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平滑筋肉腫のKさんの闘病記 24:ただいま、肝臓は元気に再生中! [医療・健康&がん関連]

Kさんは1月下旬に、
退院後1回目の診察を外来で受けてきたそうです。
手術で切除した腫瘍の写真を一緒に見ながら、
主治医のB先生は
「問題なく取り切れてます」
と、おっしゃったとか。

薬を飲む必要もなくなり、貧血もないと言われ、
Kさんは免疫力が衰えていないと実感したそうで、
「私ってすごいな~!」
と思ったとのこと。頼もしいですね♪

また、入浴はシャワーだけでなく、
湯船に浸かってもOKと言われたことも
うれしかったそうです。
寒い時季だけに、お風呂でゆったりと温まれるのは
何よりの喜びでしょう。
しばし入院生活を送ると
それまでの日常の当たり前のことが
ありがたく感じられるものですねぇ。


退院後、しばらくシャワーのみと言われたのは、
メスを入れた傷あとが落ち着くまでは
温めて血流を促さないほうが良いということでしょうか~?
とKさんに確認したところ、
「患部は石鹸の泡で洗い、
強めのシャワーでよ~く流してということでした。
接着剤のようなものを使ったかららしいです。
バイ菌が入らないように、しばらくシャワーだけだったのでは?」
という答えが返ってきました。

接着剤って何なの~!?

ハイ、「皮膚表面接着剤」と言って、
もちろん医療行為の専用品です。
外科手術の場合はメスを入れた箇所の真皮を縫合すると共に
皮膚表面接着剤を使うようです。

イラスト入りで、わかりやすく解説されているページ。
●「ジョンソン博士のやさしい医療講座
傷あとを目立ちにくくする治療法」
(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニー)
https://www.jnj.co.jp/jjmkk/general/dr/skin/skin_2.html

●やや専門性が高い内容ですが、詳しく理解しやすい説明文です。
「血漿分画製剤のいろいろ 組織接着剤について」
(日本血液製剤協会
http://www.ketsukyo.or.jp/plasma/fibrin-paste/fib_01.html

ネットで検索してみると、驚くことに
医療用ではない一般の瞬間接着剤を使って
切り傷をふさごうとしたり
歯のかぶせものが取れたのをくっつけようとしたり、
と信じられない話がチラホラ……。
どんな商品でも医療用以外なら
人体には使うなという注意書きがあるはず。
それでも無茶なことをやってしまうバカな人は
傷などが悪化したり、極端なことを言えば死んじゃったりしても
文句は言えませんよね。私は同情もしない。


さて、すこぶる順調に回復しているKさんですが、
右利きで、家事でも右手を使い過ぎるせいか、
「腰の右側あたりが疲れる」
と言っています。
主治医の先生に伝えると
「開腹したのだから」
と言われたそうです。

腰の右側なら、切除した肝臓の裏側あたりではないでしょうか。
でも、肝臓は再生能力のある臓器ですから、
今、せっせと再生している途中ですよね~。
ガンバレ、肝臓!!(笑)。

元々、肝臓の機能が低下している状態だと
切除後も再生ができず、
肝臓が疲弊して肝不全となってしまう場合もあるそうです。
Kさんは肝臓に腫瘍が発生していましたが、
肝臓の機能自体は問題ありませんでした。

肝臓の再生について、
いろんな病院の見解をチェックしてみましたよ。

●「正常な肝臓であれば、手術前の25%程度の肝臓が手術後に残っていれば数ヶ月で再生し、ほぼ元の大きさに戻ります。」
(東京医科歯科大学 肝胆膵・総合外科)
●「肝臓の再生能力はすばらしく、肝予備能が十分なとき肝臓全体の8割近くの切除を耐術し、肝再生能力によりその大きさは1年あまりで元に戻ります。」
(鹿児島厚生連病院)
●「肝臓は高い再生能力をもつ特殊な器官であり、その事象は物語としてギリシャ神話にも登場します。部分肝切除などによる肝障害が起こりますと、肝臓を構成する肝細胞が、あたかも眠りから覚めるように瞬時に増殖を開始し、肝臓組織を再生します。この肝細胞の増殖は一過性であり、再生シグナルに応じた増殖の開始と停止が見事にコントロールされています。」
(九州大学 生体防御医学研究所)
●「肝臓はきわめて再生能力が高い臓器であり、障害の種類や程度に応じて異なる様式で再生することが知られている。例えば、臓器移植などの際に、その一部を外科的に切除すると、残存部分の肝細胞(肝臓の大部分を占め、実質的な機能を担う細胞)が肥大や増殖をすることで、短期間の内に元の臓器の大きさにまで回復することが可能である。」
(東京大学 分子細胞生物学研究所)
●「肝臓は再生する臓器であり,正常な肝臓では約70%までの切除が可能ですが,肝硬変など肝機能が低下している場合は可能な切除量は減ります.」
(富山大学付属病院 消化器腫瘍総合外科)

以下は、スライド形式で解説した講演の記録なので、
説明も短く、わかりやすいと思います。
●第26回「肝寿会」肝臓教室 講演1:肝臓手術の最前線(2013.12.7)
講師:松井恒志(富山大学付属病院 消化器腫瘍総合外科)
http://www11.plala.or.jp/nosan/kanjyukai/kyo26/kyo26-1/kyo26-1.html
上記のページには
「手術後の肝再生は体の大きさに合った肝容積へ回復する。
大きな肝臓を小さな子供に移植すると、
肝臓は体に見合うように小さくなる。」
とも書いてあります。
大人の肝臓を子どもにも移植できるだけでなく、
サイズも自在に変化して適応するとは……。
人体の機能とは、なんて素晴らしいのでしょ~!!


Kさんは主治医の先生に
「今、私の肝臓はどんな状態ですか?」
と聞いてみたそうです。
先生は
「再生してます」
と答えたとか。
Kさんは肝臓あたりが
「時々、ゴロッと動くんですよ」
と言います。
一瞬、え~ッ!?と思いましたが、
肝細胞がイキイキと活発に増殖している感覚なのでしょう。

私も含めて、がん患者・がん体験者は
「増殖」という文字に対し、なんとなくイヤ~な
イメージを持っているんじゃないかと思うのですが、
健康な細胞が増殖するのは喜ばしいことです! 大歓迎!!

Kさんは退院して2週間目に
地元の新聞社主催の講演会に参加するため、
会場まで車で往復したとのこと。
距離にして70kmぐらい離れた場所で、
片道1時間半から2時間のドライブのようです。

運転免許証は持っているだけ、という私なんかより
ずーーーっと運転は慣れていて、お手の物だとは思いますが、
開腹手術から1か月も立っていないのに
同じ姿勢で座りっ放しだなんて
おなかに負担が掛かりそうですよねぇ。
でも、癒着を防ぐためには
ジッとしているより動いたほうが良いそうですよ。

Kさんは別の日にも
国際交流のイベントにボランティアとして参加。
チャイナドレスをカジュアルに愛らしく着こなした写真が
SNSにアップされていて、みんなに大好評でした♪
たくさんのお友達からのエールが続々と届いていて、
とても励みになっているそうです!

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