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長倉洋海さんとマスードさんのアフガニスタン「山の学校」 [社会問題&戦争関連]

アフガニスタン山の学校支援の会.jpg

写真家の長倉洋海(ながくら・ひろみ)さん(1952~)の展覧会へ行ったのは、10年以上も前だったと思います。若い頃にドキュメンタリー写真家を目指したアヤネェの知り合いということで写真展に誘ってもらったのですが、当時の長倉さんは黒々としたクシャクシャの髪とクリッとした大きな眼、濃いヒゲが印象的でした。

NHKで長倉さんの番組が放映されると知ってアヤネェにメールで知らせたら、番組終了直後に返信が来ました。

アヤ「ETV面白かったっす。長倉さん、すごいオッサンになってて年月を感じました、私もトシを取ったわけだ」
チエ「良い番組でしたね~。長倉さんの写真には希望の光が宿っていると思いました。でも、ホントにオッサンになったね。でもでも、とてもいい顔!」

他人様(ひとさま)のことは言えないはずのオバチャン2人が、長倉さんの知らぬ所で誠に失礼なメールを交わしておりますが~、すっかり白髪となった長倉さんのアフガニスタンにおける長年の活動を追った、本当に良いドキュメンタリーだったんですよ。

長倉さんはアフガニスタンのソ連侵攻の時代に、解放運動を率いる同じ年のマスードさんと出会いました。「アフガニスタン・イスラム共和国」は周りを6つの国に囲まれ、4つ以上の民族が共生し、公用語も2種類あり、'70年代後半から紛争・戦闘が繰り返されています。

故国に真の平和が訪れる日のために、大切なのは子どもたちへの「教育」だとマスードさんは考え、現地では珍しいという男女共学の小さな「山の学校」を創設。その学校があるのはマスードさんの生まれ故郷で、富士山の倍以上も高い7,470mという山も連なるヒンドゥー・クシ山脈のパンシール峡谷ポーランデ村です。
峡谷とはいえ標高2,780mの山岳地帯で、貧しい家庭の子らが生活を支えるための苛酷な労働も負担しながら学ぶ唯一の場所でした。

2001年9月9日、マスードさんは自爆テロの標的となって暗殺されました。1週間前に48歳の誕生日を迎えたばかりで、彼の亡くなった2日後にはアメリカで大規模な同時多発テロも発生したのです。
マスードさんの願いを受け継ぐため、長倉さんは山の学校への支援を世界へ呼びかけながら、子どもたちの成長ぶりも撮り続けています。

●NHK ETV特集『アフガニスタン 山の学校の記録 マスードと写真家長倉洋海の夢』
http://www4.nhk.or.jp/etv21c/x/2017-09-09/31/23911/2259593/
語り:笹野高史

●アフガニスタン マスードの戦い アフガンの大地を生きる 長倉洋海(アジア文化社)
http://www.asiawave.co.jp/NAGAKURA1.htm

●「もしいま、マスードが生きていたら」
フォトジャーナリスト 長倉洋海氏に聞く(『朝日新聞GLOBE』2017.4.21)
http://globe.asahi.com/worldoutlook/2017042000001.html

マスードさん&長倉さんの活動とは対極のニュースが…。

●「アフガニスタン。アメリカが建てた、誰もいない学校」
アメリカは教育を、アフガニスタンでの戦争の輝かしい成果としている。しかしBuzzFeed Newsの取材で、多くの実体のない学校があることがわかった。
Azmat Khan(BuzzFeed News/2016.6.21)
https://www.buzzfeed.com/jp/azmatkhan/ghost-schools-jp?utm_term=.jkmYVLAbq#.ymXOgYv2x


[関連サイト]
●長倉洋海ホームページ
http://www.h-nagakura.net/

●アフガニスタン山の学校支援の会
http://www.h-nagakura.net/yamanogakko/

長倉さんの詳細プロフィール掲載。
●Fotonoma The Photographer 長倉 洋海(富士フイルム)
http://fotonoma.jp/photographer/2005_06nagakura/index.html

大学時代に熱中した探検部が写真家の原点だとか。
●卒業生メッセージ:長倉洋海さん
同志社を目指す君へ
http://www.doshisha.ac.jp/granddesign/prologue/message08.html

全国でも珍しいアフガニスタン料理店が東中野にあるんですよ~。メニュー豊富で何でもおいしい! 10月21日(土)「“昭和の街”東中野ムーンロード」秋まつりにも出店♪
●「PAO Caravan Sarai(パオ・キャラヴァンサライ)」
http://www.paoco.jp/caravan/index.html
(東京都 中野区 東中野2-25-6)
このビルの9階には「驢馬駱駝(ろまらくだ)」というバー&多目的スペースもあり、長倉さんや高橋和夫さん(中東研究の専門家・国際政治学者・「放送大学」教授)のトークイベントも開催されたことがあるようです(行きたかった~!!)
http://www.paoco.jp/roma/


アフガニスタン ぼくと山の学校

アフガニスタン ぼくと山の学校

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: かもがわ出版
  • 発売日: 2014/10/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



アフガニスタン 山の学校の子どもたち

アフガニスタン 山の学校の子どもたち

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2006/08/01
  • メディア: 大型本



アフガニスタン敗れざる魂―マスードが命を賭けた国

アフガニスタン敗れざる魂―マスードが命を賭けた国

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/04
  • メディア: 単行本



マスードの戦い (河出文庫)

マスードの戦い (河出文庫)

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1992/08
  • メディア: 文庫



その先の世界へ

その先の世界へ

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: クレヴィス
  • 発売日: 2014/10/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



地を這うように―長倉洋海全写真1980‐95 (フォト・ミュゼ)

地を這うように―長倉洋海全写真1980‐95 (フォト・ミュゼ)

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: 単行本



微笑みの降る星

微笑みの降る星

  • 作者: 長倉洋海
  • 出版社/メーカー: クレヴィス
  • 発売日: 2010/01/25
  • メディア: 大型本



シルクロードの子どもたち

シルクロードの子どもたち

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞社
  • 発売日: 2009/09/16
  • メディア: 大型本



はたらく

はたらく

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: アリス館
  • 発売日: 2017/10/17
  • メディア: 単行本


フォトジャーナリスト 長倉洋海の眼

フォトジャーナリスト 長倉洋海の眼

  • 作者: 長倉 洋海
  • 出版社/メーカー: クレヴィス
  • 発売日: 2017/02/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



長倉洋海写真集 Hiromi Nagakura

長倉洋海写真集 Hiromi Nagakura

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 2017/03/31
  • メディア: 大型本



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