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平滑筋肉腫のKさんの闘病記 22:摘出した肝転移の組織の分析と標本の作製期間について。 [医療・健康&がん関連]

先々週に手術を受けたKさんは
術後すぐに「大塚北口診療所」の梅澤先生へ、
先月のセカンドオピニオンのお礼と共に
手術が無事に終わったことを報告しました。
そして、「また転移した場合の治療方法は、
そのときに、ぜひまた相談させてください」と
お願いもしておいたそうです。

“梅ちゃん先生”からは、
A病院に今回の切除病巣の標本を作製してもらい、
執刀医から大阪の「府立成人病センター」の
高橋先生へ送って分析を依頼し、
今後、もし抗がん剤を使うことになった場合は
Kさんに合う薬剤があるかどうか、
どの薬なら、がんの抑制効果が高いと思われるかなど、
“可能性”を確認してもらってはどうか、
というアドバイスをいただきました。

そこで、Kさんが主治医のB先生に
組織標本(プレパラート)の作製や送付について聞いてみると、
「落ち着いたら。2月、3月頃に。
直接、送るのではなく(Kさんに)取りに来てもらう」
と回答されたそうです。


標本を作るのは、そんなに時間が掛かるのかな?
年明けで病理の先生も忙しいということでしょうかねぇ。
あるいは、A病院の病理科は慢性的な人手不足なのか。

「病理診断科」等のある病院のサイトで
標本の作製日数を明らかにしている所を調べたところ、
●速(すみ)やかに固定・標本作製を行い、手術から3~7日程度で報告を出す。
●手術標本は大きいので、固定・標本作製には数日~1週間ぐらい掛かる。
●検体採取から診断報告まで早くて5日間、平均で1週間。
●病理組織標本を作製する場合、所要日数は1~2週間程度。
などと記してあります。

一般的な病院では臨床検査技師が標本を作製し、
病理医が顕微鏡を覗いて診断を行います。
細胞検査士、臨床病理技術士、電子顕微鏡技術者といった
資格をもつ人たちが在籍する病院もあります。

地方の小さな病院だと
常勤の病理医のいない所もあるのですが、
最近では検査の画像データや電子カルテ等が
インターネットで送受信できるようになったので、
「遠隔画像診断」も可能となりました。
特に山深い地域や離島などで診療にあたるお医者さんや、
そこに住んでいる人たちにとっては心強いことと思います。
東京でも個人のクリニックなら、検査会社へ依頼しますよね。
ネットで検索すると、病理診断センター、検査センター、
病理研究所といった名前の民間会社がたくさん出てきます。


Kさんの通院しているA病院は地元の基幹病院で、
診療科も30近くあり、病床数も都内の大学病院と変わりません。
常勤の病理医3名に非常勤の病理医が15名以上、
検査技師10名、ほかの資格者も数名いるそうで、
とても充実した状況と言えるでしょう。

しかし、よく考えてみると、
病理の先生には院内のたくさんの診療科から
組織や細胞が届いて診断に追われる上、
術中の迅速診断も担当しますよね。
手術で摘出した臓器や組織も調べねばなりませんし、
病理解剖も業務の一つです。
非常勤の先生は交替制でしょうから、
もしかしたら毎日、人手が足りなくて
てんてこ舞いなのかもしれません(汗)。

事実、A病院のサイトには
組織診断が年に1万件以上、細胞診断が1万8千件近く、
術中迅速診断は350件以上、
病理解剖は毎年200件前後で国内最多とあります。
やっぱり……。
病理科のページには
常勤の病理医や研修医の募集も載っています(涙)。

そういう状況をよく知っているからこそ、
B先生も急ぎではない標本を早く作ってくれとは
病理科に頼みにくいので、
「2月か3月に」とおっしゃったのかもしれませんね。

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