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漫画家・東村アキコ作品のファンなのですが、超有名な売れっ子だったんですね~。 [映画・テレビ・ラジオ・漫画]

以前、友達が出産したときに、別の友達が「この漫画、面白いよ~! プレゼントにいいよ♪」と薦めてくれたのが、東村アキコ(ひがしむら・あきこ)さんの『ママはテンパリスト』(集英社コミック)でした。

「育児エッセイ漫画」という触れ込みで、作者と愛息“ごっちゃん”の日常を描いたものですが、読んでみると、出産・育児の経験のない私でも、どひゃひゃ~!!と大笑い。並々ならぬギャグセンスの持ち主だと思いました。ママになった友人たちに贈ったら、あまり漫画を読まない人にも大ウケ♪

それまでは、しばらく漫画から離れていたのですが、東村作品がきっかけでネットをチェックするようになると、最近では実に多様なテーマの漫画が揃っているんだな~と驚きましたねぇ。

東村アキコさんには、たくさんの作品があり、ヒットしているシリーズ物はテレビドラマやアニメ、映画にもなっています。超売れっ子だったんですね、私が知らなかっただけか~(汗)。

基本路線はコメディですが、ヒネリ方や落としどころが独特で、一般的には些末と思われる部分にもこだわりがあり、特定の世代には、やたら懐かしいネタもちりばめてあるんですよ。
また、家族の赤裸々な実話など、よくぞここまで描くよね~!と感心するばかり。
キャラクターの描き分けも巧みですが、人物造形がしっかりしているんでしょうね。全般的にサービス精神たっぷりという印象ですが、緻密に計算されたもの、というより、自由な発想と自己表現を追求したら現在の形に昇華したという感じでしょうか。

……といった広浜千絵の論評は参考にしなくていいんです~。絵でも写真でも歌でも映画でも文章でも何でも、
自分が「好き」か「嫌い」かで判断すればいい。喜怒哀楽の感覚は人によって違うので、テレビのうるさいバラエティ番組や、いわゆる“お笑い系”の人たちのギャグにはクスリとも笑えないのが私。だから、「この漫画には全然ハマらないよ!」という人もいるのでしょうけど、私は物凄く好きなんです~。

『主に泣いてます』という絶世の美女として生まれた女性の不幸をとことん追究(?)した作品は、テレビドラマ化されたことがあるそうです。
ネットで配役を確認してみたら、キャスティングのミスとしか思えな~い。ヒドイ。原作の漫画を読んでないんじゃないの?

でも、東村アキコさんの作品は実写で制作するのは非常に難しいと思います。と言うか、漫画が原作で面白かったドラマなんて、ほとんどないと私は思うのですが……。
出演者が妙なハイテンション演技となりがちで、実にヘンなのです。ヒットした漫画を安易に利用してドラマ化しようとする発想自体が貧しい。テレビドラマはドラマ固有の文化とプライドがあったはずでは?

そんな中でも、東村作品が原作で現在、上映中だという映画『海月姫(くらげひめ)』は、それなりにキャラクターのイメージに合うキャスティングが実現したのかも?という配役。

オタク系の女子たちの物語ですが、主役のクラゲオタクの能年玲奈はともかく、アフロヘアの“鉄ヲタ”に池脇千鶴とは、よく引き受けたなぁ、勇気ある女優魂だわ~と思いましたが、元々コメディ系の作品にも出ているのかな?

映画と連動した展覧会が1月12日(月・祝)まで開催中だそうです。
●「男を必要としない展覧会!? 海月姫展」(パルコミュージアム)
http://www.parco-art.com/web/museum/exhibition.php?id=717

こういう展覧会には行きませんが~、漫画にオタク女子たちの住まいとして登場する「天水館」というレトロな西洋館風アパートが映画で再現されているのが素晴らしく、ロケ場所はどこだろうと調べてみたら、埼玉の川越(かわごえ)市にある国登録有形文化財のレストランでした。ここには行ってみたい♪

●「モダン亭 太陽軒」
http://www.kawagoe.com/taiyoken/
1922(大正11)年に西洋料理店「太陽軒」として創業。現在の建物は1929(昭和4)年築の木造漆喰塗り2階建ての洋館。和洋折衷の西洋会席料理が楽しめるそうです。「アルバム」というページには大正末期~戦前のセピア色の写真も。

ところで、東村さんの作品は「集英社」からも「講談社」からも刊行されているのですが、昔は1社独占で漫画家を縛り付けることも多かったので、今はそんな時代になっていたのか~とビックリしました。
それと、以前は吹き出しの中のセリフには句読点(「、」と「。」)を入れないのが決まり事だったと思っていたのですが、最近では句読点入りもあるんですね。「小学館」の漫画作品とか。私は句読点ナシに慣れているから、気になってしょうがない。

それよりも、広告・出版・Web制作に関わる人間たちにとって、これは由々しき問題では!と思ったことが
東村さんのブログに書いてありました。

漫画家や作品関連のニュースを配信する「コミックナタリー」(運営:「ナターシャ」)という媒体から、アルバイト経験に関するインタビューを依頼され、東村さんが協力したところ、謝礼として10万円が渡されたそうです。

取材時にはアルバイト情報の会社の担当者も同席したらしいのですが、インタビュー自体はライターが行ったとか。一般に、インタビューには謝礼が発生しないことが多いので、東村さんは「おかしいな」と思いつつ、長年の付き合いもある会社なので、そのまま受け取ったそうです。

その後、インタビューのときに撮影された自分の写真がTwitter等で拡散されてしまい、広告塔のように扱われていることに違和感を覚え、「コミックナタリー」に質(ただ)したところ、インタビュー企画は媒体側(=ナタリー側)から持ち掛けたもので、「ナタリー」はクライアントから50万円を受け取ったということがわかりました。

つまり、純粋な編集記事ではなくてタイアップ記事(記事広告)だったというわけです。
しかし、「ナタリー」は東村さんに対し、事前にも当日にも何一つ説明しておらず、東村さんも“広告”という言葉すら思い浮かばぬままインタビューを受けたという事情のようです。そのせいで齟齬(そご)が生じたのでしょう。

ちょっとヒヤッとして自分の仕事の進め方を振り返ってみると、取材を申し込む相手には打診する際に「媒体資料」として掲載する媒体の説明を書いたものを渡します(文書を送付するかメール添付で)。
そこには純広告やPRなのか、タイアップ記事か編集記事かといったことも書き添えますので、納得した上で引き受けてもらえます(もちろん、媒体の特性や目的などによっては断られることもありますが)。

私の友人・知人の編集者やライター、ディレクターなどは皆、同じように進めると思うんですけどね。

だから、今回の東村さんのようなケースは、「コミックナタリー」側が従来の付き合いに甘えてナアナアのまま話を進めた、という怠慢ではないかと思うのです。
「カネ払ったんだから、写真ぐらい出回ったっていいじゃん」という安易な感覚だったのか?

東村さんは謝礼を返したそうですが、仕事の業務の一環として何らかの依頼をすることがある人は心しておくべき話だと思いました。
それは相手が芸能人や文化人など有名な人だけでなく、我々のようなプロが取材として関わる以上は一般の方々が対象であっても同じことで、口頭での説明だけでなく文書のやり取りで了承を得るべきだと改めて思った次第です(まぁプロじゃなくても同じだと思いますけどね~)。

問題の記事は以下のサイトに載っています。
●「ナタリーにびっくり」(「少女漫画家? 東村アキコのブログ」2014-12-15)
http://ameblo.jp/higashimura/entry-11964825046.html

[本日のオマケ]

出産を控えたプレママや出産祝いの楽しいプレゼントにも♪
●試し読み『ママはテンパリスト』(集英社マンガネット)
http://www.s-manga.net/comics/cm_20081017_ch_azc_9784087821888_mamaha-tenparist-1k.html

書体をにじませたタイトルロゴのデザインも秀逸。
●試し読み『主に泣いてます』(ソクヨミ/デジタルカタパルト)
http://sokuyomi.jp/product/omoninaite_001/CO/1

「女性漫画家の『まんが道』を想定して描く自伝エッセイ漫画」だとか。学生時代、描くことに没頭したデザイナーや
イラストレーター、画家などアートに関わる方々なら、私の10倍はウケそう♪
●試し読み『かくかくしかじか』(集英社『Cocohana』サイト)
http://cocohana.shueisha.co.jp/viewer/higashimura/kakukaku01/index.html

●講談社『海月姫(くらげひめ)』公式サイト
http://kisscomic.com/kc/kurage/
●映画『海月姫(くらげひめ)』公式サイト
※出演者の紹介や予告編が観られます♪
http://www.kuragehi.me/

東村プロダクション公式サイト
●「想い出迷子 AKIKO HIGASHIMURA」
http://www.higashimurapro.com/

森繁拓真さんという漫画家は東村アキコさんの実弟だそうです。ほぼ実話のような漫画作品にも登場します。

弟が実姉の命令(?)に逆らえず描いたグルメエッセイ漫画。
●『いいなりゴハン』森繁拓真・著(集英社 ジャンプ改Web)
http://jumpx.jp/w/inari/

ママはテンパリスト 1

ママはテンパリスト 1

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/10
  • メディア: コミック


●電子書籍版はこちら↓
ママはテンパリスト 1 (クイーンズコミックスDIGITAL)

主に泣いてます(1) (モーニング KC)

主に泣いてます(1) (モーニング KC)

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/08/23
  • メディア: コミック


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