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貧血で金欠のアタシは貯金がないから鉄も貯まらないの!? [医療・健康&がん関連]

採血.png血液内科の定期検診に行ってきました。私は長年、鉄欠乏性貧血の治療でも通院しているのですが、血液内科という専門科には“がん友”の中でも「血液のがん」と言われる白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった造血器腫瘍の患者が多いのです。
だから、主治医の先生に「つい薬を飲み忘れちゃうんですよね~。でへへ」と笑ってごまかそうとしたら、「ここの患者さんはもっと重い症状の方が多くて、皆さん一日に10種類ぐらいの薬をきちんと飲んでいらっしゃるんですよ。私も真似できませんけどねぇ」と、慰められたのか諭されたのかわからない言葉が返ってきました。ハイ、面目ないです…(汗)。

その病院は私の通い始めた頃だと古い古~い建物で、院内も暗く陰鬱な雰囲気だったのですが、数年がかりでリニューアルして現代的な高層ビルに生まれ変わりました。Webサイトのデザインも一新され、先進的なイメージとなりました。その代わりに高額の特別個室病棟を増やしたり1泊2日の人間ドックセンターを設けたりしたようですが…。

病院は具合の悪い人たちが行くので、まず楽しそうな笑顔には出合えません。でも、建て替えられて明るくきれいになった院内で働くスタッフの皆さんは、以前と比べて表情も明るくなった感じがします。

この日、私が会話したのは主治医の先生以外だと、保険証の確認をする受付の女性、検査の採血をする看護師の男性、血液内科の受付にいた看護師の女性、時間外窓口の会計担当の男性、院内処方の薬を渡してくれた薬剤師の女性でしたが、どの人も感じが良く、マスクをした人も目を見ればニッコリしていることがわかります。
ほとんどの患者は不安を抱えて歩き回っている場所ですから、院内の行く先々で笑顔を振り向けられると安心しますよね。忙し過ぎて余裕のない病院だと、目を三角にして走り回っている看護師さんなどを見かけることもあります。怖いよ~(泣)。

まぁ私は予約のときにいつも「一番遅い時間で」とお願いするので、午後遅めの受診だから、のんびりできるのかもしれません。どこの大病院も午前中の混雑は物凄く大変でしょうね。

私の主治医の診察は予約してあっても1時間半ぐらい待つので、たいてい院内のチェーン系カフェで仕事をしたり本を読んだりします。病院の中なので、さすがにガラス張りの喫煙コーナーはありませんワ(笑)。私のような外来の患者だけでなく入院中の患者も来るので、車椅子の人や杖をついている人、点滴スタンドを引っ張ってくる人もいます。
そのため、院内カフェに勤める人は通常のお店のサービス以上の手間が多いようですね。正社員かパート、アルバイトかは全く関係なく、気の回る人じゃないと向いていないなぁと思いました。その分、賃金もプラスされていればいいけど。

さて、血液内科の最後の患者は私でした。主治医の先生は血液内科9人の先生のうち、5番目のポジションの女医さんです。上のほうの先生だと待ち時間も長いだろうと思って今の先生の診療曜日を選んで受診したのですが、実際には、その科の中で一番待たされる先生だったのです~(笑)。
でも、3分診療ではなく、血圧を測り、今の時代でさえ聴診器を使って心臓と肺の音を聴き、首のリンパ節が腫れていないか触診し、寝台に横たわった状態で足のつけ根のリンパ節も確認。その上、私の場合だと胃がんと乳がんの既往症があるので、胃腸の検診は? 乳腺の検診は? 婦人科の検診は?というふうに、ちゃんと定期検診を受けているのかも心配してくれるのです。
そうやって丁寧に診てくれる先生だからこそ、私はたとえ2時間でも3時間でも院内をウロウロ探検しながら待てるんですよね。

先生は血液検査の表を見ながら、前回の数値と比較して説明してくれます。私は2008年4月から治療を受け始めたのですが、当時は体内に貯蔵されている鉄分の量を表す「フェリチン」という数値が「0(ゼロ)」でした。そのまま放っておいて悪化した場合、心筋梗塞を起こす恐れもあったようです。ひゃ~!

というわけで、しばらくは鉄剤の注射を打たれていたのですが、数値が上がらないので内服薬のみに切り替えることに。そうしたら徐々に正常値に近づいてきたんですよ。
6年前の数値と比べてみると以下の通り。数値の後ろに「L(エル)」とあるのは「LOW(ロー)」、つまり正常値より「低い」ってことですね。

●検査項目(基準値):2010年6月 → 2016年6月
白血球数(3.5~8.5):4.54 → 5.17
赤血球数(3.70~4.90):3.47 L → 4.39
ヘモグロビン(11.5~15.0):10.5 L → 11.2 L
血小板数(15.0~35.0):20.3 → 30.3
フェリチン(15.0~175.0):2.9 L → <10(たぶん5.0 L~6.0 L)

鉄欠乏性貧血の人は鉄剤を服用すれば、数か月程度で正常値となるのが一般的だそうです。私の場合は10代から貧血があったのに放置していたのと、胃がんの手術で胃を3/4カットしたときに出血が1.5L(リットル)ほどあったのと(輸血なし)、胃を切除した人は鉄分とビタミンB12の吸収が悪くなるのも原因のようです。また、乳がん後の抗ホルモン剤の副作用で生理が規則正しく来るようになり、さらに経血量が増えたのも影響して貧血が治りにくくなったようです。
[追記(2016.6.23)]
姉貴分から、数値が改善したことで症状はどうなったの?と聞かれたので書いておきますね。
検査の数値が上がるにつれて、ひどかった息切れがなくなりました。治療前は地下鉄の階段の踊り場でゼイゼイと息切れして、休憩しないと地上まで上がれなかったんですよ~。今は大丈夫、一気に上がれます♪
食生活の面でも鉄分の多いレバーなどの食材を積極的に摂るようにしていますよ(生協で売っている味つけした簡単調理のものばかり使っていますけど~、たっぷりの野菜と炒めるなどして食べやすいからいいんです♪ 笑)。

体のいろんな不調は貧血が原因ということも多いそうで、女性の場合、体調が良くないのに検査してもわからないという「不定愁訴」に貧血が隠れていることもあるとか。男性の場合は消化管からの出血があって貧血を引き起こすケースが多いそうです。
健康診断など一般の血液検査では検査項目に「フェリチン」がなく、「ヘモグロビン」の数値で貧血かどうかが判断されるのですが、ヘモグロビンが正常値でもフェリチンが減っていることもあるらしいので、なんとなく不調が気になる人は、かかりつけ医の先生などに血液検査の際、「フェリチンも調べてください」と頼んでみてはいかがでしょうか。

私の治療はフェリチンが正常値になるまでは終わらないそうです…。もう少し鉄の貯蔵を増やさないとね!といった話をしているときに先生から質問されました。

先 「飲むと気持ち悪くなったりしませんか?」
ち 「いえ、大丈夫です。でも、飲みに行くと、つい飲みすぎちゃうんですよね~(笑)」
先 「あはははッ、お酒じゃなくて鉄の薬!」
ち 「えッ!? そっちの話ですか!」

先生は、しばらく笑いが止まりませんでした。でもでも、だって~、「飲む」って言ったらアルコールしか思い浮かばないじゃありませんか~。
ウチの先生には同僚のお医者さんやお友達との間で、「こんなアホな患者がいてね~♪」とネタにされて笑ってもらえるといいよね~。お役に立てれば光栄でございますぅ(泣&笑)。


[参考サイト]

●血液内科ご紹介
http://www.hosp.ncgm.go.jp/s009/0090.html
(国立国際医療研究センター病院)

●鉄欠乏性貧血、その他の造血因子不足による貧血
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000022.html
(慶應義塾大学病院の医療・健康情報サイト)

●食事療法のすすめ方 貧血の食事
http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/hinketsu.html
(東京都病院経営本部 経営企画部 総務課)

●鉄不足発見の為の検査項目「フェリチン」
http://www.tanaka-cl.or.jp/anti-aging/topics/topics37/index.html
(田中消化器科クリニック)

●日本鉄バイオサイエンス学会
1.貧血の定義
http://jbis.sub.jp/fe/04-01/0035.html
(ページの右側にある見出し「8.鉄欠乏性貧血の治療法」まで順に読むといいでしょう)

※イラスト:(C)みふねたかし(いらすとや)

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●だるい、疲れやすい、息切れ、冷え、顔色が悪い、シミが広がった、爪の変形……貧血では?
http://chie-relish.blog.so-net.ne.jp/2014-03-23

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