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がん患者が被災したときに注意すべきこと&お薬手帳を活用しよう! [医療・健康&がん関連]

くまモンお薬手帳.jpg

九州では昨日(22日)の17時半過ぎに大分県中部で震度3、18時半頃に熊本地方で震度4でしたが、その後は現在(23日21時)まで発表はありません。現地の方々は少しでも睡眠が取れたでしょうか。このまま収束してほしいですね。雨模様の心配も続きますが……。

がん患者・がん体験者だと私と同様に、「被災地の“がん友”たちは?」と心配している人も多いと思うのですが、やはり災害の直後は医療スタッフ常駐の所もあれば、服用中の薬も手に入りにくい所があるなど、地域によって差が出ているようです。

熊本・大分だけでなく日本に住んでいる以上、自分も被災者となるリスクは高いのですから、災害時にはどうすればいいかを知っておくことは大切。今、通院中の人やこれから治療が始まる人はもとより、体験者や患者をサポートする立場の人も、あるいは「がんなんて関係ないし~」と思っている人も、災害に遭うときは自分がどの立場になるかなんて予測はつかないのですから、知っておいて損はないでしょう。

特に、SNSが普及したことで必要な情報が早く得られるようになった半面、いい加減な情報も非常に増えています。正しい知識を得ておけば、デマなどに振り回されないようにもなると思います。

私が今回、学んだのは、抗がん剤治療中の人が気をつけるべきこと。
●健康な人より血が固まりやすいので水分補給をこまめに、軽い運動も心がけること(がん細胞は血液を固まりやすくしたり血管の壁に傷をつけたりするため、血の塊=血栓ができやすい)。……狭い車中で過ごしてエコノミークラス症候群に気をつける、ということだけじゃないんですね。
●自宅が半壊などの被害に遭っても、清掃や瓦礫(がれき)の撤去などは行わない(抗がん剤の影響で白血球が減っているため、感染症に罹りやすい)。……南阿蘇村の避難所で体調を崩した人からノロウイルスが検出されたという報もありました。

「がんを体験したけど今は元気!」という人の中には、ボランティアとして九州へ行こうと思う人がいるかもしれませんが、今の健康状態は本当に万全なのか、現地でかえって足手まといとなることはないか等、熟考したほうがいいと思います。

たとえば私なども元気に飲んだくれる夜もありますが~、高校時代からの鉄欠乏性貧血が30代の胃がんの術後に悪化したままで、長いこと治療も続けていますが、いまだに血液検査で全項目が正常値となったことはありません。アレルギーもあるし、頸椎・腰椎も治らないし、卵巣嚢腫も抱えているし、近頃は腰痛がひどくなる一方……。こんな持病だらけが被災地へ応援に行ってもジャマになるだけでしょうし、健康な人より免疫が落ちている分、感染症に罹って、かえって迷惑を掛けてしまうことになりかねません。

被災地で他者の助けとなる人たちって、やはり健康じゃないといけないんだな…とつくづく思います。せめて自分が被災したときには少しでも周りに迷惑を掛けないよう、自分でできることは自分で!と言い聞かせ、知識を深めておかないと……と改めて思いました。

がん患者や持病のある人が注意すべきことはたくさんあります。時間を見つけて以下のサイトをチェックしてみてくださいまし。

[参考サイト]
●災害時にがん患者がパニックに陥らないための7箇条
https://gansupport.jp/article/series/series06/3609.html
(がんサポート)

●感染予防のための8ヵ条
http://www.kansensho.or.jp/disaster/disaster_con_1.pdf
(東北感染症危機管理ネットワーク)

●災害時の健康・栄養について
http://www0.nih.go.jp/eiken/info/info_saigai.html
(国立健康・栄養研究所)

●熊本地震で被災されたがん患者やご家族の皆さまへの情報提供について
http://zenganren.jp/?p=670
(全国がん患者団体連合会)

●災害看護 命を守る知識と技術の情報館 役立ちマニュアルがん患者編
http://www.coe-cnas.jp/group_cncr/manual/index.html
(兵庫県立大学 看護学研究科COEプロジェクト)

●災害時のがん医療 - がん患者さんと医療従事者のためのFAQ
https://www.teamoncology.com/disaster/
(MDアンダーソンがんセンター)

●熊本地震 避難生活での健康被害を防ぐ知恵
http://mainichi.jp/premier/health/articles/20160415/med/00m/010/014000c
(毎日新聞 医療プレミア)

●大規模災害に対する備え がん治療・在宅医療・緩和ケアを受けている患者さんとご家族へ -普段からできることと災害時の対応-
http://ganjoho.jp/data/public/support/brochure/saigai_booklet.pdf
(平成26年度 厚生労働科学研究費補助金 地域医療基盤開発推進研究事業「被災地に展開可能ながん在宅緩和医療システムの構築に関する研究」班)

●災害時の医療関連のリンク集
http://teamoncology.blog39.fc2.com/blog-entry-208.html
(がんのチーム医療)

[東日本大震災の事例]
●東日本大震災 ~その時、がん医療はどう動いたのか(2011年)
http://www.novartisoncology.jp/patients/sasaeru/index2011.html
(ノバルティス ファーマ)

●現場力を上げるために 東日本大震災の体験を知る -在宅医療・がん治療・緩和ケア-
http://ganjoho.jp/data/professional/med_info/disaster_experience/genbaryoku_booklet.pdf
(平成26年度 厚生労働科学研究費補助金 地域医療基盤開発推進研究事業「被災地に展開可能ながん在宅緩和医療システムの構築に関する研究」班)

[経口抗がん剤で治療中の患者向け治療メモ]
●「わたしのダイアリー」
http://www.co.idac.tohoku.ac.jp/medical/diary/diary.pdf
(東北大学病院 腫瘍内科)


私は通院のたびに「お薬手帳」を持参しますが、そのカバーに保険証、臓器提供意思表示カード、自分なりの治療メモが挟んであります。私は発病の年とか年齢とか数字に関わることはすぐに忘れてしまうので(汗)、これまでの治療経過を文書化してパソコンに保存し、印刷したものを治療メモとして持ち歩いているわけです。

「おくすり手帳」は薬局でもらえます(無料で配布)。いろんなデザインが出回っていますが、治療歴や既往歴、アレルギー歴、副作用についてなどの記入欄が設けてあると思うので、そこに書いておきましょう。記入欄がないときは、最低限、以下のことはメモしておくといいですね。

●病名(がんの部位)、病期(ステージ)など
●かかりつけの病院やクリニックの名称、主治医の名前
●今まで受けた治療(いつ? 手術や薬物療法、放射線療法などの内容も具体的に)
●服用中の薬について(抗がん剤だけでなく、ほかの薬もすべて。正確な名称、錠剤・粉末・注射薬などの種別、服用回数など)
●がん以外の持病、健康上の問題点など

スマートフォンを使っている人は、お薬手帳の電子版もありますよ~。紙の手帳は処方薬のシールを貼る欄がなくなると、新しい手帳にまた自分の情報を記入せねばなりませんが、その点、スマホだと更新し続ければいいからラクですよね。ただし、被災地ではバッテリーが減ったりネットに接続できなくなったりすると使えないので、紙の手帳も携帯するほうがいいかもしれません。

●電子お薬手帳
※アプリケーションはAndroid用とiOS用。
無料でダウンロードできます。
http://www.nichiyaku.or.jp/e_okusuritecho/howto.html
(日本薬剤師会)

くまモンなどキャラクターのお薬手帳は、この会社が作っています。
http://www.meding.co.jp/character/techo/techo_character_ku.html
(株式会社メディング/徳島県)

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