病院で「風邪」と診断(一部の報道では「大腸の風邪」という表記)。その後も胃などの痛みが治まらず、2か月近く経っても体調は戻らなかった。
11月 別の病院で精密検査を受け、大腸に複数の悪性腫瘍が見つかった。20㎝ほど腹部を切開し、約2㎝大の腫瘍を3つ切除する手術を受けた。看護師長を務めるというお嬢さんには主治医から「クリスマスまで、もたない」と告げられた。
12月末 抗がん剤が合わなかったので使用を中止。
・2015年
2月 舞台の会見時に「腸閉塞の手術をして体重が20㎏減った」とコメント。
3月末 抗がん剤治療を再開。
4月 病名は「大腸がん」だったことを公表し、舞台の降板を発表。現在は抗がん剤治療を受けながら、腕立て伏せなど筋力を付けるリハビリ中。
(※以上は新聞等の報道をもとに、まとめました)

大腸がんのステージ(病期)は0期、I期、II期、III期、IV期に分類されますが、がんの大きさよりも以下の観点が分類の基準となります。
・深達度(しんたつど):大腸の壁に、がんがどのくらい深く入り込んでいるか。
・浸潤(しんじゅん):周囲の組織に、がんが広がっているかどうか。
・リンパ節への転移の有無。
・遠隔臓器(肝臓や肺など)への転移の有無。

今井さんの発言と報道の内容で私が最も気になったのは、「末期がんでステージⅣ」なのに抗がん剤治療や筋トレを続けているという点です。

「末期(まっき)」という言葉は「ある限られた期間の終わりの時期」という意味で、同じ漢字で「末期(まつご)」と読めば「一生の終わりの時」「臨終の時」という状態を指します。だから、「末期(まっき)がん」というのは一切の手立てがなくなり、延命を図る積極的な治療はしない状態、人生の終末期だと私は思っていました。

しかしながら、大腸がんはもとより、ほかのがんでも、お医者さんから「ステージⅣ」と言われようと治療の選択肢があり、さまざまな治療を継続している人もたくさんいます。
たとえば、Ⅳ期の大腸がんの標準治療だと、肝臓や肺などの転移巣も切除が可能な状態と診断されれば積極的に手術を行うようですし、転移巣のある場所や数、体調などによっては抗がん剤や放射線による治療を勧められる場合もあります。

だから、単純に「ステージⅣ」と「末期がん」とを同一に捉えるのはどうなんでしょうねぇ???

だいたい「ステージⅣ」というのは原発巣から離れた臓器(肺、肝臓、脳、骨、腹膜、副腎など)に転移巣が見つかると、それが1つの臓器限定で小さいサイズでも、いくつもの臓器に何か所も転移していても、とにかく「遠隔転移」があれば全部「Ⅳ」の範囲に入れちゃう。けっこう大ざっぱなんですよね。

がんの種類によってはⅠaとかⅢbというふうにアルファベットを使って、さらに細かくステージ分類するものもありますから、Ⅳも細分化できないのでしょうか。

「末期がん」の定義をネットで調べてみました。お医者さんたちの認識としては、
・ステージⅣの病態が最も進行した状態。
・治療法がなく手の施しようのない状況。
・何も治療しなかったら余命6か月ほどの病態。
・積極的な治療はせず、延命が目的の緩和ケアへ移行する段階。
・通常の抗がん剤治療をしたら体力を奪うだけで死期を近づけてしまう状態。
・主治医が「これ以上の治療はできません」と告げるような状況。

等々が一般的なようですが、明確な定義は見つかりませんでした。
中にはブログ等に「ステージⅣは末期がん」と書いている医師もいますが、そういう人たちの文章を読んでも厳密な定義などはなく、やはり大ざっぱに括っている印象です。

厚労省のサイトで検索してみると、介護保険制度の要介護認定のために定義づけされた「特定疾病の範囲」に以下の文言がありました。

がん【がん末期】
(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)

うーむ。曖昧。がんの「回復」って、どういう状態なんですか!?
まぁ医療の場では「完治」「根治」「寛解」といった用語がありますけど、がん細胞は健康と言われている人の体内でも毎日、発生していますからね。だから私は「共生」という言葉を使うようになったのですが。

ともあれ、今井さんが「末期がんでステージⅣ」と言ったのは、主治医からそう告げられたのか、医療関係者だという自分のお嬢さんに聞いたのかわかりませんけど、会見時に「治療を継続しているのに末期と言われたのか?」と確認した記者はいなかったのでしょうか。

私が思うに、良識のあるお医者さんなら、「末期がん」というストレートな表現はしないと思うんですよ。「より深刻な状態となった」「治療法の選択肢が狭まった」とか、言い方はいくらでもあるでしょう? 「末期」という言葉の重みを考慮しないで口にする医療者は、不安を抱える患者に対して無神経すぎると思います。

だから、もし何らかのがんに罹って「ステージⅣ」と診断されても、「末期なんだ……。もう死ぬんだな」と絶望するのは早いということを覚えておきたいものです。治療法に関して詳しく調べもしないうちに、ひどく落ち込むのは精神的にも肉体的にも悪影響を及ぼすだけですよね。
周りにも「ステージⅣ? 末期がんだね」と言う人がいたら、「そういうわけじゃないよ」と教えてあげてください。

ネットには不正確な記事もたくさん載っていますし、知ったかぶりして間違ったことを書く人もいっぱいいますし、「Q&A」サイト等でお医者さんのように回答している無責任なド素人もウジャウジャいますからね~(呆)。

また、末期という深刻なプレッシャーが掛かると「○○で末期がんが完治した!」「末期がんから生還した私の治療法」とかいうアヤシイ話を鵜呑みにしたり、騙されて高額な健康食品やサプリに手を出したり、オカネを巻き上げるだけのヘンな宗教に入信したり、苛酷な代替療法に走ったりなどしてしまい、かえって死期を早めてしまうケースもあります。

何かにすがりたくなるのは当然。でも、世の中には非常にアタマに来ることに「末期がん」を食いものにする悪徳業者がいるという事実もきちんと認識しておきましょう。

[参考サイト]
●「大腸がんの『ステージ』」
(「大腸がん情報サイト」/ヤクルト本社・大腸がん情報サイト運営事務局)
http://www.daichougan.info/discover/stage.html

●「大腸がんの標準的治療 ステージ4の治療方針の決め手」
(NPO法人 日本臨床研究支援ユニット JPOP委員会)
http://jpop-voice.jp/cancer/daicho/kaisetsu/10.html

●「大腸癌治療ガイドラインの解説」(大腸癌研究会)
http://www.jsccr.jp/forcitizen/comment03.html#cp03

●「大腸がんを生きるガイド」(日経BP社)
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/cancernavi/daicho/

私が勝手に“梅ちゃん先生”と呼んでいる
医師の梅澤 充さんのブログ記事。
●「末期ガンとは?」
(『現在のガン治療の功罪 ~抗ガン剤治療と免疫治療』)
http://umezawa.blog44.fc2.com/blog-entry-1889.html

[このブログ内の関連記事]
●スキルス胃がん患者・家族のNPO「希望の会」、ご参加・ご支援・拡散をお願いします!
(2015年5月5日)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-05


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