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「沖縄慰霊の日」に改めて不戦の誓いを刻みつける言葉。 [沖縄&琉球國]

摩文仁(まぶに)にある「沖縄県平和祈念資料館」は、
1975年に設立された前身の「沖縄県立資料館」から数えて
戦後70年の今年、40周年を迎えるそうです。

私が初めて同地を訪れたのは’89年1月下旬のことで、
当時は「沖縄県立資料館」でした。
胸が痛くなるさまざまな展示の続く中、
今も「沖縄戦」という言葉を耳にするたびに思い出すのは、
展示の最後に掲げられていた
壁の一面を使うほど横に長いパネル写真です。

大きく引き伸ばされたモノクロ写真の中には
土にまみれた多くの遺体が折り重なっていました。
私の目の前には、ほぼ全裸に近い女性の体。
戦争によって無残な殺され方をしたのに、
遺骸となっても裸をさらされ続けねばならないのか……。

改築されて立派な建物となった
現在の「平和祈念資料館」へ行ったのは
10年ほど前のことだったでしょうか。
遺骸を写したパネルはもうありませんでした。
展示は何度も入れ替えがあるでしょうし、
その写真が、あまりにも生々しくむごたらしいのと
亡くなった人たちを尊重する念から
展示しないことになったのかもしれません。

でも、あの遺骸の女性は私の記憶に、
「戦争とは、こんな目に遭うことなんだよ」
と無念の思いを刻みつけてくれました。


「平和祈念資料館」のリーフレットにある
「展示むすびのことば」を書き写しました。
以下に転載します。



沖縄戦の実相にふれるたびに
戦争というものは
これほど残忍で これほど汚辱にまみれたものはない
と思うのです

この なまなましい体験の前では
いかなる人でも
戦争を肯定し美化することは できないはずです

戦争をおこすのは たしかに 人間です
しかし それ以上に
戦争を許さない努力のできるのも
私たち 人間 ではないでしょうか

戦後このかた 私たちは
あらゆる戦争を憎み
平和な島を建設せねば と思いつづけてきました

これが
あまりにも大きすぎた代償を払って得た
ゆずることのできない
私たちの信条なのです



[参考サイト]

●「沖縄県平和祈念資料館」
(糸満市 字 摩文仁614番地の1/「平和祈念公園」内)
http://www.peace-museum.pref.okinawa.jp/
・リーフレット(※PDFファイルが開きます)
http://www.peace-museum.pref.okinawa.jp/annai/osirase/image/japanese.pdf

●「沖縄戦デジタルアーカイブ
~戦世からぬ伝言(いくさゆーからぬちてーぐとぅ)」
http://www.okinawatimes.co.jp/sengo70/
第1章:プロローグ ~沖縄戦前夜~
第2章:米軍は読谷を目指した
第3章:沖縄戦デジタルアーカイブ
第4章:新聞でたどる戦後沖縄
(共同制作:沖縄タイムス社、
首都大学東京・渡邉英徳研究室、GIS沖縄研究室)

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