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「沖縄文化研究所」の総合講座「沖縄を考える」の受講(無料♪)を始めました! [沖縄&琉球國]

4月下旬、ボクシング&沖縄ファン仲間のMさんが
沖縄に関するシンポジウムの話をSNSに書いていたので、
「そういう情報はどこで入手できるの~?」
と聞いたところ、
「法政大学 沖縄文化研究所(略称:沖文研)」のことを
教えてくれました。

「沖文研」は沖縄が日本に復帰した
1972(昭和47)年7月に設立。
春・秋の学期に分けて定期的に沖縄関連の講座を設けており、
基本的には法大の学部生対象の講義なのですが、
一般の人も受講OKで受講料は無料、
事前の申し込みも不要です。

講座は金曜の午後という時間帯なので、
お勤めの人が参加するのは難しいかもしれませんが、
Mさんは金曜に休暇が取れるときに受講するそうです。
私はフリーランスゆえ平日も休日も関係ないし、
講座の予定表を見ると興味深い内容ばかりなので、
ぜひ行きたい!と思いました。

でも、出不精のためズルズルと延びてしまい……、
ようやく秋学期から参加しようと重い腰を上げたのが
先週の金曜のこと。


会場は市ヶ谷と飯田橋の間にある校舎で、
私は「市ヶ谷」駅から桜並木の道沿いを歩いていったのですが、
その道をたどるのは30年ぶりだったこともあり、
知らない建物ばかりとなっていました。

あ、「世界文化社」って、ここにあったんだっけ~?
なんて思いながら歩けど歩けど
予想以上に遠くて、なかなか着かないんですよ~(泣)。
途中で歩くのがイヤになったほどですが、
トシのせいにすると同世代以上から怒られます(笑)。
引きこもり女は日頃の運動不足がたたるんですねぇ。

大学は「超高層タワーの都市型キャンパス」とやらに変身しており、
ずいぶん立派なビル群となっていてビックリしました。
私の記憶にあった「55年館」「58年館」も建て替え中らしく、
工事幕の隙間から見えただけです。
鉄筋コンクリート構造でも学校の施設として
60年近く酷使されてきたわけですから限界なんでしょうねぇ。

講座の会場のあるビルはきれいで、
玄関ホールから学生たちでいっぱい。
そりゃ学校ですから当然なんですけど、私には新鮮な環境です。
シースルーエレベーターやエスカレーターもあります。
若者は階段を使わんのか~ッ!?
私みたいに足腰が弱くなっちゃうよ~(笑)。


会場の「薩埵(さった)ホール」は870人収容だそうです。
入口付近の受付で名前を記入し、講義用のプリントをもらいます。
内部は、さほど奥行きのないステージ+大階段教室のような構造。
座席は前席の背もたれ部分からテーブル板が引き出せます。

秋学期1回目の講座(9月19日/1コマ90分)は
「1950年代の『土地闘争』と現在」と題し、基地問題が中心。
配布資料(A4プリント7ページ分)をもとに
映像も交えた講義でした。
今回担当の鳥山 淳さん(沖縄国際大学 准教授)は
特に話し上手という先生でもなかったのですが
(↑失礼でスミマセ~ン)、
真剣に沖縄のことを憂慮していらっしゃる様子が窺われ、
お話の内容も知らないことが多かったので、とても有意義でした。

春学期も途中からでも参加すればヨカッタ…(涙)。

沖文研の講座は、以前なら資料代として
500円程度を徴収していたようですが、今はプリント代も不要。
学生諸君はレポート提出が義務づけられているようでしたが、
一般人は終了後に講座の感想を書くアンケートの提出だけ
(それも任意)。

全国の大学は少子化で学生数が減っているため、
有料の社会人講座に注力するところも多くなっているのですが
(法大にも社会人向けの
「エクステンション・カレッジ」という講座があるものの
今年は学生限定だとか)、
充実した内容の講座が、こうして無料で受講できるというのは、
本当にありがたい~!!と思いました。

駅へ戻る道すがら、学生たちのあとをトボトボ歩くうちに、
「この若さのときに、なんでちゃんと勉強しなかったんだろ?」
と思った途端、足が止まり、涙がこみ上げそうになりました。
まぁ完全に、だらしない自分のせいなんですけど、
あまりにも情けなくなってしまい……。

でも、過去は取り戻せないし、戻りたくもありませんしね。
記憶力はすっかり衰えつつありますが、
まだまだ出掛けて学ぶことだけはできる。
だから、チャンスがあるときには活かさないと~!

好きなことや興味の深いジャンルの学習は、本当に楽しい!!

―――――――――――――――――――――――――――――――――
●法政大学 沖縄文化研究所
2014年度 総合講座「沖縄を考える」

・日時:毎週金曜15:10~16:40
・会場:法政大学 市ヶ谷キャンパス
外濠(そとぼり)校舎6F 薩埵(さった)ホール
http://www.hoseikyoiku.jp/facilities/sotobori.html
(東京都 千代田区 富士見2-17-1)
・アクセス:
JR総武線・都営新宿線・東京メトロ有楽町線・南北線「市ヶ谷」駅から徒歩10分
JR総武線・都営大江戸線・東京メトロ有楽町線・東西線・南北線「飯田橋」駅から徒歩10分

受講の先輩Mさんも事前にアドバイスしてくれたのですが、
初めて行く場合は時間に余裕をもったほうがいいですね。
ビル内も人込みで混雑しているため、
正面奥の左手にあるエレベーターで6階まで上がり、
会場へ入って席に着くまでにも少し時間が掛かります。

「薩埵(さった)ホール」の名称は
法政大学の創立者の一人で法学者・教育者の
薩埵正邦(さった・まさくに/1856~1897)にちなんだもの。
仏教用語の「薩埵」とは菩薩の意、
あるいは釈迦の過去世(前世)での名前だとか。


【日程・講座内容・講師】
※註:講師の肩書やプロフィールの一部、著書などは私が予習用に調べて追記したものなので、誤りがあるかもしれませんが…(汗)。

[9月]
●19日「1950年代の『土地闘争』と現在」
鳥山 淳(とりやま・あつし/沖縄国際大学 総合文化学部 准教授)
・著書『イモとハダシ――占領と現在(沖縄・問いを立てる)』(社会評論社/2009年)、『沖縄/基地社会の起源と相克―1945‐1956』(勁草書房/2013年)

●26日「衣食住にみる〈沖縄文化〉」
小屋敷 琢己(こやしき・たくみ/琉球大学 教育学部 生涯教育課程 准教授)

[10月]
● 3日「文字文化以前の琉球社会の民俗」
酒井卯作(さかい・うさく/1925年生まれ、民俗学者・「南島研究会」主宰)
・著書『琉球列島における死霊祭祀の構造』(柳田国男賞/第一書房/1987年)、『琉球列島民俗語彙』(第一書房/2002年)、『南島旅行見聞記』柳田 国男・著 酒井 卯作・編(森話社/2009年)、
「柳田国男と琉球―『海南小記』をよむ」(森話社/2010年)

●10日「サイパン戦から南洋群島帰還者会の活動へ」
上運天 賢盛(かみうんてん・けんせい/1931年にサイパン島で生まれ、地上戦で義理の叔父といとこを失う)
・『琉球新報――未来に伝える沖縄戦』
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-227702-storytopic-239.html

●17日「沖縄における環境問題とその対策」
藤田陽子(ふじた・ようこ/琉球大学 国際沖縄研究所 所長・環境経済学 教授)
・沖縄から発信する「新しい島嶼学」
http://www.sof.or.jp/jp/news/301-350/323_3.php

●24日「琉歌の世界」
ヤナ・ウルバノヴァー(スロバキア出身、法政大学 大学院 日本文学専攻)

[11月]
● 7日「これが沖縄の生きる道」
宮台真司(みやだい・しんじ/社会学者・首都大学東京 教授)、仲村清司(なかむら・きよし/作家・沖縄大学 客員教授)
・仲村清司ブログ
http://nakamura.ti-da.net/

●14日「『琉球独立論』をめぐって」
新川 明(あらかわ・あきら/1931年生まれ、沖縄研究家・「琉球民族独立総合研究学会」発起人)
・著書
『新南島風土記』(毎日出版文化賞/岩波書店/1978年)
・琉球民族独立総合研究学会
http://www.acsils.org/
・抗議声明(PDF文書/※短縮URL→クリックしてダウンロード)
http://urx.nu/cgS1
・映画『スケッチ・オブ・ミャーク』公式サイト
http://sketchesofmyahk.com/

●21日「沖縄『建白書』の思想的系譜」
比屋根 照夫(ひやね・てるお/1939年生まれ、琉球大学 名誉教授)
・著書『近代日本と伊波普猷』(三一書房/1981年)、『自由民権思想と沖縄』(研文出版/1982年)、『近代沖縄の精神史』(社会評論社/1996年)、『戦後沖縄の精神と思想』(明石書店/2009年)
※建白書:政府や上役などに対し、自分の意見を公的に述べた文書(例:明治時代、自由民権運動の一環として国会開設を求める建白書を提出)。沖縄県では2013年にオスプレイの配備撤回と米軍普天間飛行場の県内移設断念を求めて全41市町村長による建白書を政府に提出。

●28日「琉球舞踊」(実演)高峰久枝・美和子(※沖文研の文書は苗字の漢字が誤り?)

高嶺 久枝(たかみね・ひさえ/1956年生まれ、12歳で琉球舞踊家・佐藤太圭子に師事、「琉球舞踊 かなの会」会主)
http://takaminehisae.ti-da.net/
樋口(高嶺)美和子(1982年生まれ、詩人・高良 勉=高嶺朝誠と琉球舞踊家・高嶺久枝の長女、4歳で初舞台、沖縄尚学高等学校・附属中学校 社会科教諭)

[12月]
● 5日「沖縄人にとっての伊波普猷(いは・ふゆう)」
伊佐眞一(いさ・しんいち/1951年生まれ、琉球大学 法科大学院 係長)
・著書『伊波普猷批判序説』(影書房/2007年)

●12日「考古学からみた琉球文化圏の北限」
伊藤慎二(いとう・しんじ/西南学院大学 国際文化学部 国際文化学科 准教授)
・著書『琉球縄文文化の基礎的研究』(アム・プロモーション/2000年)
・伊藤慎二ゼミ
http://www.seinan-gu.ac.jp/kokubun/seminar/ito.html

●19日「沖縄女性作家たちの歩み」
与那覇 恵子(よなは・けいこ/1952年生まれ、東洋英和女学院大学 国際社会学部 国際コミュニケーション学科 教授)
・著書『現代女性文学を読む』(双文社出版/2006年)、『後期20世紀女性文学論』(晶文社/2014年)
※「名桜大学」にも同姓同名の教授がいるが、英語教育専門。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

・沖文研の文書(上記の日程・講座内容など)
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/sougoukouza/2014sougou_aki.pdf
(※PDFファイルが開きます)

●「法政大学 沖縄文化研究所」
http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/


[参考サイト]

●「今帰仁(なきじん)村 歴史文化センター」(沖縄県今帰仁村)
http://rekibun.jp/

●「南風原(はえばる)町立 南風原文化センター」(沖縄県島尻郡)
http://www.town.haebaru.okinawa.jp/hhp.nsf/0/F2374B0A15DE4EEA492575520025804C?OpenDocument

●「沖縄県立博物館・美術館」(沖縄県那覇市)
http://www.museums.pref.okinawa.jp/

●「那覇市歴史博物館」(沖縄県那覇市)
http://www.rekishi-archive.city.naha.okinawa.jp/

●「国立劇場おきなわ」(沖縄県浦添市)
http://www.nt-okinawa.or.jp/

●「沖縄県平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)
http://www.peace-museum.pref.okinawa.jp/

●「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)
http://www.himeyuri.or.jp/

●「対馬丸(つしままる)記念館」(沖縄県那覇市)
http://www.tsushimamaru.or.jp/

●「沖縄県立芸術大学 付属研究所」(沖縄県那覇市)
http://www.ken.okigei.ac.jp/

●「琉球大学 資料館『風樹館』」(沖縄県中頭郡)
http://fujukan.lib.u-ryukyu.ac.jp/

●「沖縄国際大学 南島文化研究所」(沖縄県宜野湾市)
http://irc.okiu.ac.jp/

●「沖縄大学 地域研究所」(沖縄県那覇市)
http://www.okinawa-u.ac.jp/chiikiken.php

●「佐喜眞(さきま)美術館」(沖縄県宜野湾市)
http://sakima.jp/

●『沖縄タイムス』(沖縄タイムス社/沖縄県那覇市)
http://www.okinawatimes.co.jp/

●『琉球新報』(琉球新報社/沖縄県那覇市)
http://www.ryukyushimpo.co.jp/

●「早稲田大学 琉球・沖縄研究所」
http://www.waseda.jp/prj-iros-waseda/

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