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英国ドラマ『ダウントン・アビー』シーズン2の放映スタート♪ [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

20世紀初頭のイギリスの伯爵ファミリーと使用人たちを描いた
TVドラマ『ダウントン・アビー ~華麗なる英国貴族の館~(Downton Abbey)』。
建物や内装、調度品、衣裳を眺めるだけでも楽しい上、
先代の伯爵夫人バイオレット役のマギー・スミスを筆頭に、
皮肉たっぷりのセリフの応酬に期待(!?)しつつ観ておりま~す。

私は海外作品だと吹き替えが嫌いなので字幕専門なんですが、
イギリス英語のニュアンスがわかっていると
グンと面白いんだろうなぁ……と思います。
(日本語訳は相づちを「ウフッ」とか「ウフン」とか訳している箇所があって、
それらだけ場面にそぐわず、ヒジョーに違和感アリ)。

シーズン2の第1話は
地元の会合&飲み会へ出掛けていて観られなかったので、
ネットで探したら英語サイトの動画が見つかりました。
セリフは理解できないけれど
第2話への繋がりを少しでも知りたいから、とりあえず視聴。

TV番組の場合、見逃すたびに
「録画できるプレイヤーを処分しなかったら…(涙)」
と、チラッとは後悔するのですが、
どうしても放映時間に観たいんですよ~、私は!
それに私の性格からして、いったん録画を始めると、
観ないままの膨大な量のストックが
必ず発生して収拾がつかなくなる、
ということが、長年の自分との付き合いで
十二分にわかっているわけです(苦笑)。


さてさて第1話ですが、
第一次世界大戦(1914~1918年)が勃発してしまい、
登場人物の何人かも戦線へ送られました。
伯爵家がスポンサーである病院にも負傷者があふれています。

伯爵は屋敷内のサロンで
病院に対する寄付を募る音楽会を主催しました。
弦楽六重奏による曲は『愛の挨拶』。
これはイギリスを代表する作曲家エルガーの作品だけに、
いかにも戦時中らしい選曲とも受け取れます。

でも、とても優美でロマンティックな曲調なのは、
エルガーが奥さんとなる女性との婚約時に贈った曲だからとか。
奥さんはエルガーより身分の高い8歳上の女性で、
周囲の反対を押し切って結婚したそうです。
『ダウントン・アビー』にも身分格差の恋のエピソードがありますから、
それも踏まえた上での選曲?
と考えるのは、うがち過ぎでしょうかねぇ(笑)。

ところで、音楽会の最中に
下僕の一人へ白い羽根を渡す女性たちがいて、
怒った伯爵に追い払われる場面があるのですが、
その理由がわからなかったので
白い羽根とは何を象徴するのか調べてみました。

羽根の形は共同募金の赤い羽根の白バージョンで、
第一次世界大戦の初期のイギリスには
愛国運動を行う女性たちがいて、
出征していない男性の胸に
無理やり白い羽根をつけて回ったそうです。
白い羽根とは“臆病者”の象徴だとか……。

うーーーむ。
当時の男性ならプライドがズタズタになったでしょうね。
でも、現代なら
「戦争には絶対に行かない! 断固として協力しない」
という意志表示として
自発的に白い羽根を胸につけるのもいいかも、と私は思います。
臆病者とののしられてもいいんです。
私は何があっても戦争には協力しない。絶対に反対!!
戦争で殺されるなら、がんで死ぬほうがずっとマシです。

ところで×2、
音楽会に出席した男性たち(使用人以外)は
真っ赤&黒の燕尾服を着ていました。
戦時中なのにド派手な~。なぜ???

イギリスの伝統的な王室系ファッションと言えば
デザイナーのハーディ・エイミスの名が浮かびますが、
そこのサイトを見てもわかりませんでした。
白い羽根のように当時だけの意味合いがあるのかな。


今月中旬にはドラマに関連する
ドキュメンタリー番組も放映される予定です。
●『「ダウントン・アビー」の舞台 ハイクレア城の秘密』
12月14日(日)16:00~17:00(NHK総合)

ドラマに登場する伯爵家の屋敷は
ロンドンの西方に実在するお城で、
ヴィクトリア朝に建造され、
約1300年もの歴史を有する「ハイクレア城」。
現在も第8代カナーヴォン伯爵夫妻と
20人ぐらいのスタッフが居住しているとか。

この城で生まれた第5代カナーヴォン卿は
古代エジプトのツタンカーメン王の墓を発掘した
考古学者ハワード・カーターのスポンサーだったそうです。

「ハイクレア城」の敷地面積は
シーズン1の第1話を観たときから、あまりにも広大なので
「東京ドーム」だと何個ぐらいかなぁと思っていたのですが、
ネットでは確かな情報が見つかりませんでした。

【追記】
後日、ドキュメンタリー番組を観たら、
カナーヴォン伯爵が「敷地は20km2」と説明していました。
東京23区でたとえると、
最も面積の小さい台東区が10.08km2ですから、
その倍の広さが伯爵家の敷地に相当するわけですね~。ひゃ~!!

でも、公式サイトで確認すると「1,000エーカー」と書いてあります。
1エーカー=約40a(アール)
1,000エーカー=約4万a
1a=100m2=約30.25坪
4万a=400万m2=4km2=約121万坪

あれ~? 伯爵が正しいとすると20万aでは???
1km2=1,000,000m2=100ha=10,000a
20km2=20,000,000m2=2,000ha=200,000a=約605万坪

全然ちがうんですけど、どうなっているんでしょ~?
算数のわからない私に計算させないでください。
アタマが痛くなってきました~(泣)。

ちなみに「東京ドーム」の面積は46,755m2=約4.7haだそうです。


NHK総合ではシーズン3の放映も決定しているようです。
本国イギリスではシーズン5まで放映。
来年も楽しみが続きます~♪♪


[本日のオマケ]
●「HIGHCLERE CASTLE(ハイクレア城)」
http://www.highclerecastle.co.uk/
(※英語のサイトです)。
敷地の全体がわかる地図。
http://www.highclerecastle.co.uk/about-us/walks-within--near-the-estate.html

英語のサイトですが、『ダウントン・アビー』の主な出演者の
ドラマ衣裳と現代の服を着た写真が並んでいます。
意外に若いのね~!という女優たちもいてビックリ。
●『This Is What The 'Downton Abbey' Cast Looks Like Out Of Costume』
(「HuffPost TV」)
http://www.huffingtonpost.com/2014/02/10/downton-abbey-costumes_n_4747517.html

英語が好きならスクリプト(脚本)を読むのも面白いかも!
イギリス英語独特の表現などを知るのも楽しそうですね。
スクリプトブックはペーパーバックですが
カラー写真も多い上、脚本だけでなく
具体的な場面解説も載っているようです。
でも、ちょっと高いなぁ……。

Downton Abbey Script Book Season 1

Downton Abbey Script Book Season 1

  • 作者: Julian Fellowes
  • 出版社/メーカー: William Morrow Paperbacks
  • 発売日: 2013/02/05
  • メディア: ペーパーバック



Downton Abbey Script Book Season 2

Downton Abbey Script Book Season 2

  • 作者: Julian Fellowes
  • 出版社/メーカー: William Morrow Paperbacks
  • 発売日: 2013/12/23
  • メディア: ペーパーバック



『ダウントン・アビー』はテーマ曲も気に入っているのですが、
サウンドトラックCDについては検索しても
どれが正規版なのかわかりませんでした~。
そのうちマトモなものが出るでしょう。

●ハーディ エイミス(HARDY AMIES)公式サイト
http://hardyamies.com/
Webサイトも、さすがにデザイン性が高く
洗練されたつくり。

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寝込んでいるときはドラマ三昧! というわけで『チャングム』4回目の視聴中。 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

発熱直後は16時間ほども爆睡し、
我ながら、よく眠れるなぁと半ば呆れていたのですが、
微熱ぐらいだと何かしたくなるんですよね。
かと言って仕事には身が入らないし、
文字を読むだけでも目が疲れる……というわけで、
テレビやネットのドラマを観続けていました。

しかも! 素晴らしいタイミングで
(風邪引き中の私にとっては、ですけどね)、
このところ、ネットの無料動画「GYAO!」で
『宮廷女官チャングムの誓い』が放映中なんですよ~♪♪

全編を通して観るのは4回目ですが、
相変わらず1話ごとに号泣しております~。
次の展開を知っているにもかかわらず、泣かされてしまう。
それは名監督をはじめ、脚本や演出の素晴らしさもありますが、
ベテラン俳優陣の凄味ある演技力のたまものだと思います。

本の名作には再読の楽しみがあるのと同じく、
映画やドラマも感銘を受けた作品は
何度、観ても新たな発見がありますよね~。

私の場合、韓流ドラマは
シリアス系の時代劇しか観ないのですが、
当初、『チャングム』にハマったのは
やはり自分の最も興味のある料理の場面でした。
時代劇と言ったって創りものですから、
史実に基づくかどうかなど私にはどうでもよくって~、
ただただ食材の種類や調理法に調理道具、
器、盛り付け、食事のマナーなどを知るのが面白かったのです。

『チャングム』の場合は
後半に医女となりますから、
漢方や生薬の種類、昔の医術に関するエピソードも
非常に興味深いものでした。
それらも「食=命」と密接な関係がありますしね。

4回目の今回は
チャングムの親友ヨンセンのことが鬱陶しく感じます(笑)。
以前までは可愛い女性だなぁと思っていたのですが、
依存心が強く、何かあるごとにパニックになって泣きわめき、
親友チャングムの手助けにもなっていないような印象で、
彼女が出てくるたびにイライラするんですよ~!
これは私の心境の変化なのか、はたまた更年期障害のせいか!?

ところで、『チャングム』は
韓国で最初に放映されたのは2003年だそうです。
もう10年以上前の作品なんですねぇ……しみじみ。

私の大好きなハン・ペギョン(韓伯榮)こと
ハン尚官(サングン)様を演じた
ヤン・ミギョン(梁美京)さんは最近どうしているのかな~?
と調べてみたら、現在、NHKで放映中の
『太陽を抱く月』のヒロイン・ヨヌの母役で出演しています。
(※11月23日で終了)

私はヤン・ミギョンさんを観るだけのために同番組を観はじめました。
(ストーリーや若手の出演者には興味ナシ~)。
彼女は韓国の「仁徳(インドク)大学」という所の
放送芸術学科の教授や
日本の「長崎ウエスレヤン大学」の客員教授も担っているそうで、
福祉に関する活動も積極的に行っているとのことです。
ハン尚官のイメージそのものですねぇ。

もう一人、『チャングム』で忘れちゃいけないのは
嫌われ役を大熱演したチェ・ソングム(崔成今)尚官の
キョン・ミリ(甄美里)さんですよね!
2人の尚官の料理対決だけではなく、
全般的な演技の競演がなければ
あのドラマの面白さは全く違ったものとなっていたはずですッ!!

キョン・ミリさんは最近、テレビ東京系列で放映中の、
『ホジュン ~伝説の心医~』という時代劇に登場しています。
その役柄が、まるで『チャングム』のカン・ドックの妻で
チャングムの養母役のクム・ボラさんのように、
気の強い庶民のアジュンマ(オバサン)。
ダンナの尻を叩き、オカネが大好きながらも人情味もあって……
というコミカルな感じで、表情も全然ちがうし、
発声もチェ尚官のときより2トーンぐらい高い印象。
私は非常にビックリしたのですが、
それだけ演技の幅が広いということですよね。すごい人だなぁ。

ほかに好きになった俳優は、
長官と呼ばれていた宦官(かんがん/去勢された高官)役の
シン・グク(申國)さんです。
この人の笑顔を観るたびに、癒される~[黒ハート]という感じでした。

それと、忘れてならない名優は、
水剌間(スラッカン)の最高尚宮(チェゴサングン)
チョン・マルグム(丁末今)役のヨ・ウンゲ(呂運計)さん。
ユーモア豊かで歌もお上手、慈愛に満ちた人であると同時に
不正は絶対に許さない正義感の持ち主という役柄。
そのセリフは、いろんな示唆に富み、
なるほどな~と勉強させられるばかりでした。

それで、ヨ・ウンゲさんの近況は?と調べてみたら、
『チャングム』出演の6年後、’09年の5月に
肺がんでお亡くなりになっていました。享年69。
’07年に腎臓がんの手術を受けたのが、肺に転移したそうです。
私と同じ“がん友”だったのだということがわかりましたが、
亡くなっていたとは……(号泣)。

ほかにも『チャングム』の主要な俳優陣の近況を調べてみると、
悪役の黒幕を演じたオ・ギョモ(呉兼護)役の
チョ・ギョンファン(趙卿煥)さんも
’12年10月に肝臓がんで亡くなっていました~(涙)。享年67。
憎たらしい悪役ぶりで、存在感に圧倒されました。

もっともっと活躍してほしい方々が、
がんで倒れるのは仕方のないこととはいえ、悲しい限りです。
調べなきゃ良かったよ~。知りたくなかった~。

日本の俳優でも、大好きだった
蟹江敬三さん、山田辰夫さんが胃がんで、
深浦加奈子さんがS字結腸がんで亡くなりました。
がんじゃないけど大滝秀治さんも死んじゃってツライ~(泣)。

私は基本的に脇の人たちが誰かということを
基準にして映画やドラマを観るので、
主役で華があって一般受けはするかもしれないけど、
演技はイマイチ、滑舌も悪いという若手には
興味が全く湧きません。

だからこそ、好きな俳優たちがいなくなっていくと、
自分の生きている楽しみもなくなっていくな~と思うのですが、
映像にその姿を残している人たちなら、私が死ぬまでにも
画面で何度でも会えるんだね、と思えば、
それだけが唯一の救いですかねぇ……。しくしく。

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「難民映画祭」開催。都内は10月11日(土)~19日(日)上映。 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

ネット上を徘徊していて偶然、見つけたのが「難民映画祭」というイベントの告知。2006年から毎年、今頃の時季に開催されているようです。全然、知りませんでした~。

迫害や紛争によって住む所を失った難民・避難民と呼ばれる方々は、世界各地に3千万人以上もいるそうです。映画祭の主催は「国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所」で、難民問題を広く知らせると共に、理解を深めることを目的としたもの。

これまでに上映された作品のリストを確認してみたら、映画館やDVDで観た作品が3本だけありました。いずれもズシリと重く深い印象が残っている作品ばかりです。

アメリカ軍のイラク攻撃とクルド人問題を描いた
『亀も空を飛ぶ』
(イラン・イラク・オーストリア・フランス/2005年)

ボスニア・ヘルツェゴヴィナ内戦による悲劇を伝える
『サラエボの花』
(ボスニア・ヘルツェゴビナ・オーストリア・ドイツ・クロアチア/2006年)

ソマリア内戦と性器切除の被害女性の訴えを世に知らしめた
『デザート・フラワー』
(ドイツ・オーストリア・フランス/2009年)
http://www.espace-sarou.co.jp/desert/

以上はフィクションの作品ですがドキュメンタリーも多く上映されており、2012年(第7回)には、姉貴分あやねぇのお友達でパレスチナの取材を続けているジャーナリストの古居みずえさんが監督した
『ぼくたちは見た ―ガザ・サムニ家の子どもたち―』(日本/2011年)
http://whatwesaw.jp/
も取り上げられたようです。

●「第9回UNHCR難民映画祭」
http://unhcr.refugeefilm.org/2014/

入場は無料ですが、会場で寄付を募るそうです。こういうときは、いくらぐらいを寄付すればいいんでしょうかね~? フトコロ具合が潤沢であれば、そんな心配も必要ないのですが、何本も観たい場合は、どうするんでしょう。1回につき一般の映画館の料金程度と考えればいいのかな?
こういうシステムは、かえって困惑します~。

上映作品は各回、完全入れ替え制で、入場は先着順。事前に整理券が配布されるそうです。
詳しいことは上記の映画祭のサイトをご覧くださいまし。

東京での10月4日(土)の上映分は終わっちゃいましたが、11日(土)~19日(日)に多くの作品が上映されます。今回は北海道と兵庫県でも開催されるそうで、札幌では12日(日)のみ、西宮は25日(土)・26日(日)。

●上映作品の紹介ページ
http://unhcr.refugeefilm.org/2014/title/
簡単なあらすじに加え、予告編の動画も観られます。それぞれの作品の上映スケジュールも付記。

都内の場合、18日(土)13時の回(会場は千代田区内)で『戦乱前夜に咲いた花 ~地球でイチバン新しい国・南スーダン~』のバリアフリー上映があるそうです。目や耳の不自由な方々のために、日本語での音声ガイドと字幕付き。介助の方々も一緒に入場できます。サポート準備のため、12日(日)までに申し込みが必要とのこと。
詳細は以下のページへどうぞ。
http://unhcr.refugeefilm.org/2014/news/2014/09/000781.php

亀も空を飛ぶ [DVD]

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サラエボの花 [DVD]

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デザート・フラワー [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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『ルパン三世』から派生したアレコレ――TVアニメのリストアップ番外篇 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

(★9月16日付の記事’60年代篇、17日付の’70年代篇の続き)

テレビアニメの『ルパン三世』が初めて放映されたのは1971年10月~’72年3月のこと。小学校の中学年だった私には「オトナのマンガだ~」というイメージのみ。2作め(1977年10月~’80年10月)の頃は中高生で、ほかの子ども向けアニメは観なくなっていましたが、『ルパン』だけは欠かさず観たと思います。

原作は『週刊 漫画アクション』(双葉社)に’67年から連載されていたそうですが、私はコミックスを中学時代に読み、アニメとの違いにビックリしました。漫画のほうは外国の作品のようなタッチで、暴力的あるいは性的な描写もふんだんでしたから。
原作者のモンキー・パンチ(本名は加藤一彦)によれば、アメリカンコミックと『トムとジェリー』の影響が大きいそうです。

アニメではルパンを演じた山田康雄の「ふ~じこちゃん」という声が忘れられません。最初は広川太一郎をキャスティングしていたそうで、彼は『あしたのジョー』のカーロス・リベラや『宇宙戦艦ヤマト』の古代 守のような二枚目と、『ムーミン』のスノークという飄々(ひょうひょう)としたタイプも自在に演じ分けられる器用な人ですが、山田ルパンとは全然ちがうものになったでしょうねぇ。

山田康雄は62歳で亡くなるまで24年間、ルパンを演じ続けました。「軽妙洒脱」という言葉を体現した人、という印象があります。

私はピストルを持った次元大介のファンでしたが、演じた小林清志は『巨人の星』でも私の好きだったオズマの声。というわけで、自分好みの男声の傾向がわかった次第(笑)。

石川五ェ門(原作では「五右ェ門」と表記)の声は大塚周夫(ちかお)で、『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男や『美味しんぼ』の海原雄山などの声も。この方の伯父さまは高名な彫塑家の朝倉文夫で、「周夫」と名付けたのも朝倉だとか。朝倉文夫の娘の舞台美術家・朝倉 摂(せつ)とは、いとこなんですね~。周夫の長男はブラック・ジャックの声の大塚明夫だそうです。

朝倉文夫の自宅だった家は美術館として公開されています。先だってSNS友達も訪れたそうで、気に入ったとコメントしていました。2階から眺める中庭が、とっても良いんですよ~。と言っても、私が以前に行ったのは25年ぐらい前の話なんですが(汗)。

谷中周辺の散策がてらにオススメ♪
●「台東区立朝倉彫塑館」(東京都台東区)
http://www.taitocity.net/taito/asakura/

五ェ門の声は2作めから井上真樹夫に替わりました。『巨人の星』の花形 満でお馴染みの人です。

峰 不二子の「ルパァ~ン♪」も色っぽかったですね~[黒ハート]
初代は二階堂有希子(柳生加津子)で、俳優・柳生 博の奥さん、園芸家・柳生真吾のお母さん。

柳生ファミリーは標高1,350mの場所で雑木林の手入れをしながら、レストラン・ギャラリー・ステージ・ガーデンショップを運営。
●「八ヶ岳倶楽部」(山梨県北杜市)
http://www.yatsugatake-club.com

2代目の不二子は増山江威子。キューティーハニー(初代)やバカボンのママの声の人です。

“銭形のとっつぁん”こと銭形警部を演じたのは納谷悟朗で、『宇宙戦艦ヤマト』の艦長・沖田十三の声も。銭形警部の帽子&トレンチコートというファッションは、アメリカの刑事漫画のディック・トレイシーがモデルだそうです。

外国製のいろんなクルマが登場するのも魅力でした。「ワルサーP38」と「斬鉄剣」が欲しかったなぁ。

私は映画作品となると、ほとんど観ていません。なんとなくTVアニメとは絵が違う感じがするので。特に宮崎 駿が監督した『カリオストロの城』(1979年)などは、クラリスが、まるっきり“ジブリ顔”。「スタジオジブリ」の作品が嫌いというわけでもないのですが、登場する女性がみんな、ハイジの大きくなったような顔に見えるんですよねぇ。

それとは別に近年の『ルパン』は、不二子の顔がどんどんコドモ化している感じがします。目が大きくなればなるほど童女の顔立ちになっていくのです。
だから私は“アナ雪”も観ませんね~。顔の半分が目というのは少女漫画の王道ですが、“アナ雪”は怖すぎる~。不気味で正視できない(汗)。ディズニーの白雪姫やシンデレラに比べたら、エルサやアナの目は倍の大きさですよ~。
まぁそれが今のトレンドということなんでしょうから、私のようなレトロ女は古い作品だけ観ればいいんですよね。
ネットもDVDもあるから、ありたがい時代に生きております。

ところで、『ルパン』でカッコいいのは音楽も! TVの第1シリーズは音楽家・山下毅雄(たけお)が担当。以下のテーマ曲も作った人です。

・『七人の刑事』(重厚感のある男声のハミング)
http://www.youtube.com/watch?v=07FjJbDva-o
・『プレイガール』(カッコよくて、お色気たっぷり~)
http://www.youtube.com/watch?v=1fMXkvHy4B4
・『大岡越前』(山下毅雄による口笛が印象的)
http://www.youtube.com/watch?v=sf4CqLZhXBU

TVの第2シリーズ以降のほとんどの楽曲を担当したのが音楽家の大野雄二。ルパンのテーマ等を演奏するジャズ系のセクステット(6人編成のグループ)が「Yuji Ohno & Lupintic Five(大野雄二&ルパンティックファイブ)」。「新宿J」でも定期ライブがあるそうですよ。行ってみたいな~。

●「YUJI OHNO」
http://www.vap.co.jp/ohno/

ルパンの「♪真っ赤なバラと~」の歌入りバージョンは一瞬、荒木一郎? 尾藤イサオ? 和田アキ子?という感じの声ですが、通して聴けば、なかなか味のある歌声です。
Pete Mac, Jr.(ピートマック・ジュニア/藤原喜久男)という方で、アフリカ系アメリカ人の父と日本人の母のもと、横須賀で生まれ育ったとか。

●「ルパン三世のテーマ1(ボーカル入り)」
http://www.youtube.com/watch?v=dmWB0IoWXZY

ピートマック・ジュニアは小学4年生のとき、奥の山ジョージの名で今井 正監督の映画『キクとイサム』(1959年)に出演。姉の役は同じ日米ハーフの高橋恵美子(現在は高橋エミというブルースシンガー)、共演は名優・北林谷栄や滝沢 修、宮口精二、東野英治郎のほか、端役で三國連太郎や田中邦衛も参加しているようです。

●「じんけんフェスタしが2010 ふれあいプラスワン/映画は人権を考える身近なツール」(滋賀県庁)
http://www.pref.shiga.lg.jp/feature/10_11/feature02/index.html

ここで、首都圏の皆さ~ん、タイムリーなことに(と言っても私にとってなんですが)、上記の映画『キクとイサム』の上映予定を見つけました!
「生誕100年記念 宇野重吉と民藝の名優たち」という特集の中の1本として上映されます。映画には「劇団民藝」の役者が多数出演していますから、この企画に組み込まれたんでしょう。北林谷栄は祖母役ですが、当時の実年齢は49歳だったそうですよ。

10月12日(日)~17日(金)
「神保町シアター」(東京都千代田区)
99席のミニシアターです。上映時間はバラバラなのでサイトのページの14番をご覧ください。
http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/uno_list.html#movie14

上記の作品も含め、全部で18本。ほかの作品は9月27日(土)から上映されるものもあります。錚々たる俳優たちが名を連ねていて、全部、観たいほどです~。

若い人だと知らないかもしれませんが、「劇団民藝」の創設者の一人である宇野重吉(うの・じゅうきち)は俳優の寺尾 聰(てらお・あきら)のお父さんなんですよ~。
飄々とした様子も厳格な雰囲気も併せ持つ、魅力的な名優でした。晩年は胃がんで胃の2/3と肺の左側の半分を失いながらも舞台に立ち続けたそうです。

ルパンの「♪あし~~もとに~」を歌ったのは、チャーリー・コーセイ(Charlie Kose)。神戸で生まれ育ったアメリカと中国のハーフだそうです。
「Uncle Charlie(アンクルチャーリー)」(神戸市内)というライブミュージックスポットも経営しているとか。そこでチャーリーさんのナマの声を聴いてみたいですねぇ。

●「ルパン三世のテーマ2」
http://www.youtube.com/watch?v=Dy5jKlxUxy8

●「CHARLIE KOSEI」
http://www.charlie-kosei.com/


以下はアマゾンでも試聴できるアルバムです。

『「ルパン三世」ベスト・コレクション』
チャーリー・コーセイ、水木一郎、トミー・スナイダー、ピートマック・ジュニア、木村 昇(ハーリー木村)、サンドラ・ホーン(Sandii サンディー)などに加え、インストゥメンタルもありと、ルパンのいろんな曲が詰まった、まさに“ベスト”。私はフルートとハーモニカの切ない『ルパン三世 愛のテーマ』が好きです(水木一郎の声の入っていないインストのほう)。

「ルパン三世」ベスト・コレクション

「ルパン三世」ベスト・コレクション

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1986/03/21
  • メディア: CD


『LUPIN THE THIRD「JAZZ」』(Yuji Ohno)
大野雄二トリオが奏でるルパンのテーマ曲。ベースがカッコいい!と思ったら、ベーシストの鈴木良雄は’70年代にスタン・ゲッツ・グループやアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに在籍した実力派。ルパンのファンじゃなくても充分に楽しめる完成度の高いジャズ盤です。

LUPIN THE THIRD「JAZZ」

LUPIN THE THIRD「JAZZ」

  • アーティスト: 大野雄二トリオ,大野雄二
  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 1999/10/21
  • メディア: CD



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TVアニメのリストアップ♪――’70年代篇 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

私が高校卒業まで住んでいた富山県には
当時、テレビの放送局がNHKの総合・教育を含めて
3つか4つしかなかったので、
東京など8つのチャンネルのある首都圏で育った友人たちと
子どもの頃のテレビ番組について話すと、
私の知らない作品もけっこう多いんですよね~。
アニメも同様で、富山ではキー局の系列ではないために
放映時期のズレたものや再放送で観たものもあるようです。

現在では全国どこでもケーブルテレビや
BS・CSなどの衛星放送が普及しているので、
さまざまな番組が観られるようになっていると思いますが。
(私は地上波のみ。衛星放送なども観はじめると
完全に家から出なくなるのでキケン!)

さて、’60年代に引き続き、
’70年代に私の観たテレビアニメは以下のような作品で~す。
(つい、それぞれの主題歌を口ずさみながら書いた。笑)。


●『あしたのジョー』(高森朝雄=梶原一騎、ちばてつや/1970年4月~1971年4月)
これはもう漫画本もアニメもボクシングファンのバイブルですね!!
子どもの頃は「格闘技なんて野蛮で大ッ嫌い!」と思っていましたが
(父親がプロレスファンでゴールデンタイムのチャンネル権を譲ってくれなかった恨みもアリ)、
20代半ばからボクシングにハマると「ジョー」を再読するようになりました。
アニメ版で尾藤イサオの歌ったオープニングテーマ曲
「♪サンド~バッグに~」の作詞は寺山修司です。
寺山は『ボクサー』という映画も監督していますね。

●『天才バカボン』(赤塚不二夫/1971年9月~1972年6月)
私はバカボンのパパもバカボンも好きじゃないんです。
でも、ついつい観てしまうのでした。
子ども心に「バカボンのママは美人で頭がいいのに、
どうしてこんなパパと結婚しちゃったんだろう?」と心配していました(笑)。
まぁたまに泣かせることも言うオヤジでしたがね。

●『正義を愛する者 月光仮面』(川内康範、ナック/1972年1月~10月)
「月光仮面(げっこうかめん)」という名は
「月光菩薩(がっこうぼさつ)」にあやかったのだそうです。へぇ~。
モノクロ実写版(1958年2月~1959年7月)のほうは
ターバンを巻いていたのが、アニメではヘルメットに。
主題歌はアニメよりも、私の生まれる前の実写版の曲が
スラスラと歌えるのは、なぜなんでしょ~?

●『科学忍者隊ガッチャマン』(タツノコプロ/1972年10月~1974年9月)
「コンドルのジョー」のファンでしたが、彼が18歳で
本名はジョージ浅倉という日系イタリア人だとは全く知りませんでした~。
主題歌『ガッチャマンの歌』の歌唱は『およげ!たいやきくん』の子門真人。
原作とキャラクターデザインは「タツノコプロ」創業社長の吉田竜夫で、
この方は『マッハGoGoGo』『ハクション大魔王』『みなしごハッチ』等の原作者でもあります。
アシスタントには『タイガーマスク』作画の辻なおきも。

●『マジンガーZ』(永井 豪/1972年12月~1974年9月)
『デビルマン』は怖かったので、そりゃ兜 甲児のほうがいいわけですよ。
でも、一番好きだったキャラは半身ずつ男女の「あしゅら男爵」ですね~。
主題歌を歌ったのは“アニメソングの帝王”と称される水木一郎。
永井 豪の作品では、スカートめくり流行の原因として当時のPTAにニラまれた
『ハレンチ学園』が強烈な印象を残しています。

●『スヌーピーとチャーリー・ブラウン』(チャールズ・モンロー・シュルツ/1972年、1976年)
原題は『PEANUTS(ピーナッツ)』。
小学生の頃はサンリオのスヌーピー商品を集めたものです。
日本語版の第1作の吹き替えはチャーリーが谷 啓、妹のサリーは“サザエさん”こと加藤みどり、
ルーシーがうつみ宮土理、ライナスが『サザエさん』で三河屋の三平くんを演じた小宮山 清
(※今、放映中の三河屋の御用聞きはサブちゃんこと三郎くん)。
米語のオリジナル版は子どもの声優なので、かなり印象が違いますね
(例:1965年~1969年のチャーリー・ブラウンの声は当時9歳のピーター・ロビンス。
昨春、DV・ストーカー・脅迫行為などで逮捕されたとか…)。
私は谷 啓のトボけた声は好きですが、第2作は、なべおさみにバトンタッチ。
うつみ宮土理のルーシーの小憎らしさは秀逸でした。
あの優しかった「ロンパールーム」のおねえさんが~。

●『ドラえもん』(藤子・F・不二雄/1973年4月~9月)
四次元ポケットから出てくる「ひみつ道具」のうち、最も欲しかったのは「タケコプター」。
「一反もめん」といい、私は空を飛び回るものが好きなようです。
ドラえもんの声を26年もの間、演じ続けたのが大山のぶ代。
『ハリスの旋風』の石田国松、のらくろ、ハゼドンの声もそうですね。

●『エースをねらえ!』(山本鈴美香、東京ムービー/1973年10月~1974年3月)
岡ひろみは嫌いだったので、お蝶夫人を応援していました。
岡ひろみは『キャンディ[ハート]キャンディ』の
キャンディと同じくらい好きになれないキャラなんですが、なんでかなぁ?
20年近く前、校正プロダクションの仕事で「集英社」へ派遣されていた時期があるんですけど、
社員の方から「あの人が宗方コーチのモデルだよ~」と教えられた、おエライさんがいました。
うーん、似ても似つかぬ、というわけでもなく、
若かりし頃はそうだったのかも?と思わせる渋めのオジサマでしたよ。
主題歌は大杉久美子。
『アタックNo.1』『アルプスの少女ハイジ(エンディングテーマ)』『フランダースの犬』
『母をたずねて三千里』『あらいぐまラスカル』など全部、この方の歌声です。


●『アルプスの少女ハイジ』(ヨハンナ・スピリ、ズイヨー映像/1974年1月~12月)
原作は児童文学で、舞台はスイスのドイツ語圏の山村です。
私は小生意気なハイジよりもアルムおんじと犬のヨーゼフが好きでしたね~。
でも、改めて調べると、ハイジが叔母に山小屋へ連れて行かれたのは、
おんじが70歳、ハイジは5歳のときだったとか。
うーむ、なんて、けなげな子なんでしょう(涙)。

オープニングテーマ曲『おしえて』の作詞は岸田衿子で、
女優・岸田今日子のお姉さんです。
歌は伊集加代子(現・伊集加代)で、
往年のCM「ネスカフェ ゴールドブレンド」で有名な「♪ダバダ~」というスキャットや、
小学生の私もこっそり欠かさず視聴した大人のテレビ番組
『11PM(イレブン・ピーエム)』のテーマ曲「♪サバダバ サバダバ~」のスキャットも担当
(♪シャバダバ~に変わったのは’80年代で、違う歌手なんですって)。

エンディングテーマ曲「まっててごらん」は大杉久美子。
両曲ともヨーデルが入っていますが、これはスイスで録音されたもので、
スイス人のシュワルツ母娘(ファルニー&ネリー)のデュエットだそうです。


私は『ハイジ』を観ていて一番気になったのが、
何といっても「チーズ」と「黒パン」ですよ~!
暖炉の前にいるおんじが串に刺したチーズを炙ってくれて、
アツアツとろ~り♪を食べる場面。

「このチーズが食べたい~!!」と長年しつこく思い続け、
都内にチーズ専門店ができてから探し回りました。
世界には自家製などを含めると数千種ものチーズがあると言われており、
「ラクレット」系のハードチーズだとは思ったのですが、
……とネットで調べたら、あっさりラクレットと判明
(ありがたいけど、つまんないねぇ。笑)。

ラクレットは何度も食べましたが、丸ごとを暖炉で炙りたいんです~!!
キャンプの焚き火でも台所のコンロでも直火で溶かせますが、暖炉でなくちゃ!
ホールで買うと5㎏で2万円ぐらいもしますよ(苦笑)。
そんな大きいのは、もらっても上手に保存ができない。
……と、現実的に考える自分がイヤだわ。

私が小3まで暮らした生家の応接室には暖炉がありました。
でも、タイル屋から工務店になった家だったせいか、
四角い暖炉もコンクリートにタイル張りというシロモノで、
しかも煙突がなく、上辺はコンクリートむき出しの未完成。
小さい頃は「ここにはエントツがないからサンタはどこから入るんだろう?」
と真剣に悩みましたが、父親がちゃんとした暖炉を造っていたら
チーズを溶かして食べられたかもしれないのに~ッ!!!
しかーし、当時の富山にはプロセスチーズしか売っていませんでしたねぇ。
その暖炉、本来なら薪を積んで火をおこす奥まった部分には
石油ストーブが押し込まれていたんですよ(笑)。


さて、’70年代も後半となると私は中学生なので、
TVアニメはあまり観なくなり、
代わりに小説や漫画本を読むのとギターの弾き語りに熱中し、
聴く音楽もアイドル歌謡から
洋楽(ビートルズ、カーペンターズ、サイモン&ガーファンクル)と
日本のフォーク&ニューミュージックに替わりました。

それにしても、アニメの主題歌の1番なら
歌詞を見なくても全部、よどみなく歌えますねぇ。
最近の歌はちっとも覚えられないのになぁ。
まぁこれは同世代以上の多くの人が
「うんうん、そうだよねぇ」と同意してくださることでしょう(笑)。

’70年代には『ルパン三世』と『昆虫物語 みなしごハッチ』もあるのですが、
これらについては、さらに長くなるので、また別の日に~!


[本日のオマケ♪]

’70年代に公開されたアニメの動画ダイジェスト集。
●「日本のアニメ1970年代」(NAVER まとめ)
http://matome.naver.jp/odai/2137614678046703801

●「ちばてつや 公式サイト」(ちばてつやプロダクション)
http://chibapro.co.jp/
動画はありませんが「資料室」「娯楽室」というページに作品紹介や漫画を掲載。
ゴールデン街の「洗濯船」にはママのゆっこさんに贈られた、
ちばてつやさんの原画が飾ってあるんですよ~!

●「ドラえもんチャンネル――コミックチャンネル」
(藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK)
http://dora-world.com/comic/
いくつかの漫画作品が観られます。
静止画だけでなく動きも加えられているので、
Webでの漫画の新しい見せ方といったところでしょうか。

●「アルプスの少女ハイジ――オープニングテーマ
 イタリア語・日本語・ドイツ語・フランス語」
http://www.youtube.com/watch?v=vXm2b605p9Y&list=PLF7470DB0F496C398&index=3
ヨーロッパ版は日本と曲が違うし、ハイジの発音も原語の「Heidiハイディ」なんですね~。

●「昔のサザエさん」
http://www.youtube.com/watch?v=can14-vDWFE
みんなの顔にシワが多くて痩身で原画に近い雰囲気。
フネさんとサザエさんが大暴れ(?)する話です♪

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子どもの頃、よく観たTVアニメをリストアップ!――’60年代篇 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

このところ昔の漫画について調べていたのですが、
幼い頃、漫画本を読み始める先に親しんだものと言えばテレビアニメ。
それも一緒に調べるうちに
’60年代~’70年代のアニメリストが出来上がりました(笑)。

放映年月の順に並べてみると、
観ていた年齢が記憶とは少しズレるものもありますし、
コレとアレが同時期の放映だったなんて~!という発見も。

網羅し切れないので一部にしか過ぎませんが、私のよく観たアニメは以下の通り。
2作め以降や続編についてまでは調べていませ~ん。
(※カッコ内は原作者または製作会社と放映期間。正確性は保証できませんよ~)。


●『ポパイ』(ハンナ・バーベラ・プロダクション?/1959年~1965年)
ポパイのおかげで、ほうれん草が好物に♪
「ほうれん草の缶詰」を買ってくれとせがんだものですが、
いまだ実物は手にしたこともなく~。
アメリカ等では市販されているようですが、今では食指も動きませんねぇ。

●『鉄腕アトム』(手塚治虫/1963年1月~1966年12月)
私の2歳の頃の写真は、ダッコちゃん人形を大きくしたような
ソフトビニール製アトムを抱いています~。
アトムをカレシだと思ってた時代(笑)。

●『トムとジェリー』(ウィリアム・ハンナ&ジョセフ・バーベラ/1964年5月~1966年2月)
私はトム派なので、賢くて要領のいいジェリーをイジメる場面が好き(←性格悪い?)

●『ジャングル大帝』(手塚治虫/1965年10月~1966年9月)
日本初のカラーアニメ。壮大で美しいオープニングテーマの作曲は冨田 勲。
パンジャがカッコ良かった[黒ハート]

●『くまのプーさん』(A.A.ミルン、ウォルト・ディズニー・カンパニー/’60年代の短編映画?)
私はイラストが英国のオリジナルと同じ岩波書店刊の大型絵本を愛読していたので、
ディズニーの絵には違和感が~。
まぁディズニーのプー&仲間たちも可愛いんですけどね。

●『宇宙少年ソラン』(日本テレビジョン映画部/1965年5月~1967年3月)
幼稚園時代のお弁当箱に描いてあったのが、ソランとチャッピー♪

●『W3(ワンダースリー)』(手塚治虫/1965年6月~1966年6月)
「♪とって~も好っき ボッコ プッコ ノッコ」という歌だけ覚えていましたが、
モノクロ作品だったとは!

●『オバケのQ太郎』(藤子不二雄/1965年8月~1967年6月)
当時、愛用の枕はQちゃんそのものの形。
小池さんが出てくるたびにラーメンが食べたくなった(笑)。

●『魔法使いサリー』(横山光輝/1966年12月~1968年12月)
よし子ちゃんのダミ声と話し方をマネしたものですが、
あの声は「サザエさん」の加藤みどり。さすが、器用な人ですね~。

●『リボンの騎士』(手塚治虫/1967年4月~1968年4月)
これもテーマ曲は冨田 勲で、今、聴くとウッドベースの効いたジャズっぽい洒落たサウンド。
子どもの私はサファイヤ姫のつもりで剣(の代わりの何か)を振り回していたような…。

●『黄金バット』(第一動画/1967年4月~1968年3月)
幼稚園の頃、私のハンカチは男の子向けの絵ばかり。黄金バットのハンカチも愛用。

●『ゲゲゲの鬼太郎』(水木しげる/1968年1月~1969年3月)
昔からフリーランス体質(?)なのか、
どこへでも自由に行ける「一反もめん」のファンです♪

●『巨人の星』(梶原一騎、川崎のぼる/1968年3月~1971年9月)
オズマを応援していたのですが、彼は米国へ帰ってからベトナム戦争に従軍し、
戦地で負傷した傷がもとで球界に復帰するも再起不能となり、ついには絶命……
って、ご存じでしたか~?(号泣)。

●『サスケ』(白土三平/1968年9月~1969年3月)
切なく哀しい話も多かった。
幼馴染みのおにいちゃんに教えてもらい、折り紙でせっせと手裏剣を作ったものです。
私は運動音痴なので「くノ一」になるのは断念(笑)。

●『ひみつのアッコちゃん』(赤塚不二夫/1969年1月~1970年10月)
「テクマクマヤコン テクマクマヤコン」
「ラミパス ラミパス ルルルルル」と唱えるコンパクトを持ち歩いていました~。

●『ムーミン』(トーベ・ヤンソン、東京ムービー、虫プロダクション/1969年10月~1970年12月)
カバの子だとばかり思っていたムーミンは妖精だとか。
いまだにスナフキンの生き方や性格に憧れています。

●『アタックNo.1(ナンバーワン)』(浦野千賀子/1969年12月~1971年11月)
小学校の同級生の女の子たちと「♪苦しくったって~ 悲しくったって~」
と歌いながら帰るのが日課でした。作曲はアニメのヒットもたくさんある渡辺岳夫。

●『タイガーマスク』(梶原一騎、辻なおき/1969年10月~1971年9月)
ミスターXが、当時、大好きだった『怪盗ルパン全集』(ポプラ社)の
アルセーヌ・ルパンそっくりで、タイガーよりも気になりました。
主題歌を歌った人は、のちに「敏いとうとハッピー&ブルー」のリードボーカルに!(驚)。

●『サザエさん』(長谷川町子/1969年10月~)
2011年がサザエさん生誕65周年だったそうですから、
今は御年68歳。
波平の永井一郎さんが亡くなってからの放映を観たら、
声が違い過ぎて泣けてきました~。


[本日のオマケ]

’60年代に公開されたアニメの動画ダイジェスト集。
●「日本のアニメ1960年代」(NAVER まとめ)
http://matome.naver.jp/odai/2137615038748210601

ミッキーマウスのモノクロ映像も。プーさんは日本語吹き替え版。
●「ディズニー動画」(ウォルト・ディズニー・ジャパン)
http://video.disney.co.jp/

手塚作品の代表的アニメの第1話の冒頭が観られます。
主題歌に声の入っていないものが多いのは著作権の問題でしょうね。
●「TezukaOsamu.net」(手塚プロダクション)
http://tezukaosamu.net/jp/

●「長谷川町子美術館」(東京都世田谷区)
http://www.hasegawamachiko.jp/
田園都市線「桜新町」駅から徒歩7分。
「サザエさん通り」と名付けられた商店街があり、
美術館の限定グッズも楽しい♪

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’60年代~’80年代の少女漫画・青年漫画・レディースコミック――私の漫画史。 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

このところ一人で漫画ブーム再燃中のワタクシめでございますが~、
以前は、けっこう漫画にハマった時期もあるんですよ。
でも、この15年ぐらい、サッパリ読まなくなっていました。

そういえば、初めて読んだ漫画の本は何だっけ?

と思い返してみると、
子どもの頃は漫画本よりテレビアニメなんですよね~。
私が生まれる前の1953(昭和28)年から
手塚治虫が『リボンの騎士』を
雑誌『少女クラブ』『なかよし』(講談社)などに
連載していたらしいのですが、
私はコミックより先にアニメ化された作品のほうを観ました。

たぶん、漫画を単行本で初めて読んだのは
小学校の低学年~中学年(’60年代後半~’70年代前半)の頃で、
親の友人宅に全巻が揃っていた
長谷川町子の『サザエさん』『いじわるばあさん』だったような♪
……ということは4コマ漫画ですね。
漫画本の『サザエさん』はアニメとは違う独特の雰囲気で、
まさに戦後の“昭和”の象徴です。
全45巻、読み直したいなぁ。図書館にあるかな?

私が小3まで暮らした街には「貸本屋」さんがあって、
同級生の実家がそうだったような気がするのですが、
転校してしまったので記憶も曖昧です~。


小学校の中学年~高学年の時期(’70年代前半)は
少女漫画ブームにドップリ浸かりました。
学校帰りに友人たちが私の家へ寄って、
みんなで分担して買った漫画雑誌を回し読みしたものです。
4~5人いても全員が黙ったまま、ひたすら読むことに没頭しました。
だから、今の子どもたちがゲームにハマると
何人かが一緒にいても会話もないまま
黙々とゲームに熱中するのも多少は理解できる気も……(笑)。

今思えば、特に高学年の頃に
仲の良かった同級生の女の子たちは、
私を除くみんなが成績も性格も良くてスポーツも得意で
クラスや学年の中心的な存在の人ばかりでしたから、
漫画がダメということは決してないと思うんですよね~。
読書の嫌いな子でも漫画で漢字が覚えられるでしょうし。
(もちろん漫画とアニメだけに偏るのは問題アリだとは思いますし、
私の職業意識としては
文字だけの本にも大いに親しんでほしいのですが~)。

●当時、愛読していた少女漫画誌
『りぼん』『マーガレット』(集英社)
『なかよし』『少女フレンド』『mimi』(講談社)
『少女コミック』(小学館)
『花とゆめ』(白泉社)

週刊や別冊などバリエーションもありました。
『なかよし』『りぼん』『少年サンデー』『少年マガジン』などは
’50年代に創刊されたんですってね~。ビックリ!
『LaLa』(白泉社)や『ちゃお』(小学館)は馴染みがないんですよ。
これらは’70年代後半の創刊なので、
私は少女漫画を卒業した頃。


●よく読んだ作品の漫画家
一条ゆかり、池田理代子、里中満智子、美内すずえ
陸奥A子、田渕由美子、太刀掛秀子、文月今日子
槇村さとる、吉田まゆみ、くらもちふさこ、
いくえみ綾、吉田秋生、紡木たく
萩尾望都、竹宮恵子、大島弓子、
山岸凉子、青池保子、大和和紀
牧美也子、細川智栄子、上原きみこ、
高階良子、わたなべまさこ
巴 里夫、望月あきら、弓月 光

ちなみに、私は槇村さとるさんの
エッセイの制作に関わったことがあります。
最初は友人の会社から出た単行本でしたが、
その後、集英社の文庫となりました
(私の知らないうちに~。苦笑)。
槇村さんは、とてもスタイリッシュな絵を描く方ですが、
ご本人もオシャレで流行に敏感。
気さくで好奇心旺盛、とても素敵な人です♪
(私は槇村さんのパートナーである
キム・ミョンガンさんの著書の制作にも携わりました)。

あなた、今、幸せ?

あなた、今、幸せ?

  • 作者: 槇村 さとる
  • 出版社/メーカー: 海拓舎
  • 発売日: 2002/01
  • メディア: 単行本



さて、’80年代に入った頃には
友達が貸してくれた大友克洋の作品集を読んで
大きな衝撃を受けました。
『さよならにっぽん』『ハイウェイスター』『ショート・ピース』
手塚治虫が「初めて嫉妬を覚えた」
と語ったと言われている作家ですが、
まさしく大友克洋は稀有な才能の落ち主だと思います。
『童夢』や『AKIRA』も読みましたが、
私は初期の作品が忘れられない。

大友克洋の息子さんは
イラストレーターとして活躍中のようです。
●「SHOHEI(大友昇平)」
http://www.hakuchi.jp/

私は昔、1年半ぐらいだけ在籍した出版社で
劇画誌の編集も担当したのですが
(振り返れば、単なる見習いレベル……汗)、
当時の編集長から「つげ義春を知らないなんて~!」と言われ、
「なんだか気持ち悪い絵だなぁ」と思いながら
渋々、読み始めたのが『月刊漫画ガロ』(青林堂)の作品群でした。

時代は少しズレますが、
同誌に掲載されていた白土三平の『カムイ伝』をはじめ、
その後も杉浦日向子、滝田ゆう、
林 静一、やまだ紫、永島慎二、花輪和一、
奥平イラ(奥平衣良)、近藤ようこ、
ひさうちみちお、丸尾末広といった方々の
作品集を買うようにもなりました。
今も本棚にあるのは吉田光彦の作品集です。
ゴールデン街でもよく目にする
「月蝕歌劇団」のポスターのイラストが、
いつも吉田光彦サマの作品なので、ファンとしてはうれしい限り♪

その頃には、手塚治虫の『時計仕掛けのりんご』や
ちばてつやの『餓鬼』といった問題作にも触れて、
2人の大作家の奥行きの深さに感服したものです。

この時期には、付き合っていた人が定期購読していた
青年漫画誌や『少年ジャンプ』なども読みました。
アレコレ目を通していましたが、特に好きだったのは
『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)と『モーニング』(講談社)。
谷口ジロー、かわぐちかいじ、
一色まこと、山下和美、柴門ふみ、
六田 登、くじらいいく子、松本大洋、
浦沢直樹、弘兼憲史、尾瀬あきら等々。

レディースコミックも創刊ブームでした。
少女漫画を描いていた方々の一部が
大人の女性向け漫画へシフトし、
懐かしいこともあって、しばらく読み漁っていました。


’90年代に入ってからは
ほとんど漫画は読まなくなったのですが、
その間には最初の結婚・離婚もあり、
会社を立ち上げたけれども1年ほどで離れてフリーランスに戻り、
……といった時期で、本当に死ぬほど仕事をしました。
過労で死なずに済んだのは胃がんが早期で見つかったから、
という誠に皮肉なモンですが~(笑)、
胃がんでも乳がんでも、こうしてしぶとく生き延びたことで
また漫画が読めるようになったわけですな。
そう考えると感慨深くもあります。

それにしても、ネットで漫画が配信されているのは、
コドモがアダルトものでも普通に読める環境だということですよね。
親の目を盗んでドキドキしながら大人の漫画を読みふける、
という経験が、なくなったわけです。
ケータイが登場したことで、親を介さず自由に
カレシやカノジョとも電話やメールができるようになった、
という事情と似ている気がしますが、
それによって“後ろめたいワクワク感”も失われたわけで、
なんとなく情趣も薄れてしまった感じがしますねぇ。

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[本日のオマケ♪]

’70年代以降の懐かしい漫画を無料配信しているサイト。
広告付きなので無料で提供できるようです。
会員登録(無料)をすると全ページが読めるシステム。
●「絶版マンガ図書館」(運営:Jコミ)
http://www.zeppan.com/

日本初の「まんが」をテーマとした本格的美術館だそうです。
●「横手市増田まんが美術館」(秋田県横手市)
http://manga-museum.com/

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漫画『ブラックジャックによろしく』がタダで読めるWebサイトで全13巻を一気読み。 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

最近、ネット上をウロウロしていて漫画の専門サイトを見つけました。
無料で「試し読み」のできる作品も、けっこうあるんですね~。
「アマゾン」でいう「なか見!検索」のような機能かと思いましたが、
数ページだけでなく、連載の1話全部や
コミックスの1巻まるまる読めるものもあるんですよ!

まぁ漫画の場合はシリーズ化して何十巻も続く作品もありますから、
第1巻を見本としてタダで読ませて、
2巻め以降を買ってもらおうという意図なんでしょうね。

でも、「試し読み」は書店での立ち読みのようなものかもしれませんが、
一読して「面白くないな~」と思われると購入には結びつかないので、
結局のところ、タダで提供するのは漫画家も版元も
自分で自分の首を絞めるようなものじゃないかと危惧しますけどねぇ。
近年は漫画だけでなく書籍全般の売り上げが厳しい状況にあるので、
決して他人事(ひとごと)ではないんですけど~(汗)。


ところが、なんとコミックス全13巻が
無料で閲覧できるサイトもあります~!
テレビドラマにもなったという
漫画『ブラックジャックによろしく』。

いったい著作権はどうなっているんだろう!?

これは佐藤秀峰(さとう・しゅうほう)さんという漫画家の作品で、
大ヒットした『海猿(うみざる)』の作者でもあるそうです。
(※海上保安庁の潜水士候補生を描いたもの)

『ブラックジャックによろしく』という作品は
2002年~2006年に
漫画誌『週刊モーニング』(講談社)に連載されたそうですが、
担当編集者や出版社とアレコレ問題が生じたらしく~、
不信感を持ってしまった佐藤さんは「講談社」との契約を終了し、
続編は「小学館」の連載でスタートしたようです。

講談社から出たコミックス全13巻の累計発行部数は
1千万部を超えていたそうですが、
佐藤さんは2012年9月に
『ブラックジャックによろしく』の二次使用を
完全フリー化して公開したのだとか。
……太っ腹だなぁ。
ともあれ、そのおかげで私も読む機会ができたというわけです。


タイトルからして
手塚治虫の名作『ブラック・ジャック』へのオマージュ作品か、
現実的にはあり得ない天才医師の話かな~などと思っていたので、
以前は漫画にもドラマにも関心はありませんでした。

今回は医療をテーマに据えた作品だということと、
“タダ”につられ、何気なく読んでみたのですが、
しっかりと読み応えのある作品だったのでビックリ!

主人公は大学病院に勤める若き研修医(男性)で、
研修先として以下の診療科を回るという設定です。
・第一外科
・第二内科(循環器内科)
・NICU(新生児集中治療室)
・第四外科(がん治療)
・精神科

医療の現場ですから、どの科でも多様で深刻な問題を抱えているのですが、
さまざまな研修先で上司や先輩、同僚の医師、看護師など身近なスタッフ、
担当する患者たちとの出会いや軋轢(あつれき)などを通して、
主人公が徐々に医師としても人間としても成長していく、そんな物語です。

この主人公の研修医が暑苦しいほど正義感が強すぎるせいか、
周りとぶつかることが多く、半面、非常に優柔不断なところもあり、
私などは「コイツは鬱陶しいな~」とイライラする対象でしかなかったので
主人公に魅力を感じるまでには至りませんでしたが、
彼を取り巻く個性あふれる人々に、とても惹かれるのです。

佐藤秀峰は人物造形が巧みで、
題材は医療の場に採ったけれども、詰まるところ、
この作品を通して追究したかったのは
良い意味でも悪い意味でも“人間の欲(よく)”ではないか、
そんなふうに思いました。


この漫画はリアリティがあるように見えながらも、
現実的ではないエピソードも多いのですが、
特に注意が必要なのは、作品の中に出てくる薬品名やデータに関して。
連載が2002年~2006年だそうですから、
発表からすでに10年ほどが経っているわけです。

そのため、「日本には抗がん剤の専門医はいない」とか
「抗がん剤のTS-1は未承認薬で胃がん以外には自費でしか使えない」
といった話は過去のもの。
現在では「腫瘍内科医」「腫瘍外科医」「放射線腫瘍医」などの医師も増えつつあり、
「TS-1」も大腸がん、頭頸部がん、肺がんの一部、膵がん、
手術不能または再発の乳がんなどにも保険の範囲内で使われています。

もちろん、人間の本質というものは、そう変わるわけもないので、
全体的には今、読んでも十二分に普遍的な内容。
だから、医療にさほど関心のない人でも面白く読めると思いますよ~。
そんなわけで、私は読み始めたら、やめられなくなってしまい、
夜通しで一気に13巻を読了しました。もう眼がショボショボですぅ(涙)。


『新 ブラックジャックによろしく』のほうは
連載とコミックスの版元が「小学館」に替わり、
電子書籍は「佐藤漫画製作所/漫画 on Web」が販売。
こちらは泌尿器科での腎臓移植がテーマです。

この10年ほどは
人間魚雷「回天」に関わった人々を描いた『特攻の島』を
不定期で連載・単行本化しているようです。
この人の作品はいずれも綿密な取材に基づくと思われますから、
完成までに時間も掛かるでしょうし、寡作となりがちでしょうね。

●「漫画 on Web」(佐藤漫画製作所)
http://mangaonweb.com/

無料の作品は会員登録なしでも読めます。
有料の作品を読むには会員登録(無料)が必要。

『ブラックジャックによろしく』は全13巻がオンラインで読めます。
ほかの作品も“試し読み”は可能。
●「佐藤秀峰の作品」
http://mangaonweb.com/creatorTop.do?cn=1


ところで、佐藤さんという方はバツイチで
奥さまだった人も漫画家らしいのですが、
離婚の報告をおおやけにするにあたり、
佐藤さんのブログで元妻へのインタビューという形式を用い、
自身の不貞行為(浮気して相手が妊娠)によって
離婚に至ったとレポートしています(笑)。

奥さまとの間にも子どもがいて、
今後は養育のみならず、仕事上の協力も継続するとのこと。
「人として、夫や父として、どうなの?」といった批判も多いようですが、
物づくりのパートナー同士には、ありがちなのかもな~とも思いますねぇ。
まだ経済的に豊かで養育費を支払うだけマシです。
うちの父親なんて協議離婚だったのに1円も送ってこなかったよ~(苦笑)。

ついでに、その離婚レポートのリンクも記しておきますね。
「この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。」
と断り書きもありますが、購読しなくても読めました。

●「佐藤秀峰×佐藤智美『離婚インタビュー』前編」
(佐藤秀峰チャンネル/2013-07-30)
http://ch.nicovideo.jp/shuhosato/blomaga/ar302327

●「佐藤秀峰×佐藤智美『離婚インタビュー』後編」
(佐藤秀峰チャンネル/2013-07-31)
http://ch.nicovideo.jp/shuhosato/blomaga/ar302872


[本日のオマケ♪]

●「ソク読み」(運営:デジタルカタパルト)
http://sokuyomi.jp/

●「集英社マンガネット」(集英社)
http://www.s-manga.net/

●「小学館コミック」(小学館)
http://comics.shogakukan.co.jp/

●「モアイ(『モーニング』『アフタヌーン』『イブニング』公式サイト)」(講談社)
http://www.moae.jp/

●「WEBコミックアクション」(双葉社)
http://webaction.jp/

●「Champion タップ!」(秋田書店)
http://tap.akitashoten.co.jp/

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『チャングムの誓い』のハン尚宮(サングン)さまの料理DVDを手に入れました♪♪ [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

再放送も含めて全編を3回観た韓国ドラマが『宮廷女官チャングムの誓い』。周りの料理好きな人たちの多くがハマっていました。
[追記]
年末までに、また観たので4回となりました~(笑)。

私は『冬のソナタ』など一連の恋愛ドラマには関心がなくて観たこともないのですが、『チャングム』だけは別格!
特に主人公チャングム(イ・ヨンエ)の料理の師匠であるハン尚宮(サングン)さまに惚れてしまい~、いつも登場シーンを心待ちにしていました。

先日、「アマゾン」で検索をしているときに偶然、見つけたのが、DVD-BOX『「チャングムの誓い」で学ぶ宮廷料理』。これは4枚のDVDとレシピの小冊子がセットになったもの。
2005年9月の発売ですが、ドラマの放映開始は韓国で’03年から、日本では’04年からなので、もう10年が経つんですねぇ……。

料理DVDの出演は、ハン尚宮を演じた女優ヤン・ミギョン(梁 美京)さんがアシスタント役で、年配の料理研究家イ・ジョンイムさんが先生役。12品の料理がドラマのエピソードと共に紹介されます。

ヤン・ミギョンさんはドラマの上だと控えめでありながらシンの強い女性という役柄でしたが、DVDでも先生のアシスタント役に徹し、さりげなくサポートしています。
その上品かつ的確な動作に注目していると、打ち合わせや台本を踏まえた女優としての演技以前に、普段から、ちゃんと料理を作っている人だということがわかります。

手順の先を読み、次に何が必要かを察してサッと出したり、レシピの確認や復唱も忘れない。収録時にはNGを出したかもしれませんが、料理番組のために付け焼刃で身につけたとは思えない動き。

日本でも韓国以外の外国でも、料理番組を観ると出演者の日常が透(す)けて見えるものです。
ちょっとした所作の濃(こま)やかさ、臨機応変な立ち居振る舞い、食器類の扱い方、食べものを口へと運ぶ仕草、もちろん、その食べ方にしても……。

DVDにはドラマの料理シーンも挿入されていて、「わっ、懐かしい~!」「あ、このシーンは…(涙)」などと私は一人で盛り上がっていました(笑)。
各巻の終わりにはNG集も付いていて、主だった出演者がシリアスな場面でも吹き出したり笑い出したりするのが珍しく、同時に、とても楽しめます(あくまでもファンなら、という前提ですけどね)。

非常に残念なのは、日本語の吹き替えのみということ。ヤン・ミギョンのファンとしては、彼女の落ち着きのある温かくて柔らかな声も聴きたいのに~!(泣)。
しかも、日本語の吹き替えの音声と一緒に韓国語も小さく聞こえてくるんですよ。2か国語同時は、ちょっと鬱陶しいですねぇ。
でも、翻訳は丁寧で優れていると思いました。日本語が非常にこなれている上、敬語がきちんとしていて美しい。

収納ケースやレシピ冊子のクレジットには「協力:韓 妙子(韓国料理研究家)」と記されていますが、このハン・ミョジャさんは、おそらく料理の監修者じゃないかなと私は推測します。実際に翻訳を担当した人のクレジットも記載してあげればいいのに!

日本でも韓国料理は、ずいぶん普及していますが、近くて遠い国の食文化の個性や日本との違いは、とても興味深いもの。まだまだ知らない食材や調理の技法も、たくさんあります。
このDVDやレシピをもとに宮廷料理を再現してみよう! な~んてことは決してしない私は、観る専門ですけどね(笑)。

ところで、このDVDのボックスは新品だと定価が1万6,416円です。発売後10年も経った今では、「アマゾン」の扱う中古品だと2,754円(+送料)から値段がバラバラの6点ほどが出品されていました。

でも、私が購入したときには、なぜか本体995円+関東への送料350円。つまり、合計1,345円という中古品が出ていたのです~。ブラボー!

出品業者は大阪の「K2 RECORDS 難波店」。コンディションは「中古品 - 良い」という説明で、ほかに「非常に良い」という商品もありましたが、私は観られればいいし~という性格なのと、業者に対する評価も100%近くと非常に高かったので、最安値を即座に注文!

でもでも、相場に比べて、あまりにも安いので、ふと不安になって注文前に確認メールを送りました。「商品にはDVD4枚に加えてレシピブックも付いているのでしょうか?」と。
「K2 RECORDS 難波店」からは、すぐに返信が届き、すべて揃っていることがわかりました。

届いた商品は、私にとっては充分にきれいな品♪ 到着後すぐに4枚のDVDが再生されるかもチェックしましたが、盤面には傷も見当たりません(元の所有者は一度、観たきりだったのかも)。

配送用の梱包には中古の段ボールを使っていますが、エコの時代、それも好ましく思えますし、箱の中は新聞紙を詰めてBOXが固定されるようにしてあり、値段とは全く関係なく丁寧な仕事をしている店だな~と感心しました。
それまで「アマゾン」の「出品者の評価」は書いたこともなかったのですが、評価は最高の5にして、お礼の言葉も記入しましたよ~。

実在の店舗があります。
●「K2 RECORDS(レコード) 難波店」(大阪市浪速区)
http://k2records.jp/

音楽専門のCDレンタルショップらしいので、そこに料理DVDの買い取り品が混ざったから安く販売したのでしょうか???(笑)。理由はわかりませんが、私にとってはウレシイ買い物でした♪

ほかに欲しいのはね~、ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』と『SEX and the CITY(セックス・アンド・ザ・ティ)』の全シリーズ、文楽(人形浄瑠璃)、歌舞伎の片岡仁左衛門さま、落語の志ん朝師匠のDVDも、ぜ~んぶ揃えられたらいいのにな~。
でも、もし実現したら、ますます引きこもるだけかも?(笑)。

[本日のオマケ]

●「チャングムの誓いで学ぶ宮廷料理」(女性チャンネル♪ LaLa TV/ジュピターエンタテインメント株式会社)
http://lala.tv/programs/changumu_recipe/index.html
以前に、この料理番組が放映されたようで、映像は観られないのですが、レシピは掲載されています。

●『「チャングムの誓い」で学ぶ宮廷料理』DVD-BOX(NHKエンタープライズ)

「チャングムの誓い」で学ぶ宮廷料理 DVD-BOX


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自分の通う病院で医療事故が起きて、ついTVドラマ『白い巨塔』を再見してしまった。 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

私は胃がんに罹って以来、病院選びに慎重になりました。
今ではクリニックなら乳腺外来と歯科は渋谷区、
眼科は中央区まで通い、
血液内科・婦人科・消化器内科は新宿区の大規模病院へ。

大病院のほうは自宅から行きやすいということもありますが、
丁寧に診てくれるお医者さんをはじめ、
気さくな看護師さんや技師さんが多いのも理由です。
それもあって先日、同病院の整形外科も受診したのですが、
私が脊髄のMRI検査を受けた翌日(16日)に
その病院で医療事故が発生したというニュースを知りました。

整形外科の女性研修医(29歳)が
検査入院中の女性患者(78歳)に対し、
脊髄のレントゲン検査をする際、
「造影剤は血管用も脊髄用も同じものだと思って」
脊髄用ではない尿路・血管用の造影剤を注射した結果、
それが原因となって患者はショック症状を起こし、
多臓器不全で死亡……。

私はその病院で数年前に造影剤を使うMRI検査を受けたとき、
担当の技師(だと思い込んでいた)人が乱暴な注射の仕方をして
血管が破れるかと思うほど恐怖と痛みを感じたため、
先日、MRIを受けるときも
「造影剤は怖くて」と担当医に話したのですが、
実際は造影剤を使わない検査だったので問題はありませんでした。

でも、私の担当医が今回の事故の医師だったら?
そして、私も造影剤を使うレントゲン検査を受けていたら?

想像するだけでゾッとしますし、
そんな病院には二度と行きたくない!
とも思いがちです。
しかし、医療事故はニュースになれば知ることもできますが、
事件の扱いにならない程度の小さなミスは、
医療の現場では日常茶飯事。

その病院の近くにある大学病院でも、2月には
リンパ管腫という疾患で首の手術を受けた2歳の子どもに
鎮静用として投与したのが、
小児には使ってはいけない全身麻酔剤で、
その子どもを死なせてしまったという事故も発生しています。

また、同じ区内で私が乳がん手術を受けた別の大学病院でも
かつては医療事故まみれだったようですし、
そことはまた別の大学病院に勤務していた知人女性は
「新宿近辺で事故に遭っても、
うちの病院だけは絶対に来ないでね!」
と以前から私に忠告していましたが、彼女は
職場のストレスが高じて精神疾患に罹り、辞職してしまいました。

じゃあ、どこの病院がいいの?
行く病院がないじゃないか!

そんなふうに、よく言われます。
でも、医療事故が100%起こらない病院など、
世界中どこにもないでしょう。

私の理想のお医者さん像を考えると、
山崎豊子の小説『白い巨塔』の里見先生のような人物で、
TVドラマで観た山本 學そのものなんですが、
そんな人物も現実には、どこにも居ないのです。

医療に従事する人たちに理想を押し付け、過剰な期待をもつことは、
彼ら・彼女らを苦しめ、追い込むことにも繋がります。
だからと言って、医療事故に遭ってもしょうがないよね~とは、
もちろん思えない。

先だって私のがん本に関する取材を受けた際にも、
「病院や医師は何を基準に選ぶのか?」と質問されました。
そのとき私が答えたのは以下のようなことでした。

「自分の納得のいくまで徹底的に調べたあとで、
どこを誰を選ぶのか迷ったら、最終的には、
病院であれば“自分の好み”、
お医者さんは“自分との相性”で決めるしかありません。
突き詰めると、すべては自分の責任であり、
主体的に闘病するというのは、そういうことなんです」


【本日のオマケ】
●TVドラマ『白い巨塔』第1回(YouTube/※短縮URL)
http://p.tl/r5ER

何度もドラマ化されているようですが、私にとっては
田宮二郎が主演の作品が一番!
(その影響が大き過ぎて、ほかは観ていない)。
山本 學との善悪の対比という単純構造ではなく、
複雑かつ重層的で、
人間の心の深淵が実によく描かれていると思います。

原作の山崎豊子は新聞記者でもあった人だからか
丹念な取材ぶりには定評がありますが、
だからこそ、小説でありながら
ノンフィクションのように感ずるのかもしれません。
それを脚本化するのも大変なことだったでしょう。

ドラマでは、今では考えられない芸達者な俳優ばかりを集め、
これだけのキャスティングがよくできたものだと感心します。

改めて観ると、当時の女優たちの所作の美しさにも感動。
名前は知らないのですが、東教授宅のお手伝いさん役の女優が、
お銚子のお代わりを差し出し、ドアから出ていった次の瞬間、
場面からは消えていながらも
ドアの音がしないようフッと力を抜いてから静かに閉める、
そんな演技にも感服しました(ちょいと調べたら宝塚出身の女優でした)。

同作品の原作は元々、1963年から
週刊誌『サンデー毎日』に連載されたもので
単行本化は’65年、映画化は’66年だったようです。
かつて私が観たTVドラマは’78年放映のもの。
渡辺岳夫(アニメの名曲の数々も作曲)のテーマ曲も印象深い。

圧倒的な緊張感を伴って、気がついたら観終わっていました。
……仕事しろよ~、自分! ひゃ~(汗)。

※手術場面でリアルな臓物のカットがたくさん出てくるので、
そういうものを見るのが苦手な方や食事中の方は
ご覧にならないほうがいいと思いますよ~。

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