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避難所での間仕切りシステムの活用拡大を! [社会問題&戦争関連]

九州の地震のニュースや「ハートネットTV」(NHK Eテレ)で、「避難所では自閉症の人のために間仕切りが必要」ということを知りました。大人・子どもの別なく自閉症などの発達障害者は、以下のようなことに苦しみがちだと言われます。

●環境が変わると落ち着きがなくなってしまう。
●音や臭いなどに過敏なので、健常者以上に集団生活が苦痛となる。
●周囲の人たちとのコミュニケーションが取りにくい。
●他者に必要な物事がうまく伝えられず、つい「大丈夫」と答えてしまう。
●周りに自閉症などの症状が理解してもらえず、孤立したりトラブルとなったりする。

避難所の映像を観るたび、プライバシーも何もない環境だな…と胸がふさがる思いがします。私も突然の音に過剰反応したり、香水や香り付き洗剤・柔軟剤のように人工的なニオイが大嫌いだったり、はたまた協調性に欠けるところもあるので(汗)、避難所の生活は誰もが本当に苦痛だろうと思います。……食事や衛生面といった大問題もありますしね。

今回の被災地では、避難所だとプライバシーが確保できないからと自家用車で過ごす人も多いようですが、エコノミー症候群で亡くなった人もいます。

避難所で少しでも個々の居場所を確保するには?

それに応える活動を以前から続けているのが、建築家の坂 茂(ばん・しげる)さん率いる「坂茂建築設計+ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク」だそうです。特殊加工した紙管と布を用い、カーテンによる間仕切りを作るもの。組み立ては容易でリサイクルも可能だとか。

入院して何人部屋かにいると、どうしてもストレスが溜まりがちですが、カーテンを引いて自分だけのスペースができると少しはホッとするものです。間仕切りシステムも布で隔てるだけですが、周りがすべて見渡せる状態よりは気持ちも落ち着くことでしょう。

●東日本大震災の避難所の例
http://www.shigerubanarchitects.com/works/2016_kumamoto/index.html

●広島土砂災害の避難所の例
http://www.shigerubanarchitects.com/works/2014_Hiroshima-PPS4-0921/index.html

坂さんは国内外を問わず、文化施設や教会などの設計を手掛けるだけでなく、阪神・淡路大震災のときから海外の被災地にも赴き、“紙の建築家”として間仕切りシステムや仮設住宅などを提供し続けているそうです。私が知らなかっただけで、国際的に活躍する建築家を讃えるプリツカー賞も贈られた人でした。

建築資材として認可された紙管、その発想のもとは事務所の隅に置いてあった反物の芯だったとか。単なるゴミと見過ごすのではなく、紙製の芯の強度を高める工夫をすれば建築に使えるかも!と着目したことで、被災した人々に役立つ素晴らしいものが生まれたんですね。この間仕切りシステムが、熊本・大分の全部の避難所で活用されれば!

●japan-architects 坂茂建築設計
http://www.japan-architects.com/ja/shigeruban/

東日本大震災のときに作成された
●「日本自閉症協会」防災・支援ハンドブック
http://www.autism.or.jp/bousai/index.htm

●NHK福祉ポータル「ハートネット」
http://www.nhk.or.jp/heart-net/

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