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東濃地方での渡り鳥と山の民との歴史を追った、ドキュメンタリー映画『鳥の道を越えて』。 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

東京では桜の開花便りや花見の案内が届くこの時季、
日本で冬を過ごした渡り鳥も繁殖地へ旅立つ頃でしょうか。

渡り鳥は「夏鳥」と「冬鳥」に分類され、
日本で越冬する冬鳥の代表が白鳥、雁(ガン)、鴨、ツグミなどで、
これから日本へ渡ってくる夏鳥が
ツバメやホトトギス、カッコウなどだそうです。

これらの鳥は40年以上前に
国際的な「渡り鳥条約」というものが締結されて以来、
禁猟・保護の対象となっていますが、
かつては人々の食用として
鳥猟(ちょうりょう)が一般的だった地方もありました。

その一つが岐阜県の南部の
「東濃(とうのう)地方」と呼ばれる地域。
愛知県寄りの美濃地方の東側で、
加茂郡の「東白川村(ひがし しらかわむら)」という所が
ドキュメンタリー映画の舞台です。

東白川村は今年2月末の時点で、人口が2,496名(865世帯)。
村の総面積8,711haのうち、
山林が8,013ha(約90%)も占めるようです。
村の人たちの家々がある土地の標高は270m~670mだとか。

名産は、お茶の「ひがし白川茶」や「東濃ひのき」など。
「東濃ひのき」は銘木とか
“日本三大檜(ひのき)”などとも呼ばれるようですが、
ほかにも何かの記事で目にした名称だな…と思い返してみると、
昨秋、「京都 南座」の舞台の改修で
板の張り替えに使われたのが「東濃ひのき」でした。

この東白川村で生まれた
監督の今井友樹さん(1979年生まれ)は、
おじいさんから昔は「鳥の道があった」と聞かされたことから、
かつては林業や炭焼き・狩猟などに従事してきた人々の暮らしや、
その山へ季節ごとに渡ってくる鳥と人々の繋がりを探求したことが、
映画作品として結実したようです。

●ドキュメンタリー映画『鳥の道を越えて』
(2014年/日本/93分)
http://www.torinomichi.com/
※上記サイトで予告編も観られます。
監督のおじいさんの笑顔と話し方が
温かくて素朴で惹かれる~!!


[3月・4月の上映会スケジュール]

監督のトークが予定されている会場もアリ。
料金は会場によって異なります。
詳しくは以下のページでチェックしてくださいね~。
http://www.torinomichi.com/%E4%B8%8A%E6%98%A0%E6%83%85%E5%A0%B1/

●3月27日(金)12:30~
・第2回 グリーンイメージ国際環境映像祭
東京都千代田区「日比谷図書文化館 コンベンションホール」

●3月28日(土)14:15~
・日本映像民俗学の会 第37回 岐阜大会
岐阜県揖斐郡揖斐川町「谷汲サンサンホール」

●3月29日(日)12:30~
・大倉山ドキュメンタリー映画祭
神奈川県横浜市「大倉山記念館」

●4月1日(水)~4月21日(火)
広島県広島市「横川シネマ」で劇場公開

●4月4日(土)~4月24日(金)
神奈川県横浜市「横浜シネマリン」で劇場公開

●4月19日(日)11:00~
・優れたドキュメンタリー映画を観る会
東京都世田谷区「下高井戸シネマ」

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[本日のオマケ]

今井監督が学んだという映像の研究所。
私と同じく民俗学や土着(どちゃく)の文化、
郷土芸能などに興味のある方々なら
観てみたいな~♪と思われるのでは?
という映画のリストも載っているサイトです。
自主上映の申し込みも可能。
●「民族文化映像研究所(民映研)」(東京都 中央区 日本橋馬喰町)
http://www31.ocn.ne.jp/~minneiken/
・映画作品一覧
http://www31.ocn.ne.jp/~minneiken/films.htm

上映情報を発信している
Facebookのコミュニティページ。
●「民映研など記録映画の自主上映情報」
https://www.facebook.com/kiroku.movie.info?ref=hl

美しい村の全域を公園化しようという構想があるとか。
●「自然いきいき 人のびのび 東白川村」(東白川村役場)
http://www.vill.higashishirakawa.gifu.jp/

●「清新ヒノキ舞台、香る南座 改修終え神事」
(2014年11月28日付/京都新聞)
www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20141128000065

ここも時折、研究会や上映会などを主催する団体のようです。
●「日本映像民俗学の会」(東京都 新宿区 内藤町)
http://www.jefs.org/
・ブログ
http://blog.livedoor.jp/ethnolo/


[追記(2015.3.24)]
富山県に住むSNS友達のOさんが、こんなコメントをくれました。

「カスミ網で色んな鳥をこっちでも捕ってたな。
今は見かけなくなりました。」

鳥猟の光景…Oさんはカスミ網で鳥を捕獲する現場を
実際に目にしたんですね~。
富山の山の民も東白川村の人々と同じように
渡り鳥と関わってきた歴史があるということ。
かつては全国あちこちの山村で
“鳥の道”が見られたんでしょうね。

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