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甲状腺がんの再発・転移02:E奥さんの経過+同じがん仲間の闘病ブログ。 [医療・健康&がん関連]

9月16日付の記事の続きです。

●ご協力を!! がん情報求む:甲状腺がんの再発・転移01
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-09-16

[Eさんの奥さんのこれまでの経過]

2013年
・6月 地元の総合病院で甲状腺がん(原発巣:乳頭がん4.5㎝)との診断。市内にある大学病院にセカンドオピニオンを求める。
・9月 大学病院で甲状腺がんを全摘(約8時間の手術)。本人の希望で声帯は残した。リンパ節の転移なし、声帯に浸潤が認められた。
(T分類:T3、N分類:N0、M分類:M0、ステージ分類:Ⅲ)

2014年
・2月 放射性ヨード(ヨウ素-131)の内服による治療(アイソトープ治療)。副作用は若干のムカつきがあった程度。
・10月 ヨード検査の結果、「治療成功」との診断。頸部のしこりもなし。

2015年
・1月 首にしこりを自覚し、組織検査(生検=穿刺吸引細胞診検査)を受ける。
・2月 頸部リンパ節への転移(転移巣:乳頭がん2㎝)を確認。
※術後1年4か月で再発。転移巣は短期間(3~4か月)で腫大。
CT検査で肺転移も発見(1~2mmのものや、それより小さいものも=多発性転移)。
※肺への遠隔転移が認められたため、ステージ分類は「Ⅳ(4)C」に。
(注:ステージ分類では最も重い病期ですが、末期という意味ではありません)。

[このブログ内の関連記事]
●がんの「ステージⅣ(4)」は「末期がん」なのか?
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30

・3月 大学病院で頸部の腫瘍の摘出手術を受ける。術後は良好。肺転移については経過観察。主治医から「6月に強いヨード治療を」と提案された。1週間後に抜糸し、体調は悪くなく仕事にも復帰。
・6月 ヨード治療を受ける(2泊3日の入院)。Eさんによると、奥さんは「至って元気…のように見えます。食欲もあるし、現時点では問題なさそうです」。
・7月 ヨード治療の結果、甲状腺の近くにヨードを取り込んだ細胞が新たに見つかり、主治医から「やや気になる所見」と言われる。
・8月 CT検査で再チェックし、甲状腺近くの細胞については手術を含めた対策を練ることに。肺の転移巣にはヨードの効果が見られなかったので、来年の春に再びヨード治療を試み、結果を踏まえて抗がん剤も含めた治療計画を立てることに。E奥さんは自覚症状を含めて違和感などもなし。

・9月(現在の病状)
CT検査の結果、肺転移と思われた腫瘍の一部が、主治医の想像を超えるスピードで成長していることを確認。その腫瘍は転移(甲状腺の乳頭がん)ではなく原発(肺がん)かもしれないとのことで、それを見極めるための生検を10月初めに行う予定(予約キャンセルが出れば検査日は早まる)。
※抗がん剤を用いる場合、転移巣は元の甲状腺の乳頭がんの性質があり、原発の肺がんとは使う薬剤が異なるので、どちらの種類のがんなのかを調べるための生検が必要。

MRI検査では脳への転移も認められた。これも現時点では甲状腺がんとの関係は不明。来週、総合病院(最初に甲状腺がんを発見した病院)でガンマナイフ(ガンマ線による放射線治療)を受ける予定(1泊2日か2泊3日の入院)。
※脳転移は最も大きな腫瘍が3cm以下かつ個数が少ない場合(4~10個)、病変の位置を正確に定めてピンポイント照射する放射線治療法が有効とされており、ガンマナイフは病変が複数個あっても治療は1日で終わる(3㎝を超えるものは手術+全脳照射が選択され、合併症や副作用のリスクも高くなる)。
※外科手術は大学病院で受けたが、ガンマナイフ等の最新設備は総合病院のほうにあり、専門医もいるため、病院・担当医どうしが緊密に連携している様子。

主治医の見解は以下の通り。
・今後も転移巣が大きくなったり増えたりする恐れもあるため、見つかった病変から治療する。
・病変の増悪(ぞうあく)スピードからすると未分化がん、もしくは原発がんとも考えられる。
・肺や脳への転移巣は、甲状腺ではなく別の場所に発生した違う種類の原発がんから飛んできたものかもしれないので、PET検査もしたほうがいいのではないか。

一般に乳頭がんは予後の良いケースが多いので、原発の部位を手術してからは再発・転移もなく高齢になるまで元気だったという人もたくさんいます。しかし、中には治療の途中でも治療後でも乳頭がんが未分化がんに変化する細胞もあるそうです(=未分化転化)。
また、別の種類の原発がんがあるのかも?ということなら、私と同じく多重がんとも考えられます。

Eさんから奥さんの病状に関する話を聞いて以来、精神的なケアについても一緒に考えて、仕事と家事の分担の割合はどうなのか、奥さんの精神状態の変化はどのように見て取れるか、気分的な落ち込みがあるようなら緩和ケア外来でサポートしてもらうのも一案、といった話もしたのですが、E奥さんは夫に対しても、さまざまな感情をストレートに表現する性格ではないそうで、手術の後遺症や薬の副作用も重くなかったこともあり、発病前と大きく変わらない様子に見えたようです。

奥さんはガマン強い人なのかもしれませんし、心強いパートナーの支えがあるからこそ平静でいられるということもあるでしょうし、私や私の身近な“がん友”と同じように楽観的な天然系(!?)タイプかもしれませんしね。

しかしながら、甲状腺がんだけでなく別のがんも考えられるという状況に急展開したことで、Eさんいわく「本人は動揺しているようです」。
当然ですよね。ショックは計り知れないと思います。Eさんは「ともかく慌てず落ち着いての対応が求められていると考えています」とも言っていました。

それは本当に大切なことで、私は自著にもしつこく書きましたが、できる限り「冷静」を保つことが第一だと思うのです。がんはもとより、命が左右される病気が進行すると動揺や不安、恐怖、焦り、あるいは無力感や絶望にも似た気持ちなど複雑な感情に囚われるものですが、納得のいく治療法を選択するには自分の病状をしっかり客観視して、治療法を比較・検討した上で決断を下さねばならないからです。

Eさんの奥さんの転移がんについては、まず来週のガンマナイフで脳の転移巣が消えれば…。
脳の腫瘍には比較的、放射線が効くと言われていますので、その効果を期待したいところです。そして、肺の転移は治療法の検討のためにも一日も早く、がんの種類が知りたいのですが、10月早々の生検まで待つしかありません。今月は大型連休もあるため、検査予約も詰まっているようです。予約キャンセルが出て順番が早まればいいのに!

乳頭がんの場合は45歳を境にリスクが異なり、若くして罹患した方々のほうが予後も良いようです。
できれば45歳以上の甲状腺がんの患者さんで遠隔転移した症例や関連情報をお寄せいただけないでしょうか。
なにとぞよろしくお願い申し上げます。

[甲状腺がんの患者ブログ]
(※遠隔転移または未分化で闘病中の方々のみ)

●「甲状腺がんに なっちゃった!!!」(運営:きょん♪*さん)
http://ameblo.jp/obc-k/
2012年9月に甲状腺の全摘と頸部リンパ節廓清の手術を受け、病理検査では「乳頭がんだけど低分化がん」と診断。現在は肺転移の経過観察中のようです。

●「ナミヘイの笑って笑って良かった探しブログ(甲状腺未分化癌)」(運営:ナミヘイさん)
http://blogs.yahoo.co.jp/isononamihei2/folder/393225.html?m=l&p=3
2006年11月に甲状腺がんの未分化がん(進行性がん)と判明し、いったんは余命1か月の告知を受けながらも
’07年2月に手術を受けて現在もお元気の様子。

※闘病ブログも再チェックしている最中ですが、甲状腺がんの遠隔転移(肺や脳)または未分化タイプの闘病記は見つけ次第、このページ内に追記します。ご存じの闘病記などがあれば、ぜひお知らせくださいまし。

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