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沖縄「チビチリガマ」の破壊は本当に“肝試し”か? [沖縄&琉球國]

沖縄戦における集団自決(強制集団死)の象徴の場が、読谷村(よみたんそん)にある村指定文化財の「チビチリガマ」。この「ガマ」とは沖縄の言葉で、自然にできた鍾乳洞のような洞窟を指すようです。

「チビチリガマ」には彫刻家の金城 實(きんじょう・みのる)さんと遺族の方々の手による『平和の像』があり、入口付近には「ここはお墓です」と明記された遺族会による看板も掲げられているそうです。

●「チビチリガマ」で亡くなった方々の年齢(犠牲者の一部 ※推定年齢も含む)

大城さんの家族…65歳、43歳、12歳、10歳、5歳、3歳
上地さんの家族…82歳、50歳、18歳
知花さんの家族…79歳、48歳、26歳、13歳、11歳
上原さん…81歳
比嘉さんの家族…54歳、48歳、15歳、11歳、9歳、7歳、5歳
真栄田さんの家族…36歳、8歳、4歳、1歳

それぞれの家族構成が想像できて、ガマに逃げ込んで非業の最期を遂げねばならなくなるまでの暮らしぶりさえ、なんとなく見えてくるような気もします。
このガマには亡くなった方々の遺骨の一部も残されていたそうで、だからこそ遺族にとっては「お墓」なんですね。

そのガマが荒らされたという報道がありました。『平和の像』の石垣が壊され、看板が打ち捨てられ、平和学習のために訪れた修学旅行生が捧げたという千羽鶴も引きちぎられていたそうです。ガマの内部では遺品である瓶や壺が割られ、包丁も折り曲げられ、小さな骨を納めた場所まで荒らされたという惨状……。

後日、犯人が県内在住の16~19歳の男子4名だったと判明したことで、沖縄の人々は大変なショックを受けたと思います。広島や長崎で生まれた子どもたちが、周りの大人たちから原爆の恐ろしさや不戦への強い思いを聞かされて育つように、沖縄の子どもたちも、おじい・おばあや父母、親戚、教師といった大人たちから悲惨極まりない沖縄戦について聞かされ、また、地元のメディア報道も見聞する機会が多いことから、ヤマト(本土)の無知な子どもたちより、よほど知識の蓄積があるのではないでしょうか。

マスコミでは「少年」と形容されていますが、16歳から19歳という分別もつくはずの年齢の犯人らが「心霊スポットに行った」「肝試し」などと供述するとは!?
また、本当に“肝試し”感覚なら、念入りに破壊しまくるような行為は妙な感じがするのですが……。

もちろん、20代でも50代でも70代でも、バカなことをしでかす輩は国内だけでなく世界中にたくさんいるわけですが、このガマがどういう場所かということを全く知らなかったとは思えない犯人たちだけに、どうにも違和感が拭えないのです。
たとえば、カネを渡して破壊行動を示唆した人間がいるのではないか、そう考えるほうが、しっくり来るんですよね、私には。

とにかく、犯人らに対しては徹底的に厳しく責任を追及してほしい。少年法で保護する必要なんてないよ!
そして、今後は遺族会の方々以外がガマの見学を希望する際は読谷村の職員が必ず立ち会うとか、防犯カメラや人感センサー+警報機を設置するとか、厳重な対策を施す必要があります。
そういうことにこそ国の税金を使えばいいじゃありませんか! 我々、国民はアホな議員らに政務活動費という名の寄付をしていたのだ…と気付かせられる不祥事が続くだけに、本気でそう思います。


[チビチリガマについて学ぶサイト]

●チビチリガマ・シムクガマ(読谷村観光協会)
http://www.yomitan-kankou.jp/detail.jsp?id=76381&menuid=11954&funcid=3

●読谷村史 「戦時記録」上巻 第二章 読谷山村民の戦争体験 第三節 それぞれの体験5「集団自決」(読谷村史編集室)
・読谷山村民の「集団自決」 チビチリガマでの「集団自決」/當山正喜
http://www.yomitan.jp/sonsi/vol05a/chap02/sec03/cont00/docu129.htm

●戦跡と証言 チビチリガマ(読谷村)【放送日 H20.4.2】(NHK 沖縄放送局)
http://www.nhk.or.jp/okinawa/okinawasen70/senseki/detail01.html

●沖縄戦跡めぐり チビチリガマ(西羽 潔さん)
http://www.rose.sannet.ne.jp/nishiha/okinawa/senseki/chibichiri.htm

●平和教育 沖縄現地学習会 チビチリガマ(yama's main web page)
http://web1.incl.ne.jp/tyranno/okinawa/tibitiri.html

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