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沖縄「チビチリガマ」の破壊は本当に“肝試し”か? [沖縄&琉球國]

沖縄戦における集団自決(強制集団死)の象徴の場が、読谷村(よみたんそん)にある村指定文化財の「チビチリガマ」。この「ガマ」とは沖縄の言葉で、自然にできた鍾乳洞のような洞窟を指すようです。

「チビチリガマ」には彫刻家の金城 實(きんじょう・みのる)さんと遺族の方々の手による『平和の像』があり、入口付近には「ここはお墓です」と明記された遺族会による看板も掲げられているそうです。

●「チビチリガマ」で亡くなった方々の年齢(犠牲者の一部 ※推定年齢も含む)

大城さんの家族…65歳、43歳、12歳、10歳、5歳、3歳
上地さんの家族…82歳、50歳、18歳
知花さんの家族…79歳、48歳、26歳、13歳、11歳
上原さん…81歳
比嘉さんの家族…54歳、48歳、15歳、11歳、9歳、7歳、5歳
真栄田さんの家族…36歳、8歳、4歳、1歳

それぞれの家族構成が想像できて、ガマに逃げ込んで非業の最期を遂げねばならなくなるまでの暮らしぶりさえ、なんとなく見えてくるような気もします。
このガマには亡くなった方々の遺骨の一部も残されていたそうで、だからこそ遺族にとっては「お墓」なんですね。

そのガマが荒らされたという報道がありました。『平和の像』の石垣が壊され、看板が打ち捨てられ、平和学習のために訪れた修学旅行生が捧げたという千羽鶴も引きちぎられていたそうです。ガマの内部では遺品である瓶や壺が割られ、包丁も折り曲げられ、小さな骨を納めた場所まで荒らされたという惨状……。

後日、犯人が県内在住の16~19歳の男子4名だったと判明したことで、沖縄の人々は大変なショックを受けたと思います。広島や長崎で生まれた子どもたちが、周りの大人たちから原爆の恐ろしさや不戦への強い思いを聞かされて育つように、沖縄の子どもたちも、おじい・おばあや父母、親戚、教師といった大人たちから悲惨極まりない沖縄戦について聞かされ、また、地元のメディア報道も見聞する機会が多いことから、ヤマト(本土)の無知な子どもたちより、よほど知識の蓄積があるのではないでしょうか。

マスコミでは「少年」と形容されていますが、16歳から19歳という分別もつくはずの年齢の犯人らが「心霊スポットに行った」「肝試し」などと供述するとは!?
また、本当に“肝試し”感覚なら、念入りに破壊しまくるような行為は妙な感じがするのですが……。

もちろん、20代でも50代でも70代でも、バカなことをしでかす輩は国内だけでなく世界中にたくさんいるわけですが、このガマがどういう場所かということを全く知らなかったとは思えない犯人たちだけに、どうにも違和感が拭えないのです。
たとえば、カネを渡して破壊行動を示唆した人間がいるのではないか、そう考えるほうが、しっくり来るんですよね、私には。

とにかく、犯人らに対しては徹底的に厳しく責任を追及してほしい。少年法で保護する必要なんてないよ!
そして、今後は遺族会の方々以外がガマの見学を希望する際は読谷村の職員が必ず立ち会うとか、防犯カメラや人感センサー+警報機を設置するとか、厳重な対策を施す必要があります。
そういうことにこそ国の税金を使えばいいじゃありませんか! 我々、国民はアホな議員らに政務活動費という名の寄付をしていたのだ…と気付かせられる不祥事が続くだけに、本気でそう思います。


[チビチリガマについて学ぶサイト]

●チビチリガマ・シムクガマ(読谷村観光協会)
http://www.yomitan-kankou.jp/detail.jsp?id=76381&menuid=11954&funcid=3

●読谷村史 「戦時記録」上巻 第二章 読谷山村民の戦争体験 第三節 それぞれの体験5「集団自決」(読谷村史編集室)
・読谷山村民の「集団自決」 チビチリガマでの「集団自決」/當山正喜
http://www.yomitan.jp/sonsi/vol05a/chap02/sec03/cont00/docu129.htm

●戦跡と証言 チビチリガマ(読谷村)【放送日 H20.4.2】(NHK 沖縄放送局)
http://www.nhk.or.jp/okinawa/okinawasen70/senseki/detail01.html

●沖縄戦跡めぐり チビチリガマ(西羽 潔さん)
http://www.rose.sannet.ne.jp/nishiha/okinawa/senseki/chibichiri.htm

●平和教育 沖縄現地学習会 チビチリガマ(yama's main web page)
http://web1.incl.ne.jp/tyranno/okinawa/tibitiri.html

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学生と一緒に学ぼう! 法大沖文研「沖縄を考える」秋学期スケジュール [沖縄&琉球國]

沖文研.jpg

今季も興味深い講座がたくさん! 私はヒジョーに残念ながらパート仕事の時間帯なので参加できませんが(涙)、沖縄について知りたい、学びたいと思う方はぜひ!!
学生諸君とは違い、学外の参加者は都合の良い日に自由に参加できて、受講料も課題もナシという有り難い講座なんですよ。会場は広~い階段教室のような大ホール(870人収容)で、勉強熱心な年配の皆さんが前方の席に集まっています。

2017年度 法政大学 沖縄文化研究所 総合講座「沖縄を考える」秋学期日程

日時:毎週金曜15:10~16:40
会場:法政大学 市ヶ谷キャンパス 外濠校舎6F 薩埵(さった)ホール
http://www.hosei.ac.jp/campus/ichigaya/ichigaya.html
※どなたでも受講できます(入場無料、申し込み不要)

【9月】
22日「辺野古争訟から考える沖縄の自治への闘争」白藤博行
29日「人間のくらしとサンゴ礁」渡久地 健

【10月】
6日「沖縄の2つの神話」島 洋子
13日「日米地位協定を考える」明田川 融
20日「辺野古で起きていること」山城博治
27日「ハワイのウチナーンチュ:Searching for the Uchinanchu Identity」白水繁彦

【11月】
10日「沖縄から考える日中領土問題」村田忠禧
17日「沖縄の映画史をひもとく(前編)」世良利和
24日「沖縄の映画史をひもとく(後編)」世良利和

【12月】
1日「祖先と子孫の関係 -門中と祭祀について-」武井基晃
8日「国際的な視点で琉球併合をみる ―イタリア史との比較―」ティネッロ・マルコ
15日「沖縄で『私の文学』をする、ということ」崎山多美
22日「琉球語と琉球文学」西岡 敏


●法政大学 沖縄文化研究所
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/
・Facebook
https://www.facebook.com/hosei.okiken
・Twitter
https://twitter.com/hosei_okiken

●沖縄文化研究所40年の歩み
http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/daigaku_shi/museum/2012/121129.html

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新宿が沖縄色に! フードガーデン・エイサーまつり・音楽フェス・おきなわ新喜劇♪ [沖縄&琉球國]

7月の終わりの週末は新宿で沖縄三昧! 毎夏の恒例イベントとして、すっかりお馴染みとなりましたね~。飲んで食べて踊って聴いて笑って、暑さも楽しんじゃいましょ~♪♪
「新宿ゴールデン街」にも、ぜひお立ち寄りくださいね~!!

沖縄フードガーデン.jpg

7月29日(金)~31日(日)11:00~21:00
■沖縄フードガーデン2016 in 新宿
http://www.nrg.co.jp/nikkenlease/okinawa-gourmet/
http://www.kanko-shinjuku.jp/event/history/article_1119.html
会場:歌舞伎町シネシティ広場
(東京都 新宿区 歌舞伎町1-19)
・Facebookページ
https://www.facebook.com/okinawafoodgarden/
・ツイッター
https://twitter.com/okinawafgarden?ref_src=twsrc%5Etfw

新宿エイサーまつり.jpg

7月30日(土)12:00~20:00(小雨決行)
■2016新宿エイサーまつり
http://www.shinjuku-eisa.com/
http://www.kanko-shinjuku.jp/event/history/article_1117.html
会場:新宿駅東口および西口周辺
(演舞会場マップ)
http://www.shinjuku-eisa.com/pdf/eisa2016_map.pdf
・Facebookページ
https://www.facebook.com/shinjuku.eisa/?fref=nf

沖縄音楽フェスティバル.jpg

2016年7月30日(土)15:30開場・16:00開演
■沖縄音楽フェスティバル
http://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/shusai/5321/
会場:新宿区立新宿文化センター 大ホール
(東京都 新宿区 新宿6-14-1)
http://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/traffic-access/
出演:古謝美佐子、夏川りみ、うないぐみ、琉神、宜保和也、仲宗根 創
演出・構成:佐原一哉
料金:全席指定4,200円(新宿区民割引:3,700円、新宿文化センター友の会3,500円)
チケット販売:Web予約、窓口販売、電話予約、プレイガイド
※新宿区民割引は窓口販売(区民であることが証明できるものを提示)、または電話予約のみ。新宿区在住者は1人につき4枚まで購入可。
http://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/shusai/5321/
※未就学児は入場不可。車椅子で観覧希望の場合は「新宿文化センター」へ電話連絡を。

おきなわ新喜劇.jpg

7月30日(土)・31日(日)19:00開場・19:30開演
■おきなわ新喜劇ツアー「世界のヤッケームン大会」
「ガレッジセール」のゴリがプロデュースする沖縄オリジナル新喜劇。
http://okinawa-shinkigeki.com/
http://www.kanko-shinjuku.jp/news/history/article_1139.html
会場:ルミネtheよしもと
(東京都 新宿区 新宿3-38-2 ルミネ新宿店2 7階)

●新宿観光振興協会
http://www.kanko-shinjuku.jp/


「新宿ゴールデン街」は4月上旬に発生した火事によって十数店舗が被害に遭い、今も「まねき通り」の奥と「花園八番街」の周辺はブルーシートで覆われた状態です(のちに放火と判明…激怒)。
しかし、ゴールデン街は長い歴史の中で何度も火事に襲われ、そのつど見事に立ち直ってきました。今回も、ほかのお店は元気に営業を続けています。
私たちが支援する方法は、ゴールデン街へ通って飲み・食べ・楽しむこと!
土・日も営業しているお店はありますから、まだ行ったことないなぁ…という方も、沖縄のイベントの帰りにぜひどうぞ~♪

●新宿三光商店街・ゴールデン街 全店舗配置図
2016年(H28)6月24日現在
(※PDFファイルが開きます。禁無断転載。リンクのみOK。火事で被災した店舗もそのまま掲載されています)
http://goldengai.jp/_userdata/201607.pdf

●新宿ゴールデン街 Facebookページ
https://www.facebook.com/goldengai/

●新宿三光商店街振興組合 公式HP 新宿ゴールデン街.jp
http://goldengai.jp/

新宿ゴールデン街 おつまみレシピ

新宿ゴールデン街 おつまみレシピ

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ぴあ
  • 発売日: 2014/03/26
  • メディア: 単行本


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沖縄事件08:米軍の「哀悼期間」に、またもや軍属が飲酒運転事故。 [沖縄&琉球國]

沖縄市位置図.png沖縄に駐留している米軍は、元海兵隊員の軍属による沖縄女性(20歳)への暴行・殺害・遺体遺棄事件を受け、5月27日~6月24日を「寄り添い、哀悼する期間」として、すべての軍人に基地と自宅以外での飲酒や祝宴、午前0~5時の外出などを自粛するよう指示。義務のない軍属や軍人の家族にも協力を求めました。

しかし、6月4日には嘉手納基地所属の海軍2等兵曹の女、エイミ・メヒア容疑者(21歳)が、酒酔い運転で嘉手納町の国道の対向車線を逆走して軽自動車2台と衝突。日本人の男女2人に胸の骨折など重軽傷を負わせました。

逮捕された女は、「同僚(米軍関係者)の家でテキーラと酎ハイ数種類を飲んだ」「1人で帰った」「よく覚えていない」などと供述。容疑者の呼気からは基準値の約6倍のアルコールが検出されたそうです。軍からの指示など完全に無視したということですよね。

この事件を受けて米軍は「国内の米海軍は基地内外を問わず飲酒を禁止」と指示。さらに、同容疑者が24日に「道路交通法違反(酒酔い運転)」より罪の重い「自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)」に切り替えて那覇地裁に起訴されたため、在沖米軍は服喪期間の終了日を28日朝まで延長すると発表しました。

それにもかかわらず、26日の午前4時半頃、また軍属による飲酒運転で事故が発生。米空軍の軍属の男、シェイクィーン・フランシス容疑者(24歳)の運転する車が、沖縄市内の交差点の赤信号の点滅で一時停止せず、交差点に進入し、黄色の点滅で進んできた日本人の男性(67歳)の軽乗用車に衝突。この男性は軽傷を負い、病院へ搬送されたそうです。

基地内の販売員だという容疑者は、「前日に酒を飲んだだけ。今は酒は残っていない」「家を出るときに(アルコール成分の入った)マウスウォッシュを使った」などと容疑を否認。しかし、容疑者の呼気からは基準値の約4倍のアルコールが検出されたそうです。

マウスウォッシュとかデンタルリンスと呼ばれる商品のアルコール成分って、そんなに濃度が高いの!?
調べてみると、以前、アメリカでマウスウォッシュを3杯飲んだ女が車を運転し、基準値の3倍ほどのアルコールが検出されたというニュースがあったようです(真偽は不明)。
でも、飲むって…??? 普通は口に含み、ゆすいで吐きだすものですよね?
その女はアルコール依存症だったようです…。

フランシス容疑者とやらもマウスウォッシュを飲んだのでしょうか? でも、夜明け頃に事故を起こして「前日に飲んだ」ということは、25日の23:59でも前日なんですから、日付の変わる直前まで飲んでいたとしたらですよ、4時間半ぐらいじゃアルコールは抜けないんじゃないでしょうかねぇ。
詳しい取り調べ後の続報を待つしかありませんが、一時停止しなかっただけでも違反ですし、また沖縄県民にケガをさせたんですからね! それに、軍属に対する米軍の禁酒要請も全く徹底されていない(怒)。

23日に沖縄の「慰霊の日」の式典に臨んだ安倍首相は、アメリカとの地位協定について「軍属の扱いの見直しを行うことで合意し、米国と詰めの交渉を行っている」と強調しました。
もっともっと厳しい交渉が必要! このままでは沖縄県民は車や自転車を運転するのも歩くのも恐怖ですよね。女性たちも、これまで以上に米軍関係者を警戒している、怯(おび)えていると思います。娘を持つ親御さんも心配が尽きないでしょう。観光に行きたい人たちにだって影響しますよ。

米軍のエライ面々が約束した「綱紀粛正」という言葉は、何の意味も拘束力もなかったということですね。日本語と英語のニュアンスが、天と地ほども違うんじゃないか?
米軍関係者の中にも被害女性のことを心から悼(いた)んでいる人もいると、いてほしいと思っていましたが、このように事件が続くと、やはり沖縄、引いては日本全体がアメリカに見下されているんだと確信します。

在沖米軍を率いるローレンス・ニコルソン在日米軍沖縄地域調整官には、「米軍関係者は沖縄に駐留している間、日中の勤務時間以外は基地から一歩も出てはいけない」という指令を出して、完全な外出禁止にしてほしい!!

※沖縄市位置図:ファイル:基礎自治体位置図 47211.svg png 出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)/投稿者:Lincun

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沖縄の慰霊の日に。戦後を懸命に生きた人々を撮り続けた写真家・平敷兼七。 [沖縄&琉球國]

今日は沖縄県の「慰霊の日」。「日曜美術館」(NHK Eテレ)で沖縄を撮り続けた写真家に平敷兼七(へしき・けんしち)という人がいることを知りました。平敷さんの作品を観て、写っている人たちとの心の距離が近いな、そう思って興味を引かれました。

身なりの貧しい男、平敷さんの親代わりで戦災孤児たちも育てた伯母さん、夜の街に生きる女たち。表情はさまざまだけれども、みんな温かな眼差しをカメラに向けている。会話を重ね、警戒心を取り払うことで被写体となった人たちは、笑顔を見せたり裸身をさらしたり。人物を撮る写真家なら皆、同じような過程をたどると思いますが、平敷さんの写真は特に、撮る側と撮られる側が非常に平等な感じがしたのです。

平敷さんが撮り続けたのは米軍基地や政治闘争ではなく、著名人でもなく、市井(しせい)の人たちや春をひさぐ職業婦人、障碍をもつ人、アルコールやクスリの依存症の患者など。作品には長めのタイトルともキャプションとも取れる文章が添えられています。
「空き缶を拾いそれを売って家を作った人」「いつも酒を飲んでいる人」「脳は宇宙をかけめぐる」「部落に帰って来た人を最初に迎えてくれる人」「好きな男が女の所から出てくるのを朝までまっている女性」

沖縄の人々が背負わせられた重く苦しい大荷物を直接は写していない。一見するだけでは苦悩も恨みつらみもわからないかもしれない。それでも心を打つ何かが受け取れる写真だと思いました。

平敷さんは子どもの頃から吃音があったそうで、手製のミニアルバムのような写真集の表紙にも、手書きで「平敷どもりの兼七」と署名したものがありました。

小学校に入って本を音読したとき、自分が読むとみんなが笑うので、初めて自分が吃音者だとわかり、それからは自分の音読する順番が近づくと学校を休むようになったそうです。また、学友の名を呼ぶ際も、足に力を込めて踏み込んだ勢いで発語する、同級生はその姿を真似したりからかったりしました。親の言いつけで誰かの家を訪ねるときも挨拶の声が掛けられず、その家の人が気づくまで周辺をグルグルと回っていたこともあったそうです。

でも、平敷さんは「一人で空想しながらのおしゃべりだった」と言います。声はなかなか出せなくとも、たくさんの言葉が体中に満ちあふれていたのでしょう。写真を撮るようになると、どうしても相手に声を掛ける必要があるので、いろんな人と話せるようになったそうです。

平敷さんは2009年10月3日に61歳で亡くなっていました。5人の子どもがいて、写真の収入だけでは家族を養えない時期には、奥さんが何度も「もう写真を止めたら」と言ったそうです。でも、平敷さんは「僕はカメラがないと生きていけない。写真を止めてしまったら死んでしまう」と答えたとか…。奥さんは娘に「さすがに死なれたら困るから食べるのを我慢しようと思った」と話したそうです。まるで噺家の志ん生の奥さんのようですねぇ。ずいぶん苦労なさったことと思います…。
現在は次女の當間七海さんが、自分の経営する美容室の隣に平敷さんのギャラリーを設けて管理しているとのこと。

「日曜美術館」の平敷さんの特集は再放送がありますよ~。
6月26日(日)20:00~20:45
●「日曜美術館」(NHK Eテレ)
沖縄 見つめて愛して 写真家・平敷兼七(へしきけんしち)
http://www4.nhk.or.jp/nichibi/x/2016-06-26/31/31645/1902683/


[平敷兼七プロフィール]

●1948年 沖縄県 国頭郡(くにがみぐん)今帰仁村(なきじんそん)上運天(かみうんてん)に生まれる。
http://www.nakijin.jp/
父親はサバニ(船)のエンジンの修理と販売を商売にしており、5~6歳の頃は夜になると旅館を兼ねた料亭での酒盛りに連れていかれ、そこの女性たちに着替えを手伝ってもらったり寝かしつけられたり。小学校の頃は本土復帰前まで近所に売春街があり、客を取る女性たちがアイスキャンディやチョコレートをくれて、遊び相手にもなってくれた。
●1967年 琉球政府立沖縄工業高等学校(現・沖縄県立沖縄工業高校)工芸科 デザインコース卒業(のちに工芸科は廃止)。
http://www.okinawa-th.open.ed.jp/PC/0000top/h28top.html
●1969年 東京写真大学(現・東京工芸大学/東京都 中野区)工学部 中退(撮影を学ぶつもりだったのに高校の先生が間違えて工学部系の入学案内書を取り寄せたため、入学後にフィルム製造を専攻する科だとわかり、中途退学したとか)。
http://www.t-kougei.ac.jp/
在学中に個展「オキナワ・南灯寮」(沖縄タイムスホール)開催。
学園紛争による学校の閉鎖期間に沖縄の離島を撮影。
『週刊ポスト』に「祖国復帰を拒否する女達」発表。
●1970年 『カメラ毎日』3月号に「故郷の沖縄」発表。
●1972年 東京綜合写真専門学校(現在は神奈川県 横浜市 港北区)を卒業し、沖縄へ帰る。
http://tcp.ac.jp/
●1979年 沖縄の画家で、のちに「沖縄県立芸術大学 美術工芸学部」教授も務めた山城見信(やましろ・けんしん)の著作『美尻毛原(びじゅるもうばる)の神々――美咲養護学校における土の造形学習・その実践』の撮影を宮城彦士と共に担当。
●1985年 沖縄の写真家の嘉納辰彦・石川真生らと同人写真誌『美風』創刊。
●1987年 同人による合同写真展「美風」(那覇市民ギャラリー)
●1991年 写真集『金城美智子・光と影の世界』
●1992年 写真集『沖縄を救った女性達』『沖縄の祭り――宮古の狩俣島民の夏のプーズ』『沖縄戦で死んでいった人達のための「俑」』(以上、私家版)
写真展「写真で考える沖縄の戦後史展」(パレットくもじ/那覇市ほか)に出展
●1996年 写真集『島武己』
●1998年 「東川町国際写真フェスティバル」(北海道 上川郡 東川町)に講師として招かれる。
http://photo-town.jp/
●2002年 写真展「琉球烈像――写真で見るオキナワ」(那覇市民ギャラリー)に出展
●2006年 写真展「金武(きん)から来た女性」(新宿ゴールデン街 ギャラリーバー「アガジベベまたはアグア・ジ・ベベー/現在は閉店」「Gallery銀座芸術研究所」)
●2007年 平敷兼七写真集『山羊の肺――沖縄 1968-2005年』(影書房)発刊。
「山羊の肺」(南風原文化センター/Galleryラファイエット)
「沖縄文化の軌跡1872-2007」(沖縄県立美術館)に出展
●2008年 平敷兼七展「山羊の肺 沖縄1968-2005年」(銀座ニコンサロン・大阪ニコンサロン)
http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2008/06_osaka-2.html
第33回「伊奈信男賞」(ニコンサロン写真展年度賞)受賞
http://www.nikon-image.com/activity/salon/awards/ina/winners/33.html
「沖縄・プリズム1872-2008」(東京国立近代美術館)に出展
http://archive.momat.go.jp/Honkan/Okinawa_Prismed/index.html#detail
この展覧会には行って図録も購入しました。すでに平敷さんの作品を観ていたのか…記憶にない~(汗)。言い訳すると、絵画や写真、陶磁器、織物・染物など展示作品が膨大だったのです~。
●2009年10月3日 肺炎のため浦添市内の病院で死去。享年61。

[愛用のカメラ]
●モノクロ撮影
35ミリ:「ライカM4・M6」。「ライカは音が静か、二眼レフだからブレにくい。シャッター音が静かだから撮影しやすい」とのこと。
6×6(ロクロク):「ハッセル」
4×5(シノゴ):「リンホフ」。「動かないものは、だいたいシノゴ」。
●カラー撮影の仕事
ニコン

[モノクロにこだわる理由]
最初から最後まで自分の手を離れないから。フィルムも百フィートから取り分けて巻き、撮影して現像、プリントして修正する。どこかで手を抜いたら何かが足りなくなる。つまり、気持ちがそこで抜かれてしまう。手垢を付けるということか。
同じネガからのプリントでも時代によって雰囲気が違ってくる。若いときのプリントと最近のプリントを比べてみたら違うこともある。


[参考サイト]

●沖縄の肖像(1)平敷兼七 heshiki Kenshichi(写真家)
写真との出会いは「天職」への道だった
http://bakuedit.in.coocan.jp/person/shozo/01-heshiki/02-heshiki.html
(編集工房・BAKU/2008年4月21日)

Facebook
●平敷兼七ギャラリー kenshichi heshiki photo room
https://www.facebook.com/kenshichiheshikigallery/
(沖縄県 浦添市 城間1-38-6 1F)
※この地名は「うらぞえし しろま」じゃなくて「うらそえし ぐすくま」と読むんですよ~。

●「出かけよう、日美旅」
旅の紹介 第11回 沖縄へ 平敷兼七旅
http://www.nhk.or.jp/nichibi-blog/400/247190.html
(NHK Eテレ/2016年6月19日)

●作家紹介 平敷兼七 HESHIKI, Kenshichi (1948~2009)
http://www.museums.pref.okinawa.jp/art/artists/photograph/heshiki_kenshichi/index.html
(沖縄県立博物館・美術館)
上記サイトには常設(たぶん…)の作品3点が掲載されています。
『火葬場 南大東 1970』
『シーラをかついでいる女の子 カツオをもってゆく男の子 与那国 1970』
『客をまつ 那覇栄町 1973』

●書評 平敷兼七写真集『山羊の肺――沖縄 1968-2005年』、追悼記事リンク
http://www.kageshobo.co.jp/main/syohyou/yaginohai.html
(影書房/東京都 豊島区 駒込1-3-15)

写真集の『山羊の肺』は全国の古本屋さんで取り扱いあり(一例)
●美術専門古書店「SO BOOKS」(東京都 渋谷区 上原1-47-5)
https://sobooks.jp/books/47127

●平敷兼七写真集『山羊の肺――沖縄 1968-2005年』
[目次]
放牧風景(伊平屋 一九七二)
新川公民館にて(八重山 一九七〇)
葛(かずら)をもってゆく少年(与那国 一九七〇)
子どもたちとケンケンしている大人(屋ヶ名 一九七〇)
豊年踊り見学(八重山 一九七〇)
安里三叉路(那覇 一九七〇)
チビチリガマ入口の破壊された像(読谷 一九八八)
チビチリガマでの生活用具と入れ歯(読谷 一九八八)
船長の自宅にて(伊平屋 一九七四)
鰹を整える(与那国 一九七〇)
ほか1-平敷兼七写真集.jpg
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沖縄事件07:県民大会に何人が集まったという数字が重要? [沖縄&琉球國]

那覇市の位置.png沖縄で生まれ育った20歳の女性が、海兵隊員だった米軍属の男に暴行・殺害された事件。この事件への抗議と共に被害者Rさんを追悼する県民大会が、6月19日(日)に那覇市の「奥武山(おうのやま)公園 陸上競技場」で行われました。この日はRさんの四十九日にあたるそうです。

新聞各紙の当日の報道をササッと確認してみました(たくさんの媒体を素早く横断的にチェックできるのはネットの利点ですね)。
どの新聞も「怒りは限界を超えた」「海兵隊は撤退を」という文字の書かれた紙を掲げる大群衆の写真を掲載しています(※ネット新聞「The Huffington Post/ハフィントン・ポスト」だけは、なぜか17日に名護市のキャンプ・シュワブ前で行われた集会の写真を使用。キャプション=写真の説明文=を読まないとわからないので紛らわしい)。

大会では開始まもなくRさんの死を悼んで黙禱を捧げ、お父さんのメッセージが代読されました。

●被害女性Rさんのお父さんが弁護士を通して寄せたメッセージの全文
「ご来場の皆さまへ。米軍人・軍属による事件、事故が多い中、私の娘も被害者の一人となりました。なぜ娘なのか、なぜ殺されなければならなかったのか。
今まで被害に遭った遺族の思いも同じだと思います。被害者の無念は、計り知れない悲しみ、苦しみ、怒りとなっていくのです。それでも、遺族は、安らかに成仏してくれることだけを願っているのです。
次の被害者を出さないためにも全基地撤去。辺野古新基地建設に反対。県民が一つになれば可能だと思っています。県民、名護市民として強く願っています。ご来場の皆さまには、心より感謝申し上げます。
平成28年6月19日 娘の父より」

実際の紙の媒体はわかりませんが、ネットで全文を掲載したのは「琉球新報」「沖縄タイムス」に、この2紙と対峙する「産経新聞」だけのようです。大会の正式なタイトルも載せたのは前述の3紙で、以下のように長いものでした。
「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」

ほかの記事は新聞各社の思想や主張をベースに、微妙に違ったり大きく異なったり。大会の主催者の名称も、私は単純に「オール沖縄」と覚えていたのですが、正式名称は「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」だそうです。この団体については以下のように説明されていました。

●翁長雄志(おなが・たけし)知事を支える県政与党会派や企業、団体でつくる「オール沖縄会議」(毎日新聞)
●共産党や社民党、労働組合などでつくる「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」(産経新聞)
●翁長雄志知事を支持するグループ「オール沖縄会議」。沖縄県議会与党会派の社民党、共産党、地域政党の沖縄社会大衆党、市民グループなどが参加(The Huffington Post/ハフィントン・ポスト)

大会のタイトルに「海兵隊の撤退」が入っているし、主催者が与党系(沖縄県では自民は野党)と明確なので、今回の大会には自民・公明の議員や支持者が反発して参加しなかったそうです。県内11市のうち9市長も参加を見送り、県政で中立会派の公明は大会前日の18日に独自の追悼集会を開いたとか。

批判サイドの主張は「大会の開催日は参院選公示を3日後に控える時期で、事件を政治に利用している」「『オール沖縄』は県民の総意とは思えない」などというもの。
特定の支持政党のない県民の中にも、「凶悪な事件に悔しさを覚える。自分の娘だったらと思うと恐ろしい」と思いつつ、超党派での開催ではないし、特定の立場で政治的な主張を発信する場となっているから大会には参加しなかったという人も。

どこの政党だとかは関係なく、事件に対して怒り悲しみ、被害者を悼む気持ちは皆、同じだと思います。それは沖縄県民だけでなく、日本に住むたくさんの人々や良心をもつアメリカ人も、ほかの国の多くの人たちも…。

しかしながら、戦時中に沖縄へ米軍が上陸して以来、1995年に小学6年生の女子児童が乱暴・殺害された事件までの間も女性に対する強姦・惨殺が続きました。
●米兵による戦後沖縄の女性犯罪
http://www.jca.apc.org/~uratchan/gbmarines/henji/jyoseinohigai.html
(沖縄の女性グループ「基地軍隊を許さない行動する女たち」)

現在に至るまで事件は後を絶たないからこそ、追悼だけの集会では終わらせられないと思った人が多かったのでしょう。

大会では「オール沖縄会議」共同代表で学生団体「SEALDs RYUKYU(シールズ琉球)」のメンバーでもある名桜大4年の玉城 愛(たまき・あい)さんも、涙ながらにスピーチで訴えたそうです。特に心に残った部分を「琉球新報」の記事から抜粋します。

「安倍晋三さん。日本本土にお住まいのみなさん。今回の事件の『第二の加害者』は、あなたたちです。しっかり、沖縄に向き合っていただけませんか。いつまで私たち沖縄県民は、ばかにされるのでしょうか。パトカーを増やして護身術を学べば、私たちの命は安全になるのか。ばかにしないでください。
軍隊の本質は人間の命を奪うことだと、大学で学びました。再発防止や綱紀粛正などという使い古された幼稚で安易な提案は意味を持たず、軍隊の本質から目をそらす貧相なもので、何の意味もありません。
バラク・オバマさん。アメリカから日本を解放してください。そうでなければ、沖縄に自由とか民主主義が存在しないのです。私たちは奴隷ではない。あなたや米国市民と同じ人間です。オバマさん、米国に住む市民のみなさん、被害者とウチナーンチュ(沖縄の人)に真剣に向き合い、謝ってください。」

以上を含めたスピーチの全文(「琉球新報」)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-301239.html

胸が痛む限りで、確かに正論だと思います。ただし、本土の住民を安倍首相と並べて「第二の加害者」と指摘したり、オバマ大統領と並べて米国市民にも謝罪を求めたりという部分に対しては、「そうだよね、我々の責任だよね」と受け止める人もいる半面、これまで共感と同情の念を抱いていた人の気持ちがトーンダウンすることもありうるのではないでしょうか。

そこまで厳しい言葉を使わせた責任こそ、本土の住民やアメリカ市民にあるのだという意見も正しいと思います。それでも、沖縄が孤立しないためにも、もう少し表現に配慮したほうが良かったのではないか…という気もするんですよね。
この女性は非常に純粋で正義感にあふれる人なんだと思います。それを知った上で、やや過激な表現を使うよう、あえてたきつける老獪な大人たちがいる気がしてなりません。

という違和感を覚えながらも、音楽家の坂本龍一さんが大会に寄せたメッセージに共感する自分もいるわけです。

●坂本龍一さんのメッセージ
沖縄だけに痛み、苦痛と侮辱を何十年もおしつけておくべきではない。
もうたくさんだ。
基地、米軍、武力が必要なら日本人の全てが等しく背負うべきだ。

私としてはグズグズと考え込むことしかできないのですが…。

ところで、いくつかの新聞の見出しには県民大会に約6万5000人が集まったと出ていましたが、デモなどの集まりでも、それは主催者の発表で実際は半分ぐらいだったという反証記事もよく出ますよね。
今回も「産経新聞」が試算したそうで、鬼の首でも取ったかのように「参加者は多くても3万人前後だった」と、試算の方法も事細かく嬉々として(と感じましたが)説明していました。
私は6万だろうが3万だろうが、抗議と追悼に県民が集結したこと自体が重要な事実だと思うんですよ。数字をあげつらうことに紙面を割くのは意義があるのか? 私は「産経新聞」の思想に共鳴することはありませんが、記事によっては他の新聞より公平・丁寧に書くときもある新聞だと思うので、せっかくのジャーナリズム精神をピントのズレた方向へ発揮しなくてもいいのにな~とも思った次第です。

[参考サイト]

●毎日新聞
沖縄県民大会「海兵隊撤退を」女性殺害に抗議
http://mainichi.jp/articles/20160619/k00/00e/040/155000c
●産経新聞
沖縄県民大会「事件を政治利用するな」…事件への怒りは当然、ただ「オール沖縄」には“違和感”も
http://www.sankei.com/west/news/160619/wst1606190044-n1.html
●日経新聞
「次の被害者出すな」 米軍属事件で沖縄県民大会
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG19H2M_Z10C16A6CC1000/
●琉球新報
沖縄県民大会、6万5千人が追悼 海兵隊の撤退求める 被害者の父がメッセージ
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-300866.html
●時事通信
国会前でも抗議集会=沖縄県民大会に合わせ
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016061900152&g=soc
●読売新聞
女性殺害に抗議「県民大会」…自公は参加見送り
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160619-OYT1T50055.html?from=ytop_ylist
●沖縄タイムス
沖縄県民大会、6万5千人が追悼 海兵隊の撤退要求
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=174090
●朝日新聞
元米兵事件に抗議、県民大会に6万5千人 主催者発表
http://www.asahi.com/articles/ASJ6L7JNBJ6LTIPE027.html
●共同通信
沖縄、抗議の「県民大会」米海兵隊撤退を決議
http://this.kiji.is/117170492748400121
「沖縄県民の声を聞け」 京都で500人連帯デモ
http://this.kiji.is/117255916197396487
●日刊スポーツ(共同通信の配信)
本土国民も第二の加害者! 沖縄県民大会で涙の訴え
http://www.nikkansports.com/general/news/1665849.html
●The Huffington Post(ハフィントン・ポスト)
沖縄女性殺害事件に抗議する県民大会に6万5000人が集まる「加害者はあなたたちです」
http://www.huffingtonpost.jp/2016/06/18/okinawa_n_10553050.html

※沖縄県那覇市位置図:ファイル:基礎自治体位置図 47201.svg 出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)/投稿者:Lincun

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沖縄事件06:またもや米軍人が飲酒運転で事故。本日5日(日)は沖縄県議選。 [沖縄&琉球國]

ロゴ:オール沖縄会議.jpg沖縄県うるま市に住んでいた女性Rさん(20歳)の暴行・殺人・遺体遺棄の事件で、逮捕された元米兵・米軍属シンザト容疑者(32歳)は、「遺体を運んだスーツケースを(米軍基地の)キャンプ・ハンセンで捨てた」と供述。県警は県内の基地からの廃棄物を集めた処分場を捜索し、特徴の似たスーツケース数個を回収して鑑定中。しかし、Rさんのスマホや凶器のナイフはまだ発見されておらず、容疑者は黙秘に転じたそうです。

黙秘は弁護士の入れ知恵でしょうが、自分の行動を悔いているなら、被害者Rさんに申し訳ないと思うなら、すべてを洗いざらい話すべき!

●教会に通う米軍人や軍属らが沖縄の悲しみに共感
5月29日
「ネイバーフッドチャーチ沖縄」(北中城村/きたなかぐすくそん)という教会に通う米軍人・軍属・その関係者らが、北谷町(ちゃたんちょう)の国道58号沿いに立ち、「沖縄のためにお祈りしています」など県民の悲しみへの共感を書いたプラカードを掲げ、行き交う車に頭を下げて被害者への哀悼の意を示した。同教会のクリスチャン・シアンコ牧師が信徒らに呼び掛けて行ったもので、SNSで知った信徒以外の米軍人や軍属なども加わり、約100人が参加した。

人間ですもの、沖縄にいる米軍やその関係者にも良心的な人はたくさんいるでしょうし、そうであってほしいと思います。前述の記事を読んだときも、県民と同じように心を痛めているアメリカ人はいるに違いない、そう思いながらも、もしかしたら牧師も信徒も米軍の指示によるパフォーマンス?という疑念が湧きました。これは私の底意地が悪いせいでしょうけど、それほど米軍が信用できなくなっています…。

現地で頭を下げる姿を見た沖縄の人たちは、隣人として生活してきた(良心的な)米国人の気持ちもわかる、でも、沖縄の女性を無残に殺した軍属の米国人は憎い、許せない…というジレンマを抱えることになると思います。それもまた、つらいこと…。

●琉球新報社と沖縄テレビ放送(OTV)の世論調査
5月30日~6月1日に7月の参院選から投票権をもつ18歳・19歳も含めた県民を対象に調査したもの。
・米軍関係者の事件事故の防止策について、「沖縄からの全基地撤去」42.9%、「在沖米軍基地の整理縮小」27.1%、「兵員への教育の徹底」19.6%
・「海兵隊の全面撤退」52.7%、「大幅に減らすべき」31.5%
・日米地位協定について「改定・撤廃」79.2%
・米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に「反対」83.8%
・女性遺棄事件後の安倍内閣の対応は「支持しない」70.5%

5月31日
●沖縄の米軍属ら4人が覚醒剤の密輸などの疑いで逮捕
沖縄県警は、米軍嘉手納基地の店舗の販売員だった米国籍の軍属ミルトン・リッチモンド・キングセカンド被告(51歳)を覚醒剤取締法違反容疑で、ブレボン・ケントレル・キー被告(23歳)を大麻取締法違反容疑で逮捕・起訴したことを発表。それぞれの被告の知人で日本国籍の無職の女・宮城アミナアンサー被告(31歳)も覚醒剤取締法違反で、日本国籍の飲食店の従業員ロバートソン・太陽ジェフ被告(24歳)も大麻取締法違反で起訴・逮捕された。今年の4月末までに薬物事件で検挙された米軍関係者は8人で、計10人となった。

●市民を威嚇するため、サイレン音を30分も鳴らす米軍パトカー
6月2日10:40~11:10
女性遺棄事件に抗議する市民約70人が、辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で基地内から出てくる車両を止めようとして、車両1台が通行できるスペースを開けて座り込んだところ、米軍パトカーが約30cmの距離まで市民に接近し、大音量のサイレン音を鳴らし始めた。10分後に2台目のパトカーも加わり、市民に向けて30分間、けたたましいサイレン音を鳴らし続けた。

在沖米軍は沖縄駐留の全軍人・軍属とその家族を対象に、6月24日までの約1か月間、基地の飲酒や深夜0時以降の外出を禁止した……はずですが、5月22日に米軍キャンプ・フォスター所属の海軍兵キース・ベリオス容疑者(28歳)が、酒気帯び運転の容疑で現行犯逮捕されました。そして、6月に入ってまたもや…。

●米軍の酔っ払い女が飲酒運転で逆走し、衝突した相手が重傷
6月4日23:40頃
米軍嘉手納基地所属の二等兵曹・海軍兵アイメ・メヒア容疑者(女・21歳)運転の車が、嘉手納町の国道58号を南へ逆走し、北に向かっていた車と正面衝突。相手の車の助手席にいた女性(35歳)が胸骨骨折の疑いの重傷。二等兵曹の車は衝突の反動で後続の車にもぶつかり、その車を運転していた男性(30歳)も左腕に軽度の負傷。二等兵層の呼気から基準値の約6倍のアルコールが検知された。5日に嘉手納署は二等兵曹の女を「飲酒で正常な運転ができない状態で車を運転した」として道交法違反(酒酔い運転)の疑いで現行犯逮捕。女は「酒を飲んで運転していたが、酔ってはいない」と容疑を一部否認。(←相手に大ケガさせた酔っ払い女のくせに何を言ってる!? 激怒)

禁止令を出してから立て続けに酔っ払い運転が2件。やっぱり米軍の「綱紀粛正」という言葉は嘘、デタラメ、口から出まかせか。

●日本政府と米国は結局、沖縄を守る気はないという合意
6月4日
中谷防衛相がシンガポールでカーター米国防長官と会談。女性遺棄事件の再発防止策として、「軍属を含む地位協定上の地位を有する米国人の扱いの見直し」「監視態勢強化」「教育・研修の強化」に取り組む考えで一致したとのこと。中谷防衛相は事件に関して米軍に抗議は伝えたが、「辺野古が唯一の解決策という立場は不変」と説明し、カーター国防長官は「米国民を代表し、お詫びを申し上げたい」と言いつつ、辺野古の問題は「引き続き緊密に協力したい」と述べた。中谷防衛相は日米地位協定の改定の話には踏み込まなかった。(←最も肝腎な話を出さないなんて、なんのために税金を使って外国まで行ったわけ!? 激怒)

本日6月5日(日)は沖縄県の県議会議員選挙(定数48)の投票日です。これは沖縄県だけの問題ではなく日本全体に関わる選挙ですよね。

●動画:「沖縄」が抱える基地問題について、7つのポイントでわかりやすくまとめた「#知らない沖縄」
https://www.youtube.com/watch?v=2xUhXj0UVuM
(アップロード:辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)

●米軍属女性遺棄事件に抗議する県民大会
日時:6月19日(日)
会場:沖縄セルラースタジアム那覇
(沖縄県 那覇市 奥武山町42番地1)
主催:オール沖縄会議
http://all-okinawa.jp/
※開始時間は来週中に決まる予定。

※画像:「オール沖縄会議」のロゴマーク。

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沖縄事件05:米国と日本政府に“最悪のタイミング”で、とんでもない資料が! [沖縄&琉球國]

首里城.jpg日米首脳会談は26日午前の予定を25日夜に前倒し。沖縄県を懐柔するためのパフォーマンス? 両首脳は22時40分過ぎまで記者会見場に現れませんでした。会談は30分の予定を延長したとか。外務省のサイトには「21時40分から約20分間,少人数の会談を行い,22時から約35分間,全体会談を行った」とあります。

●日米首脳会談(平成28年5月26日/外務省)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page4_002071.html

記者会見の場では安倍首相が米側へ厳しい言葉を伝えたと報告し、オバマ大統領も神妙な面持ち…ということで一定の評価をした人もいるようですが、私にはシナリオに基づく演技にも見えました。
沖縄の抱える問題については曖昧な表現ばかりで、1960年以来、改定されたことのない日米地位協定の見直しも協議しなかった様子。全体的に具体性のないやり取りに終始したのではないかという印象でした。

[ウラ話]
●米側は会談終了時に写真撮影だけのつもりだったが、大統領が日本国民に語りかけるほうが効果的との判断から共同記者会見を行うことに。
●大統領の発言のうち、沖縄の事件に対して「regret」という単語を米側の通訳が「哀悼」と訳したが、会見後に米政府から「遺憾」と訂正するよう要請があった。
●会談の直前にケリー国務長官が岸田外相に電話で「深い謝罪を示す」と伝えた。大統領の広島訪問に対して米国内では「謝罪外交だ」という批判もあるため、沖縄にも「謝罪」という言葉を用いるのは避けたのではないかという見解もアリ。

会見で大統領の発言を訳した人は声からすると年配の女性のようでしたが、最初は同時通訳のように大統領の声に通訳の声がかぶってしまい、脇から「逐語(ちくご)通訳してください」と怒られていました~。大統領の話す内容は通訳者に原稿が渡っていると思うのですがね。
わが国に優秀な通訳者は多いはずですが、記者会見に慣れていない人を起用しちゃった? それとも米側が自国で雇った日系人? もしかすると、大統領の自然な発言のように演出するための演技だとか?(笑)。

ともかく、安倍サンが「米軍再編に当たっても沖縄の皆さんの気持ちに寄り添って…」などと言ってもスカスカした感じだし、オバマさんなんて会見の最後にこんな発言をしたのです。
「私は米国と日本の軍の方々と会って、彼らの業績に対して感謝する機会を楽しみにしています。」
誰なの、こんな無神経な原稿を書いたのは!? オバマさんも自分で言ってて気づかないの!?

大多数の沖縄県民はひどく落胆したでしょうし、私もガッカリしましたが、内心では沖縄の人たちも沖縄を支援する人たちも、「どうせそうなると思ってたよ」と感じた部分もあるのではないでしょうか。期待しては裏切られる、その繰り返しが、また…。

こんなときに、とんでもない資料が発見されました!
それは『沖縄文化認識トレーニング』と題されたスライドで、沖縄に着任した米軍の海兵隊員の研修に使うものだとか。英国人ジャーナリストのジョン・ミッチェルさんが、情報公開請求で入手したそうです。新聞には「発表用のスライド」とありましたが、たぶんプレゼンテーション等で使う映写用のスライドの意味かと思います。

今年2月の日付のものと、民主党政権の頃(2009年~2012年)の作成と思われるものがあるとか。基本的には沖縄の歴史や政治状況の説明用ですが、その内容には正しい認識もあるものの、外部に出すことは想定していなかったのでしょう、呆れるほど言いたい放題なんですよ!

(以下、沖縄2紙などをもとにスライドの内容を要約+私のツッコミ)

◎沖縄の歴史
●先史時代から琉球王朝時代、沖縄戦(と順を追って解説)。
●(アメリカの占領時代は)病院、新聞、司法や政治制度を創設したが、自治は制限された。
●沖縄は遅れていて日本人ではないという見方をする本土の人や組織によって差別されてきた。(←正しい認識)
●言語の抑圧(←戦時中に島言葉の使用を禁じた「方言札」などの話?)
●(2000年の沖縄サミット開催は)普天間代替施設の受け入れに対して感謝を示すため、政治的に決定されたもの。(←私は知らなかったよ。怒)

◎米軍基地
●(土地の接収の)補償が小さく契約期間は長かったことが、1956年の島ぐるみ闘争や復帰闘争につながった。
●沖縄は「(本土側の)罪の意識」を最大限に利用する。沖縄の政治は基地問題を“てこ”として使う。(←なんて失礼な言い方!)
●沖縄県と基地周辺の地域は沖縄の歴史や基地の過重負担、社会問題を巧妙に利用し、日本政府と駆け引きしている。(←沖縄県民が、ずるく立ち回れるほどなら現状のようにはなっていないでしょうが!)
●多くの県民にとって軍用地料が唯一の収入源で、彼らは基地を返還してほしくない。(←事実誤認の失笑モノ)
●日本政府は本土に代替地が用意できないので、沖縄に兵士と基地が残ってほしいと望んでいる。(←その通り!)
●米軍基地反対の言説は偏っているとしても、嘘ではない。(←偏りはアナタの偏見!)
●(辺野古の新基地建設について)特に滑走路がサンゴ礁の上に建設され、漁業やジュゴンを危機にさらすことから、もはや評判の良い案ではない。(←正解!)

◎米軍関係者による事件・事故
●米軍1人当たりの犯罪率は非常に低い。(←明るみに出ていない事件が多いかも?)
●(1995年の米兵3人による女子児童暴行事件は)その後の日本政府の対応(のまずさ?)が島中や国中の抗議を引き起こした。(←責任転嫁! 激怒)
●(米軍の兵士は日本の異性にモテるという前提で)突如としてカリスマ(特別な魅力)のある“ガイジン・パワー”が得られ、社会の許容範囲を超える行動をしてしまいがちなので、我を忘れないよう注意。(←思わず吹き出してしまいましたが、日本の女性をバカにしているし、婦女暴行などの犯罪に走ってしまうのは日本のせいという論調!? 怒)

◎沖縄県の2大新聞「琉球新報」「沖縄タイムス」
●内向きで狭い視野を持ち、反軍事のプロパガンダを売り込んでいる。(←これを受け売りするヤマトンチューもいますが、全国紙でもアメリカの新聞でも皆それぞれ偏向しているし、それこそ言論の自由が保障された媒体の個性というもの。私の贔屓は「東京新聞」)
●本土の報道機関は全体的に米軍に対して友好的だ。(←それは日本政府を支持する媒体だけよ~)

◎沖縄の世論
●多くの人は自分で情報を入手しようとせず、地元メディアの主観的で勝手な報道に基づく色眼鏡で物事を見ている。(←それだけ沖縄2紙が脅威だという意味ね)
●日本は合意形成(=多様な意見の一致を図ること)を重んじる国家だが、物事を進める際に一部地域と折り合わないときもある。特に沖縄が妨げとなっている。(←沖縄から見れば米軍と日本政府が妨げなんですよ)
●(米兵の犯罪などに対し)論理的というより感情的、二重基準、責任転嫁。(←これらの言葉は、そっくりそのまま返します)
●メディアと地方政治は半分ほどの事実と不確かな疑いをもとに、負担を強調しようとする。(←反論材料を用意すればいいでしょ?)

[民主党の政権時]

◎基地に対する自治体の傾向
●名護市、沖縄市、読谷村、北中城村は「過敏、反対」、嘉手納町、金武町は「より穏健」、浦添市、うるま市、伊江村、東村は「過敏でない」(←ずいぶん前のリサーチだから、現在はかなり変わるはず)

◎民主党に対して
●どうすれば、もっと現実的で責任ある態度を取れるようになるか、学ばねばならない。(←外国の政党にまで説教!? 苦笑。ただし、全部の政党にも言えることですね)

ジョン・ミッチェルさんのコメント
「米軍は海兵隊員に対し、沖縄を見下してもいいと教育している。それが、何も知らない若い兵士の振る舞いに影響を与えている。『沖縄への認識を深める』『良き隣人』という海兵隊の約束は崩壊した」

ミッチェルさんは自身のWebサイトで、入手したスライドを公開するそうです。来日中のオバマ大統領に米軍、日本政府にとっては“最悪のタイミング”となりましたね。ミッチェルさん、you really did a good job!

しかし、沖縄県の皆さんがこの資料の文言を読むと、どんな気持ちになるのか……。沖縄を含めて日本全体を見下している内容ですよね。私は領土に外国の軍事基地がある限り、日本は占領下のままだと言い続けていますが、友人にも「日本はアメリカの属国だ」と言う人たちがいます。G7も「日本からはカネが引きだせるから、参加させてやる」という考えか? 実に情けない。鎖国して、貧しくとも自給自足を目指すほうがいいわ~!!

沖縄では6月に事件の被害者Rさんの追悼と米軍撤退を要求する県民大会が行われる予定で、同月23日には沖縄の慰霊の日を迎えます。

私はここまでアメリカに愚弄されるのであれば、昔から一部の県民が思い描いてきた「沖縄の独立」を本気で検討する機会なのかもしれない、そんなふうにも思います。私の妄想じゃなくて、もし本当に沖縄県が日本ではなくなったら、今ある沖縄の米軍基地はすべて本土で引き取らねばなりません。
そういうことも踏まえて、日本に住んでいる人なら誰もが、他人事(ひとごと)ではなく自分の問題でもあると捉えて、意見が違おうと一緒に考え悩まねばならないと思うのです。

●JON MITCHELL(ジョン・ミッチェル)
http://www.jonmitchellinjapan.com/
1974年、ウェールズ生まれ。1998年に来日。「明治学院大学 国際平和研究所」研究員。
著書『追跡・沖縄の枯れ葉剤』(高文研/2014)により日本外国特派員協会「報道の自由推進賞」の「報道功労賞」受賞(2015年)。
同書は、ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤が原因で病気となった退役米兵らの証言をもとに、枯れ葉剤が沖縄で備蓄・使用・廃棄された事実を突き止めたもの。

追跡・沖縄の枯れ葉剤

追跡・沖縄の枯れ葉剤

  • 作者: ジョン・ミッチェル
  • 出版社/メーカー: 高文研
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


※画像:首里城。所在地は沖縄県那覇市。ユネスコ世界文化遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一部。(File:Naha Shuri Castle16s5s3200.jpg/From Wikimedia Commons, the free media repository/出典:ウィキメディア・コモンズ)

[このブログ内の関連記事]
●沖縄事件01:やっぱり米軍関係者か…という無念。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22
●沖縄事件02:「犯人を自分の手で殺してやりたい」という母の言葉。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-05-23
●沖縄事件03:本土・アメリカ・沖縄の心の温度差。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-05-24
●沖縄事件04:ケチジ、あ、もとい、トチジと沖縄県知事の格差。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-05-25

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沖縄事件04:ケチジ、あ、もとい、トチジと沖縄県知事の格差。 [沖縄&琉球國]

沖縄県の旗.png5月19日にアメリカ人の軍属ケネス容疑者が逮捕されてから、たった3日後の22日、沖縄本島の中部の北谷町(ちゃたんちょう)で、米海軍三等兵曹キース・ベリオス容疑者(28歳)が飲酒運転で逮捕されました。基準値の2.5倍のアルコールが検出され、本人も飲酒を認めたとのこと。
先日、沖縄にいる米軍のトップであるニコルソン調整官が「法を順守するよう努める」と言ったばかり。部下には何も伝わっていないのか? アッサリ裏切られましたね…。

21日には被害者Rさんの告別式が行われ、お父さんは涙を流しながら参列者にこう伝えたそうです。「遺影の写真を見てください。(娘を)忘れないでください」
そして、23日には遺体の発見された恩納村(おんなそん)の現場に花を供え、Rさんの名前とともに「お父さんだよ。みんなと一緒に、ついて来てよ。お父さんのところに帰ってきてよ」と呼びかけたそうです。

お父さんはRさんの「魂を拾いに来た」と話しました。島言葉では魂のことを「マブイ」とか「マブヤー」と言いますが、ひどく驚いたりケガをしたり事故に遭ったりしたときは「マブイが落ちた(抜けた)」などと表現します。

今の沖縄県には仏教や神道を信仰する人もいますが、それらは侵略者が伝えたもので、古来、琉球の人々には自然に対する深い畏敬の念から生まれた民間信仰があり、今なお広く浸透しています。だから、遺体の遺棄された場所へRさんのマブイを拾いに行くことも、沖縄の人々には当然のことなのでしょう。

●Rさんのお父さんの話
「今は悲しみも強いのですが、容疑者への憎しみもあります。どんな思いで娘が命を落としたのか、どんな痛みと苦しみと恐怖の中で娘が亡くなったかと考えると耐えられません」

23日には翁長(おなが)県知事の働きかけで、安倍首相が面談に応じました。

●翁長知事の主張
「今回の事件は絶対に許されない。綱紀粛正とか徹底した再発防止などと、この数十年間で何百回と聞いたが、現状は何も変わっていない」
「今の地位協定のもとでは、アメリカから日本の独立は神話であると言われているような気がする」
「もう心の中に押し込めることができないくらい(県民の怒りは)爆発状態だ」

そして、日米地位協定の見直しも含め、来日するオバマ大統領と直接、話をする機会を設けてほしいと強く望む知事に対し、首相は「首脳会談の際、オバマ大統領に厳正対処を求める」と回答。話し合いに割かれたのは15分足らずでした。

その模様は政府の広報室が配信しているのですが、

●翁長沖縄県知事との面談 -平成28年5月23日(政府インターネットテレビ)
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg13738.html
(内閣府大臣官房政府広報室)

何これ!? 面談前の写真撮影に応じる翁長・安倍・菅の三者が映っているだけ。政府が「ちゃんと沖縄側と会ったよ~」とアピールするために公開したシロモノに過ぎませんね(呆)。

翁長知事がアメリカの大統領と直接、会いたいと訴えたのは、もうすっかり日本政府が信用できないからです。政府としては、じかに話をされると遺体遺棄事件や地位協定の是正のことだけでなく、普天間基地の辺野古への移設と新基地の造設の中止、米軍基地の全面撤廃の要求というふうに、深刻な問題がさらに拡大することがわかっているので、県知事と大統領はカウンターパートナーではない(地位が違う)ということを建前に牽制したわけですよね。

菅 官房長官は「安全保障・外交に関する問題は、中央政府間で協議するのが当然ではないか」とコメントしました。
あの~、それは外交が大好きな東京都知事に言ってやってくださいませんか?

沖縄の県知事と県民は、これまでずっと日本政府の対応を我慢しながら尊重してきたんですよ。それなのに政府はアメリカの言いなりで、沖縄の抱える問題は解決へ向けて進展するどころか後退する一方。その上に若い命という新たな犠牲まで出してしまった。
業を煮やした知事(=大多数の県民の声)は、あえて国家レベルの安保・外交に関することまで踏み込まねばならないと決意し、面談を求めたわけですよね?

翁長知事も以前は自民党だっただけに、失望がより深くなったのではないでしょうか。

ところで、沖縄の知事は首相との面談の際、怖いほど厳しく真剣な表情で「県民の生命と財産、将来の子や孫の安心・安全を守るため」という言葉を口にしましたが、それに比べて東京には、心の底から本気で「都民を守る」と言う知事が存在したことってあったかなぁ?と思いました。口先だけなら私なんかでも言えるよ~。

翁長知事は12日間の米国出張において、「連邦議会の議員や有識者らに沖縄の米軍基地が、いかに理不尽な形で置かれているかと話してきた」そうですが、帰国したのがケネス容疑者逮捕の19日だったため、成田空港で記者団に囲まれてコメントを求められました。
その翌日には、招待を受けていた台湾での新総統の就任式に出席し、21日には被害者Rさんの告別式に参列。

65歳という身には疲労困憊のハードスケジュール。でも、きっとファーストクラスもスイートルームも空港の貴賓室も利用していないし、“視察”という名目で美術館にも出かけていないでしょうよ。
67歳の都知事が運転手(=都庁の職員)付きの公用車で通う都外の別荘で、手足が充分に伸ばせるという温泉風呂にゆっくり浸かっていただきたいほどですわ~(笑)。

このところ、テレビの報道番組やワイドショーでも、都知事の新たなムダ使いやケチぶりが出るわ出るわで、私の周りの都民にも「ホント~ッに情けない!」「みっともないわ~、あんな人が東京の知事だなんて」等々、嘆く人たちがたくさんいます。特に昔ながらの江戸っ子気質(かたぎ)の人たちは、セコイ言動や“しみったれ”が大ッ嫌いだし。

そういう知事と比べてもしょうがないのですが、沖縄県の知事は根本的な資質も気構えも、抱え込んでいる課題の大きさや重さも全く違うのだと痛感しました。
東京都は人口が多いこともあって副知事が3人もいますが、その人たちが留守番していれば、地震が発生したときでも自分は都内にいなくて大丈夫だって言ったしね。現・都知事の不要論を自ら開陳したようなもんですな。

それはともかく、24日午後に沖縄県警の特別捜査本部は、うるま市州崎の水路の底をさらってRさんの自宅の鍵と見られる品を発見。博多弁の書いてあるストラップが目印だったそうです。また、川底から凶器と思われる棒状のものも回収。容疑者が水路に捨てたと供述したRさんのスマートフォンは引き続き、捜査中とのこと。

沖縄本島の気温は連日30℃を超え、梅雨前線も近づいて雨模様だそうです。でも、Rさんや遺族のことを思う沖縄県警の皆さんの執念の捜査が続いています。


※画像:沖縄県の旗(File:Flag of Okinawa Prefecture.svg/From Wikimedia Commons, the free media repository/出典:ウィキメディア・コモンズ)

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●沖縄事件03:本土・アメリカ・沖縄の心の温度差。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-05-24

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沖縄事件03:本土・アメリカ・沖縄の心の温度差。 [沖縄&琉球國]

沖縄の米軍基地.png20歳という若さで米軍の軍属に惨殺された女性Rさんの事件について、日本政府、アメリカ、沖縄県それぞれの対応と関係者の言葉を知るにつけ、気温の差よりも遥かに隔たっている心の温度差があると感じました。

[日本政府の対応とコメント]

●岸田外相
「(ケネディ米大使など)アメリカに抗議するとともに再発防止策を求めた。さまざまなレベルや機会を通じて、アメリカ側に、できるだけ速やかに、沖縄県民の心に寄り添った誠意ある対応を求めていきたい」
「戦後70年以上を経た今でも沖縄が大きな負担を負っている現状は、認められるものではない。政府の責任で今後も負担軽減に全力で取り組んでいかなければならない」

●中谷防衛相
「(ニコルソン四軍調整官に対し)言語道断で抗議する。綱紀粛正に努め、実効性のある具体的な再発防止策の徹底をお願いする」
「(カーター国防長官に電話で)軍属の卑劣な行為による極めて残忍で凶悪な事件の発生は言語道断であり、極めて遺憾だ。強く抗議するとともに、綱紀粛正と再発防止の徹底を強く求める」
「二度とこのようなことが発生しないように厳しく対応し、具体的で説得力のある対応をしてもらわなければならない。なんと言ってもアメリカ側の努力が第一なので、さらに働きかけをしていく」
「(米軍の軍人などには)今までも外出時間の制限などの措置が取られてきたが、一人一人の意識、心がけがいちばん大事なので、さらにしっかり管理・監督していただくよう申し入れている」

●安倍首相
容疑者逮捕の19日に記者団から問い掛けられても無言で、翌20日になってからコメント。
「非常に強い憤りを覚える。さぞ無念だったと思う。今後、徹底的な再発防止など厳正な対応を米国側に求めたい」
G7(伊勢志摩サミット)の際に予定している日米首脳会談で、この事件を取り上げ、オバマ大統領に「非常に遺憾だ」と伝え、再発防止を求める方針。

●菅 官房長官
「米軍属の残忍で凶悪な事件の発生は許し難く、言語道断」
「政府としても、ありとあらゆる機会を通じて米側に対応を求めたい」

●島尻 沖縄北方担当相(沖縄県選出)
「繰り返される事件・事故に憤りを感じる」
「あってはならない事件が再び起き、強い憤りを感じている。言葉にならないというか、私自身、気持ちの整理がつかないくらい極めて遺憾だ。アメリカ側に対し、綱紀粛正と再発防止を強く求めていく」

●河野国家公安委員長
「極めて痛ましい事件であり、警察としては全容の解明に向けてしっかりと捜査をしていきたい」
「このような事件は沖縄に限らず、全国どこでもあってはならないことなので、警察としてもしっかり日頃の治安の維持に努めていきたい」

……もっともらしい文言が並んでいるように見えますが、“閣僚用語”って、ほとんど決まっているんですよね。マニュアルがあって、そこに登録してある用字用語を組み合わせながら話すだけのように私には思えます。

[例]
非常に遺憾、極めて遺憾、強い憤り、非常に強い憤り、言語道断
できるだけ速やかに、早急に
負担軽減、誠意ある対応、実効性のある対策、厳しく対応、厳正な対応
再発防止の徹底、二度と発生しないように
しっかり管理・監督、綱紀粛正に努める、全力で取り組む

……ほらね、上記の言葉を適当に組み合わせれば、政府の公式見解の出来上がり~!
こんなふうに作られるフレーズが沖縄の人々に、また、広く国民の心に響くとは全く思えません。
政治家の多くは四字熟語とか故事成語をよく使いますが、漢字が多いと偉く見えると思っているのかな?(笑)。「綱紀粛正」の本来の意味を知る政治家は何人いるのでしょう? 他者を追及するために使えば使うほど、自分に還ってくる恐ろしい言葉ですよ。

[綱紀粛正(こうき しゅくせい)]
国家の規律や秩序、政治のあり方、政治家・役人の態度を正すこと。


[アメリカの対応とコメント]

●ケネディ米大使
「深い悲しみを表明する」

●ドーラン在日米軍司令官
「(容疑者は)現役の米軍人ではない」「国防総省の所属ではない」「米軍が雇用していた人物ではなく、民間会社の請負人だ」

……というふうに、当初は米軍との関係性は薄いと強調しようとしたので、沖縄県の安慶田(あげだ)副知事が「そういうことばかり言うなら(謝罪のために)県庁には来なくて構わない」と突っぱねたところ、司令官の発言が変わりました。

「痛ましく、たいへん寂しく思う」
(※全国紙の記事からの引用ですが、この「寂しい」は「miss」の誤訳ででしょうか? 「miss」だとしたら「悲しい」「残念だ」「遺憾に思う」という意味もあります)

●ローレンス・ニコルソン四軍調整官(在沖米軍のトップ)
「米国を代表し、遺憾の意を伝え、被害者のご冥福を祈る。県警の捜査に全面的に協力している。米軍や米政府が雇用しているわけではないが、日米地位協定が適用される人物だ。事件はすべて私の責任だ」
「米国政府を代表して謝罪する。非常に恥じている。軍人・軍属、すべての米国人が善良な市民として法を順守するよう努めていく」

●アメリカのカーター国防長官
「大変痛ましく遺憾な事件だ。捜査に全面協力する」
「亡くなられた被害者、ご遺族に心から謝罪の意を表明する」

……ニコルソン調整官が直角に腰を曲げて頭を下げる写真が出ていました。「すべて私の責任」という発言も、潔いと感じた人がいるでしょう。どちらの言動も日本人をよく観察・分析してあるんだなと思いました。コントロールしやすいってことね?

国防長官の使う単語が「遺憾(regret)」から「謝罪(apology)」に替わったことで、マスコミは「極めて異例」と報道していますが、大統領の“歴史的な訪問”を完遂させて有終の美を飾るサポートをするためと、今回の事件が沖縄の基地問題まで波及しないよう一区切りするために、「謝罪」という語を持ち出したのでしょう。充分に計算した上での単語の選び方。


[沖縄県の対応とコメント]

●翁長雄志(おなが・たけし)県知事
「基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に大きな衝撃と不安を与えるもので、断じて許されるものではない。将来に大きな夢を抱いて地道に努力している若者の命が奪われたことは痛ましく、本人や遺族のことを思うと本当に心が痛む。繰り返し、綱紀粛正、再発防止を強く要請してきたが、またもや事件が発生したことに対し、激しい怒りを禁じえない」
「こういう事件が起きると、県民は夜の道を歩けないことになる。県内レベルの抗議では済まない」
「基地があるがゆえの事件が起きてしまったことは、県民の命と財産、子や孫の幸せを願う沖縄の知事として大変残念だ。県民は、この悲しい現実を受けて過去に起きた事件・事故を振り返り、怒りの持って行き場がないと感じていると思う。痛恨の極み」
「日本国が本当の当事者として沖縄県の基地被害に対応できないというのは、県民がよく知っている」
「この70年間、基地のある市町村長は訴えているが、政府は当事者能力がなく、ただ米軍に伝えるだけで今日(こんにち)まで来ている。本当に憤懣(ふんまん)やる方ない形で抗議しているが、今日まで残念ながら聞く耳を持たなかった。今回も多くの関係者が抗議するが、今のままではいけないということに繋げていかなければならない」
「基地問題を考えたときに、いちばん大きいのは日米地位協定の改定だ。いちばん厚い壁だが、日米両政府に強く申し上げたい」

●安慶田 光男(あげだ・みつお)副知事
「被害者は20歳の溌剌(はつらつ)とした時期に事件に巻き込まれた。家族の心情を考えると居たたまれない。許されるものではない」
「(米軍には)数え切れないほど県民の生活を脅(おびや)かしていることを充分に認識してもらいたい」
「このような非人間的な事件が発生したことは、沖縄が基地と隣り合わせの生活をしないといけないことが大きな原因だ。被疑者が軍人であれ軍属であれ民間人であれ、事件は基地があるゆえに発生した。米軍施設が沖縄に、あまりに集中している」
「沖縄県は普通の日本国なのかという疑問も出てくる」

●島袋俊夫(しまぶく・としお)うるま市長
「うるま市に魅力を感じて来てもらった若い、将来のある女性だったが、最悪の結果になってしまった。家族や知人、関係者の気持ちを考えると大変忍びない」
「(これまでも米軍関係の事件発生後、再発防止の徹底を政府に求めてきたのに)こういった事件が、いつまでも続くことが異常だ」
「心から安心して住める町づくりが行政の務めであり、国の務めでもある。(日本政府に)安全、安心な町づくりの確保を強く求めたい」

●稲嶺 進(いなみね・すすむ)名護市長
「女性の命が虫けらのように扱われた」
「とても許せるものではない。米軍関係者は綱紀粛正とか二度とないようにとか言うが、結局なくなっていない」

●山内県議(うるま市選出)
「あまりにひどい事件で言葉にならない。沖縄の人なら誰でも怒りを覚える」

●新里県議
「基地問題を解決するには、基地を減らしていくしかない」

●市民団体「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」高里鈴代 共同代表
「怒りが痛みをもって湧き上がるのを抑えることができない。沖縄に暮らす私たちは皆、自分にも起こり得たことだと言葉を失い、痛み苦しみを共にしている。真に安全な社会を実現するため、沖縄からすべての基地・軍隊の撤退を求める」
「(1995年に12歳の女子児童が米兵3人に暴行された事件から)20年、本当に変わっていない。このようなことが起こり続けて20年ですよ。もう嫌になります。なぜこういうことを言い続けなければいけないのか」
「米軍基地がある限り、このような事件は繰り返される。沖縄の女性や子どもの命を守るためには基地の即時撤退しかない」

沖縄県の政治家は今回の事件に対し、所属政党や推薦を受けた政党を超えて、県民としての激しい怒りと重苦しい悲痛を訴えています。
以前から沖縄では米軍関係者の犯罪が横行していたという事実だけでなく、歴史をさかのぼれば、アメリカに占領されていた時期の屈辱、大戦の末期にヤマト(本土)に見捨てられて県民20万人(4人に1人)が虐殺された怒りと苦痛、それ以前にも独立していた王国・琉球が日本によって滅ぼされ、差別を受け続けてきたという苛酷な記憶……。

考えるほど、息が詰まるように胸が重苦しく、痛みも感じますが、今の私に何ができるのかを模索し続けるしかない。

Rさんの事件によって、「基地がなければ容疑者も沖縄にいなかっただろうし、被害者がひどい目に遭うこともなかったはず」という意見が、前にも増して多くなりました。

全国にある米軍施設・区域の全体面積のうち、沖縄の施設・区域の割合は2014年の時点で73.8%でしたが、安倍首相の「沖縄の負担軽減」という言葉は全く守られず、今年初めの統計では74.46%と負担が増大しているのです。

●在日米軍施設・区域(専用施設)面積
http://www.mod.go.jp/j/approach/zaibeigun/us_sisetsu/sennyousisetumennseki.html
(防衛省/平成28年1月1日現在)


※画像:沖縄県の米軍基地(File:US military bases in Okinawa.svg/From Wikimedia Commons, the free media repository/出典:ウィキメディア・コモンズ)

[このブログ内の関連記事]
●沖縄事件01:やっぱり米軍関係者か…という無念。
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●沖縄事件02:「犯人を自分の手で殺してやりたい」という母の言葉。
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沖縄事件02:「犯人を自分の手で殺してやりたい」という母の言葉。 [沖縄&琉球國]

地図:うるま市.png沖縄の遺体遺棄事件で逮捕された男は、マスコミ報道で「シンザト容疑者」と記されたり呼ばれたりしていますが、姓を名乗られている奥さんやその親族、血縁関係ではない同じ苗字の県民は皆、嫌な思いをしていると思います。
しかし、マスコミ各社もどのように表記するか迷いがあるようで、少しずつ異なる書き方も見られ、私も判断できないでいます。

●容疑者の弁護士の話
「警察署で取り調べを受けた後、『あまり食欲がない』『こんなことは初めてで、参っている』と言っていた」
「口数が少なく、おとなしい性格だ。『これから何が起きるのか心配で、朦朧としている』と話していた」

私からすると「人を殺しておいて何を言ってんだ!?」と驚き呆れます。被害者のRさんだけでなく、彼女の親御さんなど親族や結婚前提で同居していた男性らの人生を一変させてしまった。友達や会社の仲間、さらには沖縄県民に対しても、永久に癒えない心の痛みを刻みつけた。そして、自分の妻や子どもの未来は?

この弁護士は容疑者が任意で事情聴取を受けた日から接触しているそうですが、容疑者は警察へ行く前か事情聴取の直前に弁護士へ依頼したということでしょうか。朦朧としていても、そういう知恵は回るのか?
ある英字新聞には「高江洲 歳満(たかえす・としみつ)」という80代の弁護士の名も記されていました。米国留学の経験があり、以前から米軍関係者が起こした事件の弁護を引き受けてきた人らしいので、県警が気を回して連絡したのか?

容疑者の男は任意で警察の事情聴取を受けた翌朝に多量の睡眠薬を服用し、嘔吐して救急搬送。翌日の午前中にもウイスキー(700ml)2本を一気飲みして嘔吐を繰り返し、病院へ搬送されたそうです。自殺を図ったつもりかもしれませんが、死なせるわけにはいきません。きっちり自供させて事実関係をハッキリさせたうえで、死ぬのなら死刑で死んでくれと私は思います。

●捜査等で判明したこと
・被害者RさんのGPS(スマートフォンの位置情報)が途絶えたのは、うるま市の州崎(すざき)という工業地区。該当する時間帯の防犯カメラには約300台の車両が写っており、その中に「Yナンバー」の容疑者の車もあった。

[Yナンバー]
米軍の軍人や軍属、その家族が個人で所有する車のナンバーのことで、プレートには平仮名の代わりにアルファベットの「Y」が記されている。Yナンバーの車は沖縄に2万8000台以上あるとのこと。

・容疑者と車は、うるま市の隣の金武町(きんちょう)にあるコンビニの防犯カメラにも写っており、容疑者が塩のようなものを撒(ま)く不審な動きも記録されていた。
・容疑者は被害者Rさんの携帯電話(スマートフォン)を使ってSNS(フェイスブック)の画面にあるRさんの写真を自分のスマホで撮影。その画像が残っていた。
・容疑者の赤いSUV(スポーツ多目的車)の内部から、Rさんの血痕とDNA型が検出。
・司法解剖の結果、歯型などから遺体はRさんと確認されたが、白骨化するなど損傷が激しかったため、死因は特定できなかった。
・遺体の発見現場にはRさんの衣類が残っており、後日、Rさんの赤いジョギングシューズも見つかったが、スマートフォンや自宅の鍵など所持品は県警が捜索中。

ウォーキングに出かけただけなのに、暴行を受けて殺されてしまうとは…。
東京とは環境が違いますし、私は沖縄の夜だと本島の南部の那覇市内や宮古島の中心地といった、にぎやかな所しか歩いたことがないので、うるま市内の4月後半の夜8時頃という時点の危険性は想像しにくいのですが、Rさんのウォーキングコースは商業施設の並ぶ大通りだったそうです。

地図で見ると、大通りの交差点付近には「イオン」「ファミリーマート」「ヤマダ電機」「すき家」「イエローハット」「しまむら」「マクドナルド」といった全国チェーン店と地元の商業店舗と思われる名称が点在しています。

うるま市は沖縄本島の中部の東海岸に面し、大規模な米軍基地から離れた地域で、米軍関係者の問題行動に悩まされることの多い嘉手納(かでな)や北谷(ちゃたん)の町とは反対側。

一部の報道には「夜間、人けのない場所を歩くのは…」と、Rさんが無防備だったと指摘するようなコメントもありましたが、幼児や高齢者でもない世代なら夜の8時は遅い時間とも思わないのでは? また、昼間でも夕方でも、たいへん美しい風景の画像を見ると、凶悪犯罪の発生など思いもしなかった土地柄だとも思えます。

●うるま市
http://www.city.uruma.lg.jp/
http://www.city.uruma.lg.jp/iina/

Rさんは昨年11月下旬から、うるま市内のショッピングセンターで化粧品の販売を担当していたそうです。

●ショッピングセンター店長の話
「一生懸命、仕事を覚えて頑張ろうという姿勢が感じられる働きぶりでした。笑顔で生き生きとした表情で売り場に立っているのが印象に残っています」
「従業員全員が、また戻ってくると信じて待っていました。なぜ、このような目に遭わないといけなかったのか。悲しみと、犯人に対する怒りがあります。このような事態になり残念で、とても悔しいです」

●Rさんのお母さん(51歳)の話
「親思いのおとなしい子だった」
「最後に会ったのは今年の1月下旬で、『仕事も楽しく頑張っている』と話していた。行方不明となる数日前のメールには『ちゃんと体調管理してね』と書いてあった」
「ずっと生きていると信じてきたけど、死亡を確認しました。犯人を自分の手で殺してやりたい」


※画像:沖縄県うるま市の位置(File:Uruma in Okinawa Prefecture Ja.svg/From Wikimedia Commons, the free media repository/出典:ウィキメディア・コモンズ)

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●沖縄事件01:やっぱり米軍関係者か…という無念。
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2016-05-22

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沖縄事件01:やっぱり米軍関係者か…という無念。 [沖縄&琉球國]

沖縄本島の地図.png沖縄県うるま市の女性Rさんが連休前から行方不明となり、約3週間後に白骨化した遺体となって発見された事件。写真を見ると「被害女性」という表現よりも「ハタチの可愛い女のコ」と言いたくなる印象でした。今年の初めに成人式を迎えたばかりだったそうです。

死体遺棄容疑で逮捕されたのがシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者(32歳)。以前は海兵隊員で、沖縄の米軍基地内で働く軍属でした。同地では米軍関係者による犯罪が後を絶たないだけに、嫌な予感が当たってしまった…と思った人も多いのではないでしょうか。

アメリカのオバマ大統領が伊勢志摩サミット後、現職の大統領として初めて被爆地・広島を訪問することが決まった矢先に、アメリカ人が引き起こした強姦・殺人・死体遺棄という重大な犯罪。
それを踏まえ、日本政府の閣僚らが「タイミング的にまずい」「最悪のタイミング」などと、被害者を悼(いた)む気持ちや遺族への思いやりのカケラもない発言をしたと報じられ、沖縄県民をはじめ、たくさんの人々の怒りを買っています。

無神経な言葉を平気で口にする連中は自分の娘や息子が殺されても、政治に影響する時期であれば「タイミングが悪い」と言うのでしょうか。公の場で言って良いことと悪いことの判断力もない者が、政府の要職に就いていていいのか? 政界には昔から失言人間ばかり多くて、もうウンザリも限界です。

●容疑者に関する情報
・氏名は英字新聞の場合、「Kenneth Franklin Shinzato」「Kenneth Shinzato」等と表記。名前は「ケネフ」ではなく「ケネス(ケニス)」で、苗字の「新里(しんざと)」は日本人の妻との結婚の際、奥さん方の苗字に替えたそうで、元は「Gadson(ガッドソン)」らしい。
・ニューヨークに生まれ育ち、11歳まで住んだ後、海兵隊に入って日本へ移住、2007年~2014年は海兵隊員だった(※11歳から入隊までの間は不明)。
・沖縄の米軍の軍属として嘉手納(かでな)基地内の会社に雇われていた。この会社は基地内の住人に対するインターネットサービスやケーブルテレビの配信などを行っている。

[軍属]
軍人ではなく、軍に雇用されて基地などで働くアメリカ国籍の人のこと。米軍が契約した会社などで働く人たちも含む。

・日本人の妻との間に生後2~3か月の赤ちゃんがいて、4月下旬に義父(妻の父)がリフォームした戸建てに引っ越したばかり。
・ニューヨーク在住の母親は「2014年を最後に音沙汰がなかった」と話した。

沖縄の米軍コミュニティ向け英字新聞「Okinawa Stripes(Stars and Stripes)」によると、容疑者はビジネス特化型のSNS「LinkedIn(リンクトイン)」の利用者プロフィールと一致し、そこには2008年~2012年に海兵隊の第3大隊で郵便業務に従事し、2014年までは国防総省で戦闘用の射撃技術のコーチも担当したこと、「メリーランド大学」(University of Maryland University College)のカレッジコースに登録といったことが明記されているそうです。

[メリーランド大学]
アメリカのメリーランド州立の総合大学で世界各国に分校があり、米軍基地内にも設けられている。基地内の分校は軍人・軍属など基地で働く人を対象とする夜間大学で、オンライン授業も実施。日本各地の基地内にある。

●容疑者の供述
「被害者とは面識がなかった」
「(強姦目的で)相手を2~3時間、車で探していた」
「(被害者の)背後から棒のようなもので頭を殴り、車に連れ込んだ」
「女性を強姦した」
「暴行目的だったが、抵抗されたため殺害した」
「女性の首を絞め、ナイフで刺して殺した」
「動かなくなった女性を捨てた」
「遺体はスーツケースに入れて車で運んだ」
「恩納村(おんなそん)の雑木林に遺棄する際にスーツケースから出した」

容疑者は背が高く痩せた体つきとのことですが、元は軍事訓練を受けた海兵隊員でした。仕事は事務系が中心だったにしても、一般の日本の男性なら人を殺すための訓練は体験しません。被害者のRさんは身長152cmと小柄な女性だったそうです。軍人だった男に、いきなり後頭部を殴られ、押さえつけられては身動きすら困難だったと思われます。

私はこういう事件が起こるたび、やはり死刑廃止には納得・賛成できないという意を強くします。袴田さんのような冤罪は絶対にあってはならないことですから、取り調べの可視化などは徹底すべきですが、2007年に愛知県で発生した「闇サイト殺人事件」のように、3人の男が共謀し、偶然に通りがかった1人の女性(31歳)に対して拉致・監禁・強盗・暴行・殺人・死体遺棄などの罪を重ねたにもかかわらず、死刑は主犯格の1人のみ(2015年に執行)で2人は無期懲役が確定した例があります。

当時、母娘だけの家庭で一人娘の命を奪われたお母さんは、3人の極刑を求めて署名活動も続けましたが、「被害者が1人で、死刑がやむを得ないほど他の量刑要素が悪質といえない」という判決でした。

今回の事件は、どんな政治的背景があろうと、アメリカや日本政府の思惑に振り回されず、沖縄県警には厳しく追及してほしいと切に願っています。


※画像:沖縄本島の地図(File:Map of Okinawa Island.svg/From Wikimedia Commons, the free media repository/出典:ウィキメディア・コモンズ)

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沖縄文化研究所の春学期(無料講座)が始まっています。 [沖縄&琉球國]

学生のみんなに交じって一般の人も受講できる週1の講座です。今期(4~7月)も多様なジャンルにわたる興味深いテーマが揃っていますね。受講できそうな日は、できるだけ足を運んで学ぶ機会を増やしたいと思います。ご興味のある方は、ぜひ!

2016年度 法政大学 沖縄文化研究所 総合講座「沖縄を考える」
※事前の申し込みは不要、受講料は無料。

日時:毎週金曜15:10~16:40
場所:法政大学 市ヶ谷キャンパス 外濠校舎6F
「薩埵(さった)ホール」
http://www.hoseikyoiku.jp/facilities/sotobori.html
(東京都 千代田区 富士見2-17-1)
http://www.hosei.ac.jp/campus/ichigaya/index.html
※「市ヶ谷」駅または「飯田橋」駅から徒歩10分ほど。


[春学期の日程一覧(月日・講師名・講座内容)]
※内容は変更となる場合あり。

●4月
8日 中俣 均:ガイダンス
15日 宮平真弥:「沖縄を考える」入門
22日 具志堅隆松:遺骨収集から見る沖縄戦
29日 瀬戸哲也:戦争遺跡からみた沖縄戦

●5月
13日 朴 賛弼:沖縄と韓国済州島における伝統集落および民家の空間構成
20日 得能壽美:石西礁湖をめぐるサンゴと人の生活誌
27日 上村真仁:サンゴ礁保全と持続可能な地域 石垣島白保地区の取り組み

●6月
3日 長谷川 均:サンゴ礁の自然
10日 梅崎晴光:琉球競馬の実相と歴史
17日 島村幸一:琉球・沖縄文学概説 前近代
24日 大城貞俊:琉球・沖縄文学概説 近代

●7月
1日 前畑明美:島嶼コミュニティの変質 -浜比嘉島の架橋化から考える-
8日 具志堅勝也:普天間基地問題とメディア報道
15日 河野康子:沖縄返還と核密約


●法政大学 沖縄文化研究所
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/

[このブログ内の関連記事]
●「沖縄文化研究所」の総合講座「沖縄を考える」の受講(無料♪)を始めました!(2014年9月25日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25

●「法政大学沖縄文化研究所」の今春の講座の日程が出ましたよ~♪(2015年4月15日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15

●今こそ沖縄を学ぶ講座へ! 辺野古の埋め立て承認の取り消し表明。(2015年9月15日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-09-15

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今こそ沖縄を学ぶ講座へ! 辺野古の埋め立て承認の取り消し表明。 [沖縄&琉球國]

辺野古の上空.jpg

沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事が9月14日に
普天間飛行場(宜野湾市)を
辺野古の沿岸部(名護市)への移設を目的とする
前知事の埋め立て承認の取り消しを表明しました。

先月、辺野古の埋め立て闘争の実情を描いた
ドキュメンタリー映画『戦場ぬ止み
(いくさばぬ とぅどぅみ)』を観てきたのですが、
ここまでひどい状況だったのか…と打ちひしがれ、
衝撃的な予告編も
ほんのさわりに過ぎなかったのだと理解しました。
※全国の公開劇場
(「ポレポレ東中野」は明後日の18日まで!)
http://ikusaba.com/theater/


「法政大学 沖縄文化研究所(略称:沖文研)」では
「沖縄を考える」という総合講座を通して、
さまざまな視点から沖縄を学ぶ機会を提供しています。
基本的には学生が対象ですが、一般人も受け入れており、
事前の申し込みは不要・受講料も無料という
私なぞには非常にありがたい機会なんですよ~。

私は昨年の秋から受講を始めたのですが、
今年の前期はなかなか行けなかったので、
後期は何とかして足を運ぼうと思っているところです。

秋学期の日程は今週の金曜(18日)からスタート。
平日の午後なので社会人で受講できる人は限られますが、
興味のある議題・講演者の日だけでもOKですから、
時間の作れる方々は、ぜひこの機会に!
会場の「薩埵(さった)ホール」は
ステージ付きの大階段教室のような造りで
870人収容の広いスペース。
若い学生諸君に交じって学ぶのも楽しいことですよ~。


日時:毎週金曜 15:10~16:40
場所:法政大学 市ヶ谷キャンパス
外濠校舎6F 薩埵(さった)ホール
(東京都 千代田区 富士見2-17-1)
http://www.hoseikyoiku.jp/facilities/sotobori.html
「市ヶ谷」駅または「飯田橋」駅から徒歩10分ほど。

※以下の講座の内容は変更となる場合あり。
講演者については私が調べたことで
「沖文研」のデータではありません。
間違いがあればコメント欄に、ご指摘をお願いいたします~。

[9月]
●18日「対馬丸からみる戦争の時代」
外間邦子(ほかま・くにこ/「対馬丸撃沈事件」で2人の姉を亡くした「対馬丸記念会」常務理事)
・「Q+リポート ランドセルが語るもの」(2014年5月21日/QAB琉球朝日放送)
http://www.qab.co.jp/news/2014052154296.html
・「対馬丸沈没事件と対馬丸記念館」(沖縄問題研究会)
http://homepage3.nifty.com/okinawakyoukai/submenu3/kenkyukai/165kai.pdf
(※PDFファイル)

●25日「絵引きから見る八重山」
得能壽美(とくのう・としみ/1957年、静岡県生まれ。石垣市立八重山博物館、石垣市総務部 市史編集課に勤務)
・著書『近世八重山の民衆生活史――石西礁湖をめぐる海と島々のネットワーク』(琉球弧叢書/榕樹書林/2007)
※絵引き:実業家・民俗学研究家の渋沢敬三(1896~1963)の造語。
「実業史錦絵絵引」(渋沢栄一記念財団)
http://ebiki.jp/about/02.html

[10月]
●2日「沖縄『建白書』の思想的系譜」
比屋根 照夫(ひやね・てるお/1939年生まれ。琉球大学 名誉教授)
・著書『近代日本と伊波普猷』(三一書房/1981)、『自由民権思想と沖縄』(研文出版/1982)、『近代沖縄の精神史』(社会評論社/1996)、『戦後沖縄の精神と思想』(明石書店/2009)
※建白書:政府や上役などに対し、自分の意見を公的に述べた文書(例:明治時代、自由民権運動の一環として国会開設を求める建白書を提出)。
沖縄県では2013年にオスプレイの配備撤回と米軍普天間飛行場の県内移設断念を求めて全41市町村長による建白書を政府に提出。

●9日「琉球国併合の歴史的意味」
後田多 敦(しいただ・あつし/1962年、石垣島生まれ。神奈川大学 外国語学部 国際文化交流学科 准教授)
・著書『琉球の国家祭祀制度――その変容・解体過程』『琉球救国運動――抗日の思想と行動』(出版舎Mugen/2010)

●16日「ブラジル沖縄系移民の歴史と現在」
渡邊欣雄(わたなべ・よしお/1947年生まれ。文化人類学者、東京都立大学名誉教授、首都大学東京名誉教授)
・著書『風水思想と東アジア』(人文書院/1990)、『漢民族の宗教――社会人類学的研究』(第一書房/1991)、『風水 気の景観地理学』(人文書院/1994)、『風水の社会人類学――中国とその周辺比較』(風響社/2001)、『沖縄文化の拡がりと変貌』(琉球弧叢書/榕樹書林/2002)、『民俗知識論の課題――沖縄の知識人類学』(凱風社/2004)

●23日「琉球古典舞踊」(実演)
児玉由利子(渡嘉敷守良流 東京・沖縄芸能保存会 副会主)

[11月]
●6日「米軍基地の接収と占領政策――沖縄小湾の事例から」
加藤久子(かとう・ひさこ/1937年生まれ。法政大学 沖縄文化研究所 国内研究員)
・著書『糸満アンマー 海人たちの妻たちの労働と生活』(おきなわ文庫/ひるぎ社/1990)、『海の狩人 沖縄漁民――糸満ウミンチュの歴史と生活誌』(叢書・沖縄を知る/現代書館/2012)
・「死と再生の沖縄集落誌を記録する」(新宿書房コラム)
http://www.shinjuku-shobo.co.jp/column/data_old/kato-hisako/kato.html

●13日「沖縄〈1995年〉のカジマーイ」
仲里 効(なかざと・いさお/1947年、沖縄県南大東村生まれ。法政大学社会学部卒。批評家)
・著書『眼は巡歴する: 沖縄とまなざしのポリティーク』(未来社/2015)、『悲しき亜言語帯―沖縄・交差する植民地主義』 (未来社/2012)


(※以下は後日、調べて追記します~)

●20日「沖縄近代史の中の『南進』問題」
後藤乾一

●27日「沖縄・辺野古――新しい民衆運動」
仲宗根 勇

[12月]
●4日「災害・病・生存の琉球史」
見山和行

●11日「『近代』沖縄と謝花 昇(じゃはな・のぼる)」
伊佐眞一(いさ・しんいち/1951年生まれ。琉球大学 法科大学院 係長)
・著書『伊波普猷批判序説』(影書房/2007)

●18日「沖縄経済の現状と展望」
屋嘉宗彦


[参考サイト]
●「法政大学 沖縄文化研究所」
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/framemain.html

●2015年度 法政大学沖縄文化研究所
総合講座「沖縄を考える」秋学期日程一覧
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/2015kouki.sougou.pdf
(※PDFファイルが開きます)

[このブログ内の関連記事]
●「沖縄文化研究所」の総合講座「沖縄を考える」の受講(無料♪)を始めました!
(2014年9月25日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25

●「法政大学沖縄文化研究所」の今春の講座の日程が出ましたよ~♪
(2015年4月15日)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-04-15


※掲載の写真は辺野古の上空からの空撮。
著作者:Sonataさん
ライセンス:クリエイティブ・コモンズ(パブリックドメイン)
http://free-photos.gatag.net/2014/01/19/110000.html

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長野大学と法政大学で「沖縄映像祭」開催! [沖縄&琉球國]

沖縄映像祭.jpg













「法政大学 沖縄文化研究所」からパンフレットが届きました。
民放の「琉球放送」「沖縄テレビ」「琉球朝日放送」3局と
「NHK沖縄放送局」が制作したドキュメンタリーが
無料で一挙に観られるイベントの案内です。
なんて素晴らしい!!
でも~、2日間にわたって
朝から夕方までギッシリの上映スケジュールなんですよ。
それに、長野は3会場、東京は2会場に分けて同時進行。
観たい番組がうまく組み合わせられるかな~。
早起きもできるかなぁ……(汗)。

●「沖縄映像祭 ~終わらない戦後~」
http://www.bun-kei.jp/
・上映作品一覧
http://www.bun-kei.jp/films2015/
・上映プログラム
http://www.bun-kei.jp/program2015/

長野では全部で24作品が観られるのですが、
残念なことに東京は8本少ない……。
私が特に観たいと思った
『イザイホー ~沖縄の神女たち~』
『グスク群世界遺産登録記念 琉球王国の栄華と遺産』
『戦争マラリア ~八重山強制疎開の証言~』
『1945 ~島は戦場だった オキナワ365日~』
『チャーリーの場合』
という作品は長野だけの上映です。
いいなぁ上田周辺の人や上田まで観に行ける人…。

それでも、沖縄の地元のテレビ局が制作したものを
まとめて鑑賞できるなんて貴重な機会ですからね。
頑張って早起きして
一本でも多くの作品を観たいと思います!
ご興味のある方は、ぜひぜひ~!!


☆ 沖縄映像祭 in UEDA
8月29日(土)10:00~
8月30日(日)9:30~
会場:長野大学 4号館 201・202・203教室
(長野県 上田市 下之郷658-1)
・アクセスマップ
http://www.nagano.ac.jp/outline/access/
・キャンパスマップ
http://www.nagano.ac.jp/outline/campus/index.html

☆ 沖縄映像祭 in TOKYO
会場:法政大学 市ヶ谷キャンパス
(東京都 千代田区 富士見2-17-1)
・交通アクセス
http://www.hosei.ac.jp/campus/ichigaya/ichigaya.html
http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/ichigaya/index.html#toc02
9月5日(土)10:00~:外濠校舎 405・407教室
http://www.hoseikyoiku.jp/facilities/sotobori.html
9月6日(日)9:30~:ボアソナード・タワー26階 スカイホール・A会議室
http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/shisetsu/ichigaya/boissonade.html

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登川誠仁さんの音楽♪♪&「沖縄音楽フェスティバル」も土曜に新宿文化センターで♪ [沖縄&琉球國]

沖縄音楽フェスティバル.jpg









“美佐ネーネー”こと古謝美佐子(こじゃ・みさこ)さんを中心に、
沖縄出身のさまざまなアーティストが共演する音楽イベント。
新宿6丁目の交差点と抜弁天(ぬけべんてん)の間にある
「新宿文化センター」が例年の会場です。

この音楽イベントは「新宿エイサーまつり」と同じ日の
夕方から行われるのですが、
以前、このライブを観たあとに新宿通りのエイサーを観に行ったら、
もう終了寸前の時間で寂しいものでした……(泣)。
たくさんのエイサーグループが練り歩く様子も観たいなら、
文化センターへ行く前に観ておくのがオススメですよ~♪

7月25日(土)16:00開演(15:30開場)
新宿エイサーまつり協力公演
●「沖縄音楽フェスティバル」
http://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/shusai/1512/
会場:「新宿文化センター」大ホール
(東京都 新宿区 新宿6-14-1)
http://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/traffic-access/
料金:全席指定4,000円(Web友割・新宿区民割:3,500円)

[出演]
●古謝美佐子(こじゃ・みさこ)
http://www.kojamisako.com/
●HY(エイチワイ)
https://hy-road.net/
●うないぐみ(古謝美佐子、宮里奈美子、比屋根幸乃、島袋恵美子)
※元「ネーネーズ」の3名に新メンバー1名のユニット。
●石嶺聡子(いしみね・さとこ)
http://www.satokoishimine.com/
●琉神(エイサー太鼓・琉球獅子舞・琉球舞踊など)
http://ryujin-web.com/
[演出・構成]
●佐原一哉(さはら・かずや)
http://www.kojamisako.com/koja2010_pages/sahara_1.html

美佐ネーネーの唄声と発声は、
似ている人がいるようでいて
誰にも真似できないものだと思います。
代表曲から♪
・「童神/ウチナーグチ」(投稿:kamadaa1さん)
https://www.youtube.com/watch?v=zXiIPp06SOY
この『童神(わらびがみ)』は子守唄の名曲に仲間入りしましたね~。
いろんな歌い手がカバーしていますが、
作詞は美佐ネーネー、
作曲はご主人の佐原一哉さんで、
上記の動画でキーボードを弾いているのが佐原さんです。


新宿の「沖縄音楽フェスティバル」に私が行ったのは
もう10年ほど前のことで、
近年では大好きな新良幸人(あら・ゆきと)サマが
出演したこともあったのに~、行けず仕舞いでした(涙)。

毎年、出演者の顔ぶれは違うのですが、私が10年ほど前に
行っておいて本当に良かったな~と今も思うのは、
そのときの出演者に
登川誠仁(のぼりかわ・せいじん)さん(1932~2013)が
いたからなのです。

琉球民謡の重鎮なので名前はもとより
CDで唄と三線(サンシン)も聴いていましたが、
舞台に登場した瞬間は
「ちっちゃい“おじぃ”が出てきた」
という印象で(失礼!)
沖縄の大物は、こんなに小柄なのね~と思いました。

誠仁さんは“誠小(せいぐゎー)”という愛称で親しまれ、
沖縄を描いた映画『ナビィの恋』(1999)や
『ホテル・ハイビスカス』(2002)を観た方なら、
「このおじぃ、知ってる~!!」という人も多いでしょう。

沖縄語で「小」と書いて「ぐゎー」とか「ぐぁー」と読むのは、
小さくて可愛いイメージのものに
親しみをこめて付ける接尾語のようです。
たとえば「マヤ小」というのは
「まやぐゎー」=「ネコちゃん」といった感じ。
でも、お店の名前にも「小」と付けている場合もあります。
こぢんまりした店舗なんでしょうね。

……といったことをつらつら思い出しながら、
しばらく聴かないでいた琉球の民謡や
登川誠仁さん独自の音楽をまた聴こうと思いました。

せいぐゎー先生、ニフェーデービル!


[本日のオマケ♪]

古謝美佐ネーネーの先輩の
大城美佐ネーネーとの録音風景など。
トップクラスの共演です。
●登川誠仁&大城美佐子 「谷茶前」(アルバム:デュエットより)
(作者: Yoshitaka NIttaさん)
https://www.youtube.com/watch?v=F0KfITTaCzw
『谷茶前(タンチャメー)』は代表的な民謡の一つ。

この動画はライブ中の語りの部分だけですが、
あざとさのカケラもない本当のおかしみが魅力!
●登川誠仁「登川誠仁ライブ!
~Just One Night at CAY 2010.8.29~」
(投稿:KU WAさん)
https://www.youtube.com/watch?v=yLcrK2462_8

速弾きでも有名なせいぐゎー先生は
“沖縄のジミヘン”などと称されました。
静止画ですが、耳で拾ってみましょう。
●アッチャメー小 ~多幸山/登川誠仁
(投稿:attics72さん)
https://www.youtube.com/watch?v=getYxLoIqn0

誠仁さんの作った軍歌の笑えるパロディですが、
背景にある沖縄の戦中・戦後についても考えさせられます。
音楽家・漫談家の“てるりん”こと照屋林助
(てるや・りんすけ/1929~2005)さんとの対話も面白い。
●軍歌たべたいなあ~ MCなんでも食べたいな(登川誠仁)
(投稿:KojiHirataさん)
https://www.youtube.com/watch?v=TfXzP_5R2l4

せいぐゎー先生の音楽性の幅広さがうかがえてビックリした曲。
てるりんさんとのデュエット。ファンキーで楽し~い♪♪
●ペストパーキンママ
(投稿:黒い旋律さん)
https://www.youtube.com/watch?v=u1n7vc1QQwU

亡くなる前年に出演した舞台。
サービス精神たっぷりのパワフルな79歳!
●2012年 三板の日 田場盛信・登川誠仁
(投稿:34tengokuさん)
・向かって右側で太鼓を叩く誠仁さん。
https://www.youtube.com/watch?v=6_jF3sTU1ZE
・三板(さんば/3枚の板を手で鳴らす小さな打楽器)を使いながら踊る誠仁さん。
https://www.youtube.com/watch?v=oddSTj82e9Q

唄いながら、この速さで弾けるのか!?と驚く動画。
手元のアップが多いので弦楽器の奏者やファンなら必見!
三線(サンシン)ですが、真ん中は2本の弦が張ってあります。
最後の笑顔がチャーミング[黒ハート]
●嘉手久 - 登川誠仁
(投稿:byobyobyo13さん)
https://www.youtube.com/watch?v=NpYDL7ErN8I
※「嘉手久節(かでぃくーぶし)」~「アッチャメー小(グァ―)」

●「登川誠仁 インタビュー」(HMV ONLINE/2009年10月20日)
http://www.hmv.co.jp/news/article/910200164/


It’s only セイ小~ベスト・オブ・登川誠仁 1975~2004

It’s only セイ小~ベスト・オブ・登川誠仁 1975~2004

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: リスペクトレコード
  • 発売日: 2007/02/14
  • メディア: CD


オキナワをうたう―登川誠仁自伝

オキナワをうたう―登川誠仁自伝

  • 作者: 登川 誠仁
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 単行本


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新宿が沖縄になる!「グルメフェスタ」「エイサーまつり」等が7月24~26日に開催♪ [沖縄&琉球國]

新宿エイサーまつり.jpg















毎年7月下旬には新宿で沖縄関連のイベントが行われます。沖縄の“盆踊り”と言われる、にぎやかなエイサーのグループが練り歩くのも今年で14回目となるそうです。すっかり定着しましたね~。
ほかにも、沖縄名物の「食」のイベントや映画、琉球民謡など音楽ライブ等々、盛りだくさんの楽しみが新宿に集結しますよ~!

7月24日(金)~26日(日)
●「第2回 沖縄グルメフェスタ2015 in新宿」
金曜・土曜=10:00~21:00
日曜=10:00~18:00
http://www.nrg.co.jp/nikkenlease/okinawa-gourmet/
会場:「新宿区立大久保公園」(東京都 新宿区 歌舞伎町2-43)
http://www.mapion.co.jp/m2/35.69738941,139.701343,16/poi=KP714635
・入場無料(飲食は有料)

☆ フードブース(参加店舗)
●おきなわ亭 ●ちゅら島屋 ●いちゃりBar ●Club CACTUS ●Comida 沖縄 ●TIPITINA ●58 ●Rocky'café ●sachi-ta ●ma-ru Go

[販売メニューの例]
☆ドリンク&フード類
タコライス、チャンプルー、沖縄そば、ソーキそば、島ナポリ、南国バーガー、かき氷、マンゴー、ご当地ビール「オリオンビール」、泡盛の飲み比べセット、南国サングリア、シークワーサージュース、さんぴん茶(ジャスミン茶)
☆ 物販
●日本サメの海物産(株)

[ライブステージ]
沖縄出身アーティスト7組が日替わり(?)で出演♪
※日程やアーティストの登場時間などは公式サイトに書いてありませんので~、詳細は出演者のブログやSNSをご参照くださいまし。

●「MASAO with 22BAND」
’70年代の人気アイドルグループ「フィンガー5」の正男くん(ベース担当)のバンドだそうです。
(Facebookページ)
https://www.facebook.com/pages/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC%EF%BC%95%E6%AD%A3%E7%94%B7Masao/1579079378978301
●こうさく(ティダパナ)
※イベントの公式サイトには「ディダバナ」と表記されていますが、「ディダ」ではなく「ティダ」、「バナ」ではなく「パナ」が正しいようです。沖縄語で「ティダ」は「太陽」のことだと思いますが、「パナ」はわかりません(本島北部では「鼻」のことだとか?)
(Facebookページ)
https://www.facebook.com/tida87?_rdr=p
●カワミツサヤカ
http://kawamitsu.jp/
(Facebookページ)
https://www.facebook.com/kawamitsusayaka
●かりゆし琉舞道場(りゅうぶ どうじょう)
※イベントの公式サイトには「かりゆり琉球道場」と表記されていますが、間違いのような…???
●具志堅巨樹(ぐしけん・なおき/ストライクカンパニー)
http://strikecompany.com/
●PANASIA(パナシア)
http://panasia.ti-da.net/
●饒平名久乃(よへな・ひさの)
http://ameblo.jp/hy11241206/

……イベントを主催する実行委員会で公式サイトを制作したスタッフの皆さ~ん、出演者の名前ぐらい間違えずに表記してあげられるよう、もう少し気を使えないものでしょうか? たとえ制作物に慣れていないプロじゃないにしても、サイト公開の前に最低限の校正はしましょうよ!
(このところの暑さで気が短くなってるアタシは~、こういう仕事を見ると苛立つんです。自分も気を付けよ!!)

ところで、新宿区内の沖縄料理店・沖縄居酒屋などで有名な所は参加していないようですが、いろいろ事情はあるんでしょうね…。でも、イベント期間中の集客が多ければ多いほど、もっと参加店舗も増えると思うんですよね。
私は沖縄料理が好きなんですけど、食べたことのない人、苦手意識のある人が割といるようです。島ナポリや南国バーガーといった創作料理(?)は私も食べたことがありませんけど、こういうイベントなら取っつきやすいと思うので、沖縄の食文化が未体験の方々も、ぜひぜひ~!

ダイナミックな太鼓の響きに迫力ある獅子舞、唄と三線(サンシン)の地謡(じうてー)など、多彩で熱気あふれる演舞が素晴らしい!
7月25日(土)12:00~20:00
●「第14回 新宿エイサーまつり2015」
http://www.shinjuku-eisa.com/
会場:新宿大通り、歌舞伎町、西口など
出場:26チーム(計1100名以上)

沖縄各地でロケした短編映画を9本上映!
7月25日(土)12:45~20:15
●「沖縄ショートフィルムフェスタ」
(上映回13:15~、14:45~、16:15~、17:35~、19:10~)
会場:「スタジオアルタ」7F
(東京都 新宿区 新宿3-24-3)
・観覧無料

●エイサーまつり演舞会場マップ&
ショートフィルムの作品紹介と上映時間
http://www.shinjuku-eisa.com/pdf/0722_eisa_map.pdf
●公式パンフレット(出場グループの紹介もアリ)
http://www.shinjuku-eisa.com/pdf/2015ShinjukuEisa2015_panf_webedition.pdf

エイサーまつりの公式サイトやパンフは完成度の高いものです(パンフの表紙のデザイン等は工夫の余地があるとは思いますが~)。やっぱり地元の商業組合が協力し合って主催し、後援・協賛も新宿有数の企業や団体が増えて広告出稿数も多くなると、それだけ費用を掛けたものが作れるということですね。

イベントが一定の規模となって盛り上がりを見せるまでには、当然ながら一朝一夕ではない年ごとの努力の積み重ねが大事なんだわね~と改めて思い、東中野の活性化を考える会(?)の一員としては、またブツブツと考え込むのでありました(笑)。

ともあれ、猛暑の中のイベントは出演者もスタッフも観客も大変なんですが、雨に降られるよりはいいですよね~。この週末の新宿が、お天気に恵まれますように!!

イベント終了後は、ぜひ新宿ゴールデン街にも、お立ち寄りくださいませ~♪

新宿ゴールデン街 おつまみレシピ

新宿ゴールデン街 おつまみレシピ

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ぴあ
  • 発売日: 2014/03/26
  • メディア: 単行本


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『沖縄 うりずんの雨』、沖縄戦から今日までの差別と抑圧の歴史を描いた映画。 [沖縄&琉球國]

映画『うりずんの雨』.jpg
アメリカ人のジャーナリスト&映画監督のジャン・ユンカーマン(John Junkerman)さんが手がけたドキュメンタリー映画『沖縄 うりずんの雨』が上映中です。

沖縄戦で同じ戦場にいた元米兵、元日本兵、住民に取材し、米軍が記録した当時の映像も交えながら、戦時から現在の基地問題までを4部に分けて構成した作品。

タイトルの「うりずん」という言葉は沖縄料理の店名などで見聞きしたことはありましたが、この映画の公式サイトで初めて意味を知りました。

元は季節を表す「潤い初め(うるおいぞめ)」という言葉があり、大地が豊かに潤い、草木も芽吹く頃から梅雨に入るあたりまでを指すそうで、沖縄だと3月~5月頃にあたるとか。
春爛漫(らんまん)から初夏にかけての爽やかで明るい希望に満ちたイメージの時季。

そうか、「うりずん」って素敵な言葉なんだね♪と思ったのですが、この時季に沖縄戦があったせいで、沖縄では今も「うりずん」の頃になると戦時の記憶がよみがえり、心身が不調となる人たちがいるそうです。

沖縄の人々の心に寄り添い、映画化したユンカーマン監督は1952年にアメリカのミルウォーキーに生まれ、高校時代は日本へ留学。大学は米国ですが、東洋文学語科を卒業したそうです。

●主な監督作品
『HELL FIRE 劫火 -ヒロシマからの旅-』(1988/※画家の丸木位里・俊夫妻に取材)
http://www.cine.co.jp/detail/0037.html
『老人と海』(1990/※与那国島の漁師を描いたもの)
http://rojintoumi.asia/intro/
http://www.cine.co.jp/detail/0042.html
『夢窓 ~庭との語らい』(1992)
『The Mississippi : River of Song』(1999)
『チョムスキー9.11』(2002)
http://www.cine.co.jp/chomsky9.11/movie/movie.html
『映画 日本国憲法』(2005)
・「マガジン9」のインタビュー記事
http://www.magazine9.jp/interv/Jean/


●映画『沖縄 うりずんの雨』公式サイト
http://okinawa-urizun.com/#!/description
第1部「沖縄戦」
第2部「占領」
第3部「凌辱」
第4部「明日へ」
・Facebookページ
https://www.facebook.com/okinawa.urizun

監督:ジャン・ユンカーマン
企画・製作:山上徹二郎
製作:前澤哲爾、前澤眞理子
撮影:加藤孝信、東谷麗奈、Chuck France、
Stephen McCarthy、Brett Wiley
音楽:小室 等
配給:シグロ

●劇場情報(上映予定の映画館。スケジュール調整中もアリ)
http://okinawa-urizun.com/#!/theater
都内は「岩波ホール」で上映中。7月31日(金)まで。
http://www.iwanami-hall.com/contents/now/about.html

●配給会社「シグロ」のサイト
http://www.cine.co.jp/

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「沖縄慰霊の日」に改めて不戦の誓いを刻みつける言葉。 [沖縄&琉球國]

摩文仁(まぶに)にある「沖縄県平和祈念資料館」は、
1975年に設立された前身の「沖縄県立資料館」から数えて
戦後70年の今年、40周年を迎えるそうです。

私が初めて同地を訪れたのは’89年1月下旬のことで、
当時は「沖縄県立資料館」でした。
胸が痛くなるさまざまな展示の続く中、
今も「沖縄戦」という言葉を耳にするたびに思い出すのは、
展示の最後に掲げられていた
壁の一面を使うほど横に長いパネル写真です。

大きく引き伸ばされたモノクロ写真の中には
土にまみれた多くの遺体が折り重なっていました。
私の目の前には、ほぼ全裸に近い女性の体。
戦争によって無残な殺され方をしたのに、
遺骸となっても裸をさらされ続けねばならないのか……。

改築されて立派な建物となった
現在の「平和祈念資料館」へ行ったのは
10年ほど前のことだったでしょうか。
遺骸を写したパネルはもうありませんでした。
展示は何度も入れ替えがあるでしょうし、
その写真が、あまりにも生々しくむごたらしいのと
亡くなった人たちを尊重する念から
展示しないことになったのかもしれません。

でも、あの遺骸の女性は私の記憶に、
「戦争とは、こんな目に遭うことなんだよ」
と無念の思いを刻みつけてくれました。


「平和祈念資料館」のリーフレットにある
「展示むすびのことば」を書き写しました。
以下に転載します。



沖縄戦の実相にふれるたびに
戦争というものは
これほど残忍で これほど汚辱にまみれたものはない
と思うのです

この なまなましい体験の前では
いかなる人でも
戦争を肯定し美化することは できないはずです

戦争をおこすのは たしかに 人間です
しかし それ以上に
戦争を許さない努力のできるのも
私たち 人間 ではないでしょうか

戦後このかた 私たちは
あらゆる戦争を憎み
平和な島を建設せねば と思いつづけてきました

これが
あまりにも大きすぎた代償を払って得た
ゆずることのできない
私たちの信条なのです



[参考サイト]

●「沖縄県平和祈念資料館」
(糸満市 字 摩文仁614番地の1/「平和祈念公園」内)
http://www.peace-museum.pref.okinawa.jp/
・リーフレット(※PDFファイルが開きます)
http://www.peace-museum.pref.okinawa.jp/annai/osirase/image/japanese.pdf

●「沖縄戦デジタルアーカイブ
~戦世からぬ伝言(いくさゆーからぬちてーぐとぅ)」
http://www.okinawatimes.co.jp/sengo70/
第1章:プロローグ ~沖縄戦前夜~
第2章:米軍は読谷を目指した
第3章:沖縄戦デジタルアーカイブ
第4章:新聞でたどる戦後沖縄
(共同制作:沖縄タイムス社、
首都大学東京・渡邉英徳研究室、GIS沖縄研究室)

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16歳で沖縄戦に動員された女学生の映画『ふじ学徒隊』が東京・大阪・沖縄で上映。 [沖縄&琉球國]

日本が戦争へ向かいつつある今日この頃……、
(一部の方々には「戦争なんてアベちゃんもやらないよ、
オマエの妄想だ~!」と言われておりますが)、
今月はできるだけ沖縄戦のことを書きたいので
しつこく続けてスミマセン(汗)、けれども~、
もう少し、お付き合いくださいませ!

女子学徒隊として動員された
沖縄県内10校の約500人の女学生は、
看護要員として不眠不休で働かされました。
そして、米軍の苛烈な総攻撃のさなかに
解散命令が下り、戦場に放り出されて
行き場もわからない女学生の多くが命を失いました。

旧・那覇市内にあった仏教(浄土真宗)系の
「私立積徳(せきとく)高等女学校」からも
56名が動員され、のちに31名が除隊し、
16歳の少女たちの25名が「ふじ学徒隊」を編成し、
ガマ(壕)の野戦病院で傷病兵の看護、手術の補助、
切断した手足の廃棄、水汲み、食事の運搬などを担いました。

以下に、新聞記事を基に、
「ふじ学徒隊」の女学生たちの中から
生き残った方々の証言を抜粋し、補足も追加しました。
なぜ10代で、こんな凄惨な経験をせねばならなかったのか、
胸がふさがれる思いがします。
「ひめゆり学徒隊」をはじめ、当時の女子学徒隊は
同様の体験をしたといいます。

どうか皆さまの想像力を駆使して、
映像のように思い浮かべてくださいませ。
劣悪な環境の野戦病院で彼女らをつらい目に遭わせたのは、
ほとんどが八つ当たり状態の日本兵でした。
(そんなことは絶対にしなかった日本兵もいたそうですが)。


●ガマ(沖縄各地に自然にあった洞窟のような所=壕や、日本軍によって作らされた人工の壕)の中はロウソクの明かりだけで、つねに暗かった。
●ロウソクの炎が、あたりの負傷兵を照らし、不気味な雰囲気だった。
●壕内は蒸し暑く、じっとしていても汗がしたたり落ちる。
●湿気の多い壕内での生活で体の抵抗力が弱まり、下痢が止まらない人や発熱する人が相次いだ。
●ずっと地下足袋を履いたままなので水虫に悩まされ、足の裏の皮がなくなり、真っ赤に腫れて痛くてしようがなかった。
●破傷風にかかり、あごが硬直して開かなくなった兵士の口に無理やり食事を流し込んだ。
●あちらこちらで苦しみもだえる声が、今も頭を離れない。
●戦争のせいで脳がおかされて、両手を失って歩き回る人、独り言をブツブツ繰り返す人が普通に周りにいた。
●兵士で腸チフスになった患者が、胃腸をいたわらなくてはいけないのに「なんで、おもゆしか出さないんだ!」と怒って碗をぶつけた。
●「水を持ってこい」と蹴飛ばされた。
●「上陸したアメリカ兵と沖縄の女は仲良くしているらしいじゃないか!(男女の関係になっていると誤解)。そんな女たちはガマから出ていけ!」と、ののしられた。
●いくら献身しても怒鳴るような兵士たちに対し、私たちは、なんでこの人たちのために頑張っているんだろうと思ったこともあった。
●連日、汗と泥にまみれて戦い続けた負傷兵は、いろんな病原菌に繋がるものをガマに持ち込んだ。
●立ち止まるたびにシラミがモンペの裾に這い上がってきて、払いのけるのが一苦労だった。
●包帯の交換を待ち続ける傷病兵の傷口にはウジがいっぱい、うごめいている。数匹程度の量ではないので、つまんで捨てたけれども、包帯をほどくと、さらに深い傷口に無数のウジ。
消毒液を落とすとウジは素早く中へ引っ込むものの、すぐに這い出してきてポロポロこぼれる。ピンセットで1匹ずつ、つまみ出す時間も惜しくてガーゼでこすり落とした。
●毎日、使用される包帯とガーゼは腐臭を放ち、ウジが湧き、ウジは一晩のうちにバケツ4~5杯分もたまった。
●医療用のガーゼは(使い捨てできる量などないので繰り返し使うために)早朝と夕刻に近くの川や井戸で洗うしかなかった。敵機に見つかって空中から狙われることもたびたびで、いつも命懸けの仕事だった。
●昼夜を問わず、負傷兵の悲痛な叫び声、軍医の怒鳴る声を聞きながら、何一つ不平を言わずに頑張った。
●兵隊が亡くなる寸前に「お母さん苦しい、お母さん」と叫ぶ。お母さんの代わりに手を握りって、最期の息を引き取らせた。
●おとなしく横たわっている兵士に「ご気分は、いかがですか?」と話しかけたら、すでに冷たくなっていた。
●死体を埋葬した地点に砲弾が落ち、人体の肉片が周辺の木の枝にぶらさがる異様な光景も体験した。
●5月下旬、病院に南部へ撤退という命令が下った。どうにか歩ける患者には杖を持たせて歩いてもらったけれども、動けない重傷者には水や乾パンを枕元に残し、置き去りにせよと命令された。
●置いていかれる重傷患者たちは、自分の運命がどうなるか、よくわかっていた。すべてを諦め、寂しそうに寝たまま何も言わず、ガマから出る人たちを見送ってくれた。できることなら一緒にいてあげたい。切ない気持ちになったが、命令にはそむけなかったので、後ろ髪を引かれる思いで脱出した。

※参考:「積徳高等女学校」(琉球新報「戦禍を掘る」取材班/1984年6月掲載)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-157147-storytopic-9.html


この「ふじ学徒隊」などの指揮を執(と)った隊長の
小池勇助(軍医・少佐/長野県出身)は、
6月26日になってから学徒隊に解散を発令したそうですが、
その際、司令官の牛島 満の名で出された最後の命令
「捕虜にはならず、最後まで戦え」とは言わず、
「必ず生き残れ。親元へ帰れ」と伝え、
その後、隊長は責任を取るために
青酸カリをあおって自決したとのことです。

「ふじ学徒隊」の生存者は
「生き延びて第二、第三の国民の養育に尽くしてくれ」
と言った隊長の言葉を今も忘れないでいるそうです。
小池隊長の指示を守った「ふじ学徒隊」は
壕を脱出後、ほとんどの人が米軍の捕虜となりました。
それでも3名の女学生は
戦争に命を奪われてしまったのです。



この「ふじ学徒隊」の方々の証言を集めた
ドキュメンタリー映画が
東京・大阪・沖縄で20日(土)から公開されます。

●短編映画『ふじ学徒隊』(2012年/48分)
http://fujigakutotai.com/
(※予告編も観られます)。
監督:野村岳也
証言:仲里ハル、宮城トヨ子、宮城喜久子、田崎芳子、渡久地敏子、名城文子、真喜志光子、真喜志善子、平良ハツ、嘉手納米子、新垣道子、大城正祺
製作委員会:宮城鷹夫、福地曠昭、安仁屋政昭、星 雅彦、海勢頭豊、古謝将嘉、新垣道子、与儀尚子、城間妙子、玉盛照子(ふじ同窓会)
製作:澤岻 健、脚本:城間あさみ、撮影:伊志嶺 悟、編集:城間克彦、ナレーター:米洲五十六
製作・配給:海燕社


上映期間:6月20日(土)~26日(金)

東京
●「アップリンク」FACTORY(1F)
http://www.uplink.co.jp/movie/2015/37901
(渋谷区 宇田川町37-18 トツネビル1-2F)
10:20~11:18(1日1回)
[料金]
一般1,200円、学生・シニア・UPLINK会員1,000円

大阪
●「淀川文化創造館 Theater Seven(シアターセブン)」
http://www.theater-seven.com/2015/movie_fuji-2015.html
(大阪市 淀川区 十三本町1-7-27 サンポードシティ5F)
10:00~10:53(1日1回)
[料金]
一般1,200円、シニア・学生1,000円、小学生以下700円
シアターセブン会員1,000円

沖縄
●「桜坂劇場」
http://www.sakura-zaka.com/movie/1506/1506_fujigakutotai.html
(那覇市 牧志3-6-10)
10:20~(1日1回)
[料金]
一般1,645円、高校・大学生1,337円、小・中学生1,028円、
シニア(60歳以上)1,131円、幼児617円
会員1,000円、月曜FunC会員割引800円
★映画とは全然、関係ないんですけど、
ハンパな料金設定、珍しいですね~。

※料金については各劇場のサイト等で再確認してくださいまし。


ところで、この映画の紹介文の中で
私は以下の表現に引っ掛かりました。

「激戦の本島南部では、ほとんどの学徒隊が
半数近くの戦死者を出した。そんな中、
わずか3名の戦死者にとどまった女子学徒隊が
ふじ学徒隊である。」

……おそらく書き手としては
おびただしい犠牲者を出した激戦地にあって
よくぞ生き抜いてくださいましたと
称える気持ちがあるのだろう、とは思いますよ。

でも、「わずか3名の戦死者にとどまった」というのは、
亡くなった3人の女学生や遺族に対して
思いやりのある表現と言えるのでしょうか?
その一人ひとりの未来が永遠に奪われたのに。

下記の辞書の解説を読んでいただくとわかると思いますが、
「わずか」という言葉は
「(数が)少ない」という意味においては
間違った使い方ではありませんよね。
しかし、命を失った側の立場で考えると、
それだけのニュアンスとは思えない。
「わずか3名の戦死者にとどまった」というのは
亡くなった本人や遺族にしてみれば
「あなたとAちゃんとBちゃんが死んだだけで、
あとの人は助かったから良かった」
と言われているようにも受け取れます。
……不幸中の幸いと思えってこと?

私が穿(うが)ち過ぎなのでしょうか?

戦争で同窓生を亡くした人たちには
「生き残って申し訳ない」
という気持ちを生涯、抱えている人も多いと聞きます。
「ふじ学徒隊」の女学生たちは
沖縄で“おばぁ”と呼ばれる年代になる今でも、
「3人だけ死んじゃったのは仕方ないけど、
私たちは生き延びられて助かったさ~」
なんて思っている人はいないんじゃないか。
戦後70年ずっと、学友の死までを背負って
生きていらしたのではないでしょうか。

「ふじ学徒隊」で亡くなった3名のうち、
一人は隊の解散前に「家族に会う」と壕を出て、途中で戦死。
もう一人は壕から脱出した際、
日本軍と米軍の交戦に巻き込まれて死亡。
そして、もう一人は
戦後に心の傷がもとで自死したそうです。


[参考]

●わずか【僅か・纔か】(出典:三省堂『大辞林』)
① 数量・程度・度合・価値などのきわめて少ない・こと(さま)。
ほんの少し。
単独で副詞的にも用いる。
「 -の費用で済む」「 -な日数で完成する」「 -に覚えている」
「 -な事で争う」「 -三人しか集まらなかった」
② みすぼらしいさま。貧弱なさま。
「 -なる板びさしをかりてしのび住ひ/浮世草子・五人女 5」

●わずか【僅か/纔か】(出典:小学館『デジタル大辞泉』)
① 数量・程度・価値・時間などがほんのすこしであるさま。
副詞的にも用いる。
「―な金の事でいがみ合う」「―な食料しかない」
「―に制限重量をオーバーする」「ここから―10分の距離」
② (多く「わずかに」の形で用いて)
そうするのがやっとであるさま。かろうじて。
「―に記憶している」「―に難を逃れた」
③ ささやかで粗末なさま。
「―なる腰折文つくることなど習ひ侍りしかば」〈源・帚木〉

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映画『ひめゆり』が「沖縄慰霊の日」の前後に上映。都内と山形は20日から。 [沖縄&琉球國]

沖縄戦に動員された女性たちの部隊では
「沖縄師範学校 女子部」「沖縄県立第一高等女学校」の
15歳~19歳の女学生と教師で編成された
「ひめゆり学徒隊」がよく知られていると思います。

戦争当時の沖縄本島・宮古島・石垣島には
21を数える男女の中等学校があったそうで、
すべての学徒が戦場へ駆り出されました。
女子のほとんどは看護活動に従事させられ、
男子は上級生が「鉄血勤皇隊(てっけつ きんのうたい)」に、
下級生は「通信隊」に振り分けられました。

’90年代に沖縄県知事を務めた大田昌秀さんは
「沖縄師範学校」2年のときに「鉄血勤皇隊」に入れられ、
南部での激戦をかろうじて生き抜き、
捕虜となって生還したのが10月だったそうです。
全学徒のうち2000名以上が戦争の犠牲となりました。

以下は地図と写真を含めた解説ページで、
沖縄戦での学徒隊の全貌がわかりやすいと思います。
●「ひめゆりを学ぶ ② ひめゆり学徒の沖縄戦」
(ひめゆり平和祈念資料館)
http://www.himeyuri.or.jp/JP/war.html


「ひめゆり学徒隊」の悲劇を描いた映画は
戦後に何本も製作されましたが、いずれもフィクションでした。
生存者の証言を中心とするドキュメンタリー映画
『ひめゆり』は2007年に公開。
13年にわたる取材・撮影・編集を経て完成させたそうです。

ミニシアター「ポレポレ東中野」では
封切りの年から毎年、「沖縄慰霊の日」の前後に上映しています。
私は’07年に同作品のチラシを手に入れたものの、
テーマがテーマだけに気が重く、
なかなか映画館には足が向きませんでした。

当時のチラシのキャッチコピーは、
沖縄へ移住した演出家・宮本亜門さんの言葉として
こんなふうに書いてありました。

私の一生のお願いです。
『ひめゆり』を観てください。
出来れば世界中の人に観てほしいのです。
次の世代に伝えてほしい、現実を感じてほしい。
心がここに詰まっているからです。   宮本亜門


それまでも今も宮本さんのことは
お名前と職業しか知らないのですが、
広告屋の私としてはチラシの制作者に対して、
「一生のお願い」だなんて
よくもまぁストレートな表現をキャッチに使ったなぁと思いつつ、
チラシの青い空と海の写真を眺めながら、
いつかは観ないと……そんなふうに感じました。

そして、ようやく昨年の夏に「ポレポレ東中野」へ。
沖縄戦で命を奪われた10代の少女たちの
顔写真のアップが延々と続きます。
戦地で、むごたらしく惨殺された遺体が
無造作に積み上げられている写真や映像を観ると、
「犠牲者」という“かたまり”で捉えてしまいがちですが、
カメラに向かって微笑んだり、お澄まし顔をしたり、
はにかんだりした写真の一人ひとりに
日々の“生”があったのだとリアルに感じました。

学校の仲間や先生、家族との楽しい時間を過ごし、
将来は大学へ行ったり、社会に出て働いたり、
誰かと出会って恋愛したり失恋もしたり。
そして、結婚や子育てをして
可愛い孫に“おばぁ”と呼ばれたかもしれない。
独身を貫いて好きな仕事を続けたかもしれない。

そういう自由な人生を全く味わえないまま、
可能性に満ちた若さで
死へと追いやられてしまった人たちが目の前に現れます。
また、生存者の証言からは
学友を亡くして生き残った自分を責め続ける人、
いまだ当時のことを語れない人がいることもわかります。

貴重な証言を聴き続けるのも、
かなり、しんどいことではありますが、
生まれた時代や場所が同じだったら、
自分もどこかの部隊に動員されて殺されたかもしれない。
もしくは、自分は学校に行けなかった子で、
血を流すケガ人や病人、ウジの湧いた死体に交じり、
ガマ(壕)の中で「ひめゆり学徒隊」の誰かに
看護されたかもしれない。
さまざまなことを思いながら、
ひたすらスクリーンを凝視しました。


公式サイト
●映画『ひめゆり』(2007年/2時間10分)
http://www.himeyuri.info/
(※現在、予告編は、なぜか観られない状態となっています)。
出演:ひめゆり学徒の生存者(撮影当時)22名
企画・監督:柴田昌平(しばた・しょうへい)
撮影:澤幡正範・川崎哲也・川口慎一郎
共同製作:財団法人 沖縄県女師・一高女ひめゆり同窓会
製作・配給:プロダクション・エイシア


【2015年の上映予定】(※5月18日現在)

6月20日(土)~6月26日(金)
●「ポレポレ東中野」(東京都 中野区 東中野)
http://www.mmjp.or.jp/pole2/
毎日20:30(1日1回)
監督の舞台挨拶:6月23日(火・沖縄慰霊の日)の上映後
[料金]
前売り:1,000円
当日:一般1,300円、高校生以下500円

6月20日(土)~6月26日(金)
●「フォーラム山形」(山形県 山形市 香澄町)
http://www.forum-movie.net/yamagata/
毎日10:00/18:30(1日2回)
監督の舞台挨拶:6月20日(土)各回の上映後
主催:若者支援NPO「ぷらっとほーむ」
[料金]
前売り:一般1,000円
当日:一般1,700円、学生(学生証を提示)1,400円、幼児(3歳以上)・小・中学生1,000円

8月1日(土)~8月7日(金)
●「第七藝術劇場」(大阪府 大阪市 淀川区 十三本町)
http://www.nanagei.com/movie/data/975.html
毎日14:45(1日1回)
[料金(当日券のみ)]
一般1,500円、シニア1,100円、中・高校生1,000円、小人700円
ナナゲイ会員1,000円

2008年1月から『ひめゆり』の上映を続けている
●「くすぬち平和文化館」(沖縄県 沖縄市 安慶田)
http://www.kusunuchi.com/event0712.html
毎月第2・第4土曜14:00(予定)
[料金]
大人1,000円、高校生800円、小・中学生500円

※料金(各種の割引サービス等も)は
劇場のサイト等で再確認してくださいまし。


[参考サイト]

●「ひめゆり平和祈念資料館」
(沖縄県 糸満市 伊原)
http://www.himeyuri.or.jp/
1989年6月23日、「ひめゆりの塔」の隣地に開館。
映画では、この資料館に展示されている
少女たちの写真が映し出されます。

「うちの街では上映しないのか…」と思う方は、
有志を募って自主上映会を開くのはいかがでしょうか?
学校やサークル内など非公開形式での自主上映も
全国各地で行われているそうです。
●「『ひめゆり』自主上映会 申込みのご案内」
(プロダクション・エイシア)
http://www.himeyuri.info/jishu-joei.html

映画『ひめゆり』の監督で
ドキュメンタリー映像作家・柴田昌平さんのブログ。
●「大道映画人」
http://www.himeyuri.info/kantoku_blog/

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『“無名碑”が語る沖縄戦』、18日(木)夜の「クローズアップ現代」に注目。 [沖縄&琉球國]

「クローズアップ現代」(NHK総合)
●『“無名碑”が語る沖縄戦』
6月18日(木)19:30~19:56
・再放送1:00~1:26(木曜の深夜)
ゲスト:北村 毅(きたむら・つよし/大阪大学大学院 准教授)
キャスター:国谷裕子
[内容]
沖縄戦で亡くなった人々の名前が刻まれている
「平和の礎(いしじ)」。
中には名前のわからない戦没者もいる。
番組では名前なき戦没者を取材、沖縄戦の実相に迫る。


……とのことですが、
名前もわからぬ戦没者とは?
どのように探して取材ができたんでしょうね? 興味津々。

例年「沖縄慰霊の日」ともなると
ニュース映像などで紹介される「平和の礎」は、
太平洋戦争・沖縄戦の終結50周年にあたる
1995年6月23日に建設されたそうです。
「いしじ」というのは
礎(いしずえ)を沖縄語で表したもの。
国籍や軍人・民間人の区別なく
沖縄戦などで亡くなった
すべての人々の氏名を刻んだ石碑です。

屏風状に並ぶ刻銘碑は全部で118基、
刻銘版は1220面あり、
約25万名の刻銘ができるとか。
刻む名前が増えても対応できるように造られたということは、
まだ見つからない戦没者も多いということですよね?

沖縄戦では一家全員が
殺されたり自決したりしたケースもある上、
戦災で戸籍などの文書が焼失した人たちも多いので、
この世に生きていた痕跡自体がなくなった人、
近所の誰かの記憶だけに残る人もいます。


●「平和の礎」刻銘者数

日本の人数は左から順に
・2010(平成22)年6月23日現在/「平和祈念公園」の資料より
・2013(平成25)年6月23日現在/「沖縄県平和祈念資料館」のQ&Aより
・2015(平成26)年6月現在/「沖縄県庁」のサイト「子ども生活福祉部平和援護・男女参画課平和推進班」のページより

[日本]
沖縄県:14万9,193名→ 14万9,291名→ 14万9,329名
県外の都道府県:7万7,166名→ 7万7,364名→ 7万7,380名
[外国]
米国(USA):1万4,009名
英国(UK):82名
台湾:34名
朝鮮民主主義人民共和国:82名
大韓民国:365名

合計:24万931人→ 24万1,227名→ 24万1,281名


「平和の礎」のある「平和祈念公園」は
沖縄本島の南端にあり、その一帯は
「摩文仁(まぶに)の丘」と呼ばれています。
周辺には沖縄戦の現実を伝える「沖縄県平和祈念資料館」や
18万柱以上の遺骨を納めた「国立沖縄戦没者墓苑」、
摩文仁の丘の西側には少し離れて「ひめゆりの塔」など。
この広大なエリアは「沖縄戦跡国定公園」と総称されています。
沖縄へ行ったことのある方々なら
一度は足を運んだ場所ではないでしょうか。

「沖縄戦跡国定公園」の位置を
地図で確認し、拡大・縮小してみてください。
(グーグルの地図/※短縮URL)
http://urx2.nu/lONy
海に面した場所で、現在では
周辺に自衛隊の駐屯地やゴルフ場もあるようですね。
でも、あちこちの「○○の塔」という慰霊碑の名が
広範囲にわたる戦場だったことを伝えています。

●「沖縄県平和祈念公園」(沖縄県 糸満市 字 摩文仁444番地)
・園内図(※PDF/更新:2015年5月12日)
http://kouen.heiwa-irei-okinawa.jp/photo/20150512013608.pdf
・「平和の礎(いしじ)」の説明
http://kouen.heiwa-irei-okinawa.jp/shisetsu-ishigi.html
・「平和の礎」案内図(※PDF/刻銘者数:2010年6月23日現在)
http://kouen.heiwa-irei-okinawa.jp/photo/20100706103533.pdf
・「沖縄県平和祈念資料館」の説明
http://kouen.heiwa-irei-okinawa.jp/shisetsu-shiryoukan.html


私が初めて沖縄の同地へ行ったのは1989年のことで、
きれいな海が見渡せる広い野原のような園内の端に、
「平和祈念資料館」の前身という「沖縄県立資料館」。
都道府県のさまざまなデザインの慰霊碑が
建ち並ぶ参道を歩いた覚えもあります。
私の出身地の富山県の慰霊碑には
「立山の塔」という銘が刻まれ、
山を模した三角形のデザインでした。
改めて調べてみると、そこは「霊域参道」という場所で、
32府県の慰霊碑があるそうです。

●「平和の礎」刻銘者数
(沖縄県庁/2015年6月現在)
・沖縄県内の市町村別
・都道府県別
http://www.pref.okinawa.jp/site/kodomo/heiwadanjo/heiwa/7623.html
沖縄の戦闘では県外の46都道府県の出身者も
命を落としたことがわかります。


公園に面した海のすぐそばまで近づくと、
入り組んだ海岸線が険しい断崖であることがわかります。
穏やかで美しい海の眺望できる台地ですが、
その端々は身のすくむほど高さのある絶壁。
「沖縄戦終焉の地」とも言われるその一帯は、
かつて、むごい殺され方をした、たくさんの遺体が
無残に転がされたり積み上げられたりした所でもあり、
米軍に追われて逃げ場を失った人たちが
絶望して断崖から身を投じる直前、
最期に目にした海の景色でした。

しかし、青く美しい海は死を前にしても、
ほんのわずかな慰めにもならなかったのです。
海原は米軍の艦船で埋め尽くされていました。


[追記(2015.6.21)]
番組の内容です(テキストの全部が読めて
動画の一部も観られます)。
●「シリーズ戦後70年 礎(いしじ)に刻まれた沖縄戦
~“名もなき犠牲者”は何を語るのか~」
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3671_1.html


[参考サイト]

今回の番組のゲストである北村さんのプロフィール。
●知の共創 -研究者プロファイル-
第3回 北村 毅(Tsuyoshi Kitamura)
早稲田大学高等研究所 助教
「記憶され、語られる『戦争』を
フィールドワークする」
http://www.waseda.jp/rps/webzine/pr/new_number/vol003/vol003.html
(2008年6月10日付/早稲田大学高等研究所 研究推進部)

●「早稲田大学 琉球・沖縄研究所」
http://www.waseda.jp/prj-iros-waseda/
★このサイトは2012年から更新されていないようです。
ここ数年、いつ覗いても同じような状況なので、
リーダーシップを取る人が不在となっているのかな???
参考になりそうな情報は載っています。

●「法政大学 沖縄文化研究所」
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/framemain.html
・2015年度総合講座 前期日程
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/sougoukouza/2015sougou.pdf
毎週金曜の午後に一般の人も受講できる無料の講座。
私も何度か通いましたが、学生たちに交じって気軽に参加できます。

死者たちの戦後誌―沖縄戦跡をめぐる人びとの記憶

死者たちの戦後誌―沖縄戦跡をめぐる人びとの記憶

  • 作者: 北村 毅
  • 出版社/メーカー: 御茶の水書房
  • 発売日: 2009/09
  • メディア: 単行本


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『沖縄戦 全記録』という番組が14日(日)21時からNHK総合で放映予定。 [沖縄&琉球國]

今月の23日(火)は「沖縄慰霊の日」ですが、
それに関連付けてか、14日の日曜夜にNHK総合で
沖縄戦の全貌を伝えるドキュメンタリー番組が放映されます。

NHKスペシャル
●『沖縄戦 全記録』
6月14日(日)21:00~22:00
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2015/0614/index.html
(※予告動画が観られます)
・再放送の予定
6月17日(水)0:10~1:08(16日の深夜)

[沖縄戦の概要]
●第二次世界大戦において日米両軍が沖縄県の本島および離島を戦地にし、3か月にわたって戦闘・破壊・殺戮を繰り返した。
●日本軍は沖縄戦を本土進攻までの“時間稼ぎ”と捉え、「沖縄は本土防衛のための捨石」という発想。
●当時の沖縄県の人口は約59万人で、戦闘に動員された米英軍54万5千人に対し、日本軍は11万人余。
●日本軍は自分らの食糧を確保するためと年配者・子どもが“足手まとい”となるという考えから、本土や台湾へ疎開させたが、疎開船「対馬丸」が米潜水艦の攻撃で沈没し、学童800人を含む1400人以上の命が奪われた。
●兵力不足の日本軍は、お年寄り・子ども・女性も含めて一般の住民にも「玉砕精神」を叩き込んで戦闘に巻き込み、10代の中学生・女学校生も戦場へ駆り出された。
●住民は日本兵によって避難場所のガマ(洞窟)から追い出されたり、泣き声を上げる赤ちゃんを殺されたり、米兵の前面に並べて盾代わりにされたり、島言葉を使うとスパイと見なされて惨殺されたりするなど、自国の兵からも残虐行為を受けた。絶望して一家で自決したり、断崖から身を投げたり、老親や我が子を殺したりする状況にまで追い込まれた人々も多い。
●アメリカ軍はゲリラ戦を展開する日本軍に手こずり、無差別攻撃へと転じ、地形が変わるほど砲弾を浴びせ、火炎放射器や手榴弾などによって日本兵・住民の別なくガマごと焼き払った。
●離島では空襲や艦砲射撃による被害のほか、栄養失調やマラリアなどの犠牲者も多数。
●沖縄戦の戦没者は推定で本土出身兵6万6千人、沖縄県出身の軍人・軍属2万8千人余
(現地で召集された防衛隊・従軍看護婦・学徒隊・男女の義勇隊も含む。強制連行や騙されて戦場の雑役夫などに動員された朝鮮人の軍夫と従軍慰安婦の戦没者=推定1万人超=は含まず)。
●命を奪われた県内の民間人は判明しているだけでも9万4千人以上と国内最多(戦争マラリア死、餓死、住民虐殺、船舶での遭難、集団自決なども含めると犠牲者は15万人前後=県民の4人に1人)。
●米軍の戦没者は1万2千500人ほど。
●戦後70年の現在も民間の犠牲者や軍人の遺骨の収集は続いている。

[番組の内容]
・非公開だった膨大な戦死者の記録、アメリカ軍の撮影した未公開フィルム、1000本以上の住民の証言テープなどを基に専門家と分析。
・どこでどれだけの犠牲が出たのか、記録を詳細にデータ化し、全貌を明らかにした。
・映像と音声によって沖縄戦の全体像を再構築し、地上戦の実態に迫る。


[参考サイト]

沖縄、本土、韓国、アメリカの人々による
たくさんの貴重な証言が動画と共に観られます。
●NHK戦争証言アーカイブス
・「沖縄と太平洋戦争」
http://www.nhk.or.jp/shogenarchives/special/vol3.html
・「消えた女学校 女子学徒たちの沖縄戦」
http://www.nhk.or.jp/shogenarchives/special/vol11.html

●「沖縄戦について」
(沖縄県平和祈念資料館)
http://www.peace-museum.pref.okinawa.jp/heiwagakusyu/
沖縄戦の戦闘経緯
慶良間列島・沖縄本島上陸
本島北部・伊江島の戦闘
本島中部・首里の戦闘
本島南部の戦闘
大東諸島(南大東、北大東、沖大東)の戦闘
宮古・八重山の戦闘
沖縄戦戦争体験証言集(沖縄平和学習アーカイブ)

運営者はわかりませんが、
綿密に調べられた情報が掲載されています
(※2005年以降は更新がない様子)。
●「沖縄戦の記憶・本館」
http://hb4.seikyou.ne.jp/home/okinawasennokioku/
●「沖縄戦の記憶・分館」
http://hc6.seikyou.ne.jp/home/okisennokioku-bunkan/


●「沖縄戦の歴史を、見る・調べる・学ぶ」
(内閣府沖縄振興局 沖縄戦関係資料閲覧室)
http://www.okinawa-sen.go.jp/
・沖縄戦の戦闘経緯(※地図に米軍の進撃ラインの表示)
http://www.okinawa-sen.go.jp/gaiyou_pop/detail.html

このサイトには
「約3~5ヶ月にわたる沖縄戦」と記されています。
なぜ期間に2か月もの幅があるのでしょうか。

3月26日:米軍が慶良間列島に上陸。
4月1日:1500隻近い艦船と延べ約54万人の兵員が沖縄本島に上陸開始。
5月22日:沖縄守備軍は首里を放棄し、南部へ撤退。
5月31日:首里にあった日本軍の司令部が陥落。
6月13日:少将の大田 実が海軍壕内で自決。
6月23日未明:司令官の牛島 満と参謀長の長 勇が自決、組織的戦闘は同日に終結。

ここまでだと3か月間ですが、
実際には、その後も本島や離島で局地的に戦闘が行われ、
8月15日に日本が降伏したあとの9月7日になってから
ようやく南西諸島守備軍の代表が降伏文書に調印したのです。

その理由の一つには
司令官だった牛島の名で出された最後の命令が
「生きて虜囚の辱めを受くることなく 悠久の大義に生くべし」
つまり、捕虜とならず最後まで戦えという内容で、
そのまま牛島や長は自殺してしまったために
命令を解除する者もおらず、
戦闘を続けていた兵士や民間人がいたというわけです。
また、連絡網が途絶えたせいで、戦争の終結した知らせが
離島まで届きにくかったという事情もあるようです

本島の司令部を南部へ撤退し、
住民の犠牲を増大させてしまった牛島や長に対し、
私は全くもって良い感情は持っていませんが、
満という名の一字を祖父から受け継いだ
司令官の孫である牛島貞満さんは、
定年後も都内で教師として子どもたちと向き合いながら、
「牛島満と沖縄戦」をテーマに平和学習に取り組んでいるとか。

貞満さんの考えは
「牛島の司令が住民の犠牲を大きくし、
日本の全面降伏後まで続く終わりなき戦争がつくり出された」
というもので、沖縄戦の教訓として
「軍は住民を守らない」「武力で物事は解決しない」
ということを東京だけでなく
沖縄の子どもたちにも伝え続けているそうです。

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公開予定の劇場リスト:映画『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』 [沖縄&琉球國]

映画『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』の
公開予定の劇場リストを自作しました~。
映画の公式サイトにも載っているんですけど、
日付順に入れ替えて、リンク先も再チェック(←校正病か?)

これからも上映館が増えることを祈りつつ、
全国のミニシアター、頑張れ~!!
「うちの県には来ないなぁ…」と思う人は
有志を募って自主上映会を企画してはいかがでしょう?
それもまた、大きな支援活動だと思います~!


★当日料金は劇場によって異なります。
(※前売り券情報は以下に記載)。
日程は変更となる場合もあります。
いずれも各劇場のサイトでご確認くださいまし~。

5月23日(土)~ 緊急先行上映/開場16:00・上映16:15(1日1回のみ)
7月18日(土)~ 本上映
●東京都(中野区)「ポレポレ東中野」
http://www.mmjp.or.jp/pole2/
【5/23(土)からの先行上映について】
・5/23(土)&5/24(日)上映後に三上智恵監督の舞台挨拶を予定。
・各日10:40から当日の整理番号を劇場窓口で発行(複数の整理番号の受け取りも可能)。その際、入場料金の支払い、または人数分の特別鑑賞券の引き替えを行うこと。
・開場時間から整理券の番号順に入場(全席自由。席数に限りあり。満席の場合は入場できないので、整理券の引き替えはお早めに~!)
・料金:当日一般1,800円 大学・専門学校生1,500円 高校・中学生1,000円 シニア1,200円

6月19日(金)特別先行上映/開場19:05・上映19:15
7月18日(土)~ 本上映
●大阪府(大阪市)「第七藝術劇場」
http://www.nanagei.com/
【6/19(金)の先行上映について】
・上映後に三上智恵監督のトークショーを予定。
・開場時間から前売り券の整理番号順に入場(開場時間に遅れると番号は無効。上映開始後の入場は不可)。
・先行上映日限定の整理番号付き前売り券(一律1,800円)の販売は
「チケットぴあ」だけの取り扱い。
※この前売り券は7/18(土)からの本上映には使用できない。
※先行上映日は販売中の「全国共通特別鑑賞券」の使用は不可。
※前売り券が完売した場合、当日券の販売はナシ。
http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1523740
Pコード:554-327
販売期間:プレリザーブ 5/23(土)~5/29(金)
一般販売 5/30(土)~6/18(木)

6月21日(日)完成披露先行上映/開場13:00・上映13:30
7月11日(土)~ 本上映
●沖縄県(那覇市)「桜坂劇場」
http://www.sakura-zaka.com/
【6/21(日)の先行上映について】
・上映後に三上智恵監督の舞台挨拶を予定。
・「桜坂劇場」ホールA
・チケット前売り1,200円、当日1,400円
・前売り券の販売:「桜坂劇場」窓口、ローソンチケット(Lコード:85962)、イープラス、ファミリーマート

7月11日(土)~
●沖縄県(宮古島市)
「よしもと南の島パニパニシネマ 宮古島みんなの映画館」
http://www.just.st/303626

7月18日(土)~
●神奈川県(横浜市)「シネマ・ジャック&ベティ」
http://www.jackandbetty.net/

7月25日(土)~
●兵庫県(神戸市)「神戸アートビレッジセンター KAVCキネマ」
http://kavccinema.jp/lineup/4780
●福岡県(福岡市)「KBCシネマ1・2」
http://www.h6.dion.ne.jp/~kbccine/

8月1日(土)~
●愛知県(名古屋市)「名古屋シネマテーク」
http://cineaste.jp/
●広島県(広島市)「横川シネマ」
http://yokogawa-cine.jugem.jp/

8月8日(土)~14日(金)
●愛媛県(松山市)「シネマルナティック」
http://movie.geocities.jp/cine_luna/

8月15日(土)~21日(金)
●富山県(富山市)「フォルツァ総曲輪」
http://forza-sgw.jimdo.com/

8月21日(金)のみ
●長野県「NPO法人コミュニティシネマ
松本CINEMA(シネマ)セレクト」
http://www.cinema-select.com/
※上記サイトには「まだ日程が決まらない作品。」と書いてありますが…。
※このNPOは劇場を所有していないので、作品によって上映会場が替わるそうです。

夏公開(※日程は劇場へお問い合わせを)
●北海道(札幌市)「シアターキノ」
http://theaterkino.net/
●新潟県(新潟市)「新潟・市民映画館シネ・ウインド」
http://www.cinewind.com/
●京都府(京都市)「京都シネマ」
http://www.kyotocinema.jp/

順次公開(※日程は劇場へお問い合わせを)
●北海道(苫小牧市)「シネマ・トーラス」
http://cinema-taurus.info/
●石川県(金沢市)「シネモンド」
http://cine-monde.jimdo.com/


皆さんの街でも『戦場ぬ止み』の上映を!
地元のミニシアター等に働きかけてみるとか、
どこかの会場を借りて自主上映もできると思うんです。
……と、勝手なことを申しておりますが~、
配給会社へ聞いてみてくださいまし。
●「東風(とうふう)」(東京都 新宿区 新宿)
http://www.tongpoo-films.jp/

映画の公式サイト。
●『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』
http://ikusaba.com/

●『戦場ぬ止み』全国共通特別鑑賞券1,400円
http://tongpoo-films.shop-pro.jp/?pid=89415132
(東風 Online Shop ←配給会社「東風」の通販ショップ)
※お買い上げ1,001円以上なら送料は無料。
代金引換の場合は手数料500円が加算。

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[このブログ内の関連記事]
●23日から先行上映、辺野古の今を伝える『戦場ぬ止み(いくさばぬ とぅどぅみ)』。
(2015年5月19日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-19
●うちなーぐちの『戦場ぬ止み』という映画のタイトル、どういう意味ですか?
(2015年5月20日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-20

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うちなーぐちの『戦場ぬ止み』という映画のタイトル、どういう意味ですか? [沖縄&琉球國]

ハイタイ!(こんにちは!)
※男性は「ハイサイ」ですね~。

映画『戦場ぬ止み』のタイトル名は「いくさば ぬ とぅどぅ み」と読むそうで、辺野古のゲート前のフェンスに掲げられた琉歌(りゅうか)の一節を取り入れたものだとか。

琉歌とは琉球列島(奄美・沖縄・宮古・八重山諸島)に伝わる叙情的歌謡のことで、上句が八・八、下句が八・六の三十音の形式が多いと言われています。和歌のように詠(よ)み上げるだけでなく、三線(サンシン)の伴奏で歌われて発展しました。

辺野古の琉歌は、サイパン戦で父を失った反戦地主で教職のかたわら長年、平和運動に携わってきた有銘政夫(ありめ・まさお)さん(1931年生まれ)という方が、うちなーぐち(沖縄語)で詠んだものだそうです。

今年しむ月や
戦場ぬ止み
沖縄ぬ思い
世界に語ら

[読み方]
くとぅし しむちち や
いくさば ぬ とぅどぅみ
うちなー ぬ うむい
しけ に かたら

[語義]
今年(く とぅし)
しむ月=しむちち=しもつき:霜月(11月=旧暦では12月前後)
や(助詞):は
戦場(いくさ ば)
ぬ(助詞):の
止(とぅどぅ)み:止(とど)め
沖縄(うちなー):琉球時代には沖縄本島を指した言葉で、のちに沖縄県の総称に。
ぬ(助詞):の
思(うむ)い:想い、考え、願い、思慕、恋心など(古謡や祝詞=のりと=の意も)。
世界(しけ)

語(かた)ら

[ちえの勝手な解釈]
今年の霜月には
戦地として翻弄されてきた苦難からの解放を!
沖縄の尊い想いを
世界の人々へ伝えていこう。

……と書いてから改めて調べてみると、
監督の三上智恵さんのレポートに
ちゃんと書いてありました~(汗)。

今年 しむ月や(くとぅし しむちちや)=今年の11月にこそ
戦場ぬとどみ(いくさばぬ とぅどぅみ)=戦場にとどめを刺して終わらせよう
沖縄ぬ思い(うちなーぬ うむい)=沖縄の思いを
世界に語ら(しけに かたら)=広く世界に知らせましょう

●「三上智恵の沖縄撮影日記 <辺野古・高江> 第14回 『戦場(いくさば)にとどめを刺す』~沖縄県知事選にかける思い~」(「マガジン9」2014年11月5日up)
http://www.magazine9.jp/article/mikami/15722/
フェンスに掲げられた手書きの琉歌の写真も載っています。「とどみ」と書いてあるのを映画のタイトルでは「止み(とぅどぅみ)」としたんですね。漢字に替えたのは意味を伝えやすくするためでしょうけど、発音も後者のほうが本来の島言葉(しま くとぅば)に近いのかな。

映画の公式サイトを見ると、題字の「止」の字が赤色で際立たせてあります。
http://ikusaba.com/
強固な意志を感じさせる題字の揮毫(きごう)は、石垣島で生まれ育った書浪人善隆(しょろうにん・ぜんりゅう)さんの作品。
http://www.syoronin.com/

映画『戦場ぬ止み』は昨年(2014年)の夏に撮影されたそうで、有銘さんの琉歌の「霜月」という言葉は、昨年11月16日に行われた沖縄県知事選挙と12月14日の衆院選に想いを託したということでしょう。

県知事選(投票率64.13%)では辺野古移設に反対を掲げた前・那覇市長の翁長雄志(おなが・たけし)さん(64歳)が360,820票で圧勝。現職(75歳/無所属・自民党推薦)は261,076票でした。
衆院選(投票率52.66%)でも沖縄県小選挙区の全4区で移設反対の4名が当選し、自・公の候補者は全滅という結果に。
しかしながら、負けたはずの自民党の前職らは比例で復活。ホントに、なんなの比例区って~!?(呆)。

ともあれ、沖縄の県民がハッキリと意志を表明したにもかかわらず、解決への道は、まだ一歩も踏み出せていません。翁長知事はアメリカまで「沖縄ぬ思い」を訴えに行かねばならなくなりました。
その前の17日に、ハワイで訓練中のオスプレイが着陸に失敗。乗組員1名が死亡し、21人が病院へ搬送されたそうです。普天間飛行場に配備されたオスプレイと同機種。辺野古には100機以上が配備される計画です。
[追記]
21日現在、死者は2名となりました。

辺野古地区のある
●「名護市」公式サイト
http://www.city.nago.okinawa.jp/
トップページは夜明けの入り江の穏やかな風景。潮騒と鳥の声が流れます。

・辺野古の海(グーグル画像)
https://www.google.co.jp/search?q=%E8%BE%BA%E9%87%8E%E5%8F%A4&rlz=1C1EEVP_jaJP521JP555&espv=2&biw=1536&bih=769&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=w95cVb7fKcaumAXmgoCYDA&ved=0CDMQsAQ&dpr=1.25
名護市長の稲嶺 進(いなみね・すすむ)さん(69歳)も、昨年1月19日の市長選(投票率76.71%)で19,839票を獲得。移設推進を掲げた前・自民県議(15,684票)を破り、再選を果たしました。

私は国内に他国の軍事施設が存在する間は、まだ日本全体が占領下だと思うんですよ。戦後に生まれたつもりでいたのですが、沖縄をはじめとする基地問題を見聞するうちにアメリカの属国民なんだと思い知らされるようになりました。

だから、しょうがないよねぇ。
なんて、あきらめてしまうと、確実に「戦争」が近づいてくる。未来ある子どもたちを戦場へ送る側には絶対に立たない。顔を見たこともない自衛隊や“海猿”の隊員みんなにも、他国や自国の人々を殺すような愚行をさせてはいけない。

以前なら、抗議活動などを行う人々のことは、一歩どころか百歩も引いた位置から漫然と傍観するだけでした。団体行動が苦手な私としては、その主張に共感することがあっても、ああいうのは、ちょっとねぇ…と敬遠していたのです。

でも、辺野古の問題に対しても、国政に文句を言いながら眺めているだけでは何もしていないのと同じ。「何かしなくちゃ…」と言っているうちに私の命なんて簡単に潰(つい)えてしまうから、まずは調べて書いて発信することから始めます。

映画の公式サイト
●『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』
http://ikusaba.com/

●『戦場ぬ止み』全国共通特別鑑賞券1,400円
http://tongpoo-films.shop-pro.jp/?pid=89415132
(東風 Online Shop ←配給会社「東風」の通販ショップ)
※お買い上げ1,001円以上なら送料は無料。代金引換の場合は手数料500円が加算。

オール沖縄からオールジャパンへ。全国からの支援が続々と集まっているそうです。
●「沖縄の未来を拓く」辺野古(新基地阻止)基金
・辺野古基金設立趣意書
http://okinawakenroren.org/kenroren/torikumi/kikinsyuisyo.html
・辺野古基金の振込先
http://okinawakenroren.org/info/kikinfurikomisaki
(※以下、敬称略)
・「辺野古基金」運営委員会(委員長:新里米吉)
・共同代表
沖縄県内:宮城篤実(前・嘉手納町長)、呉屋守将(建設・流通・観光サービス業「金秀(かねひで)」グループ会長)、平良朝敬(観光サービス業「かりゆし」グループCEO)、長浜徳松(「沖縄ハム総合食品(オキハム)」会長)
沖縄県外:宮崎 駿(アニメ映画監督)、鳥越俊太郎(ジャーナリスト)、佐藤 優(元外務省主任分析官・作家/お母さまが沖縄県出身)、菅原文子(俳優の故・菅原文太の奥さま)、石川文洋(報道写真家/沖縄県出身)

共同代表って何人いてもいいんですよね? 沖縄にゆかりのある有名な皆さ~ん、ぜひとも名乗りを上げていただけませんか? もしくは周りに沖縄を支援する著名な方々がいらしたら「共同代表になってよ~!」と勧めてみてはいかがでしょ?

寄付集めの旗振り役、宣伝・広報担当として大切なんですよ。有名人の一言は広浜千絵の1万回の叫びより影響が大きいから。沖縄県を代表する、たくさんの芸能人の皆さんとか、ないちゃーで沖縄へ移住した宮本亜門さんは? 沖縄に別荘をもっている著名人の方々は?

あ、所属事務所がウルサイのかもね~。欧米では芸能人も政治的な立場や意見を明確にする人が多く見受けられますが、日本はそのへんが難しいようですねぇ。それでも自ら動かなければ何も始まらない。

[21日の追記]
「辺野古基金」は4月9日に設立を発表。5月中旬に’15年度の予算(運営基金や積立金/来年3月末までの寄付目標額)として3億5千万円を計上。この時点で寄付は1億8,500万円を超えており、その7割は県外からだったそうです。
5月20日時点での寄付額は1万8791件、2億5,355万2,928円。「ヘリ基地反対協議会」「沖縄建白書を実現し未来を拓ひらく島ぐるみ会議」の2団体へ支援金を送ることが決定。

[このブログ内の関連記事]

●23日から先行上映、辺野古の今を伝える『戦場ぬ止み(いくさばぬ とぅどぅみ)』。(2015年5月19日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-19

●公開予定の劇場リスト:映画『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』(2015年5月21日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-21

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辺野古の今を伝える『戦場ぬ止み(いくさばぬ とぅどぅみ)』、23日から先行上映。 [沖縄&琉球國]

沖縄県 名護市 辺野古(へのこ)地区。
基地の移転問題で全国的に、いえ世界的に
知られるようになった地名ですね。

日本政府は「普天間基地の代替施設」と言っていますが、
実際には機能がさらに強化された
最新のアメリカ軍基地が計画されているそうです。
・大型揚陸艦の接岸が可能な巨大な軍港の建設。
・オスプレイ100機以上の配備。
・アメリカ海兵隊の新たな出撃地となる。
・米軍施設「キャンプ・シュワブ」「辺野古弾薬庫」が隣接。
・ジュゴン等の稀少な生物が棲む美しいサンゴの海なのに、
埋め立て工事用の巨大なコンクリートブロックを沈める。

現在、日本にあるアメリカ軍の基地・専用施設の
実に「73.8%」が沖縄県に集中しています。
たとえ普天間が辺野古へ移り、嘉手納以南が返還されようとも
「73.1%」が沖縄にそっくり残る。
つまり、沖縄県の中で移動させるだけでは
県民の負担はほとんど減らないというわけです。

グーグルの地図で「キャンプ・シュワブ」の位置を見ようとして
改めて気づいたのですが、県内の濃いグレーの部分は全部、
アメリカが利用している土地なんですよね。
https://www.google.co.jp/maps/place/Camp+Schwab/@26.4524816,128.0044603,10z/data=!4m2!3m1!1s0x0:0x6884bc9740d5c1e5
あちこちの濃いグレーの部分を拡大して見ると、
さまざまな施設の名称もわかります。
しかも、アメリカ軍は地面だけじゃなくて
その上空も占有しているのです。


辺野古の大浦湾では船やカヌーに乗って抗議活動する人々を
海上保安庁の船が包囲し、拘束しようとしたり罵声を浴びせたり。
私は海上保安官を描いた漫画をドラマ化した『海猿』を観て、
ミーハー気分で「カッコいい!!」と思っていましたが、
辺野古では、その屈強な“海猿”の皆さんが
武器も持たぬ人々を押さえ付けようとしている……。
ゾッとしました。海猿に、ではなく日本政府の暴挙に対して。
政府は機関砲を装備した大型巡視船まで出動させたそうです。
美しいサンゴの海を守りたいと言っている人たちは
国の敵なんですか?

陸地でも工事を阻止すべく座り込みを続ける人々がいます。
80代の“おばぁ”が工事車両を前に
「私を死なせて通ってみなさい」
と声を上げる。
苛酷な沖縄戦を生き延びた人に、
なぜこんな言葉を言わせねばならないのか。

抗議する人々と現場で向き合うのは
沖縄県警の機動隊や民間の警備会社に勤める人たち。
互いの立場を痛いほどにわかる県民同士が
対立を強いられるのは、
抗議活動をする自分たちの親族や友人・知人に
基地で働く人々もいるという複雑な事情と同様です。


こうした辺野古の現実を描いたドキュメンタリー映画が
今週末から公開されます。

●『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』公式サイト
http://ikusaba.com/
※予告編も観られます。

【製作スタッフ】
監督:三上智恵、撮影:大久保千津奈、ナレーション:Cocco
音楽:小室 等、演奏:坂田 明(Sax / Clarinet)、渡嘉敷祐一(Dr)、佐久間順平(G)、竹田裕美子(Key)、向島ゆり子(Violin)
題字:書老人善隆
プロデューサー:橋本佳子・木下繁貴、監督補:桃原英樹
・映画『戦場ぬ止み』Facebookページ
https://www.facebook.com/ikusaba.movie
・映画『戦場ぬ止み』Twitter
https://twitter.com/ikusaba2015
・監督の三上智恵さんのTwitter
https://twitter.com/chiemikami


当初、劇場公開は7月の予定だったそうですが、
「一日でも早く多くの人に観てほしい」という
三上監督をはじめ、製作スタッフの願いを受け止めて
『ポレポレ東中野』での緊急先行上映が決まったとのこと。
さすが本橋さん!

このミニシアターは
“昭和の街”「東中野ムーンロード」のすぐ近所で、
オーナーの本橋成一(もとはし・せいいち)さんは
地元で生まれ育ったドキュメンタリーの写真家・映画監督です。

5月23日(土)~
●「ポレポレ東中野」
http://www.mmjp.or.jp/pole2/
・上映16:15~(1日1回のみ)
・5/23(土)&5/24(日)上映後に三上智恵監督の舞台挨拶を予定。
・各日10:40から当日の整理番号を劇場窓口で発行(複数の整理番号の受け取りも可能)。その際、入場料金の支払い、または人数分の特別鑑賞券の引き替えを行うこと。
・上映開始15分前の16:00から整理券の番号順に入場。
・全席自由。座席数に限りあり。満席の場合は入場できないので、整理券の引き替えはお早めに~!
・チケット:当日一般1,800円 大学・専門学校生1,500円 高校・中学生1,000円 シニア1,200円

オトクな前売り券は通販で入手できます。
●『戦場ぬ止み』全国共通特別鑑賞券1,400円
http://tongpoo-films.shop-pro.jp/?pid=89415132
(東風 Online Shop ←配給会社「東風」の通販ショップ)
※送料は無料(お買い上げ1,001円以上なら無料だそうです。
エライ! 代金引換の場合は手数料500円が加算)。


[本日のオマケ]

本作品の配給会社の公式サイト。
●「東風(とうふう)」(新宿区 新宿)
http://www.tongpoo-films.jp/
・ドキュメンタリー作品の紹介ページ
http://www.tongpoo-films.jp/films.html

●「ポレポレ東中野」
http://www.mmjp.or.jp/pole2/
3度目のアンコール上映中、5月22日(金)まで。
・『圧殺の海-沖縄・辺野古』(三上監督の前作)
http://america-banzai.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

6月上旬まで上映中。
・『アラヤシキの住人たち』(本橋監督の最新作)
http://arayashiki-movie.jp/
長野県の山あいにある茅葺きの家「アラヤシキ(新屋敷)」で暮らす
「真木共働学舎」の人々の1年。

本橋監督がチェルノブイリ事故で被災した村に取材した作品。
美しい映像で深く印象に残りました。音楽担当は坂本龍一さん。
・『アレクセイと泉』(ベルリン国際映画祭受賞作)
http://movies.polepoletimes.jp/alexei/
予告編
https://www.youtube.com/watch?v=mWt5N10qRXo

劇場は地階で、1階には、くつろげるカフェも。
●「ポレポレ坐」
http://za.polepoletimes.jp/cafe/

映画の帰りに、ぜひお立ち寄りくださ~い。
●“昭和の街”「東中野ムーンロード」
http://moonroad.jp/
金曜の夜は「マ・ヤン」のカウンター内に私もおります~♪
http://mayan.sp.land.to/

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[このブログ内の関連記事]
●うちなーぐちの『戦場ぬ止み』という映画のタイトル、どういう意味ですか?
(2015年5月20日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-20
●公開予定の劇場リスト:映画『戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)』
(2015年5月21日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-05-21

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「法政大学沖縄文化研究所」の今春の講座の日程が出ましたよ~♪ [沖縄&琉球國]

私は昨年の後期に、せっせと通った講座です。
とは言え、後期でも前半だけで
後半は仕事やら何やらで行けずじまい(涙)。

この講座は基本的には学生対象なので、
会場には学生もたくさんいますが、
スマホをいじったり居眠りしたりする姿もチラホラ。
ま~、自分の学生時代を振り返れば
他人様(ひとさま)のことは何も言えないんですけどね~、
眠っちゃうともったいない!と確信できる
非常に有意義な時間が過ごせました。
講師の先生方も熱心で、本当にありがたいと思います。

60~70代かな?と思われる年配の受講者も多いのですが、
皆さん、とても真剣に集中している様子。
社会人になってから大学のキャンパスで学べる上、
一般の我々の受講料は無料なんですよ~。

ただし、金曜の午後なので、
お勤めの人は会社を抜け出して行く、なんて難しいですね。
ネット配信してもらえると、
私も行けなかったときに助かるのになぁ。

ともあれ、沖縄に興味のある方や民俗学の好きな方は、ぜひ♪
沖縄に関する知識が多面的に深められます。

今週の金曜からスタートですよ~!
(先週は学生向けのガイダンスだった模様)。


■法政大学沖縄文化研究所
2015年度 総合講座「沖縄を考える」春学期日程

日時:金曜日 15:10~16:40
場所:法政大学 市ヶ谷キャンパス 外濠校舎6F
「さったホール」

【4月】
17日 「沖縄を考える」入門/大里知子
24日 普天間・辺野古と「日本」の安全保障
―東アジアの政治変動の文脈から考える―/遠藤誠治

【5月】
1日 戦後70年の沖縄と「島唄」の役割/宮沢和史(ゲスト:大城クラウディア)
8日 沖縄の記憶を記録する 1/須藤義人
15日 沖縄の記憶を記録する 2/静子・アウエハント、須藤義人
22日 宮古の祭祀と現状/上原孝三
29日 琉球漆器「東道盆 -若手工芸士の挑戦-/宮島さおり

【6月】
5日 沖縄の歌と共同体の暮らし/松村 洋
12日 沖縄とアジア ―沖縄現代史の一つの試み―/若林千代
19日 体験的オキナワ論 -「本土」留学生がみた沖縄-/毛利孝雄
26日 沖縄近代法について/宮平真弥

【7月】
3日 琉球の恋歌/前城淳子
10日 「絵引」から見る南島民俗の世界/小熊 誠
17日 沖縄古典音楽とベルカント唱法/宮城里美

※内容や講師は変更となる場合もあります。


[このブログ内の関連記事]
●「沖縄文化研究所」の総合講座「沖縄を考える」の受講(無料♪)を始めました!
(2014年9月25日付)
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2014-09-25

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「沖縄文化研究所」の総合講座「沖縄を考える」の受講(無料♪)を始めました! [沖縄&琉球國]

4月下旬、ボクシング&沖縄ファン仲間のMさんが
沖縄に関するシンポジウムの話をSNSに書いていたので、
「そういう情報はどこで入手できるの~?」
と聞いたところ、
「法政大学 沖縄文化研究所(略称:沖文研)」のことを
教えてくれました。

「沖文研」は沖縄が日本に復帰した
1972(昭和47)年7月に設立。
春・秋の学期に分けて定期的に沖縄関連の講座を設けており、
基本的には法大の学部生対象の講義なのですが、
一般の人も受講OKで受講料は無料、
事前の申し込みも不要です。

講座は金曜の午後という時間帯なので、
お勤めの人が参加するのは難しいかもしれませんが、
Mさんは金曜に休暇が取れるときに受講するそうです。
私はフリーランスゆえ平日も休日も関係ないし、
講座の予定表を見ると興味深い内容ばかりなので、
ぜひ行きたい!と思いました。

でも、出不精のためズルズルと延びてしまい……、
ようやく秋学期から参加しようと重い腰を上げたのが
先週の金曜のこと。


会場は市ヶ谷と飯田橋の間にある校舎で、
私は「市ヶ谷」駅から桜並木の道沿いを歩いていったのですが、
その道をたどるのは30年ぶりだったこともあり、
知らない建物ばかりとなっていました。

あ、「世界文化社」って、ここにあったんだっけ~?
なんて思いながら歩けど歩けど
予想以上に遠くて、なかなか着かないんですよ~(泣)。
途中で歩くのがイヤになったほどですが、
トシのせいにすると同世代以上から怒られます(笑)。
引きこもり女は日頃の運動不足がたたるんですねぇ。

大学は「超高層タワーの都市型キャンパス」とやらに変身しており、
ずいぶん立派なビル群となっていてビックリしました。
私の記憶にあった「55年館」「58年館」も建て替え中らしく、
工事幕の隙間から見えただけです。
鉄筋コンクリート構造でも学校の施設として
60年近く酷使されてきたわけですから限界なんでしょうねぇ。

講座の会場のあるビルはきれいで、
玄関ホールから学生たちでいっぱい。
そりゃ学校ですから当然なんですけど、私には新鮮な環境です。
シースルーエレベーターやエスカレーターもあります。
若者は階段を使わんのか~ッ!?
私みたいに足腰が弱くなっちゃうよ~(笑)。


会場の「薩埵(さった)ホール」は870人収容だそうです。
入口付近の受付で名前を記入し、講義用のプリントをもらいます。
内部は、さほど奥行きのないステージ+大階段教室のような構造。
座席は前席の背もたれ部分からテーブル板が引き出せます。

秋学期1回目の講座(9月19日/1コマ90分)は
「1950年代の『土地闘争』と現在」と題し、基地問題が中心。
配布資料(A4プリント7ページ分)をもとに
映像も交えた講義でした。
今回担当の鳥山 淳さん(沖縄国際大学 准教授)は
特に話し上手という先生でもなかったのですが
(↑失礼でスミマセ~ン)、
真剣に沖縄のことを憂慮していらっしゃる様子が窺われ、
お話の内容も知らないことが多かったので、とても有意義でした。

春学期も途中からでも参加すればヨカッタ…(涙)。

沖文研の講座は、以前なら資料代として
500円程度を徴収していたようですが、今はプリント代も不要。
学生諸君はレポート提出が義務づけられているようでしたが、
一般人は終了後に講座の感想を書くアンケートの提出だけ
(それも任意)。

全国の大学は少子化で学生数が減っているため、
有料の社会人講座に注力するところも多くなっているのですが
(法大にも社会人向けの
「エクステンション・カレッジ」という講座があるものの
今年は学生限定だとか)、
充実した内容の講座が、こうして無料で受講できるというのは、
本当にありがたい~!!と思いました。

駅へ戻る道すがら、学生たちのあとをトボトボ歩くうちに、
「この若さのときに、なんでちゃんと勉強しなかったんだろ?」
と思った途端、足が止まり、涙がこみ上げそうになりました。
まぁ完全に、だらしない自分のせいなんですけど、
あまりにも情けなくなってしまい……。

でも、過去は取り戻せないし、戻りたくもありませんしね。
記憶力はすっかり衰えつつありますが、
まだまだ出掛けて学ぶことだけはできる。
だから、チャンスがあるときには活かさないと~!

好きなことや興味の深いジャンルの学習は、本当に楽しい!!

―――――――――――――――――――――――――――――――――
●法政大学 沖縄文化研究所
2014年度 総合講座「沖縄を考える」

・日時:毎週金曜15:10~16:40
・会場:法政大学 市ヶ谷キャンパス
外濠(そとぼり)校舎6F 薩埵(さった)ホール
http://www.hoseikyoiku.jp/facilities/sotobori.html
(東京都 千代田区 富士見2-17-1)
・アクセス:
JR総武線・都営新宿線・東京メトロ有楽町線・南北線「市ヶ谷」駅から徒歩10分
JR総武線・都営大江戸線・東京メトロ有楽町線・東西線・南北線「飯田橋」駅から徒歩10分

受講の先輩Mさんも事前にアドバイスしてくれたのですが、
初めて行く場合は時間に余裕をもったほうがいいですね。
ビル内も人込みで混雑しているため、
正面奥の左手にあるエレベーターで6階まで上がり、
会場へ入って席に着くまでにも少し時間が掛かります。

「薩埵(さった)ホール」の名称は
法政大学の創立者の一人で法学者・教育者の
薩埵正邦(さった・まさくに/1856~1897)にちなんだもの。
仏教用語の「薩埵」とは菩薩の意、
あるいは釈迦の過去世(前世)での名前だとか。


【日程・講座内容・講師】
※註:講師の肩書やプロフィールの一部、著書などは私が予習用に調べて追記したものなので、誤りがあるかもしれませんが…(汗)。

[9月]
●19日「1950年代の『土地闘争』と現在」
鳥山 淳(とりやま・あつし/沖縄国際大学 総合文化学部 准教授)
・著書『イモとハダシ――占領と現在(沖縄・問いを立てる)』(社会評論社/2009年)、『沖縄/基地社会の起源と相克―1945‐1956』(勁草書房/2013年)

●26日「衣食住にみる〈沖縄文化〉」
小屋敷 琢己(こやしき・たくみ/琉球大学 教育学部 生涯教育課程 准教授)

[10月]
● 3日「文字文化以前の琉球社会の民俗」
酒井卯作(さかい・うさく/1925年生まれ、民俗学者・「南島研究会」主宰)
・著書『琉球列島における死霊祭祀の構造』(柳田国男賞/第一書房/1987年)、『琉球列島民俗語彙』(第一書房/2002年)、『南島旅行見聞記』柳田 国男・著 酒井 卯作・編(森話社/2009年)、
「柳田国男と琉球―『海南小記』をよむ」(森話社/2010年)

●10日「サイパン戦から南洋群島帰還者会の活動へ」
上運天 賢盛(かみうんてん・けんせい/1931年にサイパン島で生まれ、地上戦で義理の叔父といとこを失う)
・『琉球新報――未来に伝える沖縄戦』
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-227702-storytopic-239.html

●17日「沖縄における環境問題とその対策」
藤田陽子(ふじた・ようこ/琉球大学 国際沖縄研究所 所長・環境経済学 教授)
・沖縄から発信する「新しい島嶼学」
http://www.sof.or.jp/jp/news/301-350/323_3.php

●24日「琉歌の世界」
ヤナ・ウルバノヴァー(スロバキア出身、法政大学 大学院 日本文学専攻)

[11月]
● 7日「これが沖縄の生きる道」
宮台真司(みやだい・しんじ/社会学者・首都大学東京 教授)、仲村清司(なかむら・きよし/作家・沖縄大学 客員教授)
・仲村清司ブログ
http://nakamura.ti-da.net/

●14日「『琉球独立論』をめぐって」
新川 明(あらかわ・あきら/1931年生まれ、沖縄研究家・「琉球民族独立総合研究学会」発起人)
・著書
『新南島風土記』(毎日出版文化賞/岩波書店/1978年)
・琉球民族独立総合研究学会
http://www.acsils.org/
・抗議声明(PDF文書/※短縮URL→クリックしてダウンロード)
http://urx.nu/cgS1
・映画『スケッチ・オブ・ミャーク』公式サイト
http://sketchesofmyahk.com/

●21日「沖縄『建白書』の思想的系譜」
比屋根 照夫(ひやね・てるお/1939年生まれ、琉球大学 名誉教授)
・著書『近代日本と伊波普猷』(三一書房/1981年)、『自由民権思想と沖縄』(研文出版/1982年)、『近代沖縄の精神史』(社会評論社/1996年)、『戦後沖縄の精神と思想』(明石書店/2009年)
※建白書:政府や上役などに対し、自分の意見を公的に述べた文書(例:明治時代、自由民権運動の一環として国会開設を求める建白書を提出)。沖縄県では2013年にオスプレイの配備撤回と米軍普天間飛行場の県内移設断念を求めて全41市町村長による建白書を政府に提出。

●28日「琉球舞踊」(実演)高峰久枝・美和子(※沖文研の文書は苗字の漢字が誤り?)

高嶺 久枝(たかみね・ひさえ/1956年生まれ、12歳で琉球舞踊家・佐藤太圭子に師事、「琉球舞踊 かなの会」会主)
http://takaminehisae.ti-da.net/
樋口(高嶺)美和子(1982年生まれ、詩人・高良 勉=高嶺朝誠と琉球舞踊家・高嶺久枝の長女、4歳で初舞台、沖縄尚学高等学校・附属中学校 社会科教諭)

[12月]
● 5日「沖縄人にとっての伊波普猷(いは・ふゆう)」
伊佐眞一(いさ・しんいち/1951年生まれ、琉球大学 法科大学院 係長)
・著書『伊波普猷批判序説』(影書房/2007年)

●12日「考古学からみた琉球文化圏の北限」
伊藤慎二(いとう・しんじ/西南学院大学 国際文化学部 国際文化学科 准教授)
・著書『琉球縄文文化の基礎的研究』(アム・プロモーション/2000年)
・伊藤慎二ゼミ
http://www.seinan-gu.ac.jp/kokubun/seminar/ito.html

●19日「沖縄女性作家たちの歩み」
与那覇 恵子(よなは・けいこ/1952年生まれ、東洋英和女学院大学 国際社会学部 国際コミュニケーション学科 教授)
・著書『現代女性文学を読む』(双文社出版/2006年)、『後期20世紀女性文学論』(晶文社/2014年)
※「名桜大学」にも同姓同名の教授がいるが、英語教育専門。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

・沖文研の文書(上記の日程・講座内容など)
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/sougoukouza/2014sougou_aki.pdf
(※PDFファイルが開きます)

●「法政大学 沖縄文化研究所」
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/


[参考サイト]

●「今帰仁(なきじん)村 歴史文化センター」(沖縄県今帰仁村)
http://rekibun.jp/

●「南風原(はえばる)町立 南風原文化センター」(沖縄県島尻郡)
http://www.town.haebaru.okinawa.jp/hhp.nsf/0/F2374B0A15DE4EEA492575520025804C?OpenDocument

●「沖縄県立博物館・美術館」(沖縄県那覇市)
http://www.museums.pref.okinawa.jp/

●「那覇市歴史博物館」(沖縄県那覇市)
http://www.rekishi-archive.city.naha.okinawa.jp/

●「国立劇場おきなわ」(沖縄県浦添市)
http://www.nt-okinawa.or.jp/

●「沖縄県平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)
http://www.peace-museum.pref.okinawa.jp/

●「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)
http://www.himeyuri.or.jp/

●「対馬丸(つしままる)記念館」(沖縄県那覇市)
http://www.tsushimamaru.or.jp/

●「沖縄県立芸術大学 付属研究所」(沖縄県那覇市)
http://www.ken.okigei.ac.jp/

●「琉球大学 資料館『風樹館』」(沖縄県中頭郡)
http://fujukan.lib.u-ryukyu.ac.jp/

●「沖縄国際大学 南島文化研究所」(沖縄県宜野湾市)
http://irc.okiu.ac.jp/

●「沖縄大学 地域研究所」(沖縄県那覇市)
http://www.okinawa-u.ac.jp/chiikiken.php

●「佐喜眞(さきま)美術館」(沖縄県宜野湾市)
http://sakima.jp/

●『沖縄タイムス』(沖縄タイムス社/沖縄県那覇市)
http://www.okinawatimes.co.jp/

●『琉球新報』(琉球新報社/沖縄県那覇市)
http://www.ryukyushimpo.co.jp/

●「早稲田大学 琉球・沖縄研究所」
http://www.waseda.jp/prj-iros-waseda/

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